映画『BOX』-袴田事件・命とは-を観て<寄稿>



 先夜は、人生において良い経験をさせて頂きました。
 こんな理不尽なことが現実に起こっていたのか?
 「冤罪」「死刑」「裁判員制度」「取調べの可視化」など色々なことを考えさせてくれた衝撃的な映画でした。
 最後の「あなたなら…」のナレーションが心に残ります。【大学講師】

2010年4月5日配信「“主犯”を逃して“ダミー”を起訴した『トランスデジタル事件』は警視庁の大失態!?」<事件>

 

 経営破たんしたシステム開発会社のトランスデジタル経営陣が、民事再生手続き前に特定業者に担保提供したという民事再生法違反や、増資をめぐって虚偽の事実を公表したという金融商品取引法違反で警視庁が摘発した事件は、関与した「増資マフィア」の罪を完全に問えなかったという意味で、評価が難しい。

 ただ、民事再生法違反を手がけた組織犯罪対策総務課が、後藤幸英社長、鈴木康平元副社長ら経営陣のほかに、実質的に経営権を握っていた黒木正博被告、野呂周介被告、その手足となっていた峯岸一被告らの罪を問うたことは、それなりの意義があるのに対し、その後で金商法違反で摘発した捜査二課が、実質的経営者の黒木被告、鬼頭和孝被告らが処分保留となり、実行行為者の鈴木元副社長と峯岸被告の2名だけが起訴されたのは、事件の本質を伝えない後味の悪いものとなった。

 業績不振の上場企業を利用しようとする金融ブローカーらが、資金調達を条件に会社を乗っ取り、経営陣を送り込んで増資を仕掛け、株価操縦、インサイダー取引などあらゆる手を使って儲けようとするのが、「増資マフィア事件」、「資本のハイエナ事件」とでも命名すべきこの種の事件の特徴である。

 固定された100名足らずのメンバーが、投資家を誘い、カネ主を見つけ、舞台(企業)を替えつつマネーゲームを繰り返す。…その実態を把握した証券取引等監視委員会は、東京地検特捜部、大阪地検特捜部、警視庁、大阪府警といった捜査当局の手を借りながら摘発を繰り返し、“マフィア”や“ハイエナ”を徹底的に追い込んだ。

 とはいえ難しいのは、調達に直接関与せず、カネ主として登場、金融ブローカーらを操る金融業者の摘発だった。
 暴力団と近くてブローカーやダミー経営陣を威嚇することもできる彼らは、これまで摘発を免れることが多く、その最右翼が野呂周介、永本壹桂の2人だった。
 警視庁がトランスデジタルに目をつけたのは、カネ主として登場する二人が、倒産のドサクサに資金を引き出したことを証明、逮捕できるという目算があったからだ。

 組対総務課は、乗っ取りから増資までのスキームを組み立てた黒木被告と、カネを提供、自分への返済をまず優先させた野呂被告が起訴されたことで面目を保った。

 しかし、組対総務課より早く捜査に着手しながら、摘発が後になった挙句、“代表取締役経理課長”と捜査員がバカにした“ダミー”の鈴木被告と、“パシリ”の峯岸被告だけが起訴された捜査二課には、それでは「捜査した意味がない」というしかない。

 秘書しか逮捕できない東京地検特捜部とダミーしか起訴されない警視庁捜査二課!…日本が誇る捜査陣の弱体化は、目を覆うばかりである。【悌】

桂馬隆志の一刀両断! 「暴走する君側の奸・生方幸夫副幹事長に喝!」

 いわく「小沢幹事長の政治資金問題について幹事長を辞めるべきだという声が圧倒的に多い。国民は小沢さんが不起訴になったから全部シロとはおもっていない。」
 いわく「自民党政権時代には中央集権を批判したのに、今の民主党は中央集権だ」
 いわく「民主党は教職員組合からあまり献金を受けてはいけない。北海道教職員組合の問題は、これも一番上は輿石さんの責任だ」
 いわく「風通しを良くしてこそ民主党だ。言いたいことが言えないのは言論統制だ」
 いわく「幹部を批判したから辞めさせるという判断自体が間違っているのだから、間違えた人が国民に大迷惑をかけて申し訳ないと言うべきである」。
 いわく「元の鞘に収まったのだから、それでいいのではないかとはならない。なぜこんなことになったのか。反省がないとダメだ」。
 いわく「ダメだと言われれば、その場にわたしが留まるのがいいのかどうか、判断しなければならない」。
 いわく「引き続き説明を求めていく。やって戴けないときの身の処し方は自分で考えている。一緒に出来ないということなら辞めざるをえない」。
 いわく「われわれは絶えず国民と対峙しているのだ。国民に向かってモノを言うのは当たり前の話だ。これからもメディアを通じて批判し続けるつもりだ」。
 いわく「自分が最もでなければならない会議には出席している。俺は朝が弱いんだ。さして重要でもない会議に、いちいち出席する必要はない」。

 少々長くなったが、これすべて先々週から先週にかけて生方幸夫・民主党副幹事長が口にした“生方語録”である。
 言いも言ったり、よくもまあこれだけゴタクを並べたもの!と呆れてしまうが、“生方語録”の内容の是非はともかく、本誌が問題にしているのは同氏の「立ち位置」である。

 いやしくも同氏は、国対担当の副幹事長である。民主党の要職に在る御仁である。
 本来ならば、沖縄米軍基地移転問題を筆頭とする数々の難問に苦慮、思ったような政策運営ができないことで支持率が急落している鳩山内閣をここぞとばかりに支えなければならない責任者のひとりである。
 にもかかわらず、まるで自民党差し回しの“間諜”の如く味方を窮地に陥れる振る舞いは「組織に籍を置く者としては絶対にあってはならない言動」である。

 生方副幹事長は千葉6区の有権者108270人の負託を受けてバッジをつけている衆院議員のひとりである。
 308人もの代議士がいれば、自分の意見と真逆の意見を口にする“同志”もいよう。意に添わぬこともあろう。気に入らぬヤツもいよう。腹が立つこともあろう。
 しかしである。
 当選4回。いやしくも党執行部に名を連ねる以上は、たとえ不平不満があろうとも、そこは“じっと我慢の大五郎”。歯を食いしばって党務に邁進するのが、国会議員以前に「組織人としての道」ではないのか。

 「逆名利君」…それでも、なお腹に据えかねるものがあるのなら、潔く役職を返上したうえで、堂々と自らの信念を口にするべきであり、それでこそ10万人以上の有権者も「さすがはオラが先生!」と喝采を贈るに違いない。

 テレビカメラに囲まれてヒーロー然とする前に、「立ち位置」をわきまえた折り目、筋目の通った人間として行動して初めて発言に重みが増すのであり、国民の信頼を得られるというものである。
 今のままでは党内の風通しを良くするどころか、百害あって一利なし。党内の“お邪魔虫”として、“蝶々の収集家”と同じ運命を辿るのは目に見えている。…好漢・生方幸夫・副幹事長に喝!喝!喝!【桂】

仮釈放でマスコミを避けて逃走した水谷建設元会長が次に仕掛ける爆弾!



 脱税犯として津市の三重刑務所に服役していた水谷功・水谷建設元会長は、“ウソつき報道”に苛立っていた。

「小沢一郎民主党幹事長の秘書らが関与した政治資金規正法違反事件で、水谷元会長は特捜部の調べに『1億円を渡した』と、証言した。ところが秘書は授受を否定、マスコミは前の福島県知事事件の例もあるから『水谷証言は信用ならない』と書き立て、本人は塀のなかで、『俺はウソつきなんかじゃない』と、不満を漏らしていた」(水谷氏の知人)

 水谷氏は、3月24日、刑期満了を前に仮釈放されたが、そんな同氏の“気持ち”が伝わっていたせいもあって、刑務所の前には報道陣が詰めかけていた。何かひと言あるのではいかと思ってのことである。

 だが、「仮釈放会見」は実現しなかった。娘の運転する車が、助手席に弁護士を乗せてやってきたのは午前8時30分頃。車は刑務官に誘導されて車両専用出口につけられ、水谷氏を乗せると、マスコミを振り切るように急発進。これで水谷氏が口を開く機会は失われ、7月の刑期満了までマスコミに接触することはなさそうだ。

 それにしても、水谷氏は、騒動になるのを承知で何故「1億円を渡した」と、証言したのか。
 他にも水谷氏には、佐藤栄佐久・前福島県知事への裏ガネ提供証言(公判では否認)や、石原慎太郎都知事の三男である宏高前代議士への500万円提供疑惑(カネを用意したとだけ証言)があり、口の軽さを疑われていた。確かに“よくしゃべる政商”である。

 ただ、その疑問を解くカギとなるのが、仮釈放後に水谷氏が取った行動である。ゼネコン関係者がいう。
「親しい取引先や友人知人に『出所しました。ご心配をおかけしました』と、電話を入れている。同時に、仕事の相談も。あんたのことはしゃべっていないというサインでもある」

 兄弟で経営してきた水谷建設だが、水谷氏は、現在、社長を務める兄と折り合いが悪く、また、あまりに“悪名”がとどろいたこともあって会社への復帰はない。
 水谷氏が影響力を発揮するのは、愛知県愛西市に本社を置く日起建設。水谷氏は同社のオーナーだが、公共工事中心の年商100億円前後の同社が生き残るには、同氏の政治力が欠かせない。

「政商」として政治家や業界各社の恥部を握る水谷氏が口を開いた時の破壊力は、「福島事件」や「小沢事件」を通して証明された。
 その水谷氏に、頼みごとをされたら断れない不気味さを誰もが感じ、それが今後の水谷氏の“生きる縁”となっている。【伯】

異例の10ヶ月を費やして銀行検査が終わった日本振興銀行の行方!



 金融界の注目を集めていた日本振興銀行に対する銀行検査が、ようやく終了した。着手が昨年5月で終わったのが3月15日だから、金融庁は総資産4400億円(検査前の09年3月期)の銀行に10ヶ月を費やしたことになる。
 メガバンクだって半年もかからない銀行検査が、ここまで異例の長期となったのはなぜか。金融庁関係者が明かす。

「ひとつはSFCGから買い取った債権の二重譲渡問題を抱えていること。もうひとつは資金が中小企業振興ネットワークのなかで循環するという特異な銀行形態であること。共に問題だが、預金者もいることだし金融庁としても安易な結論は出せなかった」

 日本振興銀行は、今年2月23日の第9回中間報告で、約1000億円のSFCG買い取り債権のうち信託銀行との二重譲渡が、件数ベースで約59%に及ぶことを明らかにしたが、このうち同行の登記が先日付のものは約4%に過ぎない。
「信託銀の登記には瑕疵がある」と、日本振興銀行は主張するが、「優先権を争えば先に登記した方が強い」というのが金融界の一般的な見方だ。

 中小企業振興ネットワークの資金循環が問題なのは、融資と増資がセットになっている危険性があるからだ。
 08年7月に発足した中小企業振興ネットワークは、加盟すれば日本振興銀行の融資を低利で受けられし、ネットワーク企業群との“連帯”で、新たなビジネスも展開できるとあって急速に拡大、今や上場企業13社を含む130社が加盟する一大企業グループとなった。

 ただ、低利とはいえメガバンクに比べれば高利の日本振興銀行資金を使うだけに、業績不振企業が多いのも事実。それだけ銀行の支配力は強くなり、事業に細かく口を出すのはもちろん、資金使途にも目を光らせている。そうした関係の深さが、「融資と増資のセット」につながっており、自己資本規制が厳しくなる一方の金融界において、「正味の自己資本」とは見なされない可能性が高い。

 日本振興銀行を率いるのは、竹中平蔵元金融相のもとで金融庁顧問として改革に当たった木村剛会長だ。資金繰りに苦しむ中小企業を救済、共に発展して「金融維新を起こす」という志は高かったが、現実のカベは厚く、
 それが債権二重譲渡に引っ掛かったり、企業グループを形成しての循環という危うい業態を選択したことにつながっている。

 日本経済が疲弊している時にコトを荒立てたくない亀井静香金融相のもとで、結論を先延ばしにしてきた金融庁はどんな示達を出すのだろうか。【潤】

『未公開株詐欺追及班・編集会議を生中継』(9)



怒りマーク出席者=A(週刊誌記者)、B(証券会社現役営業マン)、C(投資コンサルタント)

B「ニッポンの春!タイホの春!ドーマー最期の春!…いよいよですかね」

A「悪因悪果…税務当局への課税通報もされたようだし、3人とも、ここ数日の寒の戻りに背筋がゾクゾクしとるだろう(笑)。後の裁きはお奉行所に任せて、俺たちは花見にでも行こうぜ」

B「先週、かつては“未公開株の王者”といわれた詐欺師に会ったのですが、相次ぐ摘発と“便所の落書き”のせいで『最近はさっぱりです!』ってボヤいていました」

C「何や、その“便所の落書き”って? まさかネット記事のことじゃあるまいな? もし本誌のことを落書き呼ばわりしとるんなら、盗っ人猛々しい。断じて許せん!(怒)」

A「詐欺師たちは、そうボヤきながらも、未公開株がダメなら社債、社債がダメなら転換社債、転換社債がダメなら適当な名前をつけたファンドと、手を変え、品を変えて“詐欺街道”を突っ走るもの。最近は相当に荒っぽい手口が流行しているみたいだな」

C「そうなんだ。会社はあるが、事実上の休眠会社や架空の事業をでっち上げた会社案内だけの幽霊会社など、もう追いはぎ同然。何でもありの状態だ」

B「さっきの“王者”も、最近は株の代わりに『日本経済団体連合会を通したカニ、卵パウダー、ワインの輸入で大儲けできるというファンドで出資金を集めている』と言ってました。そのファンドの利回りというのが、1年目は年10%、2年目は20%、5年目には120%と法外で、しかも出資者の紹介者には(出資額の)40%の“謝礼”を払うネズミ講方式のカネ集めだそうです」

A「円天事件のオッサン顔負けの頭がクラクラするような“美味しすぎる話”だが、そんなバカバカしい話に釣られる方も釣られる方だな(笑)」

B「あまりにも壮大な話(笑)なので途中で、さすがの私も気分が悪くなってしまいましたよ。これに比べれば、もっもともらしい会社案内や上場予定表を作成(上掲写真)、詐欺の定石を忠実に守っている『ドーマー』の方が遥かに可愛いですよ(笑)。もっとも、こんな小賢しい小道具を使ったことが、3人の命取りになるわけですが…」

C「ひょっとして、その頭が爆発しそうな高配当を謳っているのは『セントラル投資事業組合』(台東区)のウチダじゃないか?」

B「さすがは地獄耳で鳴らすCさん! ピンポーンです」

C「ついこの間までは『東京メンテナンス』(中央区)の未公開株を売っていたはずだが、今度はネズミ講かい。忙しい男だな。とすると、コスゲ(保釈中)の逮捕でしばらく札幌へ逃亡!?していたニシムラも東京に舞い戻っている可能性もあるな」

A「その『東京メンテナンス』って証券取引所の裏口にある郵船ビルに麗々しく看板を掲げている会社だよな」

C「そうだ。いかにもという場所に事務所を置いたり、芸能人など著名人を広告塔にするのが“ニシムラ&ウチダ”コンビのいつもの手口だ。確か1株=45万円ぐらいで販売していたと思うが、とにかくニシムラ&ウチダの周辺には、元株式専門紙のゴロツキ営業マンなど“兜町のダニ”みたいな輩が一杯だ。あのグループをお縄にしたら兜町裏通りもスッキリするのになあ(笑)」(以下次号)

富士通の内紛に巻き込まれて「反社会的勢力」とされたサンドリンガムファンドの虚実!

 ファンドとは「欲望の塊」である。投資家がファンドマネージャーに期待するのは投資収益のみ。「社会貢献」や「事業戦略」といった“お題目”はどうでもいい。要は、稼がせてくれるかどうかだけが問題である。

 “大企業病”にかかった富士通の“老害経営者”たちが内紛を起こし、それを切った秋草直之取締役相談役が、切られた野副州旦前社長につきつけた解任理由が、「反社会的勢力がついているファンドと付き合いがある」というものだった。

 二重の意味でお笑い草である。
 ここでいう「反社」とは、暴力団、企業舎弟、総会屋、事件屋、共生者といった犯罪を厭わない集団のことをいうわけだが、会社経営者がそうした連中となんらかの関わりなしに生きていけるわけがない。そして、そうした勢力をいなせるぐらいの力のない純粋培養に、会社を託すことなどできない。

 また、「欲望の塊」であるファンドにモラルを求めても仕方がない。前述のように、ファンドマネージャーはカネのためなら何でもやる。富士通もそのシビアさを利用、資産運用に使うこともあれば、M&Aなど投資銀行機能を利用することもある。

 これが馘首の理由になるのなら、秋草氏も含め間塚道義会長、山本卓眞元名誉会長ら当日、出席した会社経営陣の首はいつでも取れるのではないか。

 さて、秋草氏らに「反社会的」といわれたのは、房広治氏が代表を務めるサンドリンガムキャピタルパートナーズである。UBS信託銀行会長、クレディスイスファーストボストン投資銀行本部長を経て、2004年に同社を設立した。武富士の武井保雄元会長の信頼を得て資産運用に関与、長男への1600億円節税スキームに関わったこともある。

 その縁で房氏のパートナーとなったのが川島亮太郎氏である。住友銀行から外資会計事務所などを経て武富士財務部に勤務。一度は離れてクレディスイスファーストボストンで房氏の同僚となってM&A本部長に就任。
 その後、武富士に戻って財務担当役員を務めた後、サンドリンガムが買収した旧ジャレコ・ホールディングス(現EMCOMホールディングス)で社長を務めた。

 要は2人とも“外資渡り鳥”である。サンドリンガムが「増資マフィア」が用いるMSCB(修正条項付き転換社債)などで、YOZAN、サイバーファーム、シルバー精工など“ゾンビ企業”の増資を手がけたこともあり、その関連でも「好ましからざるファンド」といわれるのだが、これも彼らの感覚からいえば、「合法なのにどこが悪い」というものだろう。

 また、グループの一員には倉田暁之旧ジャレコ・ホールディングス元社長がいて、倉田氏が旧グッドウィル・グループのM&Aに絡んで100億円の利益をあげ「謎の投資家」といわれる緋田将士氏と親しく、これも問題銘柄の東邦グローバルアソシエイツで監査役を務めるなど、怪しい“筋”が浮かび上がってくる。
 とはいえ、そうした“ハイエナの嗅覚”もファンドの金融マンには必要で、「反社」という富士通役員らの認定そのものが“噴飯もの”なのである。【伯】

宇都宮日弁連会長の誕生で悲喜こもごもの消費者金融業界とハイエナ弁護士!



 日本弁護士連合会の会長に決まった宇都宮健児弁護士の「善意」を疑う人はいない。
 ヤミ金サラ金などの「被害者救済活動」を長く続け、貧困問題にも取り組んできた熱血弁護士で、著書でもインタビューでも、「弱者救済」の熱い意欲がほとばしる。そして、今度はその情熱を司法改革にともなって課題が山積している弁護士業界のために捧げる。

 まず取り組むのは、法曹人口の抑制である。
 政府は「司法を身近に」という観点から司法試験合格者の増加に取り組んできた。「2010年までに年間3000人」が政府目標である。
 これに対して、宇都宮弁護士の「選挙公約」は「合格者数を1500人まで削減する」というもので、これまで最高裁や法務省と共同歩調で司法制度改革を進めてきた日弁連が、対立路線に転じることになる。

 宇都宮弁護士が当選した背景には、弁護士の困窮がある。
 15年前に15000人だった弁護士の数は、今や倍近い2万8700人で、年間2000人以上の新人弁護士が続々と誕生するが肝腎の仕事がない。
 居候弁護士(イソ弁)として修業することもできず、弁護士事務所の軒下だけを借りるという意味でのノキ弁、自宅を事務所にするタク弁が増え、資格はあっても技術が磨かれないから仕事がない“弁護士難民”が急増している。

 そうした難民たちに、格差是正、弱者救済の宇都宮弁護士の活動が、「新たな職」を提供することになる。
 どういうことか。

「宇都宮先生たちが長年、多重債務者問題に取り組んだおかげで、業界の歪みが周知徹底され、貸金業法は改正され、最高裁の違法金利の返還判決によって多くの弁護士が過払い金返還請求訴訟の受任で潤うことができました。調子に乗って、大々的に宣伝、パラリーガルという補助者を雇って大儲けする弁護士も多くなり、依頼者とトラブルになったり、脱税に走るといった“ハイエナ弁護士”の存在が指摘されていますが、それは宇都宮先生の意図するところではない」(多重債務者問題に詳しい弁護士)

「善意の人」である宇都宮弁護士が頑張れば頑張るほど、現実には“ハイエナ弁護士”が儲かるという皮肉な構図になっている。
 本誌は2月15日号で、過払い金返還訴訟の次に、ビジネスマインドを持った弁護士たちが、残業代、家賃の更新料・敷金といった「返還ビジネス」に取り組んでいると指摘したが、「弱者救済」「カネもうけ主義反対」を色濃くする宇都宮日弁連の活動が、こうした弁護士ビジネスを隆盛にする可能性は十分にある。

 一方で、債務者、被害者、弱者の側に立つ宇都宮弁護士が、「弁護士報酬の制限など自主規制を強化するのではないか」(消費金融業界幹部)といった期待もある。
 それは宇都宮弁護士が“ハイエナ弁護士”に対する批判を口にすることもあるからで、その規制が過払い返還の過当競争を鎮めるのではないかと消費者金融業界関係者は期待する。

 いずれにせよ、前例のない無派閥の著名日弁連会長の誕生は、各界にさまざまな波紋を投げかけている。【隼】

『未公開株詐欺追及班・編集会議を生中継』(8)



怒りマーク出席者=A(週刊誌記者)、B(証券会社現役営業マン)、C(投資コンサルタント)

B「先週、当欄で貼り出した冨地義信齋藤賢次(=高田國康)の“手配写真”には、20件以上の問い合わせがありました。特に冨地については、顔どころか、商業登記簿にすら名前を出していなかっただけに“大人気”でした」

A「常にダミーを仕立てて、裏で差配する。…あいつは名前さえ出さなければ“安全”だと思ってる“引きこもり詐欺師”だからな(笑)」

C「そんな小細工をすること自体、詐欺していますと“自白”しているみたいなものなのに…バカだなあ(笑)。ましてや下にいるのが、振り込め詐欺上がりの“流れ者”みたいな半端なヤツばっかりやから、調べ室では騒がしいほどチュンチュン謳うわな」

B「無駄だけど“精神安定剤”代りに引きこもってる!?(笑)」

A「冨地は、未公開詐欺をする前はインチキ為替屋で小番頭をやってたんだが、そこが摘発されたことで廃業。新たに齋藤とコンビを組んで未公開株詐欺を始めたわけだ」

B「その為替屋ってSがやってた?」

A「そうだ。よく知ってるな!」

B「Sといえば、この手の詐欺商売の世界では生き字引みたいな存在ですよ。…そうか、Sのところで修業したのであれば、冨地は“詐欺師のキャリア組”ですね!」

C「振り返れば、ノミ専門のインチキ証券金融から始まって、インチキ投資顧問、インチキ商品取引、インチキ未公開株販売、インチキ社債販売、インチキファンド…あの手この手の詐欺商売が延々と続いとるよなあ。『浜の真砂は尽きるとも〜〜』と看破した石川五右衛門は“哲学者”だわな(笑)」

A「そもそも、株にしろ、社債にしろ、ファンドにしろ、そんなに儲かるのだったら、何で自分のカネで買わないのか。真昼間からわざわざ高い電話賃使って、赤の他人に勧めなきゃいかんのか。冷静に考えれば3歳の子供でも分かる理屈だよ。包丁を受話器に持ち替えた“強盗”だ。もっともお上の鑑札を持っている銀行や証券会社、商品取引屋も、これまでやってきたことは同じだけどな」

B「余談ながら、その商品取引屋ですが、金融商品取引法で電話営業、飛び込み営業が出来なくなったことで、昔ながらの“マメ屋”はバタバタ廃業。残っている業者もFXに宗旨替えしていますね」

C「そのFXもインチキ丸出しだが、その話は別の機会に譲るとして、結論からいえば、売り込んで来る商品が何であろうと、白昼堂々、電話で『儲け話』を持ちこんで来る輩は99%詐欺師と断言していいだろう」

B「兼々、疑問に思っていたのですが、冨地=齋藤コンビは、販売する株券を何処から調達していたのでしょうか?」

A「ひと言でいえば、さっき食った出前の蕎麦代金も払えないような“極貧会社”から仕入れるんだ(笑)。具体的に言うと、ドーマーの場合、最初に塚原に取りついたのが手形パクリ屋として知られる“髭の越川”だ。ところが、既に八十二銀行や長野銀行のブラックリストに載っていたドーマーには、お目当ての手形帳はなかった。そこで越川が、手形の代わりに目をつけたのが株券だ。越川の『手形は期日が来たら決済しなければいけないが、株券なら売りっ放しでいいから。近いうちに上場するからとかなんとか言えば簡単にカネになるぞ』という甘い誘いにパクッと食いついたのが、当時多くの債権者から追い込まれていた塚原だ。この越川と昵懇だったのがRONPARIの斎藤だ。つまり、ドーマーの株券は塚原→越川→齋藤→冨地というルートで流出したという次第だ」

B「ということは、ドーマーの次に冨地が売ったカイロンエンプロデ―テインパルスジャパンも(ドーマーと同じで)実情は明日にも万歳してもおかしくない会社ということですか?」

A「明日か、1ヶ月後か、半年後か、という差はあれ似たようなものだろうな(苦笑)」

C「さっきも言ったが、株式を公開しようと考えている真っ当な会社が、冨地みたいな詐欺師の手を借りて、自社株の“押し売り”なんかするわけないだろうよ(笑)」(以下次号)

オリックスの迷走を伝える「ゴルフ場ビジネス」からの撤退!

 「かんぽの宿」の譲渡問題を機に盛り上がったオリックスの「宮内(義彦会長)商法」への批判は、民主党政権が竹中(平蔵元総務相)路線を完全に覆し、郵政民営化が後退、規制緩和が見直されて、「大きな政府」に舵を切る過程で、忘れられつつある。

 政府の審議会に長く関与、その地位を利用、ビジネス化することでオリックスを大きく伸ばし、“規制緩和の政商”と言われたころの面影は今の宮内会長にはない。
 それどころか昨年のオリックスは、金融が収縮するなか資金繰りに苦しみ、オリックス・クレジットを売却、“解体説”が流れたほどだった。

 しかし今年に入って、株価も安定、2000ベーシックポイントを超えて危機説の根拠となった企業の信用度を示すCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)指数300前後にまで持ち直している。
 かつて100億円のオリックス向け債権を保有していたら20億円以上の保証料を要求されたのに、今は3億円内外というのだから大きな改善である。

 2010年3月期第3四半期決算の数字も不動産関連資産を圧縮、377億円の純利益を確保するなど悪くはないのだが、ノンバンク担当アナリストは、「数字に表れない資産の劣化を疑っている」という。

「2000年以降のオリックスは、パチンコ、ホテル、サラ金といった有力顧客の落ち込みを不動産部門が補ってきた。有利子負債は5兆円を超えるが、過半は不動産がらみ。当然、大きく棄損しているはずだが、減損処理を行っている様子がない」

 含み損を抱えたままで、決算に反映させていないのではないかという指摘である。
 それを象徴するように、不動産事業からの撤退を急いで貸し剥がし、融資先とトラブルになることが少なくない。
 また、38コースを所有、国内最大手となったゴルフ場部門でも、会員権購入ローンを中止、退会制度を創設するなど後ろ向きの姿勢が目立っている。

「オリックス・クレジットと提携しておりました会員権購入ローンが、諸般の事情により取り扱いができなくなりました」
 昨年末、オリックスのゴルフ運営会社は、こんな文書を送付した。
 オリックスグループのゴルフ場の会員権を取得するのに、金融会社のオリックスがローンの取り扱いをしないというのだから驚きである。

 また、今年に入って、富士OGMゴルフクラブ市原コースの会員に運営会社のオリックス・ゴルフ・マネジメントは、「退会制度のご案内」を配布、会員の顰蹙を買った。
 会員権相場の立っているゴルフ場なのに、価値を下げるような「退会制度」を設けるのは不可解で、「ゴルフ事業撤退説」も流れている。

 いずれにせよオリックスが踏み出しているのは縮小均衡路線。宮内商法批判は薄らいでも、それに代わる成長戦略を描けず、過去を清算しないまま縮小戦略に取りかかっているのだとしたら、オリックスの将来は危うい。【伯】


profile

calendar

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< January 2019 >>

selected entries

categories

archives

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

還暦川柳
還暦川柳 (JUGEMレビュー »)
公益社団法人 全国老人福祉施設協議会

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

テレビはなぜおかしくなったのか
テレビはなぜおかしくなったのか (JUGEMレビュー »)
金平 茂紀,永田 浩三,水島 宏明,五十嵐 仁

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM