2018年4月17日配信<0510archives>「加計学園騒動・第2幕――官邸から文科省への逆襲が始まった!」<事件>

 
前川喜平・奇兵隊長(TV朝日)


 

 文部科学省のトップに上り詰めた前川喜平・前同省事務次官が、「私の座右の銘は『面従腹背』」と言い放ち、効率よくマスコミを捌いて官邸に歯向かった事件は、「前川の乱」として長く記憶されるだろう。

 「霞ヶ関」の官僚にとって、「面従腹背」は座右の銘ではなくとも当然のことである。

 頭の良さも国家への忠誠度も、自分たちに敵うものがないと思っているエリート集団は、選挙を戦い抜いただけの与野党国会議員の言うことを聞く気は、ハナからない。

 だからうまく“調教”して使いこなそうとする。

 その「霞ヶ関」の伝統を打ち壊し、「永田町」との力関係を完全に逆転させたのが安倍晋三政権だった。

 官庁人事を牛耳る内閣人事局を最大限に利用して省庁を押さえ込み、離反を許さなかった。

 また、許認可権にまで口を突っ込み、医学部や歯学部同様、規制することで役所の権限を見せつけてきた獣医学部の新設をゴリ押しした。

 だから、前川氏は反乱を起こしたが、建前では上位の「永田町」に逆らったのだから、前川氏と文科省内の“喜平隊員”と呼ばれる「前川チルドレン」は、官邸からの逆襲を覚悟しなければならない。

 ターゲットとなるのは、民進党やマスコミに流れた内部文書をもとに反乱を起こした前川氏を、結果的に裏から支えた官僚たちである。

 もちろん正体はバレていないが、義家弘介・文科副大臣は、国家公務員法違反を指摘、犯人を特定しての告発も示唆している。

 それを承知の「反乱」だけに犯人の特定は容易ではないが、文書管理の甘さは突くことができる。

 既に、菅義偉官房長官は、6月21日の記者会見で、「今年度内の公文書管理指針の見直しと行政文書の定義化」を示唆した。

 個人の備忘録的なメモを「個人フォルダ」ではなく「共有フォルダ」に入れ、騒動を大きくした文科省への警告の意味も含めており、担当セクションは責任を取らされる。

 具体的には、高等教育局の獣医学部を担当する専門教育課の縦ラインである。

 常磐豊局長、浅野敦行課長、牧野美穂課長補佐、生方寛昭企画課長といった、獣医学部新設を強引に進める内閣府とやりあった面々が槍玉にあげられる。

 なかでも、大半の文書を作成した牧野氏の左遷は間違いない。

 最初に流出した際、菅官房長官が「怪文書のようなもの」と、言い放った文書も大半が牧野氏のもので、当初、省内調査に「記憶にない」と語っていたが、2回目の調査では、「当時、作ったメモ」と、認めた。

 が、流出については、当然、否定した。

 しかし、その後、発覚した首相の関与を示唆する「萩生田(光一官房副長官)メモ」では、個人メモのハズが「共有フォルダ」に入れていたために、複数の官僚が情報を共有、拡散していった。

 牧野氏は前川氏の子飼いで「前川チルドレン」のひとりで、「ベリーダンスが趣味の美人官僚」として知られており、責任を取らせるという意味ではアナウンス効果もある。

 『読売新聞』を使った前川氏の「出会い系バー通い」については、官邸の「行き過ぎた工作」が批判されたものの、今回の「ズサンな文書管理」は誰しもが認めるものだけに、「粛清人事」への批判はしにくい。

 また、今後、交流人事名目で、官邸の意を受けた経産省や国交省の官僚たちが文科省の主要部局に送り込まれ、文科省の秩序をガタガタにすることも考えられる。

 「役所の文化」を壊すという意味では、これほど効果的な粛清人事はない。

 だからと言って“進駐軍”が自在に操れるものではないが、役人だけに抵抗する側の論理も手法も心得ており、いずれ古巣に戻る彼らは、文科省の相対的な地位低下を主導しても躊躇するところがない。

 こうした粛清に対抗するには、第二、第三の矢を放ち続けなければならないが、それには限りがあるうえ、これまでの経緯が示すように、「文書」は所詮、「言った」「言わない」の世界でウヤムヤになってしまう。

 攻守交替!――文科官僚は、しばらくは官邸からの“反撃”を余儀なくされそうだが、一寸先は闇なのは政治の世界と同じ。果たして、次はどんな展開になるのか。注目が怠れない。【辰】

 

 

 

 

 

 

 


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