特捜部が捜査着手した「グッドウィルM&A脱税事件」の最終標的は“長崎の人”!?

 シンプルにして大胆な巨額脱税事件に、東京地検特捜部が捜査着手した。
 グッドウィル・グループを率いていた折口雅博氏が、売上高5000億円の人材派遣最大手のクリスタルグループを886億円で買収、その過程でM&Aを仕掛けた公認会計士グループが、約380億円の現金と約130億円分のクリスタル株を“中抜き”、まともに申告していなかった。
 買収が行われたのは06年10月。ライブドア事件の直前で、ファンド資本主義が横行、外資の「ハゲタカ」が跋扈、堀江貴文被告ら新興市場のスターがもてはやされていた頃である。その時代を映す脱税事件の捜査に、特捜部は専門部隊の「財政経済班」ではなく、政財界を視野に入れる「直告2班」を投入した。なぜか…。
 「脱税資金の流れた先に、千年の杜(現東邦グルーバルアソシエイツ)という上場企業があり、怪しい仕手戦が繰り広げられた。その『買い材料』を提供した政治家が、特捜部の最終ターゲットだ」(検察関係者)
 脱税の主犯は、約380億円の現金のうちの180億円を千年の杜を始めとする企業のM&Aや内外の不動産買収などに投入、資金の行方をわからなくしたうえに、約130億円分の株券の大半を「香港企業に1億円で売却した」と、ヘタな工作をした公認会計士の中澤秀夫氏である。
 査察を入れた東京国税局の狙いは、「税金を取ること」なので、中澤氏の工作を解明のうえ、隠匿資産を押さえればいい。また、M&Aには空手家の松井章圭、新興企業家の緋田将士の両氏も絡み、各100億円を手にしているが、こちらは申告を修正させている。
 だが、検察はその上を狙う。
 20円台で底を這っていた千年の杜の株価は、08年に入り、「ロシアのソチ冬季五輪向け人工島建設に参加」を標榜したことで急騰、一時は500円に達する勢いだった。その仕手行為に一役買ったのは、ソチ五輪協力委員会の委員長に就任、パーティーなどで「オールジャパンでこの事業を推進する」と、ぶち上げた久間章生元防衛相だった。
 人工島建設はアナウンスだけで終わり、株価は暴落、千年の杜は元のボロ株に戻ったが、この仕手戦に久間氏を巻き込んだのは、同氏の私設秘書の駒栄博志氏とその知人の澤田三帆子氏である。中澤氏がM&Aのあぶく銭をボロ会社に流し込み、中澤氏の側近の鬼頭和孝氏が仕手戦の画を描き、駒栄、澤田の両氏が相乗り、久間氏を看板として利用した。
 既に中澤氏は、7月10日までに特捜部の呼び出しを3度受け、下旬の逮捕を自覚、「久間氏の救済」を求めているが、仕手戦の過去は消せず、焦点は、特捜部が中澤、鬼頭、駒栄、澤田といった関係者を経て、久間氏に駆け上がれるかどうかに絞られている。【伯】

政権奪取しても「小沢と鳩山」の政治資金問題に揺らぐ民主党!

 弁明すればするほど見苦しくなるのが政治資金問題である。大物政治家なら数億円、新人でも数千万円を集めて政治資金収支報告者に記載しているが、これが税金のかからない「純利」だと考えると、政治家というビジネスがうらやましくなる。
 過半の法人が赤字に苦しむなか、国から歳費を受け取り、事務所(議員会館)と家(議員宿舎)を用意してもらったうえに、3人の秘書までつけてもらえる国会議員が、パーティーや献金で政治資金を集め、その収支をごまかす。その強欲に国民は呆れているのだが、政治家にその認識はない。
 小沢一郎、鳩山由紀夫と前現の民主党代表に政治資金規正法違反疑惑が浮上、既に秘書が逮捕された小沢前代表は代表辞任で責任は取ったものの公判では徹底抗戦。“故人”の献金などが発覚した鳩山代表もまた「秘書が勝手にやったこと」と、自分自身の問題とは捉えていない。
 二人とも田中角栄元首相の薫陶を受けて育った。時代は移り、「カネは力」の角栄流が通じなくなったことを自覚はしていても、政治資金は「表と裏で処理するもの」という発想は除去できず、その意向を汲んだベテラン秘書の“操作”を黙認している。
 「透明性」は、ネットの普及による情報の国際化などによって世界共通の認識となり、日本でも、金融商品取引法、独占禁止法、政治資金規正法といった法整備が進み、「政官業」を厳しく取り締まるようになった。ところが、肝腎の政治家に自覚はない。そのギャップが、小沢、鳩山両氏の誠実味のない対応につながっている。
 両氏は今も「たいしたことはない」と、考えているようだが、特捜部は総選挙後、両代表の捜査を本格化させる。
 「直告1班は、西松建設事件の捜査を継続するという形を取りながら、実は小沢個人の税金問題まで見据えた政治資金の捜査を継続、ゼネコン、サブコンの担当者を呼んでいる。鳩山についても『鳩山由紀夫を告発する会』の刑事告発を受理、誤記の献金は、由紀夫代表個人のカネではなく、母の安子さんの実質的な生前贈与ではないか、といった疑惑を調べることになる」(検察関係者)
 もともと法務・検察は、政治任用を打ち出し、中央省庁の力を削ごうとしている民主党の政策に反対で、樋渡利秋検事総長以下トップは、裁判員制度を始め連帯することができた自民党に肩入れする傾向が強い。それは、民主党が政権を奪取しても変わらないはずで、むしろ法務・検察の底力を見せつけるためにも、「継続案件」であることを理由に、徹底捜査するのではないかと見られている。【義】

無罪を主張する厚労省・村木厚子局長の弁護人に弘中惇一郎弁護士が就任!

 厚労省の村木厚子・前雇用均等・児童家庭局長の逮捕にまで発展した郵便制度悪用事件。中央官庁の幹部を立件した大阪地検特捜部は“意気軒昂”で、捜査が政界に波及する可能性も指摘されているが、ここにきて、村木氏についた弁護人が関係者の間で話題になっている。
 弘中惇一郎弁護士。東大法学部在学中に司法試験に合格した敏腕刑事弁護人で、ロス疑惑の三浦和義氏(銃撃事件で無罪確定。米自治領サイパンで逮捕後に自殺)や薬害エイズ事件の故安部英元帝京大副学長(業務上過失致死罪で起訴されたが、一審無罪判決後に病死)の弁護人を務めたことで一躍有名になった。
 なぜ弘中氏なのか…。その背景を全国紙デスクが解説する。
 「元々は関西の大物ヤメ検、黒田修一氏が弁護人になる予定でした。ところがフタを開けてみれば接見に来たのは弘中弁護士でしたが、この人選には厚労省の意向が働いているようです。だとすれば、容疑を認めて執行猶予を取りに行く『戦法』ではなく徹底的に争う方針であることは間違いないでしょう」
 弘中氏はここ数年、次々と東京地検特捜部のターゲットになった人物の弁護人についている。いずれも1、2審ではそうそうたるヤメ検弁護士がついていたケースだ。ざっと並べただけでも、ライブドア事件の堀江貴文元社長(1、2審は高井康行弁護士ら)、KSD事件の村上正邦元労相(1、2審は鈴木祐一、小林英明両弁護士)、鈴木宗男元衆院議員(1、2審は大室征男弁護士)、守屋武昌前防衛次官(1審は山田宰弁護士)と著名事件がズラリと並んでいる。
 全国紙の司法記者は「攻める側の検察に精通した弁護人が有利と思ったら、現実には自分の主張は認められない。そこで起死回生の一発を打つために周囲に相談したら弘中氏らの名前が挙がるのでしょう」と解説する。
 ある検察関係者も「自分が逮捕されたら誰を弁護人につけるか。本当にやってないとしたら弘中氏か、神山啓史弁護士かな」と言う。
 因みに、神山氏は名張毒ぶどう酒事件の弁護団に名を連ね、東電OL殺人事件でネパール人被告(1審無罪、2審の逆転判決=無期懲役が確定)の弁護人も務めており、弘中氏共々、今や特捜部にターゲットにされた被告人たちの“守護神”と言っても過言ではない存在である。【鯛】

独禁法改正法の成立でますます元気な公正取引委員会

 「米国流」の経済運営が破綻、市場原理主義が見直され、官僚が統制する国家管理型資本主義が復活するなか、それに抗するように公正取引委員会(公取委)が元気だ。
 音楽著作権を独占するJASRAC(日本音楽著作権協会)に「同業他社の参入を制限している」として、独禁法違反で排除命令を出し、トヨタホームに対しては「住宅ローン表示に偽りがある」として景品表示法で排除、弁当の値引き販売を禁じていたセブン・イレブンに対しては「優越的地位の濫用」として排除命令を下した。
 競争を阻害するものは、権益団体も日本を代表する大企業も許さないという姿勢は徹底しており、「日本の病理」とまで言われたゼネコン談合は、度重なる告発と巨額課徴金に音をあげて各地の組織が解散、役所の積算価格の100%近くで落札するという「予定調和の世界」は失われた。
 かつて「吠えない市場の番犬」とヤユされた公取委の変化は、小泉純一郎元首相が指名した竹島一彦氏の委員長就任(02年7月)と、竹島氏が各界に根回しした改正独禁法の施行(06年1月)の二つを契機としている。
 談合の事実を“密告”した業者には、刑事罰を課さないし課徴金も減免するという「課徴金減免制度」の導入は、「日本の風土に馴染まない」と言われたものだが、蓋を開けてみると、「密告業者」の第一号が三菱重工業で、今や談合やカルテルは、疑心暗鬼で機能しなくなっている。
 竹島公取委は手を緩めない。改正独禁法をさらに厳しくした独禁法改正法が、今国会を通過、来年1月に施行される。「密告業者」の普及で、「自主申告」という役所側の言葉が違和感なく受け入れられるようになった「課徴金減免制度」は、強化されて業者の「申告」をさらに促し、その一方で新規参入を阻止する私的独占や不公正な取引に対しては課徴金を導入、競争条件を整えることになった。
 昨年秋のリーマン・ブラザーズの倒産が招いた世界的な金融恐慌を機に、市場に重きを置いた新自由主義には逆風が吹き荒れ、政界引退を表明した小泉純一郎元首相は完全に過去の人となり、そのもとで「米国流」を推し進めた竹中平蔵元金融相は批判の矢面に立たされ、日本郵政に送り込まれた西川善文社長は、やはり構造改革派の宮内義彦オリックス会長とともに、袋叩きにあっている。
 唯一、その攻勢から逃れているのが竹島氏だが、それは競争が経済システムを活性化、官の過剰な介入や大手の独占は国力を弱めるという共通認識が各界の識者にあるためで、「市場の番犬」には元気でいてもらわなければ困るのである。【伯】

「中国系」の増資引き受けで株価が乱高下するラオックスの謎

 流通業界のなかでも最大の激戦区といわれる家電量販店の世界で、秋葉原を拠点にするラオックス(東証2部上場)は、ヤマダ電機やビックカメラといった大手の攻勢を受けて精彩を欠きっ放し。ここ数年は赤字に苦しんで店舗の撤退が相次いでおり、09年3月期決算は、66億円の営業損失を計上した。
 そのラオックスの株価が、6月末から急騰、最近は30円台が“定番”だったのに、アッという間にストップ高の連続で300円近くまで跳ね上がり、かと思えば、「高過ぎる」という別の思惑を生んで急落するという激しい値動きで、証券市場の注目を集めている。
 きっかけは、中国の家電量販店最大手である蘇寧電器と、在日華商の羅怡文氏が経営、日本最大の中華ショッピングモールの「上海新天地大阪店」を運営する日本観光免税(本社・東京都目黒区)が、6月25日、ラオックスとの「資本業務提携」を発表したことだった。来日した蘇寧電器の孫為民総裁は、記者会見で「国を超えた相乗効果を期待できる」と強調した。
 ラオックスは、7月24日、臨時株主総会を開き蘇寧電器と日本観光免税に第三者割当による新株と新株予約権の発行を決議する。それによりラオックスは19億円を調達するが、「中国系」の2社を合わせた株式数は50%を超え、流通業界では初めて「中国系」によるM&Aが成立する。
 株価急騰も理解できるが、気になるのは“落ち目”のラオックスとの「資本業務提携」に、どれだけの意味があるかということだ。
 「日本の流行商品を中国に紹介」、「蘇寧電器の開発した中国ブランドへの開発協力」などが、記者会見で相乗効果としてあげられたが、どれもありきたりのコメントで説得力を欠く。なにより19億円の資本参加が中途半端である。
 「赤字続きのラオックスに19億円では焼け石に水です。店舗の改装費ぐらいにしかならない。一方、『中国側』には有利発行で、1株12円で株が譲渡されるから、彼らは損をしない仕組みになっている。目当ては株価で、身のある提携にならないのではないか、という見方も出ています」(証券アナリスト)
 「中国系」のM&Aでは、日本の証券市場はパシフィックホールディングス(東京1部)で煮え湯を飲まされた。不動産ファンドのパシフィック社を、「中国資本が買収する」というアナウンスで株価は急騰、しかし結局、実現せずにパシフィック社は3月10日に倒産した。
 経済大国になった中国は、今後、日本企業のM&Aを活発に進めることになるが、現実性については、中国企業自身にその経験が少ないだけに難しく、M&Aの真贋は、ラオックスの行方を含めて厳しくチェックする必要があり、簡単に飛び乗って株を購入するのは避けた方がいい。【信】

窃盗罪で立件した「三菱UFJ証券個人情報流出事件」“被害額”は「65円のCD1枚」!?

 先月25日、三菱UFJ証券・システム部元部長代理が、同証券の全顧客148万人の個人情報を持ち出したことで逮捕されたが、その容疑はなんと「被害額CD1枚65円也の窃盗罪」であった。
 持ち出された顧客情報のうち、既に5万人分は32万8000円で名簿業者に売られていたにもかかわらず、なんともバランスを欠く逮捕理由には首を傾げざるを得ないが、一体どういうことなのか?
 「『情報』は刑法の定める『財物』には該たらないので、その情報の内容の如何を問わず罪には問えません。今回の場合、たまたま容疑者がコピーしたCDが会社所有のものだったことで辛うじて窃盗罪(10年以下の懲役または50万円以下の罰金)で立件できましたが、もし私物のCDにコピーされていれば万事休す。精々が不正アクセス禁止法(1年以下の懲役または50万円以下の罰金)の適用で幕を引くことになったと思います」(捜査関係者)
 その言葉通り、過去の個人情報流出事件にあっても、発覚当初は大騒ぎするのに、結果は拍子抜けするような軽微な処分で幕が引かれている。
 たとえば、864万件もの個人情報が流出した大日本印刷事件(07年)は「窃盗容疑」で逮捕、460万件のソフトバンクBB事件(04年)は「不正アクセス禁止法違反」で書類送検、400万件のKDDI事件(06年)は「著作権法違反」で書類送検、51万件のジャパネットたかた事件(04年)は「背任容疑」で書類送検、03年のローソン事件(流出件数56万件)と05年の大阪信金事件(同57万件)にいたっては“お咎めなし”という甘い処分で済まされている。
 つまり、現行法では「どんなに重要な情報を盗んでも、情報自体の窃盗には該たらないので、周辺の法律をやりくりして立件しているのが実情です」(前出同)というわけだが、コンピューター万能の時代にあって、こんな間の抜けた話はNG!明らかに法律の不備なのは明々白々なのだが…。
 「国民生活を守るのが我々の本分である」との大義名分を掲げ、事ある毎に法律を改正、市民生活を窮屈にする!?ことにやたらと熱心な捜査当局らしからぬスローモーぶりは何故なのか。前出の捜査関係者がオフレコを条件に、その理由を解説してくれた。
 「結論からいえば“美味しくない”からですよ。ETCの搭載や3人乗り自転車なら天下りも確保できるし、業界からの見返りもありますが、情報流出では…ねぇ。不正アクセス禁止法で十分ですよ」(前出同)
 いやはや、冒頭の公式発言とは打って変った正直すぎるコメントには苦笑するしかないが、さすがは世界に誇るわれらが警察の巧みな“仕事”ぶりには脱帽である。【孝】

トランスデジタルの捜査が大詰めで注目される二人の「大物金融屋」

 昨年9月、民事再生法の適用を申請して倒産したトランスデジタルの周辺が騒がしくなっている。
 「警視庁の捜査が本格化、役員は連日のように事情聴取を受けている。株主を含めトランスデジタルの増資に関わった連中は、みんな戦々恐々だ」(取引先幹部)
 事件化必至の倒産劇だった。
 情報通信機器の販売会社として知られ、1989年にはジャスダックへの上場も果たしたトランスデジタルだが、90年代後半に入ると失速、ここ数年は、株式市場からの資本調達で細々と生き永らえてきた。
 問題となったのは、倒産直前の昨年7月11日に発表した新株予約権による資金調達。8月27日までに全予約権が行使され、「31億円を調達しました」と発表、ところがその翌日には小切手などで不渡りを出し、負債総額約26億円で倒産した。
 架空増資であったのは明白。新株予約権の譲渡先には金融屋がいて、経営陣は資金繰りのために新株予約権で「高利のカネ」に手を出し、調達資金はその返済に回ったうえに、仲介した増資ブローカーらによって“中抜き”された。
 経済事犯を担当する捜査2課が、倒産直後から情報収集に動いたのは当然ながら、この事件で興味深いのは、2人の「大物金融屋」が新株予約権を行使した大株主として登場したことだった。
 野呂周介と永本壹桂……。
 金融業界では、知らぬ者とてない大物である。株や不動産で「急ぎのカネ」が必要な時、二人には即断即決する度胸と資金力がある。ただ、その分、条件は厳しい。また、広域暴力団にそれなりに太いパイプを持ち、そうした自らの“属性”を自覚しているから、決して表に姿を現さない。
 ところが、トランスデジタルの増資では、名前を出してしまった。大株主として登場した野呂氏は、「株式に転換していなかった」として名簿を訂正したものの、後の祭り。自らのグループ企業名などで名乗りをあげた永本氏は、引くに引けないところまでトランスデジタルの資金調達に関与していた。
 業績不振の上場企業が、「資本のハイエナ」「増資マフィア」といわれる連中のテクニックによって資本を調達、架空増資、株価操縦、偽計取引などによって摘発されるのは珍しいことではない。だが、そこに資金を流し込む投資家や金融業者が摘発されることはない。「善意の第三者」と見なされるからだ。
 しかし、この種のマネーゲームが「犯罪の温床」である以上、“常連”の金融屋が「善意の第三者」であるハズがない。トランスデジタルにその突破口を見いだした警視庁は今、「二人の大物」の摘発も視野に入れた捜査を、急ピッチで進めている。【伯】

詐欺だという指摘もある「カーボンオフセット」を国土交通省が推進する怪しさ

 地球温暖化防止には二酸化炭素(CO2)削減が不可欠だとして、日常生活で出すCO2を途上国の省エネ事業などで埋め合わせるカーボンオフセットという仕組みがある。
 自家用車に乗っても、ホテルに泊まっても、とにかく何をしても、人間は生きている限りCO2を排出する。そこで、その排出量を金額に換算、それに見合う分を、例えば途上国の風力発電などに投じてもらう。ホテル1泊のCO2を100円と計算すれば、カーボン(炭素)を風力発電への100円投資でオフセット(相殺)する。
 自己満足の仕組みではあるが、「CO2削減のためなら何でもやる」という意識を持つ英国などでは、国をあげて取り組んでいる。
 もっとも批判する向きもある。世界的な環境NGOとして知られるFoE(フレンズ・オブ・ジ・アース)は、6月2日、「カーボンオフセットは、その小さな自己満足が、炭素排出プロジェクトへのゴーサインとなる詐欺のような仕組み」と、酷評した。
 確かに、今は流行らない「マイ箸ブーム」と同じで、「得られるのは自己満足だけ」といういかがわしさがある。
 ところが、官僚は目ざとい。
 『朝日新聞』は6月22日の夕刊社会面トップでこう報じた。
 「カーボンオフセットを身近な交通機関や旅行にも広めようと、国土交通省と財団が新たなシステムを立ち上げようと決めた」
 財団とは国交省が理事長や理事に多数のOBを送り込んでいる交通エコロジー・モビリティー財団。ここがオフセット取引の窓口となって、交通会社や旅行代理店などが旅行参加者などから集めたオフセット費用の払い込みを受け、途上国の事業に出資する。
 料金は、「国交省推奨」の算定方式などで計算され、例えば東京―大阪間は、一人当たり飛行機なら349円、鉄道なら73円、自家用車なら702円である。
 「環境への優しさ」が“売り”の『朝日新聞』は、当然のことながら全面賛成の論調で、FoEが指摘する「いかがわしき自己満足」に思いを馳せることもなければ、国交省の「天下り財団」が無駄な仕事を増やしていることへの論及もない。
 地球温暖化防止という誰にも反論できない“建前”を持ち出されると、モノがいえなくなるのがマスコミや有識者の“弱さ”だが、そこにいかがわしさが宿っているのが世の常である。
 今後も展開される地球温暖化防止キャンペーン……その裏で誰が稼いでいるかを、よく監視した方がいい。【礼】

「検事総長が自民党大物と仲が良いから民主党を狙う!?」という情報の真贋

 小沢事務所が天の声…。
 西松建設と民主党の小沢一郎前代表を巡る政治資金規正法違反事件で、6月19日、国沢幹雄前社長の公判が始まると、検察側は予想通り「冒頭陳述」で政治権力を利用した小沢氏の「天の声」を示唆、4件約123億円の受注につながったと指摘した。
 前代表の大久保隆規公設第一秘書の逮捕以来、「検察VS民主党」の戦いは尋常ではない。
 遅くとも9月までに実施される総選挙を控えて、「政界ルート」はすべて中断しているものの、総選挙後は、石井一副代表牧義夫代議士が関与した「郵便不正事件」の捜査を大阪地検特捜部は再開するし、西松建設事件は二階(俊博経済産業相)ルートとともに小沢前代表の税金問題が残っている。また、名古屋地検特捜部が捜査着手していた石井副代表や小沢氏の側近の山岡賢次代議士、前田雄吉代議士(民主党を離党)などが絡む「マルチ議連疑惑」も再開の可能性がある。
 なぜ検察は、ここまで民主党に挑戦的なのか。これまでは、「政治主導の官僚人事制度」の導入や「可視化法案」など捜査への政治介入など、「検察は民主党の“出しゃばり”を嫌った」と、言われていたが、ここにきて樋渡利秋検事総長自民党大物代議士との「親密な関係」が指摘されている。
 検察関係者が衝撃の事実を明かす。
 「西松建設事件では、その大物の息子が、九州地区の公共工事で『口利き』を約束、3000万円を取ったとして、東京地検特捜部の事情聴取を受けている。もちろん裏ガネ。政治資金規正法違反やあっせん収賄での立件が考えられるし、西松幹部を脅して『詐欺』でも摘発も可能だった。しかし、最初から特捜部はやる気がなかった。大物政治家と樋渡検事総長の関係は、有名な話だからね」
 この「息子」というのが札付きのワル。親父の威光を笠に着た「口利き」が“仕事”で、ベントレーやロールスロイスを乗り回し、「政治家二世の仲間」と派手に豪遊、過去に反社会的勢力とのつきあいなどで、何度もトラブルを起こしている。
 法務省勤務の長い「赤レンガ派」の樋渡総長は、予算や裁判員制度でこの大物の世話になることが多く、逆に大物は「バカ息子問題」の処理を頼むなど、「持ちつ持たれつ」の関係。さすがに今回は行状が目に余り、「永田町に本社を置くダミー会社の閉鎖と、営業活動の自粛」が、捜査中断の条件として息子に言い渡されたという。
 そんな関係にあるから、検察の民主党への姿勢は、余計に厳しいものとなり、民主党は逆に大反発。総選挙後は民主党が政権を取ることが予想されているだけに、両者の激突は、相当、激しいものになりそうだ。【伯】

サラ金、商工ローンが貸さなくなってヤミ金融の隆盛

 消費者金融や商工ローンが、顧客を開拓できないでいる。
 「金融庁の指導は厳しく、裁判所の判例も業者に不利なことばかり。まともに審査したら貸せないお客さんが大半で、貸さないのではなく、貸せないのです」
 大手消費者金融幹部がこう嘆くのも無理はない。消費者金融は、ブラックリストに載っている多重債務者以外は無担保融資に応じてきたし、商工ローンは保証人さえしっかりしていれば融資を阻むものはなく、両者とも回収には絶対の自信を持っていた。
 だが、過去、10年、20年と遡って過払い利息を請求され、その負担の重さと貸金業法改正による貸付条件の厳しさで、借りにきた顧客に貸す割合の成約率は、わずか30%にダウンした。
 優良顧客だけを相手にしているようでは、もはや消費者金融ではない。また、商工ローンは「最後の牙城」といわれたSFCGの倒産で、ビジネスモデルが壊れたといっていい。ただ問題は、消費者金融や商工ローンが業務を縮小するのと反比例する形で、認可されない金融業者(ヤミ金)が増えていることだ。
 ベテランの金融業者がいう。
 「いくらカネ貸しを厳しく取り締まったところで、高利でもいいからカネを貸してくれという人間がいなくなることはない。もし法律で規制すれば、貸す側は地下に潜るか表に出ない形で金利を取る。多重債務者は増え、回収は厳しくなり、暴力団と結び付くような業者が増える。決していいことではない」
 既に、萌芽は見え始めている。20%以上の金利は取れないからと、紹介料などさまざま名目で最初にピンはね、融資という形ではなく、出資という形にして法外な配当を受け取ることもある。要は、違法メニューが豊富になっただけで、借り手は厳しい条件を呑まされるケースが少なくない。
 もともと高金利に苦しむ多重債務者を救おうというクレサラ弁護団や、弱者救済代議士などの“善意”で始めたことではあるが、結局、既存の業者は過払い請求でビジネスモデルを壊されて経営危機を迎え、借り手はヤミ金融など高利のカネに走るようになった。
 今、儲かっているのは過払い請求を代行する「ハイエナ弁護士」で、これから儲かるのはヤミ金融業者という構図が透けて見える。
 貸金業法改正の仕上げは来年6月で、グレーゾーン金利は撤廃され、「借入上限は収入の三分の一まで」という総量規制が加わる。そうなるとヤミ金融はますます隆盛。締め付けるだけでいいのか、という問題を提起すべき時にきているのではなかろうか。【凛】


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