2018年8月7日配信「幹部2名の収賄逮捕で満身創痍となった文部科学省の自業自得」<事件>

 
「世の中万事〜〜」

 

 

 「モリ・カケ・スパ」など安倍政権を直撃した数々の事件・疑惑では見事なまでに及び腰だった検察特捜部が打って変わって大張り切り。おかげで現職の局長と国際統括官が収賄疑惑で逮捕された文部科学省が、「倫理観なき役所」と、総攻撃を受けている。

 

 その橋渡し役として活躍したのが、文科ブローカーともいうべき谷口浩司被告である。


 政治家の事務所に出入り、その官庁人脈を使って役人と親しくなり、民間業者とのパイプ役となって稼ぐブローカーは少なくなく、「霞が関周辺者」と呼ばれる。

 いわば「官」と「業」の“潤滑油”だが、公共工事などでの談合摘発が相次いだことで、他の省庁ではその種の人物は排除するか、報告義務のある「5000円まで(課長補佐以上)」という範囲内でのランチなどが主流となった。

 だが、佐野太前科学技術・学術政策局長や川端和明前国際統括官は、谷口被告に誘われるままゴルフや高級クラブで接待を受け、ゴルフバックなどの贈答品を受け取っていた。

 トップクラスの相次ぐ逮捕は、「文科官僚の体質」と、断罪されても仕方がない。

 しかも、舞台が東京医科大であることが象徴するように、彼らは「2018年問題」を抱える私大の弱みにつけ込んで、私腹を肥やしている。

 2018年問題とは、「18歳人口」のツルベ落とし的な減少である。

 18歳人口は、1992年の205万人をピークに減り続け、最近は120万人程度で推移していたものの、18年からは再び減少に転じ、31年には100万人を割って、95万人に落ち込むと予想されている。

 この人口減が、今でも厳しい私大経営を直撃する。

 全国の私大の定員割れは半数近いが、なかでも深刻なのが学生数を収容定員で割った充足率の低下校が増えている点である。

 既に80校以上が70%の要注意水準を切っており、そこに18年問題が到来。私大倒産の続出が現実のものとなる。

 そうした状況を作り出してきたのは文科省である。

 18歳人口の減少が始まった91年に大学設置基準が大幅に緩和され、90年の507校が、15年には1・5倍の779校と大学数は増えた。


 文科官僚が、18年問題を察知して取り組んできたとはとてもいえず、むしろ大学の増加が補助金を武器にした権益の強化と天下り先確保につながるからと、放置してきた。

 文科省の“武器”は、各種の補助金・助成金である。

 受託収賄罪で逮捕された佐野被告が、「ブランディング」という訳の分からない私大支援事業の「通し方」を伝授。それを受けて東京医大前理事長の臼井正彦被告が佐野被告の息子を裏口入学させたところに象徴されている。

 私学助成金は年間3000億円にも達し、この配分は文科官僚のさじ加減ひとつであり、それ欲しさに大学側は天下りを受け入れてきた。

 ただ、組織的な斡旋は禁止されており、昨年は文科省の組織的天下りが発覚、大量の処分者を出した。

 そのなかに安倍晋三官邸との対決姿勢で脚光を浴びた前川喜平前事務次官がいた。

 「行政は歪められた」という“名言”で時の人となった前川氏だが、獣医学部や医学部の新設を、「告示」という国民へのお知らせで封じ、岩盤規制を堅持した抵抗勢力である。

 そこを安倍政権は突破しようとした。

 アベノミクスを掲げる安倍官邸が、あの手この手で“障害”を取り除こうとするのは不思議ではない。

 間違っていたのは、規制緩和で益を得るのが「腹心の友」だったからで、前川氏は霞が関と文科省の権益を守ろうとしたのであって、国益や国民のためではなかった。

 その体質が、私大の「私物化」に繋がり、その傲慢さが生んだのが、私大から利益供与を受けるのは当然という歪んだ意識だった。

 組織的な天下り斡旋、前川の乱、そして今回の贈収賄事件――文科省で発生した混乱の芽は同根であり、彼らの満身創痍も自業自得というしかあるまい。【戌】

 

 

 

 

 

 

 


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