2012年12月27日配信「不起訴は確実!?――『ひろゆき送検』で検察に『2ちゃんねる』の処理をぶん投げた警視庁の願いは、せめてもの『処分保留』!?」<内幕>


「エーッ、本当に送検しちゃったの?」――警視庁が、12月20日、「2ちゃんねる」の元管理人「ひろゆき」こと西村博之氏(36)を、書類送検したというニュースが流れた時、IT業界関係者はもちろん、ネット掲示板を“愛読”、利用する「チャネラーたち」は、こう驚きの声をあげた。
 
 無理もない。――ネットの愛好者は、双方向での情報交換を楽しんでおり、それには自由な書き込みが生命線である。
 
 にもかかわらず、そこに警察という公権力が踏み込み、「あれはダメ!これもダメ!」というだけでなく、削除要請に従わなかったという理由で、元管理人を罪に問おうとしているのだから、「たまったものじゃない!」と、当惑するのも当然である。
 
 しかし、心配することはない。――いくら権力を振りかざすことが好きな警察でも、証拠がなく、証言もなく、まして時代に逆行、ネット先進国から笑いものになるような事件捜査ができるわけはない。
 
 警視庁生活安全部サイバー犯罪対策課は、昨年から今年3月にかけて、「覚醒剤の購入をあおる書き込みを放置した」と、麻薬特例法違反(煽り、唆し)幇助容疑で「2ちゃんねる」の関係先を家宅捜索している。
 
 狙いは「2ちゃんねる」の象徴である「ひろゆき逮捕」だが、そこに辿り着くまでには、幾つもの障害があった。
 
 第一に、西村氏が、2009年、「2ちゃんねる」の管理運営権をシンガポールの「パケット・モンスター社」に売り渡していること。
 
 第二に、削除依頼に応じていないのはボランティアの削除人(一部有償)だが、特定の誰か(ここでは西村氏)が、「削除するな!」という指示を出せるシステムではないこと。
 
 第三に、覚醒剤の購入を煽る書き込みを放置することが、西村氏の利益にはつながらないことである。
 
 強制捜査以降、これまでの捜査の過程で、「公判維持が不可能」とみた東京地検公安部は、警視庁に「起訴できる材料を持ってこい!」と、高いハードルを課した。材料があれば、「ひろゆき逮捕」も認めるというわけだ。しかし、警察はクリアできなかった。
 
 実態のうえでも、西村氏は「2ちゃんねる」の管理人ではなく、縦ラインの指示系統があるわけでもない。――「『2ちゃんねる』は、“通常の組織”の概念が当てはまらない“ゆるい集合体”」(事情通)であり、ひろゆき個人の罪を問うのは、土台、無理だった。
 
 今回の書類送検は、事件を展開できずに、事実上、“敗北”した警視庁が、「大々的に家宅捜索までしたのだから、起訴の判断を検察に仰ぎたい」という苦肉のパフォーマンスに過ぎない。
 
 が、「不起訴」は確実である。――ただ、「不起訴」ではみっともないので、せめて「処分保留を!」というのが、警視庁の“最後の願い”であろう。
 
 そもそも今回の捜査は、警察あげての「2ちゃんねる潰し」だった。
 
片桐裕警察庁長官も、樋口建史警視総監も、生活安全畑が長く、ネットの掲示板が、売春やクスリの販売に利用され、“無法地帯”となっていることを憂慮、手をつけたかった。そこに「2ちゃんねる」を使った覚醒剤売買の摘発が昨年5月にあり、いいタイミングだからと、捜査に踏み切った」(警視庁関係者)
 
 つまり、犯罪があるから着手したのではない。
 
 まず、警察首脳の“意欲”があり、その意を汲んだ捜査現場が、「麻薬特例法違反の幇助」という無理筋の事件を見つけてきて、「ひろゆき」という有名人だから話題性は十分だし、叩けばホコリは出るだろう、という意図的かつ公安的発想で捜査に着手した。
 
 年間1億円以上の収入がありながら、各種の損害賠償請求訴訟に一切、応じず、支払い命令の総額が約5億円に達しても支払ったことがないのが西村氏である。
 
 今回も、任意の事情聴取に一度も応じなかった。そんな西村氏が許せない、という「秩序維持の発想」は、わからないでもない。
 
 だが、ネット社会は、「世界の情報と善悪」を取り込むもので、捜査当局が自分たちの思惑でコントロールできるような甘いものではない。
 
 今回の捜査でも、新聞・テレビの既存マスコミは、警察の“意図”を忖度して「ひろゆきの悪質さ」を際立たせようとしたが、ネットの論調は、警察首脳の“下心”を読み、それに乗るマスコミを嘲笑った。
 
 結局、「無法」を取り締まろうと思えば、法整備するしかなく、そこに穴があればふさぐしかない。
 
 永遠のルール作りという意味では、「グローバルに節税=脱税」を繰り返す富裕層やプライベート・バンカーと各国税務当局との争いに似ている。
 
 ネット社会は、公権力で制御できるものではなく、またそうせず“追いかけっこ”する姿の方が、遥かに健全と考えるべきであろう。【莞】


コメント
不起訴、処分保留、起訴猶予…同じようでも同じじゃないんだね。
  • スズメ野郎
  • 2012/12/28 9:44 AM
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