“霞が関の力の源泉”事務次官会議廃止構想に官僚たちは大慌て!

民主党マニフェスト
 「各大臣は、各省の長としての役割と同時に、内閣の一員としての役割を重視する。『閣僚委員会』の活用により、閣僚を先頭に政治家自ら困難な課題を調整する。事務次官会議は廃止し、意思決定は政治家が行う」、…民主党が発表したマニフェスト(上記写真)2ページに書かれた「鳩山政権の政権構想」に書かれたこの文言(第2策)に官僚たちの顔が引き攣っている。

 「事務次官会議」とは、正確には「事務次官等会議」と呼ばれている。「等」が入っているのは、各省の事務次官の他に金融庁長官、警察庁長官、内閣法制局次長が出席しているからである。そして会議を取り仕切るのは内閣官房副長官である。

 ところで、法律的な根拠を持たないこの会議は、週に2回、閣議の開かれる前日の月曜日と木曜日に開かれるが、一体何を議論するのか。
 「翌日の閣議にかけられる案件を議論するための会議ですが、その案件は事前に各省の局長クラスによる各省会議で調整済みですから、実際は“異議なし”で終了です。要するに閣議とは名ばかり、実態は“官議”と言うべきものです。官僚が決めたことを閣僚が追認する一種のセレモニーなのですが、これこそ明治時代以来、脈々と続いてきた“官僚統治”を象徴する会議なのです」(法務省OB)

 閣議の場では、各大臣が個々の案件について侃々諤々の議論を繰り広げていると思いきや、実際は既に官僚たちによって“調理されたレトルト食品を食する晩餐会化”していたとは呆れるばかり。テレビに映される閣議前の総理を中心にした閣僚たちの凛々しい表情からは、到底窺い知れない茶番という他ないが、それより何より、この“晩餐会”こそが「官僚の、官僚による、官僚のための政治」を実現するために、憲法で定められた議会制民主主義を骨抜きにする“霞が関の力の源泉”なのである。

 「民主党のマニフェストは、今まで国民に明らかにされることのなかった事務次官会議に正面から切り込んだのですから、官僚たちが慌てふためくのは当然です。もちろん、政策や法案を立案する能力に乏しい政治家にも責任はありますが、閣議を形骸化させることで、自分たちの権益を守ってきた彼らにとっては、絶体絶命のピンチです。これからは、官僚OBや意を通じたマスコミを総動員、“オール霞が関”で、あの手この手の“反撃”を試みるでしょうが、衆院選の大勢が決した感のある現在、果たしてどこまで功を奏するか。甚だ疑問です。選挙の洗礼を受けないことをいいことに、これまで政治家の黒子として彼らを操ってきましたが、今度ばかりは“年貢の納め時期”かもしれません」(前出の法務省OB)

 投票日まであと27日。次期衆院選は「政治」を官僚から国民の手に取り戻す最初で最後のチャンスである。【阿修羅王】

海外逃亡した公認会計士が恋人を「パリコレモデル」にした純愛物語!?

 旧グッドウィルグループのM&Aに絡み、現金と株を合わせて500億円以上を“中抜き”、その一部を脱税した中澤秀夫公認会計士が、7月10日、「中村秀夫」と改姓のうえで海外逃亡、巨額脱税事件の捜査は、中断を余儀なくされた。
 「中村」とは、二度、離婚した中澤氏の二番目の夫人の姓で、つまり中澤氏は別れた女房と養子縁組をして「中村」を名乗った。もともと投資トラブルを避けるための偽装離婚ではあったが、ここ数年、中澤氏は20代後半のモデルとつきあい東京・汐留の高層マンションで同棲していた。それでも前妻が、パスポートの二重取りに協力するほど中澤氏は女にもてるという。
 「髪が多く痩身で若々しいが、51歳なんだから堂々たる親父。でも彼は、とにかくマメで女に尽くす。そこに女は惹かれる」(中澤氏の知人)
 その象徴が、恋人を「パリコレモデル」に仕立てあげるまでの「純愛物語」だろう。
 中澤氏は、2005年5月、フランスの有名なモデルクラブROXANEの日本法人ROXANE JAPANを設立した。
 同社が最初に関わったのは、パリ・コレクションの「モデル発掘プロジェクト」である。ファッション教育機関や美容サロン支援会社などと協力、「パリオートクチュールコレクション」のモデルを選出した。05年6月、オーディションが行われ、約200名が参加、6月24日の最終選考の結果、神奈川県出身のモデルHさん(24歳)が選ばれた。
 「パリコレの舞台に憧れてモデルになり、5年目に今回のチャンスに巡り合いました。東洋人の美を活かして舞台に立ちたい」
 Hさんはこう「受賞コメント」を出しているが、このHさんが中澤氏の恋人である。
 「パリコレモデル」に憧れていたHさんのために、ROXANA JAPANを設立、壮大な仕掛けを作ったわけで、オーディションは「出来レース」だった。夢は叶い、07年春夏のパリオートクチュールコレクションでHさんはモデルとしてデビューした。
 中澤氏がグッドウィルのM&Aで「濡れ手に粟」の約180億円を手にするのは06年10月だから、この“仕掛けは”その前年。中澤氏の当時の財政状況は定かではないものの、「好きな女のためならカネに糸目はつけない」という氏の“気概”が伝わってくるエピソードである。
 ちなみにROXANE JAPANは、08年初頭、株価高騰劇を演じた千年の杜(大証2部)の筆頭株主として登場する。中澤氏は、そうした企業の登記簿謄本に名を残さないなど、慎重にふるまっているようでいて、どこか脇が甘く、頭を隠しても尻を隠さない。
 そんなところから検察は、「逃げおおせるタマじゃない」(検察関係者)と、海外での身柄確保に自信を持っている。【伯】

三菱東京UFJ銀行の及び腰で創業家からの脱却を目指す吉本興業MBOの前途多難!

 7月末、東証一部に上場する吉本興業のMBO(マネジメント・バイ・アウト)が、いっせいに報じられた。
 MBOとは、経営陣がTOB(株式公開買い付け)を実施、自社の株式を取得すること。「お笑い」の世界に似つかわしくない金融テクニックだが、経営陣と創業家との確執が何度も報じられ、そのたびにタレントを巻き込む騒動となっているため、経営陣は金融機関や放送局の支援を受けてTOBを行い、非上場化を図ったうえで、創業家の影響力を排除したいということだ。
 7月28日のロイター通信によれば、日本テレビ放送網、東京放送ホールディングス、フジ・メディア・ホールディングスなどの民放各社がファンドを組成、代表にはソニー元会長の出井伸之氏が就任、ここがスポンサーとなって経営陣を支える見込み。500億円と目される買収金額の多くは、三井住友銀行三菱東京UFJ銀行が融資する。
 こうした報道に対して、吉本興業は「提案は受けているが決定しているものはない」とコメント。こうしたM&Aに絡む先行報道を否定するのはいつものパターンであり、実は「計画は着々と進行している」と考えるのが普通だが、吉本興業の場合は、本当に難航、実現は容易ではない。
 証券大手幹部が明かす。
 「報道があった時点で、三菱UFJは下りています。理由は、吉本興業と所属タレントとの契約慣行に企業価値をつけられないことと、暴力団など反社会的勢力との腐れ縁を断ち切れそうにないことです」
 日本の芸能プロダクションは、所属タレントを厳密な契約書で縛ってはいない。ゆるやかな口約束の世界。それでは企業価値を算定できないというのもわかる。島田紳助、ダウンタウンといったスタープレイヤーがいなくなった時は、吉本興業の価値は大きく毀損するが、その危険性があるということ。加えて「反社」との関係遮断ができないという業界事情は、同行の200億円前後の融資に二の足を踏ませて当然だろう。
 民放各社は、「吉本抜きには、番組編成が成り立たない」(民放幹部)という強大な吉本のパワーを、引き寄せるいいチャンスと考えてはいるが、一局で主導権を握れるというスキームではないだけに、銀行が弱気になれば、それ以上のリスクを取るつもりはない。
 かくして吉本興業のMBOは、創業家とのケンカに決着をつけたいという経営陣の思惑をテレビ局が受け入れながらも、「商慣行」と「業界事情」というカベに阻まれて、立ち往生している。【潤】

証券監視委のCSK調査で注目される「青園・大濱・西田」の疑惑のトライアングル!

 証券取引等監視委員会(証取委)が、09年3月期決算で1615億円の赤字を計上、存亡の危機を迎えているCSKホールディングス(CSK)に重大な関心を寄せ、関係者の事情聴取を進めている。
 証取委の調査とCSKの巨額赤字に直接の関係はない。だが、赤字の原因となった不動産事業を展開する過程で築かれた人脈が、現在の疑惑につながっており、今後の展開を読むうえで、関係解明は欠かせない。
 では、何が問題となっているのか。
 「CSKのドンといわれた青園(雅紘前会長)さんは、不動産事業にのめり込み、側近の脇田(昌二CSKファイナンス前社長)さんに命じてリビエラ(コーポレーション)との関係を通じて事業を拡大させていった。そのリビエラの大濱(民郎副社長)さんの先に西田晴夫という有名な仕手がいて、証取委はCSKや関連会社、あるいは『西田銘柄』の情報を利用して青園さんらが株売買を行ったのではないかと思っている」(CSK関係者)
 順を追って説明しよう。
 バブル崩壊で倒産寸前に追い込まれたリビエラは、野村證券幹部を役員として招請(現在は退任)、不動産証券化事業に活路を見いだし、「資産を持たない経営」に成功、00年に完成した「セコム本社ビル」(渋谷区)で復活を果たした。
 その過程で、やはり野村證券出身の青園氏が代表を務めるCSKとの関係が深まった。
 リビエラとCSK窓口のCSKファイナンスの絆の強さを示すように、両社は本社を同じ場所(港区のリビエラ本社ビル)に置き、CSKが本社ビル(港区)を建設する際には、リビエラが地上権獲得に奔走、07年にはベトナムに「5億ドルを投入してホテルを共同建設する」と、発表したほどである。
 このリビエラで副社長を務める大濱氏は、投資家としても有名で、キムラタンという服飾メーカーの第三者割当増資を引き受けて、個人筆頭株主になったこともある。そして、このキムラタンが「有力仕手筋」として知られた西田晴夫氏の銘柄なのだ。
 「彼は07年10月に株価操縦で逮捕され、その後、脳梗塞を患って、すっかり過去の人になりましたが、一時はボロ株を急騰させる仕掛け人として有名でした。そのスポンサーのひとりが大濱氏だったのです」(証券事情通)
 証取委がCSK関係者を呼び出して聞くのは、青園、大濱、西田の人間関係と株式投資について。銘柄を絞り切っているわけではないようだが、解明されれば、技術者派遣大手で一部上場企業のCSKを舞台にした一大スキャンダルになる可能性がある。【伯】

老害批判も馬耳東風!“自民党養老院”大御所たちの命運?

 高齢批判の声も何のその、死ぬまでバッジを離さない!…闘志満々、御年70歳を超える “自民党養老院”の大御所たちが次期衆院選の立候補準備に余念がない。
 解散時点における自民党籍の70歳以上の衆院議員は37名。既に河野洋平(神奈川17区)、津島雄二(青森1区)、玉沢徳一郎(東北比例)、臼井日出男(千葉1区)、小杉隆(東京5区)、遠藤武彦(山形2区)ら11名が政界からの引退を表明しており、現段階で残るは26名である。
 他にも、福田康夫(群馬4区)、海部俊樹(愛知9区)、堀内光雄(山梨2区)ら重鎮たちの引退が関係者の口端に上っており、さらに減少するものと思われるが、それでも20名近くが立候補するのは間違いない。

 既に選挙準備に入っている70歳オーバーの長老たちのなかで最年長は84歳の中山太郎(大阪18区)。後援会関係者の「晩節を汚さないためにも、引退すべきでは」との声も耳には届かないようで、「任期いっぱい務めれば米寿で引退だ」と張り切っているというから畏れ入る。

 75歳超組では、井上喜一(77歳・兵庫4区)、尾身幸次(76歳・群馬1区)、島村宜伸(75歳・東京16区)の“オールドパワー・トリオ”が「激動の時代こそ経験が必要」(島村宜伸後援会)とヤル気十分だが、「目下の情勢は3人とも大ピンチで必死です。井上さんは体調も悪いようで引退も囁かれています」(全国紙記者)。酷暑の選挙選だけに、御身くれぐれもお大事にの言葉を進呈せずにはいられない。

 74歳の谷津義男(群馬3区)、保利耕輔(佐賀3区)、杉浦正健(愛知12区)も戦況は厳しい。なかでも岡崎、西尾市を選挙区とする杉浦は「新住民の増加で民主・中根康浩に押され気味で、これまでのような横綱相撲の雰囲気はありません」(地元紙記者)。

 73歳組は笹川尭(群馬2区)、中野清(埼玉7区)、深谷隆司(東京2区)、柳沢伯夫(静岡3区)、大野功統(香川3区)の5人。「都議選ショックで深谷はまず駄目。三役の笹川も危ない。現段階で当確は柳沢だけだ」(全国紙記者)。いやはや、現役総務会長でさえ落選の危機とは、予想以上に事態は深刻である。

 72〜70歳には、加藤紘一(山形3区)、与謝野馨(東京1区)、森喜朗(石川2区)、倉田雅年(静岡6区)、伊吹文明(京都1区)、中馬弘毅(大阪1区)、二階俊博(和歌山3区)、山崎拓(福岡2区)、保岡興治(鹿児島1区)と元総理や現職閣僚など大物がズラリと並ぶが、「無事に国会に帰還できそうなのは、加藤、森、伊吹、中馬、二階の5人だけだろう」(前出の全国紙記者)。

 嗚呼、老醜老いさらばえてなおバッジに執着す!…無事に永田町に帰って来られる“自民党養老院”の大御所たちの頭数は「ツ抜け」が精々の気配である。【雷】

「警視庁組対三課が捜査に着手した『井上工業』破綻前夜の断末魔!!」

 経営破綻した「井上工業」(東証二部)の元社長ら旧経営陣が、親族企業に不正融資をして会社に損害を与えた疑いがあるとして、警視庁組織犯罪対策三課(組対三課)が、強制捜査に乗り出した。

 昨年10月、「井上工業」は126億円もの負債を抱えて倒産したが、もともとは明治21年創業の高崎市に本社を置く群馬県有数のゼネコンで、91年3月期には617億円を売り上げた。昭和9年、新潟県から上京した田中角栄少年が、「井上工業」東京支店に住み込みで働きながら神田の「中央工学校」に通ったのは有名なエピソードだ。

 そんなかつての名門も、バブル期のリゾート開発に失敗して経営を傾かせ、00年には特定調停法を申し立て、銀行16行から142億円の債務免除を受け、再建に取り組んだが、それでもうまく行かなかった。

 しかし、債務免除という最後のカードを切ってしまったのだから金融機関を頼るわけにはいかない。残されたのは、資本調達による延命工作。「資本のハイエナ」と呼ばれる金融ブローカーが編み出した金融マジックに乗って資金を集めるしかなかった。

 04年から05年にかけては、後に、東京国税局が東京地検に告発することになる宮城和良、本多俊郎といった金融ブローカーが、「日本ファーネス工業、クオンツ井上工業の三社を一体で再生させる」というふれこみのスキームが組み立てられ、三社に191億円がもたらされた。

「井上工業」分については、第三者割当増資と新株予約権の発行で、合わせて50億円が調達された。引き受けたのはKCS総研投資事業組合というファンドだった。

 このスキームにより、会社に資金が入るのは確かだ。しかし、その過程でファンド側への資金還流は覚悟しなければならず、希薄化することで一般株主は離反、証券市場は「仕手銘柄」と突き放して見るようになり、結局は市場の信頼を失い、得にもならず、再生した事例もない。

「井上工業」もこんなマネーゲームでは再生できず、マンション開発で勢いのあった「プロス・G」という会社を経営していた宮崎純行氏を社長に招請、再建を託した。
 ところが上場企業の社長になったという自覚のない宮崎氏は、担保を取らずに息子に経営を委ねていた「プロス・G」に11億円を融資、4.5億円が焦げついた。

 たまらず「井上工業」のプロパー役員は宮崎氏を解任、中村剛元社長を返り咲かせるが、資金不足という事態は変わらず、再び、金融ブローカーのファンドマジックに頼るしかなかった。登場してきたのは、奥村英、藤本順二といった面々である。

 彼らは倒産直前、18億2000万円の増資引き受けを約束、しかし、前日になって、「カネが集まらない。少しの間だけ貸して欲しい」と、大半の15億2000万円を「井上工業」に出させ、自分たちは3億円の拠出だけで増資を完了、見せかけ増資を行った。

「井上工業」に取りついた宮崎元社長、金融ブローカーはもちろん、それを許した経営陣のすべてに責任がある“茶番増資”には呆れるばかりだが、上場企業をおもちゃにする同様の例が後を絶たない昨今、組対三課は徹底的に解明すべきだろう。【煌】

会計士の海外逃亡で捜査中断のグッドウィルM&A脱税事件の行方

 これもグローバル化の反映なのか、経済事件の主役が、いとも簡単に海外に逃亡する。上場企業のOHTで株価操縦を働いた椿康雄弁護士は事件化前にバンコクに飛び、脱税事件を引き起こしたABCホームの塩田大介会長は、香港に消えた。
 グッドウィルM&A脱税事件を捜査している東京地検特捜部も東京国税局も、その怖さは十分に認識していた。だからこそ、昨年10月、コリンシアンパートナーズ(本社・東京都港区)で代表を務める公認会計士の中澤秀夫氏を強制調査(査察)した際、パスポートを押収、動きを封じたのだった。
 だが、パスポートの再発行には、「養子縁組」あるいは「婚姻によって妻の戸籍に入る」という“裏技”があった。「盗難」「紛失」での再発行は、パスポート発行窓口への通達で止めることができるが、姓を変えられたのでは(=新戸籍の姓は中村)防げない。
 もちろん二重発行なので違法だが、本人は、確信犯として数年、姿をくらますつもりだから「旅券法違反」程度の“微罪”は恐れない。かくして中澤氏は、特捜部の7月15日の呼び出しに応じることなく、その数日前、海外に脱出した。
 グッドウィル・グループが人材派遣最大手のクリスタルグル―プを買収する際、仲介した中澤氏らが、383億円の現金と131億円分の株券を“中抜き”、約180億円の現金と株の大半を受け取った中澤氏が、法人税数十億円を脱税したという事件は、資金流出先の上場企業で仕手戦が行われ、そこに久間章生元防衛相も絡むことから特捜部直告二班が扱うことになった。
 さらに法人税法違反の主犯はコリンシアンで社長を務める中澤氏だが、氏は「資金運用は副社長の鬼頭和孝に任せていた」と主張、二人の間には険悪なムードが漂っていた。それを象徴するように、鬼頭氏を支援する会社の役員が、中澤氏サイドに立つ元山口組系暴力団組員に脅されていたとして告訴、元組員は先日、恐喝未遂容疑で逮捕されている。
 脱税金額は巨額で実刑は免れず、特捜部が得意?とする「国策捜査」によって政界ルートの“道連れ”にされてしまう恐れがあるうえ、恐喝未遂教唆と見なされる可能性があった。国税に検察に警察。怖い捜査機関に徹底的にマークされ、身動きが取れなくなった中澤氏は、後先のことは考えずに、海外に脱出したかったのだろう。
 主犯の逃亡で事件は止まる。「いずれ帰ってくる」と、検察幹部は動じないふりをしているが、内心は「ぬかった!」という思いが一杯で、「海外逃亡の阻止」は、今後の大型事件に欠かせぬ課題となりそうだ。【伯】

1000億円集めた「プライベートバンカー磯辺裕樹」が破産宣告

 善くも悪しくも「プライベートバンカー」という呼称を世に知らしめたのは、日本プライベートバンクコンサルタンツ(JPB)を経営する磯辺裕樹氏だった。
 文字通り「個人のための銀行」で、富裕層のために運用から相続まで徹底的なアドバイスを行う。起源はスイスで日本にその伝統はないが、金融自由化の流れのなかで、都銀から信組までが同じサービスをする日本の金融機関にあきたらない小金持ちが、インターネットなどで「プライベートバンク」を検索すると、重厚なサービスを謳ったJPBのホームページに行き着くのだった。
 代表は磯辺裕樹氏。国立大学出身で都銀に勤務歴が有り、1980年代後半から富裕層向けの資産運用サービスに携わっていた。オフィスは港区の高層ビルで家具調度類には高級感が溢れる。出迎える磯辺氏の語り口はソフトで信頼感を醸し出しており、信用した顧客の預入金総額は1000億円を超すと見られている。
 その磯辺氏が、破産宣告を受けた旨が7月8日付官報に掲載されている。決定年月日は09年6月23日。破産管財人は磯谷文明弁護士で破産債権の届け出期間は7月28日となっている。
 一世を風靡したプライベートバンカーに何があったのか。磯辺氏の知人が近況を語る。
 「カネがふんだんに集まっていたのは、投資勧誘誌の『ラ・プリヴェ』を創刊した02年末から04年にかけて。05年7月にはJPB西日本を名乗っていたGPJ(ジャスティオン・プリヴェ・ジャポン)が300億円の負債総額で破綻。翌年、代表の秦右時は逮捕され、その兄貴分の磯辺裕樹の商法も疑われ、客は集まらなくなり、逆に投資環境は最悪で、身を隠すしかなかった」
 ネットや雑誌、あるいは口コミでJPBを訪れた客に金融商品を紹介。「オフショア・ファンドをドル・コスト分散法投資により購入し、高度な運用手法を享受することができます」といった説明を受けても、ほとんどの客には理解不能。だが、年間のリターンが3割、4割といった右肩上がりの運用実績を見せられて、投資するのだった。
 しかし、その内実はGPJと同じように、新たな顧客のカネを配当に回しつつ、自分勝手に運用するという自転車操業。一時はPBAグループと称して傘下に証券会社を持ち、日本振興銀行の株も10%強を取得するなど「表の金融機関」を目指したこともあるが、資金流用の過去は消えず、結局、磯辺氏はすべての事業から撤退、事務所を閉鎖、ホームページを閉じ、行方をくらましていた。
 破産も磯辺氏のこれまでの罪を消すことにはならない。刑事責任の追及も予想され、最も著名な「プライベートバンカー」は、今後、顧客に語ってきた豊かな老後とは逆の過酷な現実を生きることになる。【凛】

監査法人を変更した企業の本音は“うるさい番犬”は不要!?

 監査法人といえば、建前はともかく、言葉は悪いがクライアントの立場に立って可能な限りの“お化粧”を施してくれる、企業の味方である。
 最近、その監査法人を変更する企業が急増、今年4月以降だけでも既に104社に達しているというというのだから尋常ではない。
 東証1部だけでも32社。オリンパス、ぴあ、セントラル硝子、北陸電気工事、日本車両製造、新明和工業、日阪製作所、飯野海運、関東自動車、ユニ・チャーム、日立国際電気、日立工機、日清食品HD、東京鉄鋼、アイダエンジニアリング、日本農産工業、群栄化学など錚々たる企業名が並ぶが、グループ内の監査法人統一のため、あるいは監査費用の軽減という合理的な理由による変更も多く、すべての企業が“ワケアリ”ということではない。
 「表向きは契約期間の満了に伴う変更と発表する企業が多いのですが、業績が芳しくない企業の本音は“うるさい番犬”から“従順な番犬”に変えざるをえなかったというのが正直なところでしょう。1部上場企業のなかでは、サクラダ、アコム、モリテックス、宮地エンジニアリング、フージャースコーポレーション、ロプロの変更は、業績が芳しくない中での変更だけに、とかくの噂を呼んでいます。特にフージャースコーポレーションロプロについてはゴーイング・コンサーン(G・C)注記企業だけに前途を危ぶむ声が少なくありません」(A監査法人関係者)
 そのG・C注記企業だが、09年3月期時点で合計83社。そのうちの17社が監査法人を変更しているのだが、その“目的”は「企業にとっては“イエロー・カード”ともいうべきG・C注記を取り除いてもらうためです」(前出同)
 監査法人を変えればG・C注記が外されるとは実に面妖な話だが、それはともかく前述の2社の他には、ゴンゾ、アイビーダイワ、イー・キャッシュ、イチタン、べリテ、グローべルス、ラオックス、リビングコーポレーション、フライトシステムコンサルティング、メディアエクスチェンジ、エムジーホーム、富士テクニカ、新日本建物、東邦グローバルアソシエイツ、AS−SZKと、解説が不要なほどの“いわくつき企業”がズラリと並んでいる。
 果たして、この要注意企業17社のうち衆院選後の9月まで何社が生き残っているだろうか?…注意が怠れない。【和】

特捜部が捜査着手した「グッドウィルM&A脱税事件」の最終標的は“長崎の人”!?

 シンプルにして大胆な巨額脱税事件に、東京地検特捜部が捜査着手した。
 グッドウィル・グループを率いていた折口雅博氏が、売上高5000億円の人材派遣最大手のクリスタルグループを886億円で買収、その過程でM&Aを仕掛けた公認会計士グループが、約380億円の現金と約130億円分のクリスタル株を“中抜き”、まともに申告していなかった。
 買収が行われたのは06年10月。ライブドア事件の直前で、ファンド資本主義が横行、外資の「ハゲタカ」が跋扈、堀江貴文被告ら新興市場のスターがもてはやされていた頃である。その時代を映す脱税事件の捜査に、特捜部は専門部隊の「財政経済班」ではなく、政財界を視野に入れる「直告2班」を投入した。なぜか…。
 「脱税資金の流れた先に、千年の杜(現東邦グルーバルアソシエイツ)という上場企業があり、怪しい仕手戦が繰り広げられた。その『買い材料』を提供した政治家が、特捜部の最終ターゲットだ」(検察関係者)
 脱税の主犯は、約380億円の現金のうちの180億円を千年の杜を始めとする企業のM&Aや内外の不動産買収などに投入、資金の行方をわからなくしたうえに、約130億円分の株券の大半を「香港企業に1億円で売却した」と、ヘタな工作をした公認会計士の中澤秀夫氏である。
 査察を入れた東京国税局の狙いは、「税金を取ること」なので、中澤氏の工作を解明のうえ、隠匿資産を押さえればいい。また、M&Aには空手家の松井章圭、新興企業家の緋田将士の両氏も絡み、各100億円を手にしているが、こちらは申告を修正させている。
 だが、検察はその上を狙う。
 20円台で底を這っていた千年の杜の株価は、08年に入り、「ロシアのソチ冬季五輪向け人工島建設に参加」を標榜したことで急騰、一時は500円に達する勢いだった。その仕手行為に一役買ったのは、ソチ五輪協力委員会の委員長に就任、パーティーなどで「オールジャパンでこの事業を推進する」と、ぶち上げた久間章生元防衛相だった。
 人工島建設はアナウンスだけで終わり、株価は暴落、千年の杜は元のボロ株に戻ったが、この仕手戦に久間氏を巻き込んだのは、同氏の私設秘書の駒栄博志氏とその知人の澤田三帆子氏である。中澤氏がM&Aのあぶく銭をボロ会社に流し込み、中澤氏の側近の鬼頭和孝氏が仕手戦の画を描き、駒栄、澤田の両氏が相乗り、久間氏を看板として利用した。
 既に中澤氏は、7月10日までに特捜部の呼び出しを3度受け、下旬の逮捕を自覚、「久間氏の救済」を求めているが、仕手戦の過去は消せず、焦点は、特捜部が中澤、鬼頭、駒栄、澤田といった関係者を経て、久間氏に駆け上がれるかどうかに絞られている。【伯】


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