2018年6月12日配信「『殺人タックル事件の深層』第3弾!――日大・田中理事長が繰り返してきた調査委員会利用のご都合主義」<事件>

             

                                                              

 

 「貝」になって殺人タックル事件から逃れている日本大学の田中英寿理事長だが、これまで修羅場を何度も経験してきただけに、思惑通りに「沈黙は金」の教訓は生き、和歌山ドンファン事件、米朝会談などに報道の中心は移っている。

 加えて、田中理事長には自分から説明することなく、外部の調査委員会に疑惑の解明を任せ、それで乗り切ってきたという過去がある。

 今回、日大は日弁連が定める「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」に則り、勝丸充啓弁護士(元広島高検検事長)を委員長とする第三者委員会を立ち上げ、7月末までに結論を出すという。

 日大に利害関係のない弁護士を集めたとはいえ、発注者である日大にどれだけ厳しい報告ができるかは疑わしく、しかも調査の基本は「悪質タックル事件の真相」を探ることであり、それを生じさせた「ガバナンス体制の検証」は二の次である。

 内田正人監督・常務理事(辞任)の責任は追及されても、田中理事長の責任に行き着かないのは、本人は百も承知。だから「7月末に結果が出たら理事長が会見を開く」と、大塚吉兵衛学長に言わせている。

 こうした対応は今回だけでない。

 田中理事長は、過去2回、調査委委員会利用で逃げ切ってきた。

 最初は、本誌が「深層第2弾」の「日大問題の原点を指摘した驚愕の田中常務理事(当時)の黒い報告書」(6月5日配信)でお伝えした瀬在幸安元総長時代に「報告書」で暴かれた数々の疑惑である。

 この時は、必死の巻き返し工作で田中派の総長誕生に成功。疑惑の指摘にとどめて難を逃れた。

 しかし、同じ利権構造を続けていたことから、8年後の2013年、『読売新聞』が、「日大理事長に500万円超 都内業者から」(2月1日付)と、報じた。

 続けて読売は「資金提供問題 日大 05年に内部調査 報告書で疑惑に言及」と題して、「不透明な業者との疑惑」が、過去にもあったと指摘した。

 それまで「だんまり」を続けていた日大は、「一部報道機関の報道について、外部委員で構成する特別調査委員会を設置、調査を委嘱した」と発表。その結果を13年6月19日、大学のホームページで公開した。

 「委員会はこのほど、複数の記事に記載されている金銭受領の事実はいずれも認められないとの結論をまとめ、調査報告書として本学に提出した」

 複数の記事とは、最初の読売記事と疑惑の「報告書」のことを書いた続報である。

 最初の報道は「記事は証拠も示しておらず、重大な事実誤認と不正確な推論」と決めつけ、「報告書」については、「裏付け調査もせず、重大な事実誤認があり、根拠のない推論を述べているにすぎず」と、散々な書きようである。

 であれば、「読売新聞社」を訴えればいいと思うのに、訴訟にすることはせず、逆に16年のシーズンから日大は読売ジャイアンツの公式スポンサーとなるなど、読売グループとの親しさを増している。

 このスポンサー契約は、日大の申し入れで5月28日に解除されたが、調査結果が出ていない時点で、なぜ解除を急いだのかがよく分からない。

 調査委員会利用はもうひとつある。

 山口組・司忍六代目組長と田中理事長とのツーショット写真が出回り、それを海外紙が報じたのを受けて、15年4月、衆議院文部科学委員会で、「日本オリンピック委員会(JOC)副会長でもある田中理事長と日本最大の暴力団組長とが親密な関係ならゆゆしきこと」という質問が飛び出し、下村博文文科相が調査を約束した。

 具体的には、文科省がJOCに調査を命じ、それを受けてJOCが第三者委員会を立ち上げて調査、6月末までに文科相に報告した。

 ただ、この時の調査結果は、文科省もJOCも「プライバシーに関わることなので」と、明らかにしていない。

 特別調査委員会であれ、第三者委員会であれ、「この程度のもの」という“象徴”だろう。

 権力を握る者に都合のいい結論が出され、都合良く公表され、都合が悪ければ公表しない。

 さらに田中理事長は、今回の第三者委員会の調査に要する「2カ月」の猶予時間を得た。

 これでは日大疑惑の解明は、とても望め…ないだろう。【卯】

 

 

 

 


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