2016年11月1日配信「稀代のリアリスト・小池百合子都知事が『反官僚』を脱して豊洲移転に踏み切るタイミング!」<政治>

 

渦中の豊洲市場(☚wikipedia)


 「小池劇場」が、都民の圧倒的な支持を受けている。

 敵を明示して、都民のフラストレーションを解消するかのように斬りかかり、喝采を浴びる手法は大受けで、老残の石原慎太郎元都知事、利権政治家の色が濃い「都議会のドン」の内田茂都議、傲岸不遜の森喜朗五輪組織委員会会長と、いずれも標的とするには格好の人物たちで、政治への不満が渦巻く都民は、小池百合子知事に共感を寄せている。

 ただ、「師」で「恋人説」が流れたこともある「小泉(純一郎)劇場」を真似た劇場型政治には限界があることを、政界を渡り歩きつつも、権力の中枢からハミ出すことのなかったリアリストの小池知事は知っている。

 いつかは来る「修正の時期」。――それは、東京都の官僚との関係改善の時であり、具体的には豊洲移転の決断時期だ。

 「小池劇場」で最初に敵に回したのは東京都の官僚だった。

 築地市場の豊洲移転に待ったをかけた段階では、「安全性より開業ありき」の手続きの問題だったが、盛り土問題の発覚以降、局面が変わった。

 市場長を始めとする都幹部が、嘘を言い続け、都民を欺いていたことが明らかとなり、小池知事は徹底調査と処分を口にせざるを得なくなる。

 これはこれで移転に待ったをかけた知事の判断の正しさを証明したわけで、小池人気に拍車をかけたが、6000億円をドブに捨てる決断はできず、16万人都職員とのケンカを望んでもいない。

 日本新党、新進党、自由党、保守党、自民党と渡り歩いた小池知事だが、同じ道程だった二階俊博自民党幹事長と一緒で、理想を求めて模索したわけではなく、自分にどう有利に働くかで時々のポジショニングを取ってきた。

 そういう意味で、新進党、自由党で従った小沢一郎・自由党代表の方が、より純粋で原理主義であった。

 結局、小沢氏の破壊衝動について行けずに別れた小池知事だが、その後の民主党政権と小沢氏の行方は、いい教訓となった。

 民主党の旗印は「反官僚」だった。

 最初は国民の官僚嫌いもあって高く評価されたものの、やがて民主党は官僚のサボタージュを受けて政権運営に支障をきたして失速した。

 小沢氏に至っては、検事総長人事など法務・検察の世界に手を突っ込んで強烈なしっぺ返しを受け、挙句の果てに東京地検特捜部の標的にされ、秘書を何度も逮捕され、事実上、政治生命を失った。

 そういう意味で、勘の鋭い小池知事は、都の副知事、局長から一般職員に至る強固な16万人のピラミッドを揺さぶり、打ち壊す破壊者になるつもりはない。

 豊洲問題で市場長を更迭、人事を刷新したように、必要な場面でグリップを強く握り、締め付けは行うが、官僚組織の秩序と論理は尊重する。

 

 そのためには、どこかで豊洲移転を決断しなければならない。

 既に小池知事は、都民に嘘を言った罪は認めつつも、盛り土問題については、盛り土に杭を打ち、そのうえに構造物を置いては、耐震性に欠けるうえ、汚染水の侵食を招くため、地下空間で汚染水の上昇を遮断した方が、構造上も安全上も優れていることを認識している。

 だが、今の段階でそれは言い出せない。

 都官僚が、「盛り土なしの設計」を対外的に公言できなかったのは、09年から12年の設計施工の間、民主党政権下で都議会も第一党が民主党だったからだ。

 だから都官僚は秘密裏に“最善の策”を取った。

 その手続き上のミスの責任は、今回の更迭人事で取らせた。

 これからは、どう6000億円を投じた現実と折れ合いをつけ、振り上げた拳を下ろすかである。

 そのタイミングは実に難しいが、世論を誘導しつつ、豊洲移転を実現することができれば、自己保身の権化のような都官僚もその手腕を認め、「リアリスト知事」に、面従腹背でなく素直に従うハズ。――知事の“お手並み”を、固唾を飲んで見守っているのは、実は「都庁の官僚」たちであろう。【丑】

 

 

 

 

 

 


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