2012年7月19日配信「『大丈夫か、住友不動産!?』――海外ファンドの刑事告訴で“六本木・TSKビル跡地争奪戦”が、第2ラウンドに突入!?」<事件>






 埒が明かない、とはこのことだろう。
 東京の超有名物件である六本木の「TSKビル跡地」が、ダミーのSPC(特別目的会社)である「都市アーバン開発」から「住友不動産」に移ったのは、昨年10月11日だった。
 
 海千山千の猛者たちが関与した物件だけに、「住友不動産は大丈夫か?」という声があがったものだが、同社は「適法に売買は行われた」というばかり。5月末には、今は駐車場となっている跡地に、34階建ての高層マンションを建設するという「お知らせ」(上掲写真)を出した。
 
 確かに、不動産登記簿謄本上の処理は問題なく行われたのだが、「都市アーバン開発」に資金を提供していたケイマン籍の海外ファンドが黙ってはいなかった。
 
「マラソン・アセット・マネジメント」(以下マラソン社)――米、日、欧州、アジアなどの主に不動産に投資する1兆円ファンドである。謄本上、まったく姿を見せなかったのは、「正体をさらしたくない」という金主のセオリーに則ったもので、よくある話だ。
 
 驚いたのは、ダミーであるハズの「都市アーバン開発」が、簿価で250億円を拠出した「マラソン社」の意向を聞くことなく、3分の1以下の81億円という安値で「住友不動産」に売却したことである。
  
 一体、「マラソン社」、「都市アーバン開発」、「住友不動産」の間で何があったのか。
 
 現在、「マラソン社」は、「都市アーバン開発」や「住友不動産」に対し、売買禁止の仮処分を申し立て、移転登記を抹消するようにという民事訴訟を起こしている。
 
 だが、三者の話はどこまでいっても平行線のままだ。
 
「マラソン社」が、すべての書類、印鑑、銀行口座などを所有、弁護士事務所で保管、正当な権利者であると主張するのに対し、「都市アーバン開発」は謄本上の所有権の正当性と、売却を行う自由を主張。「住友不動産」もまた、整えられた資料と権利関係の書類、印鑑などを確認のうえ売買を行ったもので、物件にトラブルがあったとしても「善意の第三者」という立場を崩さない。
 
 生き馬の目を抜く海外ヘッジファンドなのに、「マラソン社」が迂闊だったのは、所有権移転を許す“穴”を塞いでおかなかったことだ。まさに“らしからぬミステイク”である東京地裁は、3月29日、仮処分を申し立てた「マラソン社」の訴えを棄却。理由は、「『都市アーバン開発』に権限の乱用はない」というものだった。
 
 民事訴訟で「マラソン社」は、「都市アーバン開発」が行った新規の口座開設や印鑑登録、紛失を理由にした書類の再発行などの手口を批判すると同時に、真の所有者が「マラソン」であることを知りながら安値で購入した「住友不動産」のモラルを突いている。
 
 だが、手口とモラルを批判しても、それが合法であれば通るわけで、仮処分が却下されたように、民事では埒が明かない。
 
 そこで「マラソン社」は、刑事告訴の準備を本格化、近く、訴訟に踏み切ると見られている。
 
 一方、迎え撃つ「都市アーバン開発」も、そのバックの不動産会社で、TSKビルの地上げから関わった「双海通商」ともども対策を進めており、これまでの「大津卓滋弁護士を中心に弘中淳一郎弁護士を加えた弁護団も編成した」(事情通)という。
 
 そもそもTSKビルの地上げは、「『双海通商』の浅井健二氏とその仲間たち」によって行われた。
 
 浅井氏の兄・哲彦氏(故人)は、日本空手松濤連盟の道場主であり、健二氏も、「都市アーバン開発」代表の圓藤信好氏も、同社持ち株会社の「富士リアルエステート」代表の都築康隆氏も、みんな“道場仲間”だった。
 
 誰もが足をすくませる複雑な案件の地上げに成功したのは、彼らの道場仲間としての結束、警視庁で師範を務めた哲彦氏の縁で警察当局にパイプがあったこと。そしてなにより彼らの資金源が破たん前の「リーマン・ブラザーズ」で、資金力が万全だったためである。
 
 地上げに成功した浅井氏らが、「マラソン社」とトラブルになるのを承知で、なぜこの不動産を売却したかはわからない。
 
 となれば、そこは刑事司法の力で、こじあけるしか他に方法はあるまい。
 
 民事で、当面、認められた必要書類と印鑑類などの再発行、新規登録などが、刑事でも認められるかどうかは別問題である。
 そして何よりの関心事は、“地上げ屋の罪”が認定された場合、「住友不動産」にまで累が及ぶかどうかである。
 
「マラソン社」は、民事訴訟の場で、繰り返し「住友不動産」のモラルの欠如を突いた。
 
。横娃隠映3月17日午前10時半。「りそな銀行」の会議室で、「マラソン社」の代理人と「住友不動産」社員と仲介に立った「りそな銀行」行員が、「土地の再開発」について話し合ったことがあり、「住友不動産」はその時から「マラソン社」のものと承知していたハズだ。
 
購入した1140坪の隣接地は六本木通りに面した重要部分で、ここを持つのは「マラソン社」だ。駐車場になる前の柵で覆われていた時の形状は、「一団の土地」だった。その事実を知りながら、「都市アーバン開発」部分だけを購入するのは不可解だ。
 
E豕の不動産業者なら、TSKビル跡地が「リーマン社」の資金で「双海通商」が地上げ、「都市アーバン開発」がダミーであるのは誰でも知っている。それを承知で、ダミーを相手に売買契約を結ぶのはおかしい。
 
 もちろん「マラソン社」の主張は、「推認」であり、「住友不動産」が「善意の第三者」を装っていることを証明するものではない。これまでの刑事裁判なら、“言うのは勝手扱い”されかねない主張である。
 
 しかし、村木厚子事件、小沢一郎事件を経て刑事司法は変わり始めた。捜査当局は、無理な自白を取ることなく、裁判所に判断を任せて起訴。裁判所は、小沢公判の裁判長のように、自分の頭で考えて「推認」するようになった。
 
 常識で考えて、「住友不動産」が知らなかったことはありえない!?――誰もが到達するこの疑問に、果たして「住友不動産」は答えることができるのだろうか。
 
“TSK跡地争奪戦”は、土俵を変えて“第2ラウンド”に突入!?――計画通りの高層マンションが建つ日は、まだまだ先のようである。【潤】


コメント
気の毒ですが、マラソンの負けですね。
  • sususki
  • 2012/07/18 6:27 PM
気の毒ですが今井和男弁護士はおわりですね。
  • yanagi越
  • 2012/07/19 7:56 PM
気の毒ですがシティーユーワの伊藤弁護士も終わりですね。
  • ABC
  • 2012/07/21 12:55 PM
よくわらない
  • 2013/06/25 2:34 AM
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

profile

calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< October 2018 >>

selected entries

categories

archives

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

還暦川柳
還暦川柳 (JUGEMレビュー »)
公益社団法人 全国老人福祉施設協議会

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

テレビはなぜおかしくなったのか
テレビはなぜおかしくなったのか (JUGEMレビュー »)
金平 茂紀,永田 浩三,水島 宏明,五十嵐 仁

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM