2012年12月26日配信「人生本因坊師の甘辛時事問答」<連載>



政権は取り戻したが…?

――いやはや!いやはや!…第46回総選挙は「自民党の大勝利、民主党の大惨敗」という結果で終わりました。自民党の議席増は、選挙前から予想されていたこととはいえ、ここまで圧勝するとは、小選挙区制度の“怖さ”をまざまざと見せつけられました。この結果を本因坊師はどう総括されますか?
 
本因坊師「今さら終わってしまった選挙をあれこれ論じるのは詮無きことだが(苦笑)…宇宙人、アキカン、ドゼウと続いた民主党政権が、あまりにもお粗末だったことに対する反動だろう。…とはいえ、選んだのは有権者だ。…『国民のレベル以上の政府は持てない』…有権者は案外、バカだったということを物語る結果だな」
 
――新しい議席数は、自民=294、民主=57、維新=54、公明=31、みんな=18、未来=9、共産=8、社民=2、大地=1と激変。残念なことに、兵庫8区から敢然と出馬した、我らが田中康夫日本新党代表は、35000票差で討ち死にしてしまいました。
 
本因坊師「康夫クンといい、東 祥三(未来・東京15区)といい、どうも我々がバッジをつけて欲しいと思う候補者はアカンなあ」
 
――民主党は、藤村修官房長官を筆頭に、樽床伸二総務相、田中真紀子文科相、三井辨雄厚労相、中塚一宏金融相、小平忠正国家公安委員長、仙谷由人と平野博文の両元官房長官、川端達夫前総務相、松本龍元環境相、平岡秀夫元法相、細川律夫元厚労相、鹿野道彦元農水相、鉢呂吉雄前経産相、山岡賢次元消費者相、小宮山洋子前厚労相、田中慶秋前法務相ら現職閣僚、閣僚経験者が次々に落選しました。
 
本因坊師「昔は『末は博士か、大臣か』と持て囃されたのに、今や両者とも“水素並み”の軽い評価や。特に大臣なんて穀潰しの代名詞。叙勲のための“箔付け道具”以外の何物でもないわな。今回の大量落選にしても、資質なし、見識なし。そもそも大臣になったり、要職に就いたこと自体が悪い冗談としか思えないガラクタばっかりやないか。そんな連中が落選したからと言って、いちいち論評するなんて時間の無駄だろう(怒)」
 
――それはまあそうですが、それでも田中真紀子文科相の落選は意外でした。「腐っても鯛」。色褪せたとはいえ、相当に摩耗したといえ「角栄ブランド」は、まだまだ健在のはず。長島忠美如きに不覚をとるとは驚きました。
 
本因坊師「一番ビックリしたのは落選した本人だろう(笑)。時代の流れと言えばそれまでだが、頭はエエんだから、じゃじゃ馬ぶりも程々に、親父以上に腰を低くせんから、人一倍情に厚い越後の有権者からもシッペ返しを食う羽目になるんだ。そういえば、『佐川急便』の創始者・佐川清会長が、『角さんとの付き合いはあったが、娘の真紀子とは話もしたことがない。あんな礼節を欠いた人間はアカン!!』と言うとったなあ」
 
――それはそうと、東京1区で落選、比例でようやく復活した海江田万里が、民主党の代表選に出るそうです。
 
本因坊師「やれやれ、3・11当時の“泣き虫経産相”が代表選挙に手を上げるとはなあ。没落の民主党にお似合いと言えばお似合いだが、少なくとも東京1区でコーマンこのうえない山田美樹に負けたことだけでも、代表選に名乗りを上げる資格はないわな」
 
――自民大躍進の陰で、14度目を目指した加藤紘一元幹事長(山形・3区)が落選しました。
 
本因坊師「2000年11月の“加藤の乱”でイモを引いた時点で、政治家としての賞味期限は終わっとったんやから、潔く引退すべきだったのに、何を勘違いしたのか、未練タラタラ。あの山崎拓ですら身を引いたというのに、『もう一丁!』なんて厚かましすぎるわな。落選は“♪♪当り前体操〜♪♪だよ
 
――期待された「日本未来の党」でしたが、選挙区では小沢一郎元民主党代表と亀井静香前国民新党代表以外は全員落選。比例区当選者を入れて、共産党並みの9議席しか獲得できませんでした。
 
本因坊師「卒原発・反消費税増税・反TPPとキャッチフレーズは分かり易かったんだけどなあ。嘉田おばさんの『鉛筆持ったら〜』の掛け声も空しくボロ負け。かくなるうえは体制を立て直して、来年の参院選で頑張ってもらいたいもんじゃ」
 
――堂々の54議席を獲得した「日本維新の党」では、早くも石原慎太郎代表と橋下徹代表代行の確執が話題になっていますが、大丈夫でしょうか?
 
本因坊師「所詮は同床異夢、選挙が終われば双方用なし。大丈夫じゃないだろう(笑)」
 
――大阪7区で藤村修官房長官に17000票の差をつけて比例区で復活した上西小百合陣営をはじめ、大阪9区、愛媛4区、京都1区で運動員が続々と選挙違反で逮捕されていますが、何らかの“力”が働いているのでしょうか?
 
本因坊師「まあな。言わぬが華や。“政治”の世界には色々あら〜な。――しかし、いくら官房長官の要職にあって帰阪できなかったとはいえ、ロクに演説も出来ん“ビン詰め娘”の後塵を拝するとは、藤村もアカン奴やのう」
 
――そのまんま東前宮崎県知事、中田宏前横浜市長、山田宏前杉並区長の“3Bトリオ”が、こっそりと比例区で当選。早くもTVに出演して、愚にもつかない能書きを垂れています。
 
本因坊師「心配せんでも、お天道様は見とるよ。『天網恢恢疎にして漏らさず』――彼らの化けの皮が剥がれるのを楽しみにして待とうぜ(笑)」
 
――衆院選には直接の関係はないのですが、安倍内閣の経済復興政策のキーマンとも言うべき次期日銀総裁候補に、なんと竹中平蔵慶大教授の名前が取り沙汰されていますが…。
 
本因坊師「“下駄屋の平蔵”が日銀総裁候補だって!?――ハハハ、冗談はヨシコさん。そんな名前が出ること自体、新内閣のイメージダウンだな。それにシンゾウ次期総理の経済政策の“指南役”は財務省出身で、どこかの大学の教授をしとる高橋某だ。いくら学歴コンプレックスがあるとはいえ、生臭い大学教授ばかり集めてどないするつもりなんやろ(笑)」
 
――以上、“駆け足総括”でしたが、続いて「UH−X型」ヘリコプター納入に絡む官製談合防止法違反事件に話題を変えたいと思います。
 


“四方一両得”の大団円!?(9月9日付「しんぶん赤旗」より)


 
本因坊師「それにしても名誉挽回を期して、東京地検特捜部が自信満々で取り掛かった、しかも、“天下の重罪”たる官製談合事件を罰金刑で済む略式起訴でチャッチャッと幕引きするとは、普通なら考えられんことだわな(怒)」
 
――略式起訴されたのは、防衛省技術研究本部の担当室長だった札本某2等陸佐と技術開発官の椎某2等陸佐でしたが、ヘタをすれば贈収賄事件にも発展しかねない事件が、2人だけの意思でコトが運ばれたとは、到底思えません。
 
本因坊師「検察側は、2人が『純国産のヘリコプターを開発できる川重に受注させたかった』と“愛国心”溢れる?動機による不正受注を自供、しかし『金品は受け取っていない』ということで略式起訴にしたと発表したと説明しとるんだが、技術審議官ら3人を青筋立てて追及した06年の防衛施設庁談合事件と比べると雲泥の差。まったく説得力はない」
 
――「国産ヘリコプターを作りたい」という切実な声は分からないでもありませんが、それと今回の事件は別次元の問題だと思うんですがねえ。――それはともかく、百歩譲って金品の授受がなかったとして、何を“目的”に2等陸佐は情報を漏らしたんでしょうか?
 
本因坊師「この種の事件でカネの動きがなかったとは思えないが、仮にそうだとした場合、情報漏洩の対価として考えられるのは、退官後の天下り確保だろうな」
 
――なるほど、将来の天下りはもちろんのこと、ここ6年間で「川重」には防衛省から30人以上の自衛官OBが天下っていますが、ヘリの受注は、彼らOBにとっても鼻高々。納得です。しかし、こんな自衛隊愛に満ち満ちた“おしゃれな細工”が2人だけで出来る筈もないのは子供でも分かること。「何が何でも国産ヘリを作ろう」を合言葉に、組織的な規模で行なわれたことは想像に難くありません。
 
本因坊師「もし普通に逮捕・起訴、公判になれば、国民の好感度が上昇中の防衛隊に傷が付くし、『川重』だって指名停止だ、何だでガタガタになってしまう。2人の2等陸佐の身分も略式起訴だと罰金で済むし、クビにならんどころか、組織のために泥を被った“英雄”として“金鵄勲章”もの。加えて、“三方一両得の美談”を仕立て上げた検察も、両者に貸しを作ったことで“将来の果実”が約束されたとあらば、文字通りの“四方一両得”の検察裁き。関係者全員、万々歳の大団円ちゅうわけや」
 
――そ、そんなぁ!! 法治国家にあるまじき酷い話ですねえ!!
 
本因坊師「つまりは、大局的見地に立って防衛省と『川重』の官製談合事件を、検察が『官製談合』によって小さく小さく収めたということや」
 
――「官製談合事件」を「官製談合」で収めるだなんて旨いこと言いますねぇ。
 
本因坊師「略式起訴で罰金だと、一時不再理の原則が働いて、検察審査会への申し立てもできないしパーフェクトだ。さすがは知恵者揃いの東京地検特捜部のやることに抜かりはないわい(笑)。――『これにて一件落着!!』」 (了)


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