2018年5月24日配信「内田監督の辞任でも何も変らない⁉――遂に被害届が提出された日大フェニックス・殺人タックル事件の深層!」<事件>

 
 関西学院大学のクォーターバック(QB)に見舞った背後からの卑怯な「殺人タックル」が、テレビやSNSの画像に繰り返し流される中、「すべて私の責任です」――こう謝罪しながら、日本大学アメリカンフットボール部の内田正人監督が、5月19日、監督退任を表明した。

 しかし、「フェニックス(不死鳥)」の愛称で呼ばれるアメフト部の実権を手放すつもりはないのか、何に対して責任を負うかという肝心の部分は語らなかった。

 だから、負傷選手と保護者に対して行なった謝罪後の囲み取材で、「タックル指示」の具体的な部分については言葉を濁しつつ、「常務理事を辞めないのはなぜか?」という質問には、「それは違う問題だ」と、否定した。

 これでは何も変らない。

 「内田氏の力の源泉は、田中英寿理事長の側近の常務理事であることです。昨年9月に4選、絶対の権力者となった田中理事長を、保健体育審議会事務局長、人事部長として支えています。だから、常務理事というポストは降りないし、アメフト部という自分の足場から離れるつもりはないでしょう」(日大関係者)

 内田氏が仕える田中氏は、65年、日大経済学部に入学して相撲部に入部。卒業して日大職員兼相撲部コーチに就任、80年に相撲の現役を引退するまで、3度のアマ横綱を始め、34のタイトルを獲得する名力士だった。

 職員専従後も監督として力士を育成する一方、経営にも参画、理事、常務理事を経て08年、理事長に就任した。

 一方の内田氏も、その履歴を踏襲。73年、日大入学後はアメフトに打ち込み、篠竹幹夫監督の指導を受けて活躍。卒業後は日大職員として保健体育畑を歩む一方、篠竹監督のもとでコーチを務め、03年、監督に就任する。

 その体育会気質と事務能力の高さが田中氏に気に入られ、経営にも参画。理事を経て、昨年9月、常務理事に就いた。

 田中氏には、これまでマスメディアや国会で取り上げられたダーティーな側面が少なくない。

 業者からのバックリベートを『読売新聞』にスッパ抜かれ、『週刊文春』は広域暴力団「住吉会」の福田清瞭会長との親密な関係を記事化、また海外メディアが報じた広域暴力団「山口組6代目」とのツーショット写真が国会で問題になり、当時の文科相が調査を約束した。

 いずれも決定的な証拠がなく、追及を免れているが、内外に敵が多いのは確かで、田中理事長が欲しかった“ガード役”が、忠誠心が厚い内田氏であり、その内田氏の後輩でアメフト部OBの井ノ口忠男氏である。

 事業家である井ノ口氏は、実姉で広告代理店を営む橋本聡子氏が、阿佐ヶ谷でちゃんこ屋「田中」を経営する田中夫人に気に入られ、その縁で日大の広告を受注するようになると、自身も日大が手がけていた事業活動に関与することになった。

 それは、日大が外部委託していた保険や人材派遣、学生生活支援などを日大が手がけようとするもので、09年、事業会社開設準備室としてスタート、翌年、「蠧大事業部」が設立された。

 事業手腕に長けた井ノ口氏は、自動販売機設置事業のアドバイザーとして関与するようになり、やがて田中氏の信任が厚いことから「理事長付相談役 事業企画部長」として実権を握るようになる。

 橋本、井ノ口姉弟は、田中理事長夫妻を公私にわたって支える存在となり、井ノ口氏はついに日大経営にも参画、内田氏が常務理事に昇格した昨年9月、晴れて理事に抜擢された。

 つまり4期12年体制を固めた田中理事長にとって、アメフト部OBの内田、井ノ口の両氏は欠かせない存在であり、内田氏が、アメフト部の監督を退くのは避けられないとしても、“右腕”のままでいてくれなくては、例えれば飛車角落ちで将棋を指すようなもの。――そんな“日大・奥の院”の事情が、事件発覚以降も煮え切れない内田氏の態度に繋がっていたのではあるまいか。【午】

 

 

 

 

 

 

 


2018年5月22日配信「『かぼちゃの馬車事件』で表面化した『スルガ銀行』の阿漕すぎる融資を見逃し、絶賛していた森信親金融庁長官の目は節穴⁉」<事件>

 
落城寸前?(wikipedia)

 

 シェアハウス「かぼちゃの馬車」向け融資を行なっていた「スルガ銀行」(静岡県沼津市)が、預金通帳などの改竄を黙認、あるいは知りつつ改竄へと誘導していた問題は、同行に事件が波及するのは確実な情勢で、創業130年を誇る「地銀の雄」の経営を根底から揺るがすことになりそうだ。

 既にオーナー被害弁護団によって刑事告発されており、捜査の進展によっては経営破綻や他の地銀(S銀行、Y銀行)による経営統合も考えられが、今、指摘しておくべきは、「スルガ銀行事件」はすべての地方銀行に共通する問題であり、それを招聘した森信親金融庁長官ら金融庁の責任も免れないということだ。

 「かぼちゃの馬車」を運営する「スマートデイズ」が苦境に立ち、サブリース契約を結んでいたオーナーに家賃保証が行えなくなって社会問題化するまで、森長官は「スルガ銀行」を賞賛していた。

 それは、森氏が金融庁長官になった15年7月以降、最も大きな政策課題としてきたのが「地銀の再生と生き残り」であり、他行が手がけていない分野に進出、高い収益率を誇る「スルガ銀行」は、賞賛に値する地銀だったからである。

 実際、地銀の経営は惨憺たる有様である。

 長官就任直後に発表した地銀の収益見通しに関する試算では、18年3月期までに、全地銀105行のうち半数以上が大幅減益に陥り、そのうち22行は赤字転落の危険性があるというものだった。

 森長官が促したのは、「持続成長できるビジネスモデルの確立」だったが、そう簡単に見つかるものではなく、結果、地銀で進んでいるのは経営統合による再編である。

 地銀を覆っているのは、縮小・均衡であり、将来の展望のない暗さである。

 それは地方都市のシャッター通りに共通するものがあり、構造不況業種からの脱却は不可能!ではないかと思わせた。

 そこに新風を巻き込んでいたのが「スルガ銀行」だった。

 「パーソナルローン」と呼ばれる投資用不動産融資を積極的に拡大、残高を増やし、13年3月末の約4000億円が17年末には9000億円に達し、1兆円越えは目前だった。

 その中核となっていたのが、シェアハウス向け融資である。

 とりあえず「スマートデイズ」から事件化するが、「利回り8%を保証、土地と建物をセットでオーナー希望のサラリーマン層に売り込めば、『スルガ銀行』がローンを付けるという外れのないスキーム」なので、「スマートデイズ」同様、破綻を前提に売りまくっていた業者は少なくない。

 従って、今回の詐欺事件は「スルガ銀行事件」として進展する。

 岡野家が支配するという経営形態を持つだけに、トップダウンで方針は決まり、収益率向上が目標になると、違法を承知か、違法寸前の融資に突っ走った。

 他の地銀が、1%台の貸出金利回りに苦しんでいる時、「スルガ銀行」が3%台後半を維持できたのは、パーソナルローンに加え、セットで借りさせる7%のフリーローンという高収益商品の賜物だった。

 無論、それだけの無茶を行員に迫るだけに、アメも用意している。

 平均年収で「三菱UFJ銀行」や「みずほ銀行」を上回り、「三井住友銀行」に次ぐ金融界癸を達成。地銀中位行としてはありえない高賃金だが、右肩上がりの業務純益がそれを可能にした。

 支店間競争は激しく、「スマートデイズ」の窓口の横浜東口支店だけでなく、全国の支店で改竄の黙認、誘導が行なわれていたのは、業者数が多岐にわたり、シェアハウスだけでなく通常のマンションローン、アパートローンにまで及んでいたからだ。

 数年前に問題化したデート商法でマンションを売りつける悪徳業者などに融資していたのも「スルガ銀行」だった。

 「スマートデイズ」が行なっていたのは、破綻を承知で売りつける詐欺商法だったが、そこに欠かせないのが「スルガ銀行」の与信で、「二人三脚の詐欺スキーム」というしかない。

 森長官と金融庁幹部の目は節穴だったと言っても過言ではない。

 だから、バブル期から繰り返されたワンルームマンション投資などインチキな個人向け不動産投資商法に気付かなかったばかりか、ことの地銀幹部を集めた集会などで「スルガ銀行に学べ」と、推奨してきたのだから罪深い。

 ”デタラメ両替商&”ノー天気勘定奉行”――今回の信じ難い事件は、ビジネスを知らず、リスクを取ったことのない官僚のセンスが、所詮は「この程度」だということの証明である。【戌】

 

 

 

 

 


2018年5月15日配信「香港に3,000億円の隠し口座⁉――PL教団4代目を名乗っていた伊予の名刹・安常寺住職に懲役6年の実刑判決!」<事件>

 
大平和祈念塔(Wikipedia)


 大阪地裁は、5月7日、禅宗「黄檗宗」の末寺「安城寺」(愛媛県松山市)で住職を務める片井徳久被告(57)に、懲役6年(求刑7年6月)の実刑判決を言い渡した。

 片井被告は、担保となっていた寺の土地建物を虚偽登記、1億5000万円を融資していた大阪市の不動産会社に損害を与えた他、石川県の建設会社社長から3億円をだまし取ったとして詐欺罪にも問われていた。

 「生臭坊主の犯した罪」というしかないが、興味深いのは、片井被告が大阪・富田林市に本部を置くPL(パーフェクトリバティ)教団の4代目を襲名するとして、教祖の家柄である「御木」を名乗り、御木徳久名でテレビ出演、『善を思わず悪を思わず』といった書籍のある有名人であったことだ。

 こちらは、まったくのウソというわけではない。

 PL教団を興したのは初代・御木徳一2代目・徳近の時に勢力を飛躍的に伸ばし、信者数300万人(公称)を抱える一大宗教教団となった。

 なかでも傘下のPL学園高校は、桑田真澄や清原などを輩出した高校野球の名門として知らない人はない。

 ただ、徳近は子供に恵まれず、妻の実家から養子をもらって3代目・貴日止とし、他に白日という女性を養女とした。

 片井被告は、この白日と養子縁組し、「4代目教祖となる」と、公言していた。

 安城寺は末寺とはいえ、江戸時代、8代将軍・徳川吉宗の頃に建立された名刹で、徳近が修行していたこともあってPL教団とはなじみが深い。

 また、共犯として逮捕されたのが、片井被告の側近で檀家総代を名乗る宇都宮貞史被告(43)。同被告もまた松山市内で家業の仕出し料理屋を手掛ける他、副業で歌手やタレントをこなし、自分の番組まで持つ「地方の名士」だった。

 捜査当局は、PL教団を背景に自分たちの虚名を利用、各方面からカネを引っ張った詐欺師たちの事件として立件、事件を受けた大阪地裁はそう断罪した。

 当初は、片井、宇都宮両被告はコンビだったが、今は袂を分かち、互いに「利用された」と、責任をなすりつけあっている。

 そして、この事件には、もうひとつ解明されていない“エピソード”がある。

 「最初に事件を手掛けていたのは愛媛県警でした。しかし、なぜか途中から大阪地検特捜部の扱いになり、徹底した捜査が行われました。特捜部はPL教団の裏ガネを疑い、そこに地元選出?の大物政治家の陰を感じたようなのです」(在阪の司法記者)

 それを示す証拠が、宇都宮の関係者が代表を務める香港の金融会社の残高証明書で、そこには、2012年1月4日の日付で「217・8億香港ドル」と記されていた。

 当時のレートで約3000億円である。

 この途方もない「隠し預金口座」は、次のように伝えられていた。

 「PL教団隆盛の2代目・徳近時代、米国進出を目論でそれなりに資金を米国に送っていたが、それだけの力がなくなり、一時的に資金を香港に集約。その役割を担ったのが徳久―宇都宮コンビで、その巨額資金の移動に、徳久は米国や日銀・大蔵に影響力を持つ政治家の力を使った」(PL教団関係者)

 特捜部はこの口座についても調べ、被告2人だけでなく、口座に関わったとされる金融関係者、口座確認のために香港に出向いたこともあるメガバンク元松山支店長なども聴取した。

 しかし、捜査はそこで終了、口座は凍結されたままだという。

 PL教団は、3代目・貴日止が病弱で教団をうまくまとめられず、それもあって教勢に衰えが目立つ。

 名門PL学園高校野球部の廃部はその象徴だろう。

 そうしたなか、4代目を名乗る住職に実刑判決が下されたが、謎の香港口座という「闇」は残されたままである。【午】

 

 

 

 

 


2018年5月8日配信「東京地検と警視庁が捜査着手した神戸製鋼事件の“元凶”は“シマブン”が著書『失権』で明かした腐敗の連鎖!」<事件>

鉄鋼業界再編のきっかけ?


 

 「神戸製鋼所」のデータ改竄問題は、東京地検特捜部と警視庁が合同捜査する一大経済事件となった。

 同社のアルミや鋼製部材は、航空機や自動車などに幅広く使われており、ユーザーは国内外に及び、現在、米司法当局も調査を進めている。

「データ改竄」は、他社でも発覚しているが、「神戸製鋼所」ほど長期間に及ぶ悪質なものはなく、高品質を誇ってきた日本の製造業の浮沈に関わる問題だとして、同社をやり玉に挙げざるを得なかった。

 これは検察・警察が一体となった「国策捜査」であり、場合によっては、今年6月に施行される「司法取引」の第一号となることが想定される。

 「特捜部としては、第一号案件はカッチリとした誰にもわかりやすい案件で手がけ、国民への周知徹底を図りたい。データ改竄は、誰がどう指示したかの供述を取るのが難しいが、司法取引は『上司の指示』を部下に供述させる有力な材料になり、罪は不正競争防止法違反なので、それほど重くなく、供述する側の精神的負担も軽い」(司法記者)

 国内外のユーザーと関係当局を納得させる捜査で、司法取引という新たな武器を試したいという検察の思惑の裏にあるのは、コンプライアンスの欠如した「神戸製鋼所」の企業体質への怒りだろう。

 奇しくも、昨年末、「神戸製鋼所の闇を背負ってきた男」といわれる「シマブンコーポレーション」島田文六前社長が、『失権』(幻冬舎)を上梓した。

 同氏は、関西の花街や高級クラブでの派手な遊興で知られ、中村美律子が大ヒットさせた『島田のブンブン』のモデルである。

 島田氏は、1965年の「神戸製鋼所」と「尼崎製鉄」の合併に伴う内紛を、神戸製鋼所側に付くことで勝利に貢献した。

 当初、「尼崎製鉄」サイドに付いていたのは、大物右翼の故児玉誉士夫氏であった。

 「神戸製鋼所」は、児玉氏の名代である総会屋・木島力也を寝返らせることで、「尼崎製鉄」を制したのだが、その軍資金(裏金)の調達係だったのが島田氏である。

 『失権』のなかで島田氏は、「B勘」による裏金作りをこう明かしている。

 <「B勘」と言われる裏金づくりは、製鉄所内から払い下げる発生品数量の調整で行われる。伝票上で発生数量が100なら、実際は110。その余分な10が、製鉄所の外で換金され裏金となる>

 島田氏は、この裏金づくりをその後も続け、歴代社長に貢献する。

 島田氏とともに、このシステムを築き上げた総務部長の鈴木博章氏が、論功行賞で11代社長に就任したのを機に、総会屋窓口の総務部長、総務担当役員経験者が出世する会社となり、亀高泰吉氏、熊本昌弘氏、水越浩士氏と続き、99年、神戸製鋼利益供与事件の発覚で、この系譜は断ち切られ、事件当時会長だった亀高氏も退任した。

 著書のなかで島田氏は、亀高氏のことを「朋友」と呼んで、その関係を懐かしむが、検察にとって亀高氏は、総会屋との関係のみならず、他国の政治にもクビを突っ込む危ない経営者だった。

 98年のベネズェラ大統領選で反米のウゴ・チャベス氏が当選するが、「神戸製鋼所」は対立候補に1億6000万円を献金。その後の株主代表訴訟で<右金員は、加古川製鉄所において生じたスクラップの売却代金を簿外処理することにより捻出>と書かれていた。

 こうして「神戸製鋼所」を40年近くも支え続けた島田氏だが、利益供与事件を機に、徐々に距離を置かれるようになり、08年のリーマンショックで受けた損失責任を問われ、やがて「シマブンコーポレーション」から追い出される。

 同時に、神戸製鋼経営陣の“総務部体質”に批判が寄せられ、技術畑からの社長が続くが、不祥事を隠す隠蔽体質が改められることはなく、06年、神戸、加古川両製鉄所で発覚した煤煙データ偽造事件、08年、子会社で発覚した検査データ偽造事件へと続く。

 検察の目には、「神戸製鋼所」は、コンプライアンスを無視、悔い改めることのない企業であり、その全てが明るみに出たことで今回の改竄が各部署で続けられ、それが数十年に及んだ、という日本の製造業を貶める事件と映った。

 東京地検特捜部は、警視庁と共同で、場合によっては司法取引も採用しながら徹底解明する方針である。【巳】

 

 

 

 

 

 

 


2018年4月28日配信<0510archives>「『人間が作る物で偽造できないモノはない!』――“ニンベン界の巨匠”が語る近時、偽造ワールド事情!!<事件>

 


   

                      定価250000円也

                  (☚wikipedia)

 

※「偽造」=「本物を真似て類似の物を作ること。特に、悪用する目的で、通貨、文書、印章などの偽物を作ること」(「日本語 新辞典」・小学館)

 

 

 

 今回、ゲストにお迎えしたクボタ氏(仮名)は、実名を出せば裏世界の住人からは、「ああ、ニンベン博士の〜」とオウム返しに言葉が返って来る超有名人である。
 言うまでもなく“紛れもない悪党”である。しかし、チンケな「悪党」ではない。“重要無形文化財”と呼ぶべき「悪のレジェンド」である。
 「偽造」にかけては右に出る者なし。「形あるもので偽造できないものはない」と豪語する“ニンベンの匠”を直撃した。

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――ご久しぶりです。今日はお忙しいところ、わざわざ足をお運び戴きありがとうございます。

クボタ氏「かれこれ4年ぶりになるかな。『週刊0510』はいつも無料で拝読させて貰ってるし(笑)、他ならぬ桂馬編集長の頼みとあらば無碍に断るわけにはいかんでしょう」

――お元気そうで何よりです。

クボタ氏「お迎えを待っているんだが、なかなか来なくてね(笑)。老醜を晒していますよ」

――早速ですが、今なお“現役”ですか?

クボタ氏「『老兵は消え去るのみ』――早く隠居したいのだが、依頼が多くてね。まだ生き恥を晒しているよ」

――業界の景気は如何ですか?

クボタ「依頼人が小粒且つ姑息になってるから儲からないし、何より醍醐味がなくなったのが寂しいな」

――やはり不動産取引に必要な文書が多いのでしょうか?

クボタ「そうだな。定番の運転免許証、パスポート、保険証など身分証明書類。他にはクレジットカードに未公開会社の株券。少なくなったが手形、小切手。それに印鑑、印鑑登録証。権利証は電子登録制になってめっきり減ったな」

――格言通り、形があるもので偽造できないモノはない!――ところで最近、作成した会心の作は?

クボタ「まだ表面化していないし、詳しく言うと支障が出るので、あまり言いたくないのだが、遺言状かな。7〜8通作ったよ」

――相続人からの依頼ですか?

クボタ「弁護士の依頼だった。作成料の400万円に釣られて、念には念を入れて作ったよ(笑)。あれはA級の鑑定人にも見破れないと思うな」

――エッ、依頼人は弁護士ですか?

クボタ「悪党のワシが言うのもおかしいが、頭数が増えて喰い詰めているのか、最近は事件屋顔負けの悪い弁護士が増えているな」

――嫌な時代ですね。

クボタ「事件を起こした悪人の“弁解係”を買うのは仕事だからいいけど、悪人と一緒になって犯罪を起こしてはイカンわな」

――最近は弁護士だけでなく、税理士、公認会計士、司法書士、行政書士など、いわゆる「士業」の人間が関与している事件も目につきます。

クボタ「国家資格を持った人間による犯罪には、法定刑を5割増にするべきだな(笑)」

――名案です!(笑)

クボタ「そういえば、癖のある依頼人だったので受けなかったが、つい最近、公正証書の依頼もあったな」

――偽造の公正証書なんて何に使うんでしょう?

クボタ「追い込みの小道具にでも使うのだろう」

――判決文だって偽造するご時世なんだから、公正証書だってアリでしょうね(笑)

(ここで電話あり。パスポート作成の依頼。1件25万円で商談成立)

――商売繁盛ですね。

クボタ「右を向いても、左を見ても詐欺師ばかり。――1億総詐欺師列島!――ホント、嫌になるねえ(笑)。まあ、政治家だって詐欺師みたいなもんだからなあ…(笑)」

――バレなきゃいい、たとえバレても「知らなかった」と開き直る。まったく嫌な風潮ですね。

クボタ「そうそう、一昨日に依頼があったんだが、人気俳優のMから『お願いしたい物がある』って電話があったよ」

――P中の噂もあるMからの依頼品って何ですかね?

クボタ「断ったから分からん」

――ところで、以前、「手掛けたことがないのは紙幣だけ」と言ってましたが、クボタさんでも紙幣の偽造は難しいですか?

クボタ「やってやれないことはないと思うが、コストが掛かり過ぎるし、流通するのが国内だとリスクがありすぎるわな」

――海外だとOK?

クボタ「ドル紙幣みたいに、地球規模で流通している紙幣ならリスクは小さいが、円紙幣はダメだな」

――どういうことですか?

クボタ「紙幣っていうのは、『紙』そのものには価値はないが、“決済のための小道具”だろ。だから、ある一定の地域だけでグルグル流通している限りは、本物だろうと、贋物だろうと、“紙幣としての役目”が果たせれば、それで十分なんだ。昔は、貝殻や石だってカネとして扱われていたんだから、それを贋物だ、どうだって騒いだって意味がないだろう。贋物だって、本物としての役目を果たせば本物になるんとちゃうか(笑)」 (了)

 

 

※「五反田・海喜館事件」の主犯・広田某(別名・大友某)が白昼の港区内に

 

  出没中との噂。ひょっとして”なりすまし役”の金野某女は既に……? 

 

 

 

 

 

 





 


2018年4月24日配信「被害総額1500億円超で刑事事件化は必至!――『かぼちゃの馬車』を破綻させたワルたち」<事件>

 
スルガ銀行本店(☚wikipedia)


 女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」などを展開していた「スマートデイズ」(東京都中央区)が、4月9日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。

 現時点での負債総額は約60億円だが、同社が展開していたのが、シェアハウスのオーナーから物件を一括で借り上げ、入居者に転貸するサブリース事業だったために、未払い賃料の回収は難しく今後、連鎖破産するオーナーが続出すると見られており、被害総額は軽く1500億円を上回りそうだ。

 この種の金融事件では、投資家の自己責任が問題となり、今回も「フルローンでシェアハウスを建設、30年の家賃保証で年に数百万円の利益が保証されるなんて、うまい話があるハズがない」と、オーナーを批判する論調が少なくない。

 確かに、外形的事実だけを見れば、甘い話に乗ったオーナーにも責任があるように思えるが、ビジネスモデルそのものが破綻を見越して契約を取りまくり、その過程で土地売買での中抜き、建設業者・販売会社へのキックバック、銀行融資を申し込む際の書類偽造が、当然のように横行していたとすれば「詐欺商法」と言わざるを得ない。

 実際、「スマートデイズ」の経営が破綻する直前に立ち上がった「スルガ銀行スマートデイズ被害弁護団」では、今後の法的手段のなかに「スマートデイズ」はもちろん、「スルガ銀行ほかの担当者、関係者への刑事告訴」を上げており、想定されているのは、有印私文書偽造・同行使、詐欺などの容疑である。

 弁護団が、最初に「スルガ銀行」の名を上げているように、同行の責任は極めて重い。

 これまでもアパートローンの急増が問題になったことはあるが、多くは相続税対策で、「借金をして相続税を減らすとともに、土地を有効活用する」という形態が多く、多額の相続税を支払わなければならないほどの富裕層が対象であった。

 これに対して「スマートデイズ」は、30代から50代のサラリーマン層に対する投資目的の勧誘で、金利の支払いはあっても、家賃保証でそれを上回る収入を得られる、という触れ込みだった。

 それが可能なのは、投資家に融資する金融機関があるからで、それが「スルガ銀行」だった。

 森信親金融庁長官は、地銀各行に「新しい収益源」の確保を求めており、「再生」の成功例として激賞していたのが「スルガ銀行」だった。

 だが、その高収益は、「スマートデイズ」と一体となった詐欺的商法によってもたらされていたのである。

 「地方出身の女子大生や20代の若い勤労女性に安全で安価なシェアハウスを提供する、というコンセプトは間違ってなかった。ただ、それをビジネス化した人間に、オーナーとの共存共栄を図る発想が皆無。破綻が前提のようなビジネスモデルだった」(事情を知る不動産業者)

 「スマートデイズ」の歴史は新しく、2012年の設立ながら、短期間に販売代理店網を確立。わずか5年で売上高300億円を超える企業に成長したが、実質的な経営者は、バブル期に「ライオンズ石油」の代表として格安ガソリンを手がけ、その後、「ビデオ安売王」というビデオレンタルチェーンを手がけるものの、風営法違反で逮捕。後には、住専絡みの事件でも逮捕された佐藤太治氏である。

 佐藤氏の法の隙間を縫い、短時間で事業展開するスピード感には定評があるものの、後先を考えないのが特徴で、今回は事業拡大の自転車操業に陥り、駅から「遠く、狭く、高い」という物件ばかりとなって空き室率が急増。家賃保証など最初から考えてないようなサブリース事業となっていた。

 民事訴訟の訴状にも、同氏が実質経営者と名指しされ、「土地売買の中抜きをして、賃料支払いの破綻に関与した」と指摘されている。

 また、なぜかスルガ銀行横浜駅東口支店に集中する融資申請書類には、融資を受けやすくするため、収入を水増しした事実も数多く見つかっている。

 

 低金利の現在、高利回りを“エサ”に、名負ての仕事師暴れん坊銀行が、二人三脚で仕組んだ今回の事件は悪質極まりなく、刑事事件化は時間の問題であろう。【寅】

 

 

 

 

 


2018年4月17日配信<0510archives>「加計学園騒動・第2幕――官邸から文科省への逆襲が始まった!」<事件>

 
前川喜平・奇兵隊長(TV朝日)


 

 文部科学省のトップに上り詰めた前川喜平・前同省事務次官が、「私の座右の銘は『面従腹背』」と言い放ち、効率よくマスコミを捌いて官邸に歯向かった事件は、「前川の乱」として長く記憶されるだろう。

 「霞ヶ関」の官僚にとって、「面従腹背」は座右の銘ではなくとも当然のことである。

 頭の良さも国家への忠誠度も、自分たちに敵うものがないと思っているエリート集団は、選挙を戦い抜いただけの与野党国会議員の言うことを聞く気は、ハナからない。

 だからうまく“調教”して使いこなそうとする。

 その「霞ヶ関」の伝統を打ち壊し、「永田町」との力関係を完全に逆転させたのが安倍晋三政権だった。

 官庁人事を牛耳る内閣人事局を最大限に利用して省庁を押さえ込み、離反を許さなかった。

 また、許認可権にまで口を突っ込み、医学部や歯学部同様、規制することで役所の権限を見せつけてきた獣医学部の新設をゴリ押しした。

 だから、前川氏は反乱を起こしたが、建前では上位の「永田町」に逆らったのだから、前川氏と文科省内の“喜平隊員”と呼ばれる「前川チルドレン」は、官邸からの逆襲を覚悟しなければならない。

 ターゲットとなるのは、民進党やマスコミに流れた内部文書をもとに反乱を起こした前川氏を、結果的に裏から支えた官僚たちである。

 もちろん正体はバレていないが、義家弘介・文科副大臣は、国家公務員法違反を指摘、犯人を特定しての告発も示唆している。

 それを承知の「反乱」だけに犯人の特定は容易ではないが、文書管理の甘さは突くことができる。

 既に、菅義偉官房長官は、6月21日の記者会見で、「今年度内の公文書管理指針の見直しと行政文書の定義化」を示唆した。

 個人の備忘録的なメモを「個人フォルダ」ではなく「共有フォルダ」に入れ、騒動を大きくした文科省への警告の意味も含めており、担当セクションは責任を取らされる。

 具体的には、高等教育局の獣医学部を担当する専門教育課の縦ラインである。

 常磐豊局長、浅野敦行課長、牧野美穂課長補佐、生方寛昭企画課長といった、獣医学部新設を強引に進める内閣府とやりあった面々が槍玉にあげられる。

 なかでも、大半の文書を作成した牧野氏の左遷は間違いない。

 最初に流出した際、菅官房長官が「怪文書のようなもの」と、言い放った文書も大半が牧野氏のもので、当初、省内調査に「記憶にない」と語っていたが、2回目の調査では、「当時、作ったメモ」と、認めた。

 が、流出については、当然、否定した。

 しかし、その後、発覚した首相の関与を示唆する「萩生田(光一官房副長官)メモ」では、個人メモのハズが「共有フォルダ」に入れていたために、複数の官僚が情報を共有、拡散していった。

 牧野氏は前川氏の子飼いで「前川チルドレン」のひとりで、「ベリーダンスが趣味の美人官僚」として知られており、責任を取らせるという意味ではアナウンス効果もある。

 『読売新聞』を使った前川氏の「出会い系バー通い」については、官邸の「行き過ぎた工作」が批判されたものの、今回の「ズサンな文書管理」は誰しもが認めるものだけに、「粛清人事」への批判はしにくい。

 また、今後、交流人事名目で、官邸の意を受けた経産省や国交省の官僚たちが文科省の主要部局に送り込まれ、文科省の秩序をガタガタにすることも考えられる。

 「役所の文化」を壊すという意味では、これほど効果的な粛清人事はない。

 だからと言って“進駐軍”が自在に操れるものではないが、役人だけに抵抗する側の論理も手法も心得ており、いずれ古巣に戻る彼らは、文科省の相対的な地位低下を主導しても躊躇するところがない。

 こうした粛清に対抗するには、第二、第三の矢を放ち続けなければならないが、それには限りがあるうえ、これまでの経緯が示すように、「文書」は所詮、「言った」「言わない」の世界でウヤムヤになってしまう。

 攻守交替!――文科官僚は、しばらくは官邸からの“反撃”を余儀なくされそうだが、一寸先は闇なのは政治の世界と同じ。果たして、次はどんな展開になるのか。注目が怠れない。【辰】

 

 

 

 

 

 

 


2018年4月14日配信<0510archives>「佐川宣寿・前国税庁長官の逮捕はあるのか⁉――大阪地検特捜部が汚名返上を懸ける公文書改竄事件捜査の今後」<事件>

 
大阪地検(☚wikipedia)


 『朝日新聞』が、3月2日に「書き換えを確認した」とスクープ報道した直後から、「ネタ元は大阪地検ではないか」(在阪他紙の記者)という声が上がっていた。

 「普通は、あれだけの衝撃的な記事ですから、『入手した』と書くはずです。それをしないのは、『(検察が)機密漏洩した』、『(検察が)資料を外部に持ち出た』と、検察リークを疑われるのが嫌だったからでしょう」(同)

 その後、3月12日に財務省が「書き換え公文書」を公表、そこに至るまでの流れから「大阪地検リーク説」が確信をもって流されるようになり、『週刊新潮』(3月22日号)は「朝日新聞スクープの情報源は大阪地検の反安倍分子」と、報じた。

 むろん証明されることはないものの、大阪地検としてはケジメをつけるべく、必死の捜査、即ち公用文書書き換え、公用文書毀棄などでの財務省の官僚の立件を視野に入れた捜査が求められる。

 その先に「官邸の指示」があったとすれば、立件はともかく全容解明は欠かせない。

 そもそも、大阪地検の捜査は、「籠池(泰典・森友学園前理事長)逮捕ありき」の国策に沿ったものだった。

 徒手空拳、資金不足を「日本会議=真正保守」の看板だけで乗り切り、その理念に沿った小学校を認可させようとした籠池被告(補助金不正受給、詐欺罪などで起訴)は、スピリッチュアルな安倍昭恵夫人を抱き込むことで野心を満たそうとし、『朝日新聞』が開校目前の17年2月、「8億円値引き払い下げ」と報じるまで、ほぼ成就していた。

 だが、野望は潰え、そればかりか政権が自分に攻撃の刃を向けてくるのを察知すると、一転、安倍夫妻を巻き込む「抱き込み作戦」に出て、国会やマスコミなどを相手に安倍批判のパフォーマンスを演じた。

 それを嫌う官邸の意を汲んだ検察は、補助金適正化法違反などの容疑の告発状を受理、明々白々な国策捜査に着手する。

 ただ、それだけでは「政権の指示」が疑われるとして、同時に市民団体などによる財務省や近畿財務局職員らの背任などの告発も受理、捜査に着手していた。

 7月末に籠池夫妻を逮捕してからも特捜部が粘り強く捜査していたのは、「たとえ不起訴でも事件処理は万全に行いたい」(検察関係者)という思いからである。

 不起訴にすれば検察審査会に審査請求される可能性もあり、処理が面倒になることが予想されるからである。

 だが、捜査を進めると、財務省の政権への「忖度」は想像以上だった。

 特捜部は任意提出を受けた公文書が「書き換え前」「書き換え後」の二種類あることにびっくり。「反政権感情」を持つ幹部のなかには、「これが森友学園事件の公判や検察審査会の審査請求の際、初めて表沙汰になると検察批判につながる」という不安を感じる人もいたであろうことは想像に難くない。

 また、公文書書き換えが「安倍一強の驕り」と認識する幹部もいたはずで、法務・検察自体、法務事務次官や検事長人事で、内閣人事局制度を盾に、官邸から人事案を蹴られ、悔しい思いをしたことが何度もあった。

 「検察リーク説」が立証されることはないにせよ、政権と与野党、マスコミの検察に対する目は厳しく、逆に、その分、期待も高まっている。

 一体、公文書の書き換えという民主主義の根幹、国家の基盤を揺るがすような事件を引き起こしたのは誰で、誰が最終的な指示を出したのか。

 麻生太郎財務相は「最終責任は佐川(前国税庁長官)にある」と断定、太田充理財局長は「佐川氏は認識していた」と述べた。

 既に「佐川切り」は始まっており、大阪地検特捜部としては、「3月までに不起訴で事件処理」という当初の予定を切り替え、「佐川逮捕」に向けた詰めの捜査に着手している。

 同時に、官邸からの圧力も強まるなか、「ここで忖度捜査をすれば、8年前の証拠改竄事件で失った信用は永久に取り戻せない」という思いもあるだけに、「官邸指示」の解明は欠かせず、公文書書き換えは、まさに「大阪地検の鼎の軽重」を問われる事件となりつつある。【戌】

 

 

※やっぱり不起訴⁉まさかの不起訴⁉――徒に時間をかけただけで、検察に期待された、霞が関に蔓延する「忖度病の事件化」は、   残念ながら見送られた模様である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2018年4月12日配信「世界で始まるFBなど個人情報で巨利を得る巨大プラットフォーマーへの“追及”が激化⁉」<事件>

 
(☚wikipedia)

 

 米フェイスブック(FB)から5000万人分の個人データが不正に流出、FBの株価は急落。ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が、4月10日、米議会の公聴会に呼び出される事態となっている。

 流出した個人データは、分析会社の英ケンブリッジ・アナリティカ(CA)にわたり、トランプ陣営に就いたCAは、個人情報を駆使して大統領選を有利に戦えるように戦術提案し、トランプ当選に寄与した。

 このニュースは日本では、「対岸の火事」のように受け取られているが、FBの利用者がタダでサービスの提供を受ける見返りに、個人情報をFBに渡し、その蓄積された膨大な個人情報を使ってCAのような分析会社が,統計心理学などを駆使、投票活動に影響を与える行為は、今後、各国で発生。民主主義を冒涜する行為ともいえ、FBやグーグル(Google)など巨大プラットフォーマーの在り方が、世界的に問われている。

 現在、新聞・テレビ・雑誌などのメディアが、危機的状況に陥り、社員はもちろん、そこにコンテンツを提供する下請け業者や記者が、苦境に喘いでいる。

 やがて、この事態は高給で知られるメディアの社員に及ぶのは必至だが、こうした状況を作り出したのは、プラットフォーマーの育成を国家戦略とした米国であり、そのために著作的侵害や名誉毀損などからプラットフォーマーの責任を免除。それをコンテンツ提供者の責任にする「包括免責」を設けた。

 情報収集の自由度を与えられたFBなどは、利用者にニュースや情報をタダで提供。その見返りに年齢、性別、住所などはもちろん、閲覧履歴、通信記録、位置情報などを通じて、その人間の趣味嗜好・性格判断・行動範囲などを把握。さらに「いいね」や「共通の友人」を通じて、人間関係にまで踏み込むことができるようになった。

 その個人情報を、FBなどは「第三者使用の禁止」などの条件を付けて売却するほか、ターゲティング広告に利用している。

 FBは収入の大半をインターネット広告で賄っており、17年12月期の406億ドル(4兆3000億円)の売上高の大半は広告料収入であり、3年、5年と利用客から吸い上げ、蓄積した情報でわかる最適な広告を利用者のスマホやパソコンに送り込み、高い成約率を誇っている。

 タダでサービスを提供してタダで情報を集め、それを広告に生かして収益にし、元手の要らない錬金術で高収益を確保。その資本力で新興のベンチャーやプラットフォームを抱え込み、さらに肥大化してきた。

 それは「法的にも論理的にも正しい」とされ、中国などの独裁国家を除き、世界各国は情報の利用を認めてきたが、個人情報の取り扱いに厳しいEUなどが、納税と個人情報保護の観点からFBなどのビジネスモデルに警鐘を鳴らすようになっており、今年5月、新しい個人データ保護法「GDPR」の適用が開始される。

 そうした最中に発覚した個人情報の不正流出と、民主主義の根幹を揺るがす不正利用だった。

 問われているのは、FBなど巨大プラットフォーマーのビジネスモデルであり、社会的責任を負う企業としての在り方である。

 タダの情報収集は、利用者のプライバシーを侵すにとどまらず、コンテンツ提供者を苦しめ、危機に陥らせる。


 こうした状況に対して、メディア王のルパート・マードック氏を初め多くのメディア関係者が、「FBは対価を支払え!」と声を上げるようになった。

 自分たちの存続のためだけでなく、第三者の目を通した正確なニュースは、フェイクニュースの氾濫やヘイトスピーチ、ネトウヨ的な発言がネットを蹂躙している現在、必要なことだと誰もが感じている。

 EUのようなGDPRを持たない日本だが、公正取引委員会の杉本和行委員長は、3月31日、『日経新聞』のインタビューに、「(FBやGoogleの)データ収集の在り方が本当に公正なのか。プライバシーの犠牲のうえに、オンライン市場での強い立場が築かれていないか。デジタル経済における競争確保は、優先課題だ」と、述べ、今後、「独禁法での対処」が考えられるという。

 FBのデータ寡占と安易な提供は、トランプ政権を生んだ。

 その反省が、これからFBなどを追い詰めるが、日本においてもデータ寡占の弊害が、メディアの苦境、フェイクニュースの氾濫という形で表れている。

 ネット社会だから仕方がないとして放置されてきたが、今、我々は「便利さの裏にある毒」を排除する時期を迎えていることを認識すべきであろう。【卯】

 

 

 

 

 

 

 


2018年4月3日配信「G20で初めて話し合われ『通貨』ではなく『暗号資産』とされた仮想通貨の将来性?」<事件>

 
(☚wikipedia)

 

 

 アルゼンチンの首都・ブエノスアイレスで開かれていたG20(20カ国地域の財務省・中央銀行総裁会議)で、初めて仮想通貨についての話し合いが行われ、仮想通貨については「通貨」ではなく、「暗号資産」として切り分けることが確認された。

 決済、送金手段として用いる通貨ではなく、コンピュータ上に書き込まれた「暗号資産」で、金や株式など実体のある資産ではない、という位置付けである。

 日本で発生した「コインチェック事件」でブロックチェーンに対する信頼が薄らいで価格が暴落、フェイスブックやグーグルが「仮想通貨の広告は取り扱わない」と公表、2017年の熱狂がウソのように静まるなかでのG20の決定は、「仮想通貨バブルの終焉」を意味するものであろう。

 実際、仮想通貨の周辺で起きていることは「犯罪」だらけである。

 G20でも指摘されたことだが、利用者の目的に脱税やマネーロンダリングがあるのは間違いなく、匿名性の高いダークウェブサイトでは、武器や薬物などの決済手段として使われている。

 また、北朝鮮は経済制裁すり抜けの道具として使い、ハッキングで収益を確保してきた。

 しかも、通貨として使われていないため、非中央集権的で管理されない自由があり、国境のカベもなく、土日祝日関係なく、24時間いつでもどこでも利用できるという触れ込みだが、利用者にとって保有する目的は投資であり、決済利用や送金利用は稀。1日に10〜20%変動することが少なくないというボラティリティに惹かれて投資する人が大半だった。

 さらに、通貨といいながら金融商品ではない。

 日本は唯一、改正資金決済法で仮想通貨交換業者の登録を義務付けているが、それでも認めているのは決済手段だけである。

 それが逆に、取引所や投資家の不法を許し、インサイダー取引、相場操縦、風説の流布など「なんでもあり」の状態を招いても、金融商品取引法などで取り締まれないからである。

 そんな仮想通貨が、なぜもてはやされるかといえば、ブロックチェーンという分散台帳技術によって、多数のコンピュータで10分ごとにブロック(台帳)を形成、その帳簿は、改ざんできず、追跡できるという優れた機能を持っているからだ。

 ビットコインに代表される仮想通貨の信用と信頼は、このブロックチェーンによってもたらされている。

 将来的には、各種契約書、出生証明、遺言状、土地登記などが、「改ざん不可で監視できる」というブロックチェーンによって新しい形態になることが予想され、ビジネス環境は一新する。

 そんなブロックチェーンがもたらした「最初の成果」が仮想通貨であり、その将来性に対する期待が、仮想通貨への甘さにつながった。

 G20でも、ブロックチェーンと仮想通貨は切り離すべき、という意見が大半だった。

 コインチェック事件によって仮想通貨の正体は割れ、G20によって国家に見放され、グーグルとフェイスブックが「危険な商品」と判断した仮想通貨の将来は危うい。

 注意すべきは、2017年のブームの際、仮想通貨の引換証であるトークンを発行して事業資金を得るICO(イニシャル・コイン・オファリング)の発行に取りかかったり、準備をしたりしている業者が、「最後の荒稼ぎ」をすることである。

 美辞麗句を並び立てたホワイトペーパー(事業計画書)で、数億円から数十億円のカネを集めるICOは、究極の錬金術といえるもので、9割は詐欺、残り1割のうち実現可能性のあるものは、そのうちの1割に満たない。

 コインチェック事件を機に仮想通貨交換業者にメスを入れた金融庁は、次にICOに監視の目を向ける必要がある。

 浮わついた仮想通貨バブルは今後、折に触れて修正されていくだろうが、今後、「通貨」として復活する兆しはあるのだろうか。

 「ブロックチェーンを使った決済、送金システムとしての仮想通貨は生き残り、その結果、ビットコインなど一部のコインは法定通貨を補完する役割を担うことになるでしょう。しかし、大半は、ボラティリティの高さを期待されたFXのような相場商品として生き残ると思います」(金融庁関係者)

 バブル崩壊は意外に早かったが、コインチェックに代表される交換業者やICOを実施する金融関係者の志の低さを思えば、それも当然であろう。【亥】

 

 

 

 

 

 



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