2020年2月4日配信<0510archives>「令和2年の最大の課題は、2極化を推進、データ資本市場を独占する巨大IT=プラットフォーマー対策!」<経済>

GAFAと呼ばれる「グーグル」、「アップル」、「フェイスブック」、「アマゾン」など巨大IT企業は、世界の国々に各自のプラットフォームを通じて快適さと簡便さをもたらしたものの、その巨大化と市場支配力によって2極化を推進するなど弊害が目に余るようになり、日米欧の各国が規制強化に踏み切っている。
日本政府は、19年12月17日、デジタル市場競争会議で、巨大IT企業による市場の独占を防ぐ規制案を決めた。取引の透明化を推進するとともに、個人データを保護して勝手に使わせないようにし、有望企業の「青田刈り」を規制するなど、さらなる独占に歯止めをかける。
透明化のために、20年1月20日からの通常国会で、「デジタル・プラフォーマー取引透明化法案」という法案を提出。20年1月20日からの通常国会に、新法案を提出することになった。個人情報の不当な収集や利用については、独占禁止法の新たな指針で対応、個人情報保護法を改正して「使わせない権利」を導入する。
要は、国家権力を総動員、法がなければ新法を策定、あるいは既存の法律を改正、運用の指針でGAFAの巨大化に歯止めをかける。
ひとり日本だけでなく、米もEUも足並みを揃えており、やがて国際展開するGAFAの“抜け穴”を防ぐために、「グローバル独禁法」の制定などが求められよう。
19年11月時点での日本の上場企業の時価総額は約660兆円。これに対してGAFA4社だけで約360兆円と、とてつもない規模に膨らんでいる。
日本最大の「トヨタ」が約25兆円で、以下の「NTT」、「NTTドコモ」、「ソフトバンクグループ」が各10兆円内外で、相手にならず、GAFAがその気になれば、どんな企業も“ひと呑み”だ。
国家としての対応が求められるのは当然だが、時価総額が示す企業力よりもっと大きな問題は、プラットフォーマーでもある巨大IT企業が情報を独占することによってデータ資本主義を支配、健全な市民社会を揺るがせる2極化を推進することだ。
GAFAは、検索、電子商取引、SNSなどを通じた顧客囲い込みで独占的利益を生み、その資本力で独自技術を持つ、将来、対抗しそうな新興企業を買収、各分野でひとり勝ちとなって巨大化した。
今は、デジタル利権の枠を拡大、医療、金融、教育、メディアなど情報がサービスの鍵を握る世界にも進出。例えば医療分野では、最適な医療を、ビッグデータとAIを駆使、数多く症例を分析して手掛けることで、病院や医者の領域まで浸食しようとしている。
また、自動運転を通じて、バスや自動車など輸送分野に進出するなど、リアルな世界への進出も始まっている。
そのために「奪われる職場」は少なくない。
既にメディアは、企業や役所がネット上で情報を開示、政治家やタレントなどが、SNSを使って情報発信する環境となり、情報の独占は失われ、廃刊・廃紙が相次ぎ、リストラが急ピッチで進んでいる。
医者、弁護士、会計士、税理士、アナリスト、コンサルタントといった知的専門職も多くは、情報の集積と経験値によって価値を認められてきたものの、今後、ひとにぎりの本当に優れた専門職しか生き残れない。
単純労働者もそうで、自動運転はタクシー、トラック、バスなど運転手の仕事を奪い、コンビニは無人化が進み、介護など究極の「人の仕事」にまでAIロボットが進出する。
社会の枠組みと仕組みと形態を変える大転換が、GAFAの主導で始まっており、それを可能にしているのは、巨大プラットフォーマーとして蓄えた情報力であり、その気になれば、住所・年齢・職業・人種といった基本情報はもちろん、趣味嗜好、購買・行動パターン、資産・収入、病歴、性癖などを驚くべき正確さで集め、それがまた、GAFAの巨大化に直結するという仕組みだ。
企業の自由度を認め、競争原理のなかで産業を成長させ、社会を豊かにするという「資本主義の原則」は、「データ資本主義化」した今日、その情報を独占する一群の企業の登場によって崩れようとしている。
だが、それが将来の国民生活に不利益をもたらすことが明確なら、国家が規制をかけ行動を制限するしかない。
データ資本主義にあって、個人、企業、政府が持つデータは「公共財」と言ってもよいものである。
その独占を、独禁法を始めとした法律で阻み、必要なら新法を制定するという新たな規制の時代が、令和2年の幕開けとともに始まろうとしている。【🐭】
- 2020.02.02 Sunday
- 経済
- 16:26
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- by polestar0510




































































