2013年3月27日配信「『山口組若頭懲役6年判決』で決定的となった暴力団の“終わりの始まり”!?」<裁判>



「頭の(懲役6年の)判決は、意外に安かったな。求刑が10年というから普通なら7掛けで7年のところを、山口組のナンバー2というポストと、全面否認という反省のなさから、8年やと思うてた」
 
 こう明かすのは、山口組直系組織の幹部である。
 
 京都地裁小倉哲浩裁判長は、3月22日、京都府内の建設業団体の幹部から「みかじめ料」計4000万円を脅し取ったとして、恐喝罪に問われた指定暴力団・山口組の高山清司若頭(65)に対し、懲役6年の実刑判決を言い渡した。
 
 判決前、高山若頭は「脅してなんかいない。証拠もないし無罪だ」と、周辺に語っていた。
 
 報道機関のなかでも実話系雑誌は、被害者の建築業者が暴力団関係者と近く、恐喝事件の後も高山若頭以外の事件関係者とは接触を持っていたことから、「恐喝は無理。無罪もあり得る」という論調で誌面を構成するところが少なからずあった。
 
 加害者に弁護団、その“応援団”としての実話系雑誌に比べると、冒頭の発言にあるように、山口組内部の方が、今回の事件をより厳しく受け止めていた。
 
 実際、判決が、求刑の7掛けという“常識”より軽く、6掛けとした理由として、小倉裁判長は、ゞ桶紊里っかけとなった2005年10月の会食以降、高山若頭が恐喝に関わった具体的な事実がないこと■隠坑沓糠以降、高山若頭が懲役刑に行くような罪を犯していないこと(腰が硬直する難病にかかり、首にコルセットを付け、杖を突いて出廷するような状態で)体調不良であること、という3つをあげた。
 
 このうち、,“通常”なら恐喝罪が成立しないことを示す。
 
 被害者と加害者の高山若頭が会ったのは、05年10月の会食だけで、その際も恐喝的言辞があったわけではなかった。
 
 高山若頭は被害者と挨拶を交わした後、手をあげて共犯に問われている高山義友希・淡海一家総長と、企業舎弟の東原英雄被告を指し、「今後も仲良くしてやってくれ。仕事も力を合わせて宜しく頼む」と言ったという。しかし、その後は「会ったこともないし、金銭を要求したことも一切ない」と、高山若頭は主張した。
 
 小倉裁判長は、「具体的関与は明らかではない」と、高山若頭の関与の“薄さ”を認めつつ、高山義友希総長ら“配下”のものが行った恐喝は、「執拗かつ狡猾に行われた反社会的、身勝手なもので、(高山清司)被告人は最も上位にあり、その被告人の関与があったから(被害者は)金銭を支払った」と、高山若頭の“存在”が事件を構成した、と告げた。
 
 要は「暴力団という存在」そのものに対して下された判決である。
 
 9名の弁護団は、事件前から地元の暴力団・会津小鉄会との関係を隠さず、事件後も山口組の直参となった高山義友希総長に1000万円の祝い金を届けるような被害者の“属性”を問題にし、高山若頭が恐喝に関与した証拠もないのに、信頼性の薄い被害者の証言ベースに頼っている検察の事件構図を認めず、恐喝も金銭授受もなかったと主張した。
 
 有体に言えば「山口組潰しのために、事件をデッチ上げた」というわけである。
 
 確かに、公判を通じて、司法記者を始めとする多くの傍聴人が感じた印象は、「デッチ上げか、どうかはともかく、証拠証言がほとんどなく、山口組最高幹部でなければ起こされなかった裁判」というものだった。
 
 高山若頭が逮捕され起訴されたのは、暴対法施行から20年以上が経過、暴排条例の全国施行に見られるように、暴力団を殲滅しようという「国家の意思」が明確になったからである。
 
 そして、警察や検察から独立しているとはいえ、裁判所もまた国家機関である以上、「反社」の暴力団の側には立たず「殲滅作戦」に参加する。
 
 今回、改めて判明したのは、「暴力団に生存権を与えない」という暴排条例の精神が、裁判所にまで及んでいることだった。
 
 もはや暴力団に拠り所はなく、どんな微罪でも逮捕する暴力団関係者に対する警察権力の“乱用”は、裁判所で自動的に認知され、犯罪者のヤマを築くことになりかねない。
 
 暴力団では食えなくなってきたうえに、暴力団員というだけで罪人にさせられたのではたまらない。8万人内外だった暴力団構成員の数(準構成員も含む)は、昨年7000人も減り、激減のペースは今も続いている。暴力団員であることの“意味”がないのだから当然だろう。
 
「存在ゆえに懲役6年!!」――今回の判決は、今のペースで減り続けるならば10年も持たない暴力団世界の「終わりの始まり」を告げるものと言うべきかもしれない。【脇】




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