2019年7月13日配信「公約はすべての弱者救済!――異色の候補者10人を擁立した山本太郎代表率いる『れいわ新選組』が台風の目に!」<政治>

 
台風の目!(☚wikipedia)

 

 

 21日投開票で行なわれる第25回参院選が、マスメディアの支持率調査や当落予想が活発になってきた。
 
 ただ、2000万円不足の年金問題などはあるものの、総じて与野党間の争点に乏しく、支持率は横這い、「自公優位」の情勢分析に変わりはない。
 
 そうしたなか、日本政治の方向性を占う”羅針盤”のような役割を果たすのが、山本太郎参院議員が率いる「れいわ新選組」が、何人の当選者を出すかである。
 
 「永田町の色もの」を自称、牛歩戦術など議会でのパフォーマンスが目立つ山本議員だが、「政治家としての伸びが著しい」というのが、政界ウォッチャーの共通した見方だ。
 
 「初当選の頃の訴えは反原発一本。ところが、れいわ新選組の立ち上げと、それに伴う消費税廃止を柱とする公約の熟度、3億円の寄付で10人の候補者を立てるという戦術、公約のバラ撒き批判をものともしない会話術、核心を衝く演説力は党首に相応しいものがあります」(政治部ベテラン記者)
 
 公約の「八つの緊急政策」は、1、消費税の廃止、2、最低賃金1500円、3、奨学金徳政令、4、公務員増員、5、第一次産業戸別所得補償、6、「トンデモ法」の一括見直し、7、辺野古新基地建設中止、8、原発即時禁止、である。
 
 公約は一見、「財源はどうする」のひとことで相手にされないような政策ばかりだが、反緊縮財政を基本とする山本氏の考えは、「不足財源は国債で!」というものだ。

 

 それは、最近、取り上げられることの多いMMT(近代貨幣理論)に依拠する発想で、インフレ率が一定の上限(例えば2%)に達するまで、財政赤字を認めるのである。
 
 山本氏自身は、財政に通じているわけではなく、MMTを完全に理解しているわけでもない。
 
 が、世界各国が、この間、行なってきたグローバル化、新自由経済主義のなかでの緊縮財政が、それだけ人々を痛めつけたかは知っており、そこからの脱却がなにより大切なことで、「財源」は二の次。「イザとなれば、富裕層や大企業から取ればいい」という考えが根底にある。
 
 それは、ひとり山本氏だけではない。
 
 反緊縮は世界的な潮流で、米・サンダース、英・コービン両氏などがその流れで、「左派ポピュリズム」ともいわれる。
 
 英のEU離脱や仏の黄色いベスト運動もその流れとして語られるのだが、新自由主義経済がもたらしたのは、二極化による大半の国民の窮乏だった。
 
 国家はその痛みに対し、「国に頼らなくて済むように、活力ある企業を育て、人を呼び込み、国力の増強を図る」と、我慢を呼びかけ、福祉や教育、公共投資などを削減してきた。

 

 が、富むのは資本家と多国籍企業ばかりで、彼らはグルーバル化のなか、国籍も居住地も納税地も選べ、国家への還元を意識しないのに、国民は窮乏を強いられたうえに、消費税を上げられ、年金をカットされ、「収奪される存在でしかない」ことに気づき始めた。
 
 それが、世界的に勢いを増す「左派ポピュリズムの正体」である。
 
 日本の分裂野党は、財政再建の呪縛から逃れられず、せいぜい「消費税の凍結」であり、自民党と同じ土俵で戦っている。
 
 もうひとつ世界的潮流のなかでは「右派ポピュリズム」もあって、広く捉えれば米トランプ政権もそれにあたるが、もっと狭義の移民排斥の極右政党を含め、日本では自民党がその受け皿となっており、ネット右翼や在日特権を許さない市民の会(在特会)も安倍政権を支持する。
 
 そういう意味で「れいわ新選組」は、世界経済の流れが生み出した貧困層、落ちこぼれ、年金生活者といった弱者に目を向け、その救済を第一義とする初めての政党である。
 
 その共感が、現時点で2億5000万円を超える寄付につながったのである。
 
 候補者は山本代表を含め10名。自身は、当選が確実な東京選挙区から立たず、代わりに自民党の補完勢力となった公明党の姿勢に異を唱える沖縄創価学会の幹部を擁立、そのうえ難病患者の2名を比例代表の特定枠(党が当選を優先)に入れるなど、文字通りの背水の陣。ここでもポピュリズム批判はあるが、それを含めて「すべての弱者救済」が山本氏の視点だ。
 
 支持政党なしが5割近い現状で、国家に疎外されていると閉塞感を持つ国民は少なくなく、その「受け皿」となった時、「れいわ新選組」は予想以上の当選者を出すかも知れない。【卯】

 

 

 

 

 

 

 

 


2019年5月23日配信「ポスト安倍に急浮上した菅官房長官は、やはりナンバー2がお似合い⁉」<政治>

 
(Wikipedia)

 

 「安倍一強」を支えるシステムのひとつが、内閣人事局であることを疑う人はいない。

 「面従腹背」が「座右の銘」だと言った前川喜平・元文部科学省事務次官は、文科省放逐後も特異なキャラクターで生き残っているものの、前川氏が官房長時代に右腕だった佐野太、川端和明の両名は、文科省事件を引き起こして逮捕され、現在、被告人の身である。

 内閣人事局の今の局長は、元警察官僚の杉田和博・官房副長官。――内閣人事局は、人事で官僚を抑え込むだけでなく、官邸ベッタリとなった検察を動かすことができることを、文科省事件で証明、「霞が関」は震撼した。

 その内閣人事局を支配する内閣官房を牛耳っているのが、菅義偉官房長官である。

 「安倍一強」を支える「首相の女房役」は、行政機構と捜査権力に影響力を行使している。

 その女房役が、「ポスト安倍」の最右翼に浮上した。

 5月9〜12日の日程で訪米し、安倍首相を支える大物政治家であるとともに、次期首相候補でもあるということで歓待を行けた。

 ペンス副大統領、ポンペオ国務長官、シャナハン国防長官代行などと会談、「異例の厚遇を受けた(日本経済新聞・5月1日)」と、マスメディアは好意的に報じた。

 だが、国民的な人気があるとは言い難い。

 政治に関心がない、つまりは一般的な国民にとって菅氏は、「新元号の令和発表の際、額を掲げていた政治家」であり、ネットでは「令和おじさん」と呼ぶ。

 官房長官として記者会見を捌き、「ソツがなく、失言もせず、安定感がある」と、評されているものの、その手堅さは「面白みの無さ」でもあり、身にまとう暗くどんよりとした空気は、指導者のものではない。

 集団就職で秋田県から上京、段ボール工場で働きながら法政大学で学び、小此木彦三郎元代議士の秘書を経て横浜市議に。地方政治家として政治のノウハウを学び、国政に打って出て代議士となり、梶山静六、加藤紘一、麻生太郎、安倍晋三と、派閥にとらわれることなく担ぐ政治家を変え、“出世”してきた。

 苦労人で能吏であるのは間違いないが、その苦労が「顔」に出てしまうタイプ。また、したたかに政治の海を遊泳しながら出世してきた人だけに、しがらみが多く、その付き合いが「陰の部分」となって印象を暗くする。

 その典型が、港湾業者の「藤木企業」を率い、“ハマのドン”と呼ばれる藤木幸夫氏との関係だろう。

 藤木氏は、師の小此木氏の親族であり、市議時代からの有力スポンサー。16年の段階では、カジノを含むIR(統合型リゾート)積極派だった藤木氏が、翌年には「カジノ反対」に回って、IR推進派の菅氏は面目を失うが、藤木氏には文句も言えず、横浜カジノは急速に萎んでいる。

 「売り物」の官邸主導にしても、自ら乗り出しての工作は失敗続き。典型が馬毛島だろう。

 防衛省と地権者の立石勲・タストンエアポート代表との関係がこじれにこじれ、暗礁に乗り上げた時、官邸が乗り出した。

 具体的には、菅官房長官の指示で和泉洋人・首相秘書官が動き、昨年10月、タストン社の代表を立石氏から息子に代え、その“見返り”に110〜140億円の売値を160億円に引き上げ、今年1月、仮契約を結んだ。

 ところが、立石氏は株主権を利用して社長に復帰、国に「絶縁状」を叩き付けて、新たなスポンサー探しに入っている。

 この間、捜査権力を使った脅しもかけたが、86歳の強欲で頑固一徹の立石氏には蟷螂之斧。菅氏の完全な読み違いである。

 官邸に集中する権力の担い手として、「ポスト安倍」に急浮上した菅氏だが、官房長官の職権利用以外にさしたる政治力はない。

 また、良くいえば地味、悪くいえば華のカケラもない暗い70歳を迎えた苦労人を、国際政治のひな壇に並べたいと思う国民は少なく、「ポスト安倍」は、あくまで永田町の政治力学のなかで生まれた徒花的観測であろう。【巳】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2019年5月14日配信「『令和の決断』で辺野古移設見直すべきでは?――2兆5000億円を投じて13年後に完成の米軍基地に意味はあるのか⁉」<政治>

 
玉城デニー知事(☚Wikipedia)

 

 昨年9月の県知事選、今年2月の県民投票、そして4月21日に投開票された衆院沖縄3区補選――平成最後の年、沖縄県民は“トリプル”で辺野古移設反対の「民意」を示した。

 その10日後、令和の時代となった。

 今こそ「令和の決断」――安倍政権は、これ以上、沖縄の民意を無視することなく、名護市辺野古で進めている土砂搬入を中断、再考すべき時にきているのではないだろうか。

 沖縄県民だけではない。

 本土の多くの国民も、沖縄県民の気持ちを踏みにじって強引に工事を進めることに賛成ではない。

 『朝日新聞』が今年3月に行なったデジタルアンケートによれば、「名護市辺野古の埋め立てを続行すべきかどうか」という質問に対し、8割の人が「沖縄の反対は明確で、一から議論し直すべき」という回答だった。

 「朝日新聞だから…」と、色眼鏡で見る必要はない。

 感情だけでなく、現実的な移設工事の面でも、「埋め立て続行」に赤信号が点滅している。

 沖縄県の玉城デニー知事は、昨年11月28日、安倍首相との会談で、「移設に関わる総事業費は約2兆5000億円で防衛省当初計画の10倍となり、完成までの期間も当初予定を大幅に上回る13年」と、伝えた。

 これも、「移設反対の沖縄県知事だから」と、眉に唾する向きもあろうが、埋め立て利権を享受する沖縄県の建設業者が、こんな“本音”を漏らしていた。

 「想定以上の軟弱地盤だった。マヨネーズ状といっていい。相当な難工事になると思う。砂杭が何本必要か、検討がつかない。もっとも、その分、工費が膨らみ、工期も長くなるわけで、我々にとっては朗報だ」

 辺野古に普天間飛行場を移設、V字型滑走路を建設するために、約160ヘクタールを埋め立てねばならないが、6割以上の埋め立て区域となる大浦湾側は、水深が深く、軟弱地盤であることが明らかとなった。

 防衛省が国会に提出した地盤に関する報告書などによると、深さ90メートルでも地盤強度が基準値を下回る地点があったことで、防衛省は地盤改良工事を実施、約7万7000本の砂杭を打つことになっている。

 だが、作業船で打てる砂杭の深度は70メートルまで。残る20メートルは、地盤沈下を招く未改良部分ということになる。

 もともと、埋め立てに使う土砂は東京ドーム16・6杯分の約2000万立方メートルだったが、砂杭分も含め、相当な増量は否めない。

 それに加えて、「未改良部分」を残せないのは必定で、全国各地から土砂を集めないと間に合わず、それもあって工費は跳ね上がる。

 埋め立てのためには護岸工事が必要で、22本が建設されることになっているが、このうち7本分に投じた資金で、当初計画を12倍近く上回った。

 東京五輪予算に象徴されるように、「小さく産んで、大きく育てる」のが、公共工事に取りかかる際の役人の“習性”だが、この工事でも防衛省は、14年、沖縄県に「総事業費は約2405億円」と、届け出た。

 反対を顧慮した数字であるのは間違いなく、それは護岸工事の膨らみでも明らかで、そこから難工事の地盤改良に土砂搬入となれば、県が10倍と試算するのも無理はない。

 加えて、地盤改良工事には設計変更の申請が必要だが、県は決して承認しないのは明らかで、国は違法確認訴訟などで対抗するので、そのため工期は更に伸びる計算だ。

 それまで普天間の騒音と危険性が放置されたままなら、何のための辺野古移設なのか。――原点に立ち返って再考すべきだろう。【戌】

 

 

 

 

 

 

 


2019年4月23日配信「”ファースト”は都民ならぬ知事の座⁉――野田前特別秘書を東京都水道事業の中核企業に厄介払いした小池都知事の面妖人事⁉」<政治>

小池百合子都知事
(☚wikipedia)


 「緑の小池劇場」は遙か昔の出来事。今は、言いたい放題に罵った都議会自民党に再選狙いで頭を下げるなど、「政界渡り鳥」の面目躍如たるものがある小池百合子都知事が、今度は「都政の私物化」を断行した。

 4月12日、東京都水道事業の中核会社「東京水道サービス(TSS)」の社長に野田数前特別秘書(45)が就任すると発表したのだ。

 同社は株式会社だが、都が51%の株式を持つ外郭団体。都知事が「推薦」すれば自動的に社長となる。

 「TSS」は、同日、臨時株主総会を開いて野田氏の社長就任を決めた。

 「TSS」は、売上高160億円、従業員数約1400人の中堅企業だが、歴代の社長が水道局長経験者で、出向者やOB雇用で都の関係者が2割強を占めるという究極の天下り組織である。

 その気の緩みがガバナンス不全につながり、贈収賄、情報漏洩など不祥事続きで、昨年10月からは談合を疑って公正取引委員会が調査に入っている。

 そんな“緩み”を理由に、小池知事は「画期的な時期を迎えている今だからこそ、彼の突破力に期待したい」と述べ、「天下り批判」を一蹴した。

 「画期的」とは、水道事業の統合計画を指す。

 「TSS」は技術系の会社で、施設管理や国内外のコンサルタント業務を行なっているが、ほかに営業系の「PUC」という料金徴収を含む営業系の外郭団体もあり、こちらには約600名が在籍、19年度内に両社は経営統合することになっている。

 それを小池氏の側近として都知事選を戦い抜き、都議選で都民ファーストの会を躍進させる原動力となった野田氏に委ねるというのだ。

 確かに「しがらみがない分、大胆に立ち回れる」という良さはある。

 だが、都の水道事業を担うのだから、社長は、技術力とマネジメント能力の二つを備えていなければならない。

 ところが、政治経験といっても、市議2期に都議が1期。後は、アントニオ猪木氏や小池氏の秘書として、政治の裏舞台で根回しに当たってきた経歴の野田氏に、2000人を束ね、水道事業全般を仕切り、東南アジアを中心に海外にまで広げている水道事業を、さらに躍進させることができるのか。

 しかも、小池氏の動機が不純である。

 小池氏と野田氏の仲違いは、都民ファーストの会など“仲間内”でもよく知られていた。

 「(17年7月の)都議選の大勝に小池さんは舞い上がり、日本初の女性宰相も可能だとして、希望の党の設立に乗り出したものの、『排除の論理』でブームは終焉。以降、小池さんへの期待は急速にしぼんでしまった。この国政進出に猛反対したのが野田さん。以降、2人の仲は悪くなる一方だった」(都議会関係者)

 人に任せることが苦手な小池氏は、「表」も「裏」も自分で仕切ろうとする。

 小池劇場の頃は、「裏」を行なう余裕はなく、野田氏に託したが、国政進出で対立、ブームが去った後は、「都民ファースト会の土台を作ったのは自分だ」という意識の強い野田氏がじゃまになってきた。

 18年になると、野田氏への依頼事項は減り、野田氏の登庁回数もめっきり減り、「退任はいつか」と、公然と語られるようになった。

 が、「裏」を担った野田氏を簡単には切れず、報酬にしても、年収1400万円超の特別秘書報酬と遜色のないところを“世話”しなければならない。

 その時、白羽の矢が当たったのが、「ガバナンス再構築」という面目が立ち、報酬的にも約1400万円で横並び。さらに社長改選期という絶好のタイミングにあった「TSS」だった。

 「適材適所」も「突破力」も取って付けた理由。要は権力利用の人事であり、都政私物化の極みという他ない。【戌】

 

 

 

 

 

 

 

 


2018年4月7日配信<0510archives>「『もんじゅ廃炉』で文科省が権益を失う一方で、経産省は『核燃料サイクル堅持』で焼け太り!」<政治>

 

(☚もんじゅwikipedia)

 

 

 1兆円もの国費を注ぎ込みながら、94年の初臨界(原子炉内での継続した核分裂連鎖反応)以降、200余日しか稼働せず、「原子力政策失敗の象徴」と言われた福井県敦賀市の高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉が、避けられなくなった。

 青森県六ケ所村の再処理工場で使用済核燃料を溶かしてプルトニウムを取り出し、それを燃料として「もんじゅ」で使用、原子力発電を行うことは、ウラン資源問題と核廃棄物問題の双方を解決する手段にもなることから、大きな期待を集めてきた。

 ところが、冷却に使うナトリウムの取り扱いの難しさから本格稼働には至らず、発電できないどころか稼働さえままならず、黙っていても年間200億円もかかる「無用の長物」と化していた。

 実用化されれば「夢の原子炉」であるのに違いはなく、監督官庁の文科省は将来性をアピールし続けたが、再稼働には5800億円を要するという試算も明らかになり、政府は廃炉を決断した。

 この決断に対し、文科省は最後まで抵抗した。

 原子力規制委員会が、昨年11月、文科省傘下の「日本原子力研究開発機構」に代わって運営する組織を、半年をめどに見つけるよう、当時の馳浩文科相に勧告を突きつけた。

 「研究炉は文科省、実用炉は経産省」という“縄張り”のなかで権益を失いたくない文科省は、専門家会議を開いて「受け皿」を探す“フリ”はしたもののポーズだけ。実際は、今年5月、「御用学者たち」に玉虫色の「中間報告」を出させてお茶を濁し、継続を図ろうとしたが、「それならば廃炉しかない」という結論に至った。

 今後は、研究開発は継続するものの、「日本原子力研究開発機構」が持つ小型実験炉「常陽」やフランスの実験炉参画など、“細々”としたものに限られる。

 本来、「もんじゅ」は核燃料サイクルを担う中核施設であり、ここがなくなるということは、プルトニウムを取り出す再処理工場を含むサイクル全体の見直しにつながるハズだ。

 巨費を投じながら完成していないのは、再処理工場も同じである。

 こちらを所管するのは経産省。安倍政権への"影響力"が強いことで知られる経産省は、官邸だけでなく電力業界などへの根回しも怠らなかった。

 「もんじゅ廃炉」が話題となっていた9月16日、「電気事業者連合会」の勝野哲会長(中部電力会長)は、記者会見で「(『もんじゅ』がなくても)核燃料サイクルは成り立つ」と延べており、業界側からサポートした。

 核燃料サイクルは「もんじゅ」だけではない。

 もうひとつの柱がプルサーマル発電で、プルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を普通の原発で使う事によって、サイクルは堅持できるという理屈である。

 官邸と経産省には、もうひとつ狙いがある。

 日米原子力協定の延長である。

 この協定は、非核保有国の日本だけに使用済核燃料を再利用する核燃料サイクルを認めたもので、1988年に発効し、30年後の2018年7月に期限切れとなる。

 既得権益確保には、「もんじゅ」は廃炉でもMOX燃料使用のプルサーマル発電は続けなければならない。

 原発再稼働を含め、事故があり、廃炉費用が問題となり、核燃料サイクルの前提が崩れても、経産省はフロントエンドの発電も、バックエンドの廃棄物最終処分に至る過程も、強く握り続けて離さない。

 そこには「トイレのないマンション」と揶揄されて久しい廃棄物最終処理が今も決まらない国民の不安への配慮はなく、あるのは省益堅持の満足感だけ。――「もんじゅ廃炉」の裏でほくそ笑む官僚がいることを忘れてはいけない。【戌】

 

 

 

 

 

 

 

 


2017年10月7日配信「豊洲市場と東京五輪を中断、国政に歩を進める『小池流改革大作戦』の功罪」<政治>

 
小池百合子東京都知事
(☚wikipedia)


 「情報公開を徹底し、しがらみ政治から脱却する」――設立された希望の党の代表に就任した小池百合子東京都知事は、開口一番、こう強調した。

 側近の若狭勝衆院議員も「25年の検事生活で痛感したのは、しがらみなき政治の必要性」と、訴えている。

 希望の党のキーワードは、「しがらみ」であり、それが日本の改革を妨げている以上、そこからの脱却を標榜するのは当然である。

 同時に、切るに切れないのがしがらみであり、その因習ともいえる連続性や、関係を保持することによる居心地の良さを放棄するのは大変だ。

 “ジャンヌ・ダルク百合子”は、そこに果敢に挑戦した。

 豊洲と五輪の中断は、しがらみだらけの密室政治で行われてきたことをオープンにするための作業であり、一旦、リセットした。

 その決断と、長きにわたり“都議会のドン”として君臨した内田茂前都議に代表される都議会自民党を敵に仕立て上げる戦略のうまさで、自らの手兵となる都民ファーストの会を都議選で大勝させた。

 だが、しがらみは断たれていない。

 自民党と公明党という保守勢力が、東京都の官僚やゼネコンなどの業界と、戦後、一貫して築き上げてきた政・官・業の癒着のシステムが、知事ひとりの力で簡単に変えられるわけはない。

 小池代表が5年、10年と知事を続け、都の官僚を完全に従わせ、都が主導する競争を前提とした入札などのシステムを、業界側が無理なく受け入れて初めて「しがらみなき政治」は完成するのだが、それまでは、副作用の方が大きい。

 小池代表が都知事になって取り組んだのは、「豊洲市場と東京五輪の見直し」である。

 その結果、豊洲では「盛り土問題」、五輪施設では「無駄な歳出」が判明して、移転と工事は中断。「決定の不透明さ」は明らかにされたが、かえって費用は膨らみ、スケジュールは遅延している。

 それを如実に表すのが、豊洲土壌汚染対策の追加工事である。

 豊洲が入札不調となって焦った東京都は、業界に参考意見を聞く形で、14年2月に再入札。青果棟を「鹿島JV」が約259億円で、水産仲卸売場棟を「清水・大林JV」が約436億円で、水産卸売場棟を「大成JV」が約339億円で夫々、落札した。

 スーパーゼネコン4社による「予定調和の世界」である。

 この3棟に「盛り土」がなされておらず、散々、批判を浴びた東京都は、地下空間の床にもコンクリートを敷くことになり、9月19日、「地下ピット床面追加対策工事」の入札を行った。

 だが、いずれも1社しか応札せず、不調となった。

 「小池改革」によって入札制度は変わり、6月から競争相手のない1社入札は認められなくなったからである。

 再公告に向けた発注条件などの見直しはこれからだが、来年6月までに完成させるというスケジュールは遅延する可能性が濃厚である。

 不調原因についてゼネコン幹部はこう説明する。

 「追加工事は、全てを知り臨機応変に対応するためにも最初に施工した業者が請け負うのが当たり前です。だから他の業者は手を上げないのです。見積もりなどするだけムダ。それをダメと言っていたのでは、話は前に進みません」

 これが公共工事の"現実"である。

 このシステムを維持するために、スーパーゼネコン4社は7人から9人の都の官僚を天下りで受け入れ、自民党都議を「票とカネ」で支え、都の官僚は仕事で業者と政治家に配慮、政治家は口利きで業者を、予算と人事で官僚を遇してきた。

 しがらみはこの"システム"のなかで生まれ、過去に都政を支配したこともある旧民主党も壊せなかったのである。

 容易には壊せない"壁"にぶつかって結局、小池氏は退歩した。

 五輪は会場などの施設見直しをぶち上げながら、ほとんど当初の計画のままに終わり、築地移転では「豊洲を活かし、築地を守る」という玉虫色のキャッチフレーズにより、コストは逆に大幅に増加した。

 しがらみは「日本型システム」の根幹を成している。

 脱却は、言うのはやさしいが実行に移すとなると困難なうえにコスト高となることは否めない。

 それを承知で「都民」は都民ファーストの会を選択したわけだが、都政をステップボードに、希望の党を率いて国政に軸足を移す小池代表を「国民」は、どう評価するのか。

 

 「選別させてもらう」――折しも、言わずもがなのひと言で"合体"するはずの民進党が"分裂"、同党のリベラル派とされる枝野幸男代表代行らを中心に立憲民主党が発足した。

 

 寄り合い所帯の民進党だけに、ある意味、当然の結果とはいえ、「小池代表の強引な手法が強調されたことで、これまで無敵だった"百合子パワー"に翳りが生じた」(全国紙政治部記者)のは明らかで、さらに都民ファーストの会の立ち上げ人である音喜多駿、上田令子都議が離党を表明、希望の党の足許に"亀裂"が生じ始めた。

 

 騎虎の勢いで東京都議会を制圧、余生を駆って国政に挑戦!――10月10日告示、22日投開票!――都議選のような"風"が吹くのか、それとも…?――衆院選で問われるのは「小池流ポピュリズム」の是非である。【戌】

 

 

 

 

 

 

 


2017年9月20日配信「『北の脅威』の封印が解かれて明るみに出た電磁パルス弾、GPS破壊装置など『北の最新鋭兵器』の本当の実力」<政治>

 

 

 北朝鮮が、第6回の核実験を強行、先週末にも大陸間弾道ミサイルの発射実験を繰り返すなど、挑発行為を続けるなか、「北の脅威」が本気で語られ始めた。

 北朝鮮が保有する電磁パルス弾GPS(全地球測位システム)破壊装置などで、電力と通信網を破壊、GPS搭載兵器の効力を失わせる最新兵器群である。

 電磁パルス弾は、最高400キロメートル程度までの高高度で核爆発させ、それによって生じる電磁パルスによって、人や建物を破壊するのではなく、電気、通信、交通インフラを破壊するものである。

 落雷で電子機器が壊れるのと同じ原理だが、すべてのインフラが電気と電子機器によって成り立っているのを考えれば、都市機能は失われ、国民の生存が脅かされる。

 電波攪乱機能が100キロメートルに達するというGPS破壊装置の威力も凄まじい。

 軍用も民間もGPS搭載が一般化、その測位システムを利用してミサイルは飛び、民間航空機は自動運転ができる。

 北朝鮮の持つGPS破壊装置は、そのGPSを攪乱するもので、兵器システムは破壊され、民間機は航空不能になる。

 この兵器の脅威を知る米軍は、今年の米韓合同演習の重大テーマをGPS破壊装置対策とし、発信源を探し出し、迅速に攻撃を加えて破壊する訓練を行った。

 では、北朝鮮は急速にミサイルの性能を向上させ、核開発を推進、都市機能や兵器システムを破壊する最新鋭兵器を持つに至ったのか。

 金正恩朝鮮労働党委員長が、国民生活を犠牲にして核やミサイル、兵器開発に血道をあげたのは事実だが、いきなり「兵器大国」になるわけではない。

 核搭載ミサイルの開発も原爆も水爆も着々と成果を上げ、それを知る日米韓の軍事関係者は、一様に苛立ち、怖れを感じていた。

 ただ、日本の場合は反北朝鮮の感情と、「北朝鮮優位の報道は、北を利することになる」という官邸やマスコミ上層部の思惑によって、封印されてきた。

 北朝鮮への渡航歴10回を超える軍事評論家が苦笑混じりに言う。

 「日本のマスコミは、北は貧しく、人々は疲弊していて、自由はなく表情も暗い、といったマイナスイメージの報道しか認めないが、生活が豊かになり、携帯電話の普及が進み、軍事的にも一流の装置、武器、システムを備えつつある、という“現実”は、伝えようとしなかった

 確かに、日本のマスコミには、北朝鮮とそれを支える中国、ロシアといった国家と違って、「報道の自由」はある。

 だが、「報道しない自由」もあって、伝えたくない現実は報道しない。

 北朝鮮がしだいに豊かになり、全精力を核ミサイルや先端兵器に注ぎ込んだために、少なくとも軍事面では大国化しているという事実は、官邸にとっても報道機関にとっても、「伝えたくない事実」だった。

 事実が伝わらなかったという意味で、これまでの北朝鮮報道は、今風に言えば「フェイクニュース」だったことになる。

 実は、社会インフラを崩壊させる電磁パルス弾、ミサイルや交通システムや航空機を機能させなくなるGPS破壊装置については、5年以上前からその存在が指摘され、脅威が伝えられてきた。

 2011年6月、CIAで核兵器の専門家だったピーター・フライ博士が米マスコミのインタビューに応じ、「北朝鮮は既に電磁パルス弾の開発に成功、電気を止め、電子機器を破壊、社会インフラを壊滅させ、人を殺傷するよりはるかに威力のある攻撃ができる」と、語っている。

 北朝鮮という国家への不安や金委員長の狂気への嫌悪は別にして、既に北朝鮮は、小野寺五典・防衛相が認めたように「核保有国」であり、国家システムを破壊させかねない兵器を持つ国である。

 安倍首相は、事ある度に「断固たる制裁、圧力を加えなければならない」と口にするばかりだが、政府やマスコミは、今後は、その現実を国民に正確に伝えたうえで、対処方法を論議する必要があろう。【午】

 

 

 

 

 

 

 


2017年9月15日配信「異例の3期目に突入した森信親金融庁長官のもとで検査局が廃止!ーー人気ドラマ『半沢直樹』の黒崎検査官不在で銀行劣化が加速⁉」<政治>

森信親金融庁長官


 銀行の経営状態、なかでも融資先の経営状況を厳しくチェック、厳格な資産査定を銀行に迫ってきた金融庁検査局が廃止される。

 この7月、異例の3期目の長期政権に突入した森信親金融庁長官の方針だ。

 “金融処分庁”から“金融育成庁”へ――。

 森長官の意向は明白で、これまでにも「地銀再編」を強圧的とも取れる言葉で主導するなど、育成にシフトさせてきており、4期目はさすがにないだけに、森長官が最終年度を迎えて仕上げにかかったといえる。

 ただ、「検査」より「育成」が、今、求められているものなのか。――異論は少なくない。

 第一に、地銀問題である。

 17年3月期決算で、全106行のうち5割を超える地銀が本業で赤字となっており、「地銀危機」が本格化している。

 経営が悪化すれば、資産査定を甘くするなどして問題を先送り、それが破綻の傷を大きくすることは、バブル経済崩壊後の金融パニックが証明している。

 それを防ぐために設置された検査局を廃止するタイミングが今なのだろうか。

 第二に、新銀行問題である。

 ビジネスモデルが確立していない新銀行で進行している機関銀行化に対するチェック機能を、「育成」の観点で失っていいのか。

 「セブン銀行」、「イオン銀行」、「楽天銀行」などは、それぞれに“持ち味”を出しているものの、「母体のための銀行」になってしまう危険性は排除できない。

 金融検査の度に指摘される機関銀行化を修正しないうちに検査が甘くなれば、その傾向をますます強めるのは間違いない。

 地銀の危機は深刻である。

 なによりビジネスモデルを失っている。

 超低金利下で貸出環境が悪化、利ざやは年々低下している。

 全国地方銀行協会によると、加盟64行が17年3月期に融資で得られた利ざやの平均は0.28%で、業務を維持できる数字ではない。

 金融庁は、求められる対応策として、‖捷圓箸侶弍津合、地元有力企業の支援強化、フィンテックなど金融新技術への対応、などをあげる。

 いずれももっともで、地銀経営陣は頭ではわかっていても、「地元経済の担い手」という地位への固執、担保主義へのこだわりがあって、切り替えは容易ではない。

 森長官は「資本余力がある今のうちに」とせっついたが、腰が重く、“ゆで蛙”状態だ。

 あげく、力を入れているのが、地方都市にも及ぶ地価高騰を映した不動産融資やアパート経営に対する融資、そして批判が高まっている銀行カードローンである。

 不動産は東京五輪ブームの後のバブル崩壊が懸念され、銀行カードローンの規制は目前に迫っており、いずれも地銀の限界を示している。

 そうしたなか検査局が廃止されればどうなるのか。

 「不良債権の隠しと飛ばし」を否定できる金融関係者はいない。

 新銀行も同様である。

 金融庁は、今年6月から「楽天信託」の金融検査を行った。

 「楽天」は、14年9月、「トランスバリュー信託」を買収したが、そこで行われているのが、信託受益権売買だった。

 「楽天カード」が持つ顧客向け債権を楽天信託に譲渡して信託受益権を購入し、信託銀行が斡旋する投資家に売却して資金を調達。その受益権の売却先が「楽天銀行」だった。

 つまりは「楽天カード」、「楽天信託」、「楽天銀行」による楽天会員の囲い込みであり、「楽天のための銀行」という姿を金融庁が問題視するのも当然だ。

 この機関銀行化は、「イオン銀行」でも指摘されているが、企業グループが金融機関を設立すれば「グループへの貢献」を求めるのは当然のこと。規制緩和の一環で銀行のハードルを下げて新銀行を設立しやすくしたのだから、そのチェックはより厳しくなるのが金融当局の取るべき道だろう。

 それに、「処分」より「育成」というが、役人が事業に関与すれば、ロクなことにならないのは、官製ファンドを使って東芝などに行政介入する経済産業省が証明している。

 悲願の「金融庁から金融省」への格上げのための布石と見るムキもあるが、TVドラマ『半沢直樹』に登場した片岡愛之助が演じたゲイの金融検査官・黒崎駿一がいなくなれば「いつか来た道」を辿ることになるかもしれない。【戌】

 

 

 

 

 

 

 

 


2017年9月12日配信<0510archives>「安倍首相の“威光”を背景に狼藉を尽くしてきた経産官僚の“大罪”!」<政治>

 経済産業省(☚wikiedia)


 

 「内閣府が、安倍(晋三)首相に配慮、加計学園の獣医学部新設を認めたように言われるのは心外です。強引に進めたのは経産省出身の藤原(豊・前審議官)で、独断専行が過ぎるから経産省に引き取ってもらおう、という声があったほどでした」

 こう不満を口にするのは内閣府の幹部である。

「 官邸の意向を忖度して加計を特別扱いにした」と、批判される内閣府だが、それは地方創生事務局審議官として国家戦略特区を担当していた藤原氏の独走だというのである。

 確かに、加計学園の獣医学部新設を巡る文部科学省の内部文書では「官邸の最高レベルが言っている」と、藤原氏の虎の威を借りる発言が示されていた。

 藤原氏は、安倍首相が最も頼りにする経産省出身の今井尚哉首相秘書官の側近。内閣府ではなく経産省の方を見て仕事をしており、問題発覚後の7月5日、人事異動で経産省に戻った。

 経産省は、安倍首相を公私ともに支え続けてきた。

 安倍首相にプライベートな会食も含めて、最も多く付き従っているのは今井秘書官であり、昭恵夫人を「内閣総理大臣夫人付き」という“奇妙”な役職名で支えたのは経産省準キャリアの谷査恵子氏だった。

 経済事案では、「国益」を振りかざして口を挟まずにはいられない。

 東芝再建は、「東芝メモリ」の売却で債務超過状態を解消するしかないのだが、それに注文をつけているのが経産官僚で、「東芝の半導体技術は、軍事も含む日本のセキュリティー全般に関わること。外資やアジア系企業への安易な売却は避けたい」と、政府や財界に根回し、それが結果的に売却を遅らせている。

 その先頭に立っているのが安藤久佳・前商務情報政策局長。菅義偉・官房長官のお気に入りの安藤氏は、7月5日付けで中小企業庁長官に“出世”したが、局長時代の最後の大仕事が東芝メモリの売却で、経産省の「別働隊」と言われる「産業革新機構」を使い、日本の有力企業を回って「オールニッポンによる買収」を画策したり、米大手ファンドの「コールバーク・クラビス・ロバーツ」、あるいは半導体大手の「ブロードコム」など、次々に組む相手を変え、「経産省が机上の計画で遊んでいる」と、批判された。

 そもそも「東芝」が原発事業に力をいれ、破綻原因となった米原子力大手「ウェスチングハウス」の買収に走ったのは、経産省の「原子力ルネサンス」と称した原発推進政策に乗ったからだ。

 その推進役のひとりが今井秘書官で、東芝経営陣の責任は免れないにせよ、翻弄し続けた経産官僚は罪深い。

 そもそも、私企業になぜそこまで経産省は介入するのか。

 城山三郎の『官僚たちの夏』は、高度経済成長時代で終わっているにもかかわらず、「自分たちは未だに偉い」と思っている経産官僚の自己満足でしかない。

 そうでなければ、無駄な仕事の積み重ねである。

 アニメや日本食を海外に売り込む官民ファンドの「クールジャパン機構」では、役員らが派遣社員の女性らにセクハラ行為をしたとして告発されており、その改善などを訴えて労働組合が結成された。

 懇親会の2次会で「クジパーティー」と称し、「手作りプレゼント券」「専務とデートする券」などが用意されていた。

 女性たちは「シャレ」だと思っていたら専務らは本気。デートの強要をしていたというのだから不良少年レベルのとんでもない連中である。

 経産省のホームページでは、「クールジャパン機構」の仕事として、「米国における長崎県発『日本茶カフェ』事業への出資」などが紹介されているが、そんなものを「官」が行う意味がなく、必要のない仕事だから出向官僚らがセクハラに励む。

 要は、安倍首相の“信任”を武器に、大企業の再生案件から腰掛け事業のお遊び案件まで、やりたい放題なのが経産官僚であり、代償として安倍首相のお友達に“配慮”するなど、なんでもないことだ。

 ところが3期9年、続くと思っていたら安倍首相がコケた。

 国民が、「お友達内閣」の“異常”に気付いたためだが、それは首相と経産官僚の“精神病の範疇”の「共依存」によって成り立っていただけに、解消を迫られるのも当然のことであろう。【午】

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2017年7月4日配信「下村博文・自民党都連会長は偽計業務妨害で、平慶翔・新都議は公選法違反でそれぞれ告訴!――戦い済んで本格化するバトルの行方⁉」<政治>

 

 

 

 予想を遥かに上回る55義席!――安倍晋三政権の今後を占う東京都議選は、小池百合子都知事の人気を改めて証明、都民ファーストの会の大勝利に終わった。

 

 都民ファーストの会は、清新さは感じられるものの政界での実績がない新都議が大半である。

 小池都知事への「共感と資質」だけで当選しただけに政治力は未知数だが、話題性に富む都議が多く、なかでも注目を集めているのが、板橋区選出の平慶翔氏(29)だ。

 同氏の「売り」は、先頃結婚した女優・平愛梨の弟でサッカー選手・長友佑都氏の義弟であることだが、まったくの素人というわけではなく、大学卒業後、下村博文・前文部科学相の秘書を3年半、務めている。

 下村氏は、現在、自民党都連の会長。都議選で先頭に立って戦っただけに、元秘書の都民ファーストからの出馬は“裏切り”である。

 が、それ以上に許せないのは、事務所のデジタルデータを持ち出し、『週刊文春』に売った?ことだ。

 正確には、その「疑い」だが、下村氏は『加計学園からの闇献金200万円』と、同誌が発売された6月29日、急遽、記者会見を開き、青筋立てて平氏の仕業と“特定”した。

 会見場で配布したのが、上掲の平成28年8月10日付の「上申書」である。

 署名欄に「平慶翔」とあり、都議候補である平氏の選挙妨害になるのを承知で名前を消さなかった。

 そればかりか下村氏は、「署名が本物であることを示すために」と、平氏の「退職届」を添付、サインが本物であることを強調した。

 「怒り心頭」であるのはわかるが、明らかにやり過ぎである。

 第一にデジタルデータを持ち出したのが平氏であることは、その時点では証明できていないし、平氏は否定している。

 第二に、29日は投票日の3日前で明らかな選挙妨害である。

 配布されたマスコミは、そのまま記事化することはなかったが、都民ファーストの会は「公職選挙法違反の選挙妨害で訴える」と、息巻いている。

 とはいえ、平氏も厳しい。

 「上申書」は、かかる事態を想定したかのように、「ノートパソコンを隠したことにより貴事務所の業務を妨害したことを認め謝罪」しているだけに、デジタルデータ持ち出しの証拠になろう。

 また、上申書には、平氏の人間性を疑わせる数々の行為も羅列されている。

 「平成28年7月頃、貴事務所から○×購入代金を立て替えたと偽り、○○円を詐取したと認め謝罪」している。

 同様の文章が4つ並んでいるので、いろんな名目で事務所の資金を横領したことを認めており、金額は記されていないものの、警察に告訴されれば刑事事件化は確実で、立候補することはできなかった。

 つまり、下村氏としては、横領した秘書を温情で見逃したのに、感謝するどころか噛みついてきたのだから「絶対に許せない!」と、キレた。

 また、下村氏は「週刊誌が入手した入金リストや日報が、デジタルデータで漏えいしていたことが判明したので、真相究明のために偽計業務妨害などの刑事事件としての告訴を検討」と、記者会見で述べた。

 要するに、かつての「師弟の泥仕合」だが、双方のバトルは、都民、国民にとっては望ましい面もある。

 森友学園、加計学園と続いた騒動は、「安倍1強」の歪みをさらした。

 人事権を握られた官僚たちは官邸におもねり、安倍首相の心を忖度して森友学園に国有地を安く払い下げ、加計学園の獣医学部新設を認めた。

 下村氏は安倍氏の最側近であるとともに、有力な「文教族のドン」だが、会見では「200万円の献金は、11人の個人と法人から集めたカネを加計学園の山中一郎・秘書室長が預かって持ってきただけだから『闇献金』ではない」と、国民を舐めきったようなふざけた説明をして恥じなかった。

 

 刑事事件化が、こうした下村氏の体質を浮き彫りにし、その罪を問うことができれば、平氏の刑事告訴を恐れない告発は、十分に意義があったことになるのだが、自民党惨敗の責任問題と共に、今後どんな展開になるのか。目が離せない。【子】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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