2020年9月26日配信<0510archives>「イージス・アショアの配備中止に次ぐ“英断”で“マヨネーズの海”に工費は青天井の辺野古基地建設をストップすべきだ!という声、続々!」<政治>

 
(Wikipedia)

 

 沖縄県で反対の続く辺野古基地建設に変化が生まれている。
 
 これまで玉城デニー県知事を始め、県議会などが反対の意向を鮮明にし、それを県民が県民投票、県知事選、県議選などで支持。それに対し、政府とその意向を受けた沖縄県保守勢力が、県設容認派として県政に対峙してきた。
 
 その構図に、中谷元元防衛相が、「新基地を軍民共用にしてはどうか」と、割って入り、元防衛副大臣で防衛問題に詳しい長島昭久代議士が、「工期は最低でも15年で工費は青天井。イージス・アショアの配備停止に倣い、辺野古も中断したらどうか」と、ツイッターに投稿した。
 
「軍民共用」でも作るのは同じだが、中谷氏の構想は、将来、在沖縄米軍の役割を自衛隊が肩代わりするという持論に基づいており、沖縄県が危惧する「米軍基地の永久化」とは意味が違う。
 
 また、長島代議士は国会で、イージス・アショアの装備性能の不備について問題にし続け、今回の河野太郎防衛相の配備中止を引き出したひとりだけに、その専門家が指摘する「辺野古のムダ」の意味は大きい。
 
 もともと反対運動が活発だった辺野古の海域東側に、軟弱地盤が発覚して以降、基地建設の難しさは、専門家が口を揃えるところだった。
 
「マヨネーズのような海」と表現される軟弱地は、地盤の強度を計るハンマーをセットしただけで自重で沈み込み、強度を示すN値はゼロだ。
 
 そのため政府は設計変更、7万1000本の砂杭を最大約70メートルまで打ち込むという追加工事によって、22年度以降とされていた完成時期は大幅に遅延、軟弱地盤の改良工事に約9年、施設整備に約3年で約12年後。基地完成とそれに伴う最大目的の普天間基地の返還は30年代半ばとなる。
 
 しかも工費は、大幅に増えて、従来見通しの2・7倍の約9300億円だ。
 
 土木工学の専門家のなかには、「それでもまだ甘い」と指摘する人がいて、立石雅昭新潟大学名誉教授を代表とする沖縄辺野古調査団は、7月2日、「震度1以上の地震が発生すれば、護岸が崩壊する危険性が高い」という解析結果を発表した。
 
 米国もそうした懸念を承知しており、米連邦議会即応力小委員会は、6月24日に公表した報告書のなかで、「辺野古で進められている普天間代替施設の開発を懸念」と明記しており、地震、軟弱地盤、活断層のリスクなどの報告書を、12月1日までに提出するよう求めている。
 
 砂杭が地下70メートルまでなのは、作業船の最大深度によるものだが、実際は90メートルまで軟弱地盤の存在が確認されており、20メートル分は、補強工事のないまま埋め立てが実施された場合、「震度1でも倒壊」という衝撃の報告は、そんな危うさの証明だ。
 
 イージス・アショアは、2基1600億円から始まった見積もりが、次々に加算されて6000億円以上になり、「発射後に切り離すブースターの住宅地落下を防ぐには、12年2000億円以上がかかる」という報告に驚いた河野氏が、安倍首相を説き伏せた。
 
 閣議決定され、一度、予算化された事業を中断するなど前代未聞。しかし、イージス・アショアには、装備の悪さ、性能の古さなどが指摘され、「配備されたときには旧式化して、飛来する新型ミサイルを打ち落とせない」という状態だった。
 
 ブースター云々は理由付けだったが、ムダな予算が削減され、配備停止で約8000億円が浮くと、最新のミサイル防衛網を構築できるという。
 
 辺野古も同様で、10数年後の防衛体制がどうなっているのか、米国との安保体制がどうなっているかが予見できないなか、危険なマヨネーズの海に1兆円の米軍基地をこれから建設する必要があるとも思えない。

 

 しかも沖縄の民意を無視し続けて――。
 
 今、イージス・アショアに次ぐ“英断”が求められている。【🐕】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2020年9月24日配信「嫌いな奴はトコトン嫌い!――菅新首相がぶち上げる国際金融特区で小池都知事が提唱する『国際金融都市TOKYO』構想が一歩後退の巻!」<政治>

菅義偉・第99代総理大臣

 

 “女房役”から指導者へと変わった菅義偉新首相が手掛けるべきは、斬新な成長戦略を打ち出すことである。
 
「アベノミクス継承」を打ち出している以上、金融緩和と財政出動は変わらない。
 
 というか、コロナ禍で約30%もGDP(国内総生産)が落ち込んでいる状況では、その二つは継続させざるを得ない。
 
 新機軸は、もうひとつのアベノミクスである成長戦略で、安倍路線とは色合いの変わった菅経済路線=スガノミクスを打ち出すことである。
 
 既に、治水・国土強靱化、地銀再編、携帯電話料金値下げなど、具体的戦略を口にしており、7年8カ月もの間、官房長官として「霞が関」を支配、あらゆる政策に精通した強みを発揮している。
 
 そうしたなか、こうした既存戦略とは別に、安倍後継を伝えられるようになって、突如として浮上したのが国際金融特区構想だ。
 
「中国からの統制が強まり、香港から国際金融機関が脱出を図ろうとしています。国際金融特区は、日本をその受け皿にしようというもので、オフィスの拡充整備、移住者の税制面での優遇、外人居住区の確保、インターナショナルスクールの創設など、特区でなければ取り組めないものが多く、菅さんは7月頃から和泉洋人首相補佐官に命じて、検討させていました」(官邸詰め記者)
 
“菅らしさ”は、この特区を大阪並びに福岡で検討していること。8月末、数社のメディアインタビューで、菅氏は外資系金融機関の誘致強化を認めたうえで、「特区は、東京にはこだわらない」と、明言した。
 
 国際金融都市構想は、前回16年の都知事選で小池百合子女史が公約にしていたもの。当選直後から具体的取り組みに入り、「国際金融都市・東京のあり方懇談会」、「海外金融系企業の誘致促進等に関する検討会」と2つの有識者会議を設け、中曽宏・日本銀行前副総裁を「東京版・金融メイヤ−」に起用、19年4月に発足した官民合同プロモーション組織・「東京国際金融機構」の会長に就けた。
 
 つまり、万全の体制で臨んでいたわけだが、地方自治体の長では予算的、制度的な制約が多く、具体化には至っていない。
 
 そこを衝き、菅氏が一気に「特区」として国際金融都市をかっさらい、日本維新の会が主導権を握る大阪、総裁選でいち早く支持を明確にした麻生太郎財務相の地元・福岡を候補地としている。
 
 菅氏にとって小池氏は、自民党時代に安倍支持から石破支持に平気で乗り換えるような節操のない政治家であり、新型コロナウイルス対策では、政府を仮想敵にして、都民の支持を得て都知事選で大勝したパフォーマンス優先の政治家である。
 
 菅氏の側近議員が代弁する。
 
「菅さんは冷静なようでいて、人の好き嫌いが激しい政治家です。口先だけのパフォーマンスだけで人気を保つ小池都知事のような政治家が大嫌い。『顔を見るのもイヤだ』と、広言しています」
 
 確かに小池嫌いを隠さない。
 
 新型コロナ対策では、「コロナに負けず、経済を回す」という方針を貫き、反対の多かったGoToトラベル事業に踏み切った。
 
 そのうえで「ステイホーム。帰省は控えて」と、呼びかける小池都知事に応えて、東京離発着を除外。国際金融特区からの東京外しは、その延長線上にある。
 
 好き嫌いは仕方がない面はあるが、「国民のためになる政治」を謳う以上、それが政策にまで及んでは批判を浴びた安倍前首相の縁故主義、友だち厚遇主義の二の舞いになりかねない。

 

 新内閣の晴れの門出に水をかけるつもりはないが、”名君”ならば、以て「他山の石」とすべきであろう。【🐇】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2020年9月15日配信「菅新総理が就任早々に繰り出す『スガノミクス』で株価が下がった携帯大手3社に危機感!」<政治>


(☚wikipedia)

 

「安倍承継」を打ち出し、自民党新総裁になるのがほぼ確定した菅義偉官房長官が、総裁選出馬の意向が報じられて、すぐに反応したのが、大手携帯3社、「NTTドコモ」、「KDDI」、「ソフトバンク」の株価だった。
 
 8月31日、ドコモ(3%安)、KDDI(5%安)、ソフトバンク(3%安)の株価は、ともに下落。逆に菅氏と親しく、「第4の携帯」として割安プランで勝負する楽天株は3%上昇した。
 
 菅新総理の誕生で、携帯電話を所管する総務省は、「これから忙しくなる」と気を引き締め、携帯3社は「また安値指導が始まる」と、警戒感を露わにしている。
 
 その変化を市場は先取りしたわけだが、2日に立候補を宣言した菅氏は、携帯料金に関し、市場の反応を上回る発言を行った。
 
「国民の財産である公共の電波を提供されているにも関わらず、上位3社は市場の約9割の寡占状況を維持し、世界で最も高い料金で20%もの営業利益を上げている」
 
 菅氏が最初に携帯電話料金の高さを指摘したのは18年で、「4割程度、引き下げる余地がある」と、言明した。
 
 菅氏と通信行政の関りは深く、第一次安倍政権で総務相を務めた時から、「大手3社が料金を高止まりさせる構図」を批判、競争を促してきた。
 
 だが、3社はあの手この手で抵抗。官房長官として力を蓄えた菅氏が、「4割発言」を行った18年以降も、電気通信事業法の改正で「2年縛り」や「端末購入補助」が禁止されると、別のプランや奇策で対応、料金高止まりの環境を守ってきた。
 
 要は「大物」で「政権の女房役」ではあっても、安倍首相のような最高権力者ではなく、所管するわけでもない菅官房長官を軽視していた。
 
 だが、安倍承継内閣として、金融緩和と財政出動のアベノミクスは受け継ぐとしても、個々の経済戦略にはスガノミクスが色濃く反映される。
 
 2日の記者会見で、菅氏が必要な改革として挙げたのは、治水政策携帯電話料金の値下げだったが、それほど、この問題に対する思い入れは強い。
 
 そうなった時の菅氏は、記者会見での沈着冷静ぶりはウソのように攻撃的となり自分を通す。
 
 総務省で今も語り草となっているのは、ふるさと納税に反対した官僚を飛ばしたことだろう。
 
 菅氏はふるさと納税の生みの親。だが、総務省内には「高額所得者に有利で公正さを欠く」と、反対の意見もあり、なかでも法令上の規制を訴えたのが、自治税務局長を務めていた平嶋彰英氏だった。
 
 平嶋氏の言動が不満だった菅氏は、15年7月の異動で、平嶋氏を自治大学校長に飛ばし、逆に控除上限額の倍増に踏み切っている。
 
 哀れ、事務次官候補だった平嶋氏は、その後、総務省に戻ることなく退官した。
 
 GoToトラベルキャンペーンも同じだ。
 
 政府内にもメディアにも「時期尚早」と反対の声があったのに、「経済を回すべき」という菅氏の強い意思で前倒して実行。この時、「パフォーマンスばかりで実行しない」と、大嫌いな小池百合子知事の東京は、「都知事がステイホームというのなら不参加でも構わない」と、あっさり除外した。
 
 携帯電話料金については、「政府が民間事業にそこまで口を出すのか」という批判もあるが、頑固な菅氏は、9月12日に官房副長官補を長く務めた子飼いの古谷一之氏公正取引委員会委員長に据え、携帯3社相手に、独禁法を持ち出して斬り込むものと見られている。
 
 携帯電話料金の値下げは、スガノミクスの「覚悟と方向性」を占うものになりそうだ。【🐏】

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2020年9月10日配信「“官邸の御庭番”を務めてきた『官邸ポリス』は安倍首相の退任とともにお役御免にすべし!」<政治>

 
官邸ポリス駐在所(Wikipedia)

 

 安倍晋三首相は、曲がりなりにも7年8カ月、長期政権を担い、1万230円だった株価(政権発足時)を2万2882円(8月末)にし、1ドル85円台の為替相場を106円台にして円安株高を実現。完全失業率、有効求人倍率でも成果をあげ、日米関係を軸に外交を安定させ、安全保障政策を強化、日本の国際的存在感を向上させた。
 
「功」があれば「罪」もある。
 
 金融緩和と財政出動を柱とした「アベノミクス」を標榜しながら金融緩和のみの一本足打法。財務省の抵抗で財政出動には踏み切れず、逆に5%だった消費税を10%に上げ、景気を腰折れさせ、2極化を推進。労働分配率を上げることはできず、非正規労働者、貧困層は増え、国民の幸福度数は下がる一方だった。
 
 ただ、金融資本主義を軸とした新自由主義が世界の趨勢となるなか、地球温暖化と富の2極化は、国家の枠を超えて地球をセットで痛めつけるもので、ひとり安倍政権だけの罪ではない。
 
 グルーバル化をあざ笑う新型コロナウイルスの跋扈は、世界各国に自戒と修正を求める“天の声”だろう。
 
 では、国内固有の現象に絞った安倍政権の「罪」は何だったか。
 
 まず、取り上げるべきは、「官邸ポリス」が人事と情報を握って、“恐怖政治”を行ったことだろう。
 
 森友・加計学園問題での信じがたい官僚たちの忖度は、決裁文書などの改竄につながり、それは財務省職員・赤木俊夫氏の自殺という悲劇を生んだ。
 
「安倍トモ」の元TBS記者の準強姦事件を握りつぶす一方で、政権を裏切った前川喜平元文部事務次官の歌舞伎町出会い系バー通いは、新聞に書かせて権威失墜を仕掛けた。
 
 洋の東西を問わず、権力機構は「公安」を名目にした組織を持ち、反権力を監視、情報操作を行い、時に強権的な排除を行う。
 
 が、「表」の権力機構が「裏」を担う構図はいただけない。
 

 安倍政権が抱えるどうしようもない“暗さ”は、そこに原因がある。
 
「官邸ポリス」のトップに位置するのは、杉田和博官房副長官である。
 
『官邸ポリス』は、覆面作家の幕蓮が講談社から18年末に上梓したノンフィクション小説だが、主人公の瀬戸和弘官房副長官のモデルは杉田氏である。
 
 官房副長官として事務次官連絡会議を主催して霞が関を掌握すると同時に、各省庁幹部人事を握る内閣人事局長を兼務する。
 
 同氏は、警備・公安畑を歩いた元警察官僚で、内閣情報官、内閣危機管理監を歴任のうえ、安倍政権の発足とともに官房副長官に就いた。
 
「内閣官房ホームページ」に記載された機構図によれば、3人の官房副長官のうち2人は衆議院議員、参議院議員から出される政務の副長官なので、事務の副長官である杉田氏が、8年近くもの間、安倍政権の危機管理を担った。
 
 しかも、「官邸のアイヒマン」と呼ばれた北村滋国家安全保障局長内閣危機管理監の沖田芳樹も、警察OBで杉田氏の後輩である。
 
 66年警察庁入庁、現在79歳の杉田氏は、ともに63歳の北村、沖田両氏にとっては仰ぎ見る存在である。
 
 内閣官房副長官補は3人いて、内政担当の藤井健志氏が財務省、外政担当の林肇氏が外務省、事態対処・危機管理担当の高橋憲一氏は防衛省の出身。杉田氏が、霞が関のすべてを差配するといって過言ではない。
 
 事務の官房副長官は、「政治の連続性」を確保するという意味で長く務める人が多く、石原信雄氏が7内閣(竹下、宇野、海部、宮澤、細川、羽田、村山)で7年4カ月、古川貞二郎氏が5内閣(村山、橋本、小渕、森、小泉)で8年7カ月を務めた。
 
 だが、2人とも裏方に徹し――石原氏が旧自治省、古川氏が旧厚生省出身ということもあろうが――人事や情報操作を通じて政権の権力保持につなげるような“荒技”は使わなかった。
 
 外務省の“天領”となるかと思われた国家安全保障局は、元外務官僚の谷内正太郎初代局長の後を北村氏が奪い、杉田氏の後任と目されていた財務省出身の古谷一之官房副長官補は、早い段階で公正取引委員長就任が決まり、「後任を警察官僚にしたい杉田氏の意向」(官邸筋)と、いわれている。
 
 内外の情報を収集、それを秩序維持に役立てるために政権に報告、時に情報操作する組織があり、人物がいてもいい。
 
 しかし、それを警察OBで官邸事務トップの官房副長官が担い、手放さず、さらに権益を拡げようとする動きは、阻止すべきだろう。
 
 安倍政権につきまとった暗さのかなりの部分を「官邸ポリス」が担ったことは否めない。
 
 安倍総理が持病を理由に辞任したことで、高齢の杉田氏も命運をともにするのが本来の姿だが、果たしてどうか。

 

「自助・共助・公助」を唱え、持論の携帯電話の値下げ、地銀の経営統合、デジタル庁の新設など、新総理としての政策を掲げる前に、まずは危機管理対応部門を「公正・透明・オープンな組織と人物」に変えるべきだろう。【🐕】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2020年9月8日配信<0510archives>「“巣ごもり病”は辞任のための布石だった?――世界最低評価となった安倍首相に問われる本気のコロナ対策とリーダーシップ」<政治>

辞任秒読み?(Wikipedia)

 

 

 事情通氏の間では「フェイクではないのか?」と言われている吐血情報や体調不良観測が、本当に思えるほど安倍晋三首相の「巣ごもり」は徹底している。
 
 もともと記者会見をしても、専らスピーチライターの原稿を棒読み、幹事社が準備した質問しか受け付けない“内弁慶”だったが、その記者会見も6月18日以降、2カ月近く開かずに呆れさせ、8月に開いた2度の会見は、広島と長崎の平和式典後の恒例のもので、しかも時間は合計32分にとどまった。
 
 平時ならまだしも、今は、新型コロナウイルスの第2波が襲い、連日、国内感染者数が1000人越え、東京は200〜500人に達して、「緊急事態宣言は必要ないのか!」と、切迫した論義が続いている非常時だ。
 
 コロナ担当の西村康稔経済財政・再生相が、連日、記者会見を開いているが、「お盆の帰省は控え目に」と、西村氏が自粛を促しても、GoToトラブルキャンペーンを推進する菅義偉官房長官が、「制限はしなくていい」と、経済を回すのに必死で、政府の方針はチグハグである。
 
 そこはトップの首相が、明確な方針を打ち出し、リーダーシップを発揮すべきだが、一切、口を開かないにもかかわらず、姑息にも評価は気にする。
 
 例年、この時期、10日ほどの夏休みを取って、山梨県鳴沢村の別荘で過ごすが、今年は取りやめ、お盆期間中は地元山口県に帰省せず、墓参もしなかった。
 
 7月に米独のPR戦略会社が、米、英、仏、独、スウェーデン、そして日本の各国リーダーの「新型コロナウイルスの対応評価」に関する国際世論調査を行なったところ、安倍氏はマイナス35ポイントで最下位だった。
 
 折に触れて、国民に物理学者としての知見も交えて訴えかける独メルケル首相がプラス42ポイントと高評価だったのはわかるが、感染者数、死者数ともに最下位の日本のリーダーが国民に評価されないのは、安倍氏が自分の言葉で真摯に訴えたことがないからだろう。
 
 初動に失敗、世界最大の感染国となった米のトランプ大統領、医療費削減が切迫した医療体制に繫がった仏のマクロン大統領、致死率の高さが問題視される英のジョンソン首相、集団免疫に期待して死者数を増やしてしまったスウェーデンのロベーン首相などに比べ、安倍氏に欠けているのは、ひとえに情報発信力のなさである。
 
 武漢ウイルスの発覚から7カ月以上が経過、ワクチン・治療薬は掛け声だけで開発の目途も立たぬまま。変異も含めたウイルスの正体は解明されていないとはいえ、リーダーが成すべき要件はハッキリしている。
 
 感染防止は、感染症の基本である「検査と隔離」しかなく、といってロックダウンの繰り返しは経済活動と国民生活を壊死させ、コロナ感染より酷い結果をもたらすことから、「日常」を取り戻していかねばならない。
 
 小池百合子都知事が皮肉交じりに言った「冷房と暖房」のスイッチを同時に押すような厳しい方針は、トップリーダーが明確に指示して行なわねばならず、その結果、生じる生活苦や将来不安をかき消すのもリーダーの役割である。
 
 自治体首長が特措法改正による「自粛と保証のセット」を願い、野党が国会開催による各種法整備を要求、自民党の一部や公明党からも「首相は何を考えているのか」と、不満の声が上がっているのに、安倍氏はひたすら巣ごもりを続けている。
 
 海外メディアは、そんな安倍氏に対し「AWOL」と表現して批判したが、AWOLとはAbesence without Leaveの略で「許可がない離脱」、つまり「職務放棄」を意味する。
 
 森羅万象を司ると豪語したのは何処の誰なのか?

 

 「情けない!」の一語に尽きるリーダーというしかなく、持病検査と称する慶応大学病院への2週連続の通院が、「辞任の布石か!」と噂されるのも当然である。【🐎】

 

 

 

 

 

 

 


2020年9月1日配信「100日裁判に証人100人!――河井夫妻公選法違反事件の公判維持を阻む難問」<政治>

  
夫唱婦随?(wikipedia)

 

 河井克行前法相、妻の案里参院議員の公職選挙法違反を問う裁判が25日に始まった。
 
 公選法の規定で起訴から100日以内の判決を目指す「百日裁判」となるが、現金を受け取った県議、市議らが100人にものぼるため、東京地裁は12月18日まで55回の公判期日を指定、判決は来年初めに言い渡される。
 
 単純計算で2日に1回は公判が開かれるわけで、公選法違反の買収事件としては前代未聞。それだけ「確実に有罪判決を勝ち取る」という検察の意気込みは強く、買収金額を約2900万円に積み上げ、被買収者を100名とした。
 
 起訴状に添付された3つの表に書かれた氏名、授受日時、肩書、金額などの詳細さは異例である。
 
 逆に、河井事務所のパソコンのなかに授受を示すメモが残っていたとしても、密室でのカネの授受には証拠が残っておらず、否定されれば断定は難しい。
 
 どうして斯くも詳細に積み上げることが出来たのか。
 
『供述しても悪いようにはしない』と、事実上の司法取引が持ちかけられました。つまり、失職につながるような処分はしないという意味です。応じなければ、どんな報復があるかも知れないということで、密室の取引に応じた政界関係者は少なくありません」(取材した全国紙記者)
 
 検察にとって河井夫妻事件は、単なる公選法違反事件ではなかった。
 
 官邸は、「官邸代理人」の異名を取る黒川弘務東京高検検事長(5月に賭け麻雀で退任)を検事総長に就けようと画策。それに対する検察総体の反発が、安倍首相の側近で菅官房長官を囲む会を主宰する河井前法相と妻の案里議員を狙う捜査に繫がった。
 
 それだけに失敗は絶対に許されない。
 
 担当は広島地検だが、実質的に東京地検特捜部が指揮を取り、コロナ禍のなかも捜査は続き、「もらった側」を落としていった。
 
 が、それで逮捕・起訴まではいいが、公判維持ができるのか。
 
 公選法は、被買収者の罪も定めており、法定刑は3年以下の懲役か50万円以下の罰金である。
 
 ゴーン事件でその存在が知られるようになった司法取引は、何でも使えるわけではなく、公選法は対象外である。
 
 従って河井夫妻サイドは、「違法な司法取引の疑いがある」として公訴棄却を求めている。
 
 それでも検察は、唯一の公訴権を持つ存在。起訴しなくてもよく、司法マスコミを味方につけ、夫妻の行状を次々に明かし、「ワル」を印象操作することで、無理なく起訴には持ち込めた。
 
 だが、公判で、「票の取りまとめを依頼された」と供述した100名が、そのまま証言を変えないとはいえない。
 
 既に、広島の市民団体「河井疑惑をただす会」が、お目こぼしされた県議など39名を刑事告発しているだけに、「受理、捜査」の動きを検察が見せれば、100名の証言は揺らぎかねない。
 
「起訴されて有罪にならなくとも、略式起訴の罰金刑でも公民権停止で議員は失職する。『罪に問わないから』と、いわれて証言した人たちも、検察の姿勢によっては発言を修正する可能性もある」(広島の政界関係者)
 
 国、地方を問わず、何より議員が恐れるのは失職することである。
 
 告発を受け、「受理して捜査」の流れになれば、公判での証言が証拠となり、公選法違反は免れないから、「ムリに証言させられた」と、公判で供述調書を否定する議員が続出するかも知れない。
 
 そこで、受理しても判決まで捜査着手しない、という選択肢も考えられるが、捜査の行方は明白なだけに、告発された議員たちの動揺は抑えられない。
 
 そのうえ、市民団体の告発が相次ぎ、それにマスメディアが同調したら、「公選法の趣旨を歪め、今後、公選法で被買収側を立件できなくなる」という「正論」を無視できなくなる。
 
 あっちを立てれば、こっちが座る?――賄賂の原資?といわれる党本部からの「1億5000万円」の捜査をスルー、自分たちの”牙城”を守るため乾坤一擲の勝負を仕掛けた検察は、難しい公判を迫られている。【🐮】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2020年8月18日配信「行政検査と指定感染症のカベを突破なくして日本経済再生の道筋はなし!」<政治>

 
迷走の厚労省 (wikipedia)

 

 

 敢えて誤解を恐れずにいえば、新型コロナウイルスは、入院治療を必要とする重症・中等症の患者以外は、「単なる風邪」である。
 
 軽症患者は、38度前後の発熱と咳や喉の痛みはあるが、2〜3日で症状は治まり、PCR検査を受けなければ、「感染した」という自覚はほとんどない。
 
 20代、30代が過半に達するという、いわゆる無症状患者は、「陽性診断」に驚くことの方が多い。
 
 都内で400人超え、国内で1500人超えが続き、気持ちの上でも実体経済のうえでも、日本を沈ませているコロナ禍の正体は、「感染力は強いが弱毒性のウイルス」で、大半の人にとっては恐れるに足りない。
 
 だが、ボロソナロ・ブラジル大統領のように、「ただの風邪」と割り切ることもできない。
 
 欧米の3分の1とはいえ、入院患者の致死率は7・5%。高齢者ほど、その割合は高くなり、軽症患者が突然、急変し人工呼吸器の装着を余儀なくされることがある。
 
 では、なぜ急変するのか。年齢以外に、無症状及び軽症と、中等症から重症になる患者に分かれる原因は何なのか。
 
 実は、誰にもわかっていない。
 
 治療にあたる医師も、「肺の中のなかの状況は、正直、わからない。治療薬のレムデシビル、アビガンが効くかどうかもわからない。出来るのは、急変したとき、人工呼吸器などで呼吸を確保することだけ」と、漏らす。
 
 となると、政府や自治体に出来ることは限られている。
 
 PCR検査の徹底と、陽性者の隔離である。
 
 当初、2週間の隔離が余儀なくされたが、軽症者以下が多いことから条件は緩和され、「発症から10日、発熱も症状もない状況が72時間以上、続けば、病院や宿泊施設からの退所は可能」となった。
 
 発症からPCR検査を受け、陽性と判明、入院などの措置を取ってもらうのに、3〜4日はかかるので、実質的に、1週間以内に解放される。
 
 退屈だが、我慢できない時間ではなく、それさえ厳格に行えば、間違いなく感染者数は減り、自粛要請は必要ない。
 
 感染症専門家はもちろん、自治体の首長も、コロナに関するヤマのような報道に接している国民も、「早期発見、隔離が必要」であることは承知している。
 
 しかし、何度も指摘され、検査数の増加を政府や首長が約束しながら、PCR検査数は一向に増えない。
 
 なぜなのか?
 
「一番の原因は、PCR検査が『行政検査』の枠組みで行われているからだ。保健所に連絡、そこがPSR検査の場所を指示、地方衛生研究所に検体を送って陰陽を判断。陽性の人は病院や施設で隔離する。それは指定感染症に基づく措置とリンクしており、一般の病院には、なかなか手が出せない」(感染症医)
 
 9割前後の患者にとっては、「単なる風邪」でも、新型コロナウイルスは1月末の段階で「指定感染症」となり、医師は発生状況を保健所に届け出、保健所は入院、療養施設などでの隔離処置を取ったうえ、行動歴の把握や接触者の追跡を行なう。また、移送、消毒、退院後のフォローなどで、細かい取り決めがある。
 
 従って、バイパスとしての民間医療機関がPSR検査を行っても、感染症に基づく措置は厚労省−都道府県知事−保健所設置市長といった縦ラインで決まるため、結果的に「行政検査」の枠組みから出られず、PCR検査が目詰まりを起こし、検査数が増えない。
 
 そのカベを突破するには、まず「かかりつけ医」の判断で、医師会が自治体とともに設置しているPCRセンターで受診するというバイパスを充実させること。そのうえで、指定感染症の取り決めにより、過度に保健所に負担のかかる状況を、法改正などで改める必要がある。
 
 要は、9割の「単なる風邪」と1割の「要注意症状者」に選別、そのために9割を早く見つけ出して隔離するためのPCR検査を増やすことである。
 
 その基本的な姿勢が政府と自治体に統一され、それを国民が理解して、PCR検査を受けて自己隔離という方向性が定まれば、間違いなく感染者数は減る。
 
 日本経済の再生はそれからであり、今、この状況でGo Toトラベルキャンペーンなどやっても、感染を撒き散らすだけで意味はなく、いくら政府が笛を吹いても国民は踊らない。
 
 安倍官邸は一刻も早く国会を開き、日本経済再生のための行政検査と指定感染症の見直しに着手するのが急務であろう。【🐗】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2020年8月12日配信「Go To Travel キャンペーン強行は“天下取り”に動いた菅官房長官の大博打?」<政治>

 
(wikipedia)

 

 新型コロナウイルスの感染者が急増、国民の気持ちが収縮している時に、菅義偉官房長官二階俊博自民党幹事長と諮り、前倒しでGo to Travel Campaignに踏み切った。
 
 国民の8割が「時期尚早」と訴え、「感染者急増の東京発着は除外」という変則的なスタートにならざるを得なかったのに、なぜ無理をして4連休前の7月22日にスタートさせたのか。
 
「菅が、首相候補に名乗りをあげたということだ。これまでは地味な“球拾い役”に徹し、『陰の首相』といわれる今井尚哉・首相秘書官兼首相補佐官にコロナ対策は任せてきた。
 
 が、今井も出身の経産省を使った各種対策で失敗続き。ポスト安倍の岸田文雄政調会長が抜け出せないなか、『俺が仕切る』と、GoTo〜の強引な仕掛け人となった」(政治部記者)
 
「安倍一強」といわれる首相官邸だが、権力は二重構造になっていて、今井氏を中心とする官邸官僚が表に立ち、菅氏と内閣人事局を牛耳る杉田和博官房副長官が、“黒衣”としてそれを支える形態で、安倍晋三首相は、そこにバランス良く乗っていた。
 
 来年9月に自民党総裁の任期を終える安倍氏の意中の人は岸田氏だ。
 
 今井氏ら官邸官僚にとっても禅譲の岸田氏なら“院政”は可能なので生き残る道はある。
 
 そこで、岸田氏を推しているのだが、華がなく、人気がない。
 
 「決断力がなく面白みがない」という政治家には致命的な欠点で、国民的人気の高い石破茂氏には勝てそうになく、ならばと野心をたぎらせるようになったのが、手堅さには定評のある菅氏だった。
 
 その思惑を読んで、今井氏の露骨な「菅外し」が始まった。
 
 小中高の全国一斉休校、アベノマスクなどは、菅氏に断りも相談もなく、今井氏らが決めた。
 
 「電通」への丸投げが批判された継続給付金をはじめ、GoTo〜も最初は、経産省が取りまとめた電通丸投げプランだったが、継続給付金の表面化で、各省庁に割り振られるようになり、もっとも大きな観光業は国交省の仕切りとなった。
 
 ここで、内閣人事局を通じて国交省を掌握した菅氏と、GoTo〜で最も恩恵を被る旅行業を束ねる二階氏が手を組んだ。
 
「二階氏は、党のカネを握る幹事長を、安倍政権下で続けてきた。ところが安倍首相は、幹事長は岸田氏に委ね、実力をつけさせたい。その両者の思惑の違いに付け込む形で、菅氏が割って入り、二階=菅ラインを確かなものにしてしまった」(自民党関係者)
 
 GoTo〜の運営業務を受注したのは「ツーリズム産業共同提案体」だが、主体は「一般社団法人全国旅行業協会」で会長は二階氏である。
 
 ほかにも多くの旅館関係団体が参加、そうした団体の政治資金団体が二階氏の政治団体に献金しているという構図だ。
 
 もともと菅氏は、緊急事態宣言にも反対で「コロナ禍でも経済を回さなければ、企業とそこで働く従業員を殺してしまう」という信念の持ち主。4連休前に前倒しのGoTo〜実施に躊躇なく踏み切った。
 
 経済重視は一貫しており、それに対して、国民の不安をあおる形で注意喚起、それを自身の人気につなげる小池百合子都知事との差は大きく、「ステイホーム。動かないでください、というなら動かないでもらおう」と、菅氏はGo To~から容赦なく東京を除外した。
 
 地味な菅氏にとって、築地移転、東京五輪など何にでも反対の狼煙を上げ、力の大きなものを向こうに回して闘う姿勢を見せることで人気を保つ小池手法には嫌悪感を抱いている。
 
 小池都知事は、今回も政府と対比させ、「感染拡大阻止に全力を傾ける知事」という評価を得て、都知事選を大勝した。
 
 だが、リアリストの菅氏から見れば、弱毒性のウイルスで致死率が低い新型コロナ対策だけに政治が注力していると、実体経済が死に、各種業界が破綻、自殺者が急増、大変なことになるという思いがある。
 
 菅氏は、そこに「ポスト安倍」への野心が加わって二階氏と組んだのだが、GoTo〜が、感染者のさらなる拡大を誘引することは確実である。

 

 それも承知之介!――71にして菅氏は”最初で最後の大勝負”に出たと見るべきであろう。【🐀】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2020年7月17日配信「“母”は大勝、“娘”は大敗!――小池都知事に囁かれる国政復帰の可能性?」<政治>

  
母は大勝、娘は惨敗


 現職有利の都知事選とはいえ、カラ公約、学歴詐称疑惑など数々の悪評も何のその、宇都宮健児、山本太郎、小野泰輔の3候補が、束になっても及ばない366万1371票を獲得して、小池百合子知事が再選を果たした。
 
 争点はコロナ対策一色。――信頼性は抜群でも3回目の挑戦で新鮮味のない宇都宮、15兆円のバラ撒きを公約、ネット世代もあまりのポピュリズムに距離を置いた山本、日本維新の会推薦で、吉村洋文大阪府知事人気に乗ったとはいえ無名の小野、といった3氏では、コロナ対策で良くも悪くも抜群の情報発信力を見せつけ、都民の信頼を得た小池女史の敵ではなかったが、彼女の大勝の陰で、多くの政治家が怯えている。
 
 366万票の中身は、自民党保守票と公明党の組織票、それに無党派層の票であり、“本家”たる、小池女史が立ち上げた都民ファーストの会という「しがらみのない政治」を目指す地域政党の票は、それほど多くないことが、同日、投開票の北区都議補選でハッキリした。
 
 自民・公明の山田加奈子、都民ファーストの会の天風いぶき、日本維新の会の佐藤こと、立憲民主党の斉藤りえ、ホリエモン新党の新藤かな、の5候補が立候補。当選したのは山田氏で、小池女史の秘書を務め、「私の娘のような存在」と目一杯、持ち上げていた元タカラジェンヌの天風は、第4位だった。
 
 「小池私党」と呼ばれた都民ファーストの会は、自民党都連の幹部を「黒い頭のネズミ」と呼んだ小池女史が、知事与党の座を奪い取るために立ち上げた地域政党で、16年7月の都議選では、50選挙区すべてに候補者を擁立、49議席を獲得、追加公認で55席として都議会第1党となった。
 
 が、今や、その勢いは完全に失せ、第2位の斎藤氏、第3位の佐藤氏にも大きく差をつけられた。
 
 天風候補は小池氏と同じ緑をイメージカラーに、選挙カーには小池氏の顔写真を張り、「小池都政と一体」をアピールしたが届かなかった。
 
 今回の選挙で小池都政と一体だったのは、「自民党と公明党」である。
 
 それは、小池氏が都民ファーストの会の成功をもとに立ち上げた希望の党で衆院選に惨敗。党首の座を降り、都知事に専念した時からそちらに舵を切っており、それが二階俊博自民党幹事長を使った自民党都連工作、原田稔創価学会会長などを通じた公明党工作につながり、今回、事実上の支援を得た。
 
 将来の国政復帰と、その先に「女性初の宰相」を見据える小池氏にとって、都民ファーストの会は希望の党に通じるステップ・ボードに過ぎなかった。
 
 「自公」というしがらみに戻った以上、都民ファースト会の最高顧問ではあっても深く関わる気などなく、北区都議補選で見えたのは、同会所属都議が置かれた厳しい現実で、「来年の都議選で、何名生き残れるか」(都議会関係)という状況である。
 
 小池旋風は、国政にも影響を及ぼしている。
 
 都知事選で明確になったのは、自公の強さと野党の弱さである。
 
 自民党幹部がいう。――「これで10月の解散総選挙が視野に入ってきた。河井夫妻の逮捕、イージス・アショアの配備中止、その前の黒川弘務東京高検検事長の定年延長問題と賭け麻雀辞職、さらにコロナ対策の不手際に加え、森友学園事件に絡む文書捏造を苦にした財務省職員の自死裁判の開始などで、安倍政権はヨレヨレ。四面楚歌の中、解散・総選挙を打ったら大敗必至、という見方もあったが、今回の都知事選で野党は恐れるに足らないことがハッキリした」
 
 野党弱体化の原因となったのは、第1党の民進党が、立憲民主党と国民民主党に割れたこと。その原因は、希望の党が民進党を丸呑みせず、安全保障や憲法で考えが一緒でない議員を「排除します」と明言したことだ。
 
 本来、タカ派で安保法制に賛成し、改憲を訴える小池女史としては、当然の「踏み絵」だったが、3年前に希望の党がバブル化、その期待がいつかは弾けることが必定だっただけに、「排除します」のひとことで期待が萎み、バブルは弾けてしまった。
 
 つまり小池女史は、都政でも国政でも秩序を揺るがし、権力構図を変えてきた“破壊のパフォーマー”である。
 
 それが、「自分の考える政治を実現したい」という政治家としての理念に基づくものであるのならともかく、「頂点に立ちたい」という名誉欲、権勢欲によるものであるところに、小池女史の底知れない“怖さ”がある。
 
 再選を果たした彼女は、都民をどこに連れて行こうとしているのか――。虚飾の風見鶏・小池知事からは、まだまだ目を離せない。【🐔

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2020年7月7日配信「イージス・アショア騒動を奇貨として安保戦略改定、憲法改正へと向かう安倍首相の計算と目算」<政治>

 
時代遅れ?(☚wikipedia)

 

 閣僚が、管掌する省庁の事業を自ら投げ出し、一からやり直すなど、聞いたことがない。
 
 河野太郎防衛相は、それを実行、地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備停止に踏み切った。
 
「一言居士で言い出したらきかない。党の行革推進本部長を務め、ムダな予算にはひときわ厳しい太郎さんだからできたこと」(自民党関係者)
 
 2基1600億円で始まったイージス・アショア配備予算が、いつの間にか膨れ上がって約6000億円になり、発射後に切り離される推進装置のブースター改修のために約12年2000億円もかかるというのだから、停止は英断である。
 
「ミサイル防衛そのものが古くなっているのに、12年後では北朝鮮や中国の新型ミサイルに対抗できず、無用の長物となっている恐れがあった」(防衛省OB)
 
 その英断を認めたのは官邸だが、前代未聞の「事業停止」の背景には、「総裁任期があと1年でレイムダック化している中、最近はこらえ性がなく、すぐに認めてしまう。」(政治部記者)と、安倍首相の“やる気のなさ”を指摘する向きもあるが、一方で「憲法改正へ向けた深慮遠謀がある」(官邸筋)と、“深読み”する人も少なくない。
 
「首相は、敬愛する祖父・岸信介の悲願だった憲法改正を、なんとか成し遂げて、自分のレガシー(遺産)としたい。もちろん衆参議員3分の2以上の発議に、国民投票で過半の賛成とハードルは高い。でも、任期内にやり遂げたいし、そのためにはなんだってする。イージス・アショアの配備停止に合意したのも、戦略のひとつだ」(同)
 
 そういえば、安倍首相は配備停止を契機に、安保戦略の包括的な見直しに着手する方針を固めた。
 
 6月18日、国会閉幕を受けた記者会見でこう述べている。
 
「相手の能力が、どんどん上がっていくなかで、今までの論義に閉じこもっていていいのか。抑止力とは何か。突き詰めて考えないといけない」
 
 そこにあるのは、かねて持論の「敵基地先制攻撃」である。
 
 国会答弁で、「今まさに日本を攻撃しようとしているミサイルに対して、『米軍が攻撃して下さい』と、頼む状況でいいのか」と、踏み込んだこともある。
 
 自民党内では、イージス・アショアの配備停止を機に、敵基地攻撃の議論が盛り上がっており、7月中に党の提言を政府に提出することになっている。
 
 この動きを後押ししているのは首相であり、そうなると公明党が反対するのも折り込み済みである。
 
「自公連立の弱味は、公明党が改憲に慎重なこと。これまでは譲歩を続けてきたが、安倍さんとしては、宿願の改憲のためには、公明を揺さぶらなければならない。そこで、コロナ対策で急速に人気を高めた日本維新の会との連立を匂わせて、『改憲を認めて連立に残るかどうか』と、踏み絵を踏ませるのではないか」(前出の自民党関係者)
 
 今、総選挙をやれば、自民党は大幅に減少、公明党は横這い、維新は吉村洋文大阪市長の人気もあって、かなり議席数を増やすと見られている。
 
 人気が下降気味の安倍政権だが、過剰流動性相場で株価が堅調、大盤振る舞いの財政出動で景気の底割れを防いでおり、夏に向けてコロナ感染者数がそれほど増えなければ、共闘できない野党のだらしなさもあって、「改憲勢力3分の2」を確保するという見通しもある。
 
 安保戦略の見直し課題は、第一にイージス・アショアの代替案をまとめることだが、ほかにサイバー・宇宙空間での安保対応、感染症の水際対策など、安全保障の概念から幅広く諸問題に対応する。
 
 その際、コロナ禍でハッキリした危機管理対応の拙さ、責任の所在がハッキリしない体制の見直しが論義され、その時、自民党の改憲4項目にある緊急事態条項が、「パンデミックのような非常時、都市封鎖も可能な強権が必要ではないか」と、急浮上するだろう。
 
 今のままでは改憲は遠い。だが、コロナとミサイル防衛を端緒に改憲論議を高めることはできる。
 
 残り少ない?余命の前に改憲!――安倍首相は河野防衛相の決断を奇貨として、新たな改憲シナリオを描き始めたのではないだろうか。【🐓】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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