2018年12月4日配信「『日産』から『仏産』になるのを阻止した日本が、これから仏から受ける逆襲」<事件>

 
カルロス・ゴーン元会長
(☚wikipedia)


 <日産からゴーン会長を追い出すための陰謀だったのではないか>

 

 仏大手紙『ル・モンド』は、カルロス・ゴーン日産前会長の逮捕を受けて、こう疑念を表明した。

 

 他の仏メディアの反応も同じようなもので、「ゴーン逮捕」の裏に、日産の陰謀があり、それを日本が国家として支えているという疑いを持っている。

 ゴーン逮捕に向けて動いたのは東京地検特捜部だが、特捜案件は、ほとんどが「国策」といっていい。

 数ある犯罪案件のなかから、わずか30数名の検事で構成される東京地検特捜部が事件を選択、捜査に乗り出すのだから、一罰百戒の効果があり、国益に沿い、国家秩序の維持に資するものでなくてはならない。

 今回、「日産」という大企業で「帝王」といっていい存在のゴーン容疑者が、自らの地位と権力を利用、会社を私物化、それが内部告発によって表面化した。

 「日産」の知名度と、日本を代表する企業で行なわれていた経営者犯罪を立件する意味を考えれば、特捜部が乗り出すのも無理はないが、今回はそれにとどまらない。

 ルノーCEOの地位に固執するゴーン容疑者は、深刻化する失業率向上のために、マクロン大統領が目論む「日産とルノーの経営統合」という将来計画を呑んだ。

 それが今年6月のルノー株主総会でCEOに再任する条件だったからだ。

 それを境に、「日産」の独立と「ルノー・日産・三菱自動車」の「緩やかな連合」がベストであるというゴーン容疑者の態度が変わった。

 再任がアナウンスされた今年2月15日以降は、「あらゆる選択肢を考えなければならない」と、口にするようになった。

 それを機に、「日産」もゴーン容疑者に対する態度を改めた。

 社内で内部告発の動きが始まり、会社に告発がなされ、それを受けて内部調査が始まり、背任・横領に当たるような証拠が発覚した。

 それをもとに経営陣が、経産省や検察に相談するようになったのは、今年5月頃からだという。

 その時点で、政官民の暗黙の了解事項ができた。――それが「ゴーン排除」である。

 政界関係者が内幕を明かす。

「『日産』は、売り上げ、利益、技術力や生産力など、あらゆる面で劣る『ルノー』の傘下に入ることなど認めたくなかった。経産省も同様で、技術移転を阻止する観点からも認められなかった。そうした官民の合致を受けて、検察は捜査に乗り出す方針を固め、経産官僚が仕切る官邸は、それを了承した」

 「日産」から「仏産」になるのを阻止する方針が固まった。

 もちろん、会議を開いての同意事項ではなく、「阿吽の呼吸」である。

 官邸を仕切るのは、安倍晋三首相が最も信頼を寄せる経産省出身の今井直哉秘書官。そして菅義偉官房長官が信頼して「法務・検察」を委ねているのが、黒川弘務法務事務次官である。

 ただ、体制固めは容易でも、ゴーン容疑者、グレッグ・ケリー容疑者らに指示を受けて罪を犯した社内の2人の「共謀者」らの口を割らせるのが難しい。

 だが、これも「司法取引」という道具を使うことで乗り越えることができた。

 6月から施行された司法取引で、免責を与えることによって、ケリー容疑者からの指示を受けて報酬を操作、契約書類などの作成に当たった担当者が全てを“自白”した。

 国内の犯罪なら、今後、立件に向けてどんな捜査になるのかは、ある程度、読める。

 だが、「仏産」に向けて動いたマクロン大統領を始めとする仏政府は、5割近くの株式を握っている「日産」が、このまま“逃走”するのを、到底、容認できない。

 その分、不確定要素だらけである。

 フランスから国を挙げてのありとあらゆる反撃が予想される。

 最初に、メディアを使ってゴーン捜査の非をなじり、次に、接見禁止で保釈を認めず、長期勾留の間に自白を迫る日本の「人質司法」の在り方を批判、早期保釈を求めよう。

 そうして事件が、日本の邪な思惑から発生したこと、ゴーン容疑者の人権を無視した捜査が続いているなど、刑事司法の“歪み”を指摘したうえで、経営的には大株主の立場を利用、役員を送り込んでの支配を画策、帳簿の閲覧などを通じて、“裏切り者”となった西川広人社長などのアラ探しをしたうえで、責任追及に走ることも考えられる。

 これから始まるのは日仏戦争である。

 

 前途は多難⁉――初戦に勝っただけで喜んでいられる話ではない。【卯】

 

 

 

 

 

 

 

 


2018年11月27日配信「最後の“稼ぎ場”を迎えた『maneoグループ』の怪しい取引」<事件>

 
看板に偽りあり(☚同社HP)


 ソーシャルレンディング(SL)業界が、“奇妙”な活況を見せている。

 「スルガ銀行問題」などを機に、不動産業界全体が勢いを失うなか、不動産融資のプラットフォームを持つSLに物件情報が集まり、ファンドが次々に組成されている。

 「高値が続いていた不動産市場も、インバウンド、東京五輪と材料が出尽くして一服、銀行融資も出にくくなった。なかでもシェアハウス問題でサブリース業界は壊滅状態といっていい。そんな融資環境のなか、SLに期待が集まっている」(中堅不動産幹部)

 だが、SL業界が、実は危ない世界であることは、既にバレている。

 金融庁は、7月13日、業界最大手の「maneoマーケット」(東京都千代田区)に業務改善命令を出した。

 「maneo」のプラットフォームを使っていたSLの「グリーンインフラレンディング」は、親会社・「JCサービス」のいうままに資金を集め、それを「JCサービス」は自社の資金繰りなど好き勝手に使っていた。

 子会社「JC証券」を通じた細野豪志元環境相への5000万円融資はその一例で、それを「maneo」は見逃し、状況チェックより収益拡大を優先させていた。

 だが、投資家はそれでも集まる。

 SL業者がネットなどに打つ6〜10%の配当収入は、金利環境が厳しく、株や債権はもちろん仮想通貨市場まで冷え込むなか、魅力の投資商品である。

 不動産環境が厳しくなった昨今、信頼性を失ったSL業界が迎えた“奇妙”な活況とは、そういう意味である。

 しかし、高配当には高リスクが伴う。

 それを思い知らせる発表が、11月1日、「maneo」からあった。

 「約定利息の未回収」を発表するもので5件のファンドで総額約20億円の融資の利息が延滞。――経過報告によれば、事業者C社は、CU社に対して不動産担保融資を行なったものの、5月以降、CU社は利息の支払いをストップ。事業者C社は、以降、9月まで「maneo」に利息の支払いを継続してきたが、担保物件を売却しても回収の見込みはなく、利息の支払いを取りやめた。よって、延滞が発生したというものである。

 これが、物件を精査したうえでの「見込み違い」であれば「maneo」とC社である「maneo」の関連会社「リクレ」のファンド組成能力の低さと見通しの甘さは批判されるものの、責任は「リスクを取った投資家」にも着せられる。

 ところが、物件を調べると、それ以上の怪しさが浮上するのである。

 

 例えば、5件のファンドのなかの最大案件は、12億円を投じた小田急多摩川線五月台駅近くの病院跡地である。

 「CU社」は、「如月マネジメント」というファンドだが、問題の病院跡地は、山の上に建ち、土地面積は1万3400平方メートルだが、斜面の面積も含んでおり、単純に資産価値を弾けない。

 「老朽化のうえ地形は悪く、しかも山の上で不便。有効活用できる面積は、総面積の2割ぐらいなもの。時価数億円がいいところで、『maneo』が弾いた12億円は、いかにも高過ぎる」(地元不動産業者)

 その他の4物件も同じようなもので「如月マネジメント」の物件を、「maneo」と「リクレ」が異常に高く評価してSL案件として投資家を募り、資金を集めたとしか思えない。

 それ故、早々に利払いをストップ、延滞案件になったのではないか。

 もっといえば、まるで延滞となるのを想定していたような怪しさと言っても過言ではない。

 不動産融資環境の悪化でSL業者に持ち込まれる物件は多い。

 それを「maneo」が、最後の“稼ぎ場”と考え、いい加減なファンドを組成して資金を集めていたら、犯罪につながりかねない「危険なビジネス」に乗り出していることになるのだが…。【酉】

 

 

 

 

 

 

 

 


2018年11月17日配信「レイプ疑惑の山口敬之氏の次はLGBT差別の小川榮太郎氏――安倍首相の周辺文化人が、次々に騒動を巻き起こす理由」<事件>

 


 今年のノーベル平和賞は、性的暴力の被害を訴える人権活動家のナディア・ムラドさん(25・イラク)と、性暴力被害者の治療を行なってきたデニ・ムクウェゲ医師(63・コンゴ民主共和国)に決った。

 世界的な「Me Too(私も)運動」の高まりを見るまでもなく、性に対する差別や暴力は、忌むべき事として企業、学校、家庭などあらゆるコミュニティから排除されている。

 その流れを象徴する受賞だったが、奇しくも日本では、それに逆行する言動の主たちが安倍晋三首相の周辺にいる。レイプ疑惑の山口敬之氏とレズビアン、ゲイなど性的少数者であるLGBT差別に対する擁護発言を行なった小川栄太郎氏である。

 『総理』(幻冬舎)などを著し、「安倍首相と最も親しいジャーナリスト」である元TBS記者の山口氏は、準強姦を行なったとして被害者の伊藤詩織さんから告訴された。

 刑事事件は不起訴となったものの、伊藤さんは『Black Box』(文藝春秋社)を著し、性的被害の傷跡の深さを訴えた。

 小川氏は、波紋を呼んだ杉田水脈代議士の「LBGTは生産性がない」という『新潮45』に掲載した論文を支持する形で、同誌10月号の「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」という特集に持論を寄稿したが、「痴漢擁護論を並列させた“とんでも論文”」として批判され、同誌休刊の一原因となった。

 『約束の日 安倍晋三私論』(幻冬舎)を著した小川氏もまた、安倍首相との近さで知られるが、山口、小川の両氏が、性差別に絡んで登場するのは、決して偶然ではない。

 もちろん、安倍首相に性差別意識があるという意味ではなく、揉み手をして最高権力者に近寄ってくる“手合い”は、自分も権力者になったように錯覚、強圧的な言動が目立つようになるということだ。

 それは、自分に同調する人間を重用する安倍政権の姿に重なってくる。

 政治も経済も、権力が長期化すると、側近、イエスマンで周辺を固めるが、安倍首相も3選が目に入った昨年あたりから、その傾向が強くなった。

 進展するグローバリズムと高度化するIT社会は、二極化を生み、その流れについていけない多数派を排外主義の保守派に追い込んでいった。

 その動きに「美しい国」「愛国」「自立防衛」「教育改革」「憲法改正」を掲げる安倍保守政治がマッチ、支持率は衰えない。

 その高支持率に支えられ、政治家も官僚も安倍首相を向き、安倍一強に加担。そこには小選挙区制や内閣人事局といった権力基盤を強固にする制度改革もあり、その結果、明治以降の憲政史上、最長政権となることが視野に入ってきた。

 安倍首相と最も親しいジャーナリスト、評論家である2人には、安倍氏が第一次安倍政権を放り出した後、不遇となった時代から安倍氏を支えてきたという自負がある。

 また、ジャーナリスト、評論家だけでは食えないという現実が、山口氏を「スパコン事件」を引き起こした斎藤元章・ぺジーコンピューティング代表の顧問職にし、小川氏を「反安倍」のメディアを追い込む「放送法遵守を求める視聴者の会」など安倍周辺ビジネスの“主”にした。

 安倍氏との距離感を縮めるためには、無理な論を展開する必要もある。

 小川氏が上梓した『徹底検証 森友・加計事件』(飛鳥新社)は、その典型だろう。

 <安倍晋三は『報道犯罪』の被害者である>という言葉から始まる同書は、客観性を顧慮せず、『朝日新聞』をはじめとするメディアや野党の批判が目的である。

 それは小川氏の“立ち位置”なので当然といえば当然なのだが、問題は「安倍夫妻が森友学園や加計学園から何らかの便宜供与を受けたか否か」ではなく、「安倍周辺に配慮する政治家や官僚の意思決定そのものに問題がある」という事件の本質に思い至っていないことだ。

 同様に、「安倍周辺者」の小川氏は、安倍保守政治に連なる改憲派の杉田氏を応援せざるを得ず、その言動は自分の存在を際立たせるために、より過激にならざるを得なかった。

 また、既に過去の人になった感のある山口氏だが、その後遺症は今なお続いている。

 不起訴になったものの捜査段階では逮捕寸前であり、ストップをかけたのは菅義偉官房長官の“忠臣”といわれる中村格・警視庁刑事部長(当時)だった。

 中村氏の「事件潰し(逮捕見送り)」が週刊誌に報じられ、「出世の道は絶たれた」と、言われたものだが、大方の予想を裏切って、今年9月の警察庁人事で官房長となり、警察庁長官コースに乗っていることを示した。

 山口氏と小川氏が起こした事件は、安倍一強の保守政治のなか、「安倍周辺者」が関与したという意味で、政権長期化が生んだ“驕り”と読むこともできる。

 それが世界的に忌むべき事象の「性差別」であることは、安倍首相も真摯に受け止めるべきだろう。【辰】

 

 

 

 

 

 

 


2018年11月15日配信「第1号案件は『愛媛県松山市・ご当地アイドル自殺訴訟』――新ビジネス・『リーガルファンディング』の功罪」<事件>

リーガルファンディングとは、

なんらかの問題を抱えていて、 訴訟などの解決に向けて動いているが活動資金が足りない!
と困っている人を、募金で支援するサービスです。

(☚リーガルファンデイングHP)


 愛媛県松山市を拠点とするアイドルグループ「愛の葉Girls(えのはガールズ)」のメンバーだった大本萌景(ほのか)さんの自殺は、10月12日、遺族が所属事務所などを相手に約9200万円の損害賠償請求訴訟を起こしたことにより、法廷でその原因が探られることになった。

 脚光を浴びるご当地アイドルに憧れ、中学生の時に夢を叶えてメンバー入り、今年1月からリーダーを務めていた16歳の女の子に何があったのか。なぜ自殺を選んでしまったのか――。

 このニュースが全国レベルで伝わったのは、訴訟を起こした遺族の母・幸栄さん(42)と、姉・可穂さん(19)が、前日の11日、東京で記者会見、事務所で繰り返されたというパワハラ、「辞めるなら1億円を払え」という社長のプレッシャー、約束だった高校への転学費用12万円を事務所が支払わなかったことなど、所属事務所「hプロジェクト」(愛媛県松山市)の非を訴えたことによる。

 ご当地アイドルの自殺は、ワイドショーなどで数多く取り上げられ、それが事務所を糾弾する方向に向かうのも無理はなかった。

 ただ、提訴から少し時間を置くことで、事務所にだけ責任を着せるには、些かの無理があることも見えてきた。

 例えば、「直接の自殺の引き金が12万円を貸さなかった事にある」という点についても、事務所によれば、「わずか12万円を貸さなかったのは、その前提となる“約束事”が萌景さんとの間にあり、それが守られなかったためで、貸す準備はしていた」という。

 それにワイドショーなどでは、「本来、高校の費用は、事務所ではなく、親が出すべきじゃないの?」といった声も上がるようになり、女性週刊誌のなかには、義父と萌景さんとの確執を伝えるものもあった。

 また、「1億円発言」については、事務所社長は否定。さらに「脱退したい」という萌景さんに、マネージャーが「次、また寝ぼけたことを言い出したらマジでブン殴る」と、LINEで伝えたパワハラ行為については、その返信はアッカンベーをした萌景さんの写真で、じゃれ合いの雰囲気が伝わってくるものだった。

 もちろん、萌景さんの気持ちにまで立ち入ることはできないが、9200万円という請求額はいかにも重く、その背後には遺族の側についた弁護団の思惑もありそうだ。

 海外と比べて、圧倒的に芸能事務所の力が強く、芸能人の権利等が守られていないことから、芸能人の側に立つ団体として「日本エンターティナーライツ協会」が設立された。

 「レイ法律事務所」(東京都文京区)内に事務所が置かれ、広報担当を務めるのは、テレビ出演などが多い著名弁護士で、和歌山の「紀州のドンファン死亡事件」で若妻の弁護を引き受けた佐藤大和氏である。

 そして、同協会が立ち上げたのが、日本初のクラウドファンディングで依頼者の救済を行なう一般社団法人「リーガルファンディング」で、この「ご当地アイドルのパワハラ自殺訴訟事案」が、その適用開始第1号。原告代理人には、佐藤氏ら5人の「日本エンターティナーライツ協会」共同代表が就いている。

 「リーガルファンディング」のホームページでは、訴訟費用を支援する人たちの総数と金額を掲載、立ち上げから2週間でその数は340人を超え、200万円近くが集まったが、当面の弁護費用は賄える金額である。

 弱い立場を守ろうとする弁護士たちの意欲は理解できるし、芸能事務所の力が圧倒的に強く、権利が認められない芸能人の劣悪な環境は事実である。

 ただ、その第一号案件を大きくスタートさせるために、「ご当地アイドルの自殺を大きく取り上げ、事務所の非をあげつらい、話題を呼ぶ1億円訴訟にフレームアップしているのではないか」という声も少なくない。

 「クラウドファンディングを利用した裁判費用の調達」といった形態は、フィンテックブームのなか、今後、ますます増えることが予想されるだけに、その“功罪”を考察しておく必要がありそうだ。【丑】

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2018年10月10日配信「仮想通貨取引所『ザイフ』から70億円を流出させた“戦犯”は誰か?」<事件>

 

 

 

 仮想通貨交換業者の「ザイフ」がハッキングを受け、67億円の仮想通貨を流出させた事件は、今年1月末に580億円が奪い取られた「コインチェック事件」に次ぐものだけに、「交換業者は、安全面がなってないから、やはりリスキーだ」と、仮想通貨に関心を寄せる投資家に冷水を浴びせかけた。

 しかも、この事件で問題なのは、「ザイフ」を運営する「テックビューロー」が仮想通貨業界でリーダー的存在の朝山貴生氏(43)の会社なのに、朝山氏が一切、表に出ることなく沈黙。記者会見すら開かなかったことだ。

 「コインチェック」の和田晃一良社長は、事件当時27歳。いかにも幼く、パソコンオタクの印象の和田氏は、難しい質問になると対応を大塚雄介取締役(37)に任せ、頼りなさを露呈した。

 この時、ブロックチェーン推進協会副理事長などの要職にあり、流出した仮想通貨NEMを普及させるNEM財団の理事でもあった朝山氏は、会見を開き、追跡可能なブロックチェーン技術を説明、事件の背景などを雄弁に語った。

 だが、自分の会社の不祥事となると貝になった。

 もともと「先見性があって技術力もある人だけど、コミュニケーション障害が指摘され、人付き合いが苦手。コインチェック事件後は、金融庁から厳しく詰められ、『ザイフ』の経営にも熱意を失っていた」(仮想通貨関連業者)という。

 若い業界だけに、仮想通貨の黎明期の頃から関わってきた朝山氏は、業界リーダーの役割を期待されてきた。

 学生時代に起業して成功を収めたというだけに、経営者暦は20年以上に及ぶが、その割には耐性がなく、失礼ながら責任感も使命感もない。

 「ザイフ」に不正アクセスがあったのは、9月14日の午後5時から7時にかけてで、17日に異常を察知、金融庁や大阪府警に被害を届け出ていた。

 そのうえで20日に発表するのだが、その時点で、ジャスダックに上場する金融情報サービスの「フィスコ」から50億円の金融支援を受けることで基本合意に達していた。

 「顧客を動揺させないため」というのは理屈だが、説明責任を果たさず、「フィスコ」に委ねて逃げている印象は否めない。

 金融庁に過去、2度も「業務改善命令」を出されていて、その改善がまったくなされていないのも罪深く、「人さまのおカネを与っている」という意識に欠けており、自力再生を早々に諦めた。

 そういう意味で一番の戦犯は朝山氏だが、金融庁の「どっちつかず」の姿勢が、不正アクセス事件の遠因である。

 仮想通貨を規制する法律はなく、昨年10月、資金決済法の改正で、業者登録によって業者の指導体制を確立した。

 だが、あくまで交換業者の「登録」を義務付けただけで、仮想通貨やトークンと呼ばれる通貨引換証の扱いや販売を禁じたわけではない。

 「あまり規制を強めると、将来、金融をリードするかも知れない仮想通貨や、それを成り立たせるブロックチェーンの事業展開を阻むことになりかねない、という思惑が働いた」(金融庁関係者)

 それが、「ノアコイン」、「スピンドル」といった怪しいコインの国内流通を許した。

 コインチェック事件後は、監視を強め、業務停止命令、業務改善命令を連発したとはいえ、金融商品取引法の範囲内に置き、金融庁の責任で取り締まるという方向には動かなかった。

 そこには、「地銀、ソーシャルレンディングと、ただでさえ問題が多い業界を抱えているのに、仮想通貨まで抱え込みたくない」(金融庁担当記者)という本音があるという。

 この金融庁「第2の戦犯」としたら、切り込むことができない警察当局「第3の戦犯」だろう。

 コンピュータに不正アクセスするハッカーの摘発が難しいのは確かだが、専門家によれば「コインチェック、ザイフともに内部に協力者がいるのは間違いない」と言われている。

 であれば、「コインチェック事件」の場合、関係者の聴取を通じて被疑者を絞り込み、サイバー犯罪対策課など専門部隊が総力を挙げれば、それなりの成果を上げることができるのではないか。

 にもかかわらず、事件後8カ月経っても、犯人像が浮かび上がって来ないのは、「2020年東京五輪のテロ対策などに人手を割かれ、被害救済の出来ているコインチェック事件が後回しにされているのが原因」(前出の事情通)ということで、仮想通貨の優先順位は低い。

 未熟で責任感の欠如した経営陣に、監督官庁の怯懦と捜査当局のヤル気のなさ!――これでは仮想通貨は、非中央集権の象徴として“将来の通貨”になるのは夢物語。いつまでも「危ない人間が操る怪しい通貨」の評価に留め置かれても仕方あるまい。【午】

 

 

 

 


2018年10月4日配信「オンラインサロンの会員を月額3万円で4000人集め、資産50億円を豪語する投資家KAZMAXとは何者か?」

 
KAZMAX氏(☚Twitter)

 

 

 

 ネット上のファンクラブであるオンラインサロンは、堀江貴文氏が月額1万円で2000人を集めており、閉じられた空間の情報コミュニティとして、ビジネス展開が可能であることを示した。

 堀江氏のように「本業が何かを、まったく意識していない」という人の場合、オンラインサロンはファンクラブとして機能し、ロケット開発などを堀江氏とともに夢見て事業化することもある。

 ただ、オンラインサロンが可能なのは、堀江氏のように、サロン主宰者が自分自身をブランディング化できる有名人、才能ある人という意味でのタレント、もとからのファンを持つ芸能人などである。

 「普通の人」は難しいのだが、それが「カネ回り」となると、恥じらいもない情報発信力で、一挙に会員を集めることができるのを証明したのがKAZMAXである。

 本名は吉澤和良で、1989年生まれの29歳。資産家の息子として恵まれた環境に育つものの、「親の倒産で連帯保証人にさせられて〜」という不幸な20代前半を送る。

 借金地獄から逃れ、カリスマ投資家(後述)の運転手になったのを機に投資の世界に入り、仮想通貨に関するツイッターでのつぶやきが次々に当たって人気を集め、今年8月に開始したオンラインサロンは、月額3万円ながら4000人を集めたという。

 一気に注目されるが、バッシングされるのも早く、オンラインサロンとして使っていたDMMには反社情報が寄せられて、DMMからは退出を求められ、別のプラットフォームに移って運営を継続した。

 9月25日には、「シェリングテクノロジー」が大阪で主催するイベントに出演することになっていたが、「中止しなければセミナーをつぶす」といった脅迫行為があったとして出演を見合わせた。

 本人が雑誌インタビューなどで語ったところによれば、仮想通貨の過熱感に疑問を感じ、暴落と反騰を上手く読み込んで、今年2月中旬までに6億円を稼いだという。また、仮想通貨というより、もともとは株や為替、先物のトレーダーで、これまでに築いた資産は50億円と豪語する。

 もちろん、そんな相場に強い天才トレーダーがいないわけではないが、1日に20時間もチャートを見て値動きを研究、「人間心理の集合体」であるチャート分析を得意とし、その典型が「三尊天井に表われる」というのだから、意外にクラシックだ。

 天才もカリスマも自称に過ぎないのではないかと思われる幼さだが、証券専門紙と情報誌、それに口コミに頼ることしか出来なかった加藤某氏や中江某氏の時代と違い、ツイッターやフェイスブックで情報を拡散できる現在、マメさと拡散のノウハウを持ち、仲間がいれば、どのような情報操作も可能。才能、能力以前に、KAZMAXはそれに長けた「現代の投資顧問」である。

 ただ、ネット上で「秒速でカネが稼げる」といった情報を流し、セミナーなどに誘い込んでカネを吐き出させる情報商材屋であるという過去が、KAZMAXにはついて回る。

 「反社とのつきあい」という批判は、猫組長などとの交遊を隠さないことから生じたものだろうが、情報商材屋の過去は消せない。

 前述の投資を覚えたカリスマ投資家とは、現在、「オウケイウェイブ」の社長を務める松田元氏のこと。幾つもの書籍を著し、投資の世界に誘い込む天才といわれる松田氏は、KAZMAXの5つ年上の34歳。情報商材の世界で浮上のきっかけをつかみ、平成松下村塾という投資セミナーを始めた。

 今は、仮想通貨にのめり込み、上場企業の「オウケイウェイブ」をそちらの方面にリード、仮想通貨Wowbitを使った感謝経済圏の確立、といった分野に取り組んでいる。

 ネット社会は、スマホの使い方に習熟、宣伝を兼ねた情報発信を、SNSを含めた様々な手段で行える若者に、飛躍のチャンスを与える。

 その手っ取り早い方法が情報商材で、松田氏がそうであったように、KAZMAXもサロン開設前には「超高速お金拾いシステム」という商材販売に加担した。

 バッシングとそうした過去は無縁ではなく、KAZMAXの猫組長、ウルフ村田といった人脈にも怪しさが漂う。

 「サロンという閉じられた空間」の中で、ツイッターでつぶやき続けており、今は放置されていても、登録免許を受けずに行う投資顧問業を、金融庁がいつまでも黙ってはいないだろう。

 カリスマ投資サロン主宰者の今後は、「スマホ時代の投資環境」の変化を占う意味においても要注目であろう。【酉】

 

 

 

 


2018年9月26日配信「危ない仮想通貨『ノアコイン』が上場を狙って仕掛ける『ビートHD』の株主総会(10月5日)の行方」<事件>

 
ビートHD東京オフィス
(wikipedia)


 「フィリピンの政・官・財・民が一体となって作る仮想通貨で、フィリピンの貧困問題を解決する」――千数百種類もある仮想通貨のなかで、集めたカネも話題性も筆頭といっていいのが「ノアコイン」だろう。

 そのノアコインの運営会社が、6月8日、ケイマン籍で東証2部に上場する「ビート・ホールディングス・リミテッド」(ビートHD)に事実上の買収を意味する株主提案を行ったことで、証券界に激震が走った。

 件の提案に対して会社側は検討を重ねて準備を整え、10月5日、都内で臨時株主総会を開き、提案を受け入れるかどうかを、その代案を含めて株主に諮ることになっているが、認められれば、仮想通貨が、企業買収という形で証券界に認知されることになる。

 詐欺的仮想通貨が9割以上と言われているなか、怪しかろうとなんであろうと、資金力があり、手続きに則って合法的に仕掛ければ上場企業にもなれるわけで、「仮想通貨の今後」を占ううえで注目すべき総会だ。

 そもそも、ノアコイン側が「ビートHD」に突きつけている提案自体、かなり脱法的である。

 提案では、日本で資金決済法上の登録を受けていないノアコインが、日本、北米、シンガポールなどで「仮想通貨取引所を開設する」と、宣言している。

 また、シンガポール、香港またはその他地域の完全子会社化によって、ICO(イニシャル・コイン・オファリング=新規仮想通貨公開)が適法な地域で、ICOを通じて約10億米ドル(約1100億円)の資金調達を行うとした。

 脱法的なビジネスを行えるのは、「ビートHD」がケイマン籍で規制がなく、香港、シンガポール。マレーシアに拠点があって、法の隙間を縫うビジネスが展開しやすいからだろう。

 当然、金融庁も東京証券取引所も、この提案を歓迎していない。

 金融庁は、巨額仮想通貨流出のコインチェック事件以来、仮想通貨の規制強化に務めている。

 今回の提案は、その措置に逆行する提案だし、東証にとっても投資家保護に問題がある仮想通貨の運営会社が、上場企業のオーナーとなることには反対だ。

 しかし、買収を阻止する法的手立てはなく、10月5日の結果を見守るしかない。

 そもそもノアコインは、販売手法に問題があるとして批判された。

 事前販売のプレセールが行われていたのが仮想通貨バブルに沸いていた頃で、ノアコインのことなど知らない歌手や俳優などを客寄せに使い、都市の大ホールを借り切って1000名以上の参加者を集め、セミナーが開催された。

 日本サイドのプロモーターを務めたのは、この種の情報商材の世界では著名な泉忠司氏で、“キング・オブ・コイン”の異名がある。

 その人脈を使った巧みな戦略もあってノアコイン人気は高まったが、その派手なセールスが仇となり、フィリピン政府は、「フィリピン中央銀行は、ノアコインには関係していない」とコメント。ノアコインに賛同しているというフィリピン航空や著名実業家も否定の見解を示し、「政官財民一体」であるハズのプロジェクトに冷水を浴びせかけた。

 普通であればここでポシャるところだが、ノアコインは巻き返す。

 その直後、泉氏は「日本のプロモーター」の立場で、一部に行き過ぎた表現があったことを認めて、フィリピン政府やフィリピン航空の関与を否定、返金に応じることを明らかにした。

 冷却期間を置いた上で、今年2月に再びプレセールを開始、100億円を集金。そのうえで3月に香港などで上場、その直後は1NOAH=4円弱をつけたが、やはり実態が伴っていないだけに下落。現在、0・13円前後に下落。発行残が915億8400万枚なので、時価総額は110億円強だ。

 このままでは「草コイン」といわれ、仮想通貨市場に沈む多くの仮想通貨と同じになってしまうが、もはやプレセールで集める材料はない。

 そこで次に考えついたのが、「ビートHD」という上場企業の「ハコと信用」を使って資金を集め、再浮上する作戦である。

 「ビートHD」は、提案に反対の立場で、ホワイトナイトとして他の仮想通貨と連帯する第2案、金融機関に第三者割当増資を発行する第3案を用意しているが、今のところ、第1提案のノアコインが有力だという。

 仮想通貨と証券界の今後を占う意味でも10月5日の株主総会から目が離せない。【辰】

 

 

 

 

 

 

 


2018年9月15日配信「沈黙を続ける岡野光喜スルガ銀行前会長を特捜部が手掛ける意味と意義」<事件>

ベルナール・ビュッフェ美術館
(☚wikipedia)


 「スルガ銀行」の創業家にして、社長、会長として30年以上も経営トップだった岡野光喜前会長の沈黙が続いている。

 「スルガ銀行」が融資していたシェアハウス業者の連続破たん以降、報道が相次ぎ、金融庁が調査に乗り出すなど社会問題化しているが、これまで釈明に務めてきたのは、米山明弘前社長であり、第三者委員会の調査報告書が発表された9月7日以降は、有国三知男新社長がメディアに対応している。

 シェアハウス「かぼちゃの馬車」を破たんさせた責任は運営会社の「スマートデイズ」にあるが、その商法は「スルガ銀行」の融資なくしては成り立たないもので、第三者委員会は「スルガ銀行の組織的不正」と断定した。

 そして、同行を個人ローン中心の不動産に特化した地銀に育て上げたのは岡野氏であり、組織的な罪を問われるなら、その責任を着せられるのは岡野氏である。

 「スルガ銀行」は岡野家の銀行であり、今も岡野グループで発行済み株式の約15%を保有している。

 岡野氏は、銀行経営者というだけでなく、ベルナール・ビュフェ美術館、井上靖文学館の理事長で、静岡県サッカー協会代表理事で「スルガ銀行チャンピオンシップ」という冠大会を主催する。

 静岡県内の政官界に人脈を築いているのはもちろん、慶応OBとして慶応義塾評議員を務め、福田康夫元首相など中央の政官界にも足場を築いている。

 本店は沼津市だが、岡野氏は東京に居を定めて、東京支店で陣頭指揮を取ってきた。

 地位と名誉を確立、報酬も「スルガ銀行」の好業績を映して、メガバンクトップを上回る2億円近くを受け取っており、配当その他を加えると、日本屈指の富裕層のひとりである。

 名門に生まれ、全てを手にした成功者が、家業からの撤退を余儀なくされ、収入も失った。失意のまま、言葉を発せず、表舞台を去ろうとしているのは、第三者委員会が認定した善管注意義務違反によって、民事上の経営者責任を問われ、株主代表訴訟の被告にされかねないからだ。

 会見に出ず、謝罪のコメントも発表しないのは、不用意な言葉を残したくないためだが、岡野氏は民事だけでなく、今後、刑事責任も追及される可能性が高い。

 岡野ファミリー企業には、大株主として名を連ねる「エス・ジー・インベストメント」、「エス・ジー・アセット」などの他に10数社の企業群があり、いずれも親族が代表を務めるが、「スルガ銀行」はそこに500億円内外の資金を投じているは、ほとんどが「お手盛り融資」であり、金融庁は厳しく調査している。

 また、そのほか岡野氏には10数億円の資金流用疑惑があり、そうした疑惑については、検察への告発となって東京地検特捜部の捜査となる。

 「スルガ銀行」は、地域社会への社会貢献として、長泉町東野に「クレマチスの丘」と名付け、「ベルナール・ビュフェ美術館」、「井上靖文学館」、銀行施設を保存する「スルガ銀行キャンパスカレッジ」などを設置している。

 「クレマチスの丘」は「スルガ平」という高級分譲地に連結、そこを開発・分譲しているのは「エス・ジー・アセット」である。

 一区画が数百坪という高級住宅地を、岡野ファミリー企業と銀行が一体となって開発推進する姿は、健全性の面からは疑わしい。

 「スルガ銀行」は、森信親前金融庁長官が、「地銀の成功例」として推奨してきた銀行だが、その優良行のどこに躓きがあったのか。

 特捜部が手掛ければ、スルガ銀行腐食の原因に行き着くはずだし、そこにこそ事件化の意味と意義がある。

 東海道に香るのは「茶の香り」ならぬ「強欲臭」――「岡野家の所有物」として銀行を私物化してきた歴史を、沈黙のまま逃げ切ることは断じて許されない。【戌】

 

 

 

 

 

 


2018年9月13日配信「😝ごめんネ〜ごめんネ〜😝――🙇頑張ったけどチェーンが切れてもうたから破産するわ!🙇」<事件>


会員の皆様
関係者の皆様

 

破産手続開始に関するお知らせ

 

当社並びに当社の関係会社である株式会社水晶山温泉ランド、かぶちゃん九州株式会社及びかぶちゃんメガソーラー株式会社は、本日付けで東京地方裁判所に対して破産手続開始の申立てを行い、同日付けで破産手続開始の決定を受けました。
 
当社は、ケフィアヨーグルトのたね菌の普及を理念として1992年に創業し、それ以来、「食」、「農」、「環境」をテーマに会員の皆様と共に歩んで参りました。当社は、これまでケフィアヨーグルト等の通信販売を行うほか、一部の会員の皆様から拠出いただいた資金で果物・野菜の栽培や食品加工、環境関連事業等の多数の事業を行い、事業内容の充実と多様化に努めて参りました。近年、更なる新規事業の立ち上げや事業拡大を図るため、会員の皆様から更なる資金を拠出いただき、研究機関との共同研究等も行って参りましたが、現在までその事業の多くが低調であり、また、収益を確保できるまでに相当長期間を要するといった状況であり、思うように収益を上げることが出来ませんでした。

 

これに加えて、近時のシステム不具合によって会員の皆様への支払が遅滞するトラブルが急増し、これを受けて当社に関する記事が立て続けに掲載されたほか、対策弁護団が結成されるなど、当社の信用は著しく悪化し、長期的な関係を前提としている会員の皆様との間で多数の契約解除ないし更新の停止といった事態を招き、資金繰りが逼迫する事態となりました。

 

当社としましては、このような難局を乗り越えるためにあらゆる方策を模索しましたが、今般、とうとう今後の事業の見通しが立たない状況となり、会員の皆様の平等・公平な取扱いを確保するためにも、やむを得ず破産手続開始の申立てを行うに至りました。

 

今後につきましては、破産手続開始の決定と同時に裁判所によって選任された破産管財人の下で手続が進められることになります。そのため、今後の破産手続に関するご質問等に対して、当社が具体的に回答することは出来かねます。誠に申し訳ございませんが、ご質問等につきましては、 株式会社ケフィア事業振興会外3社破産管財人室(コールセンター) (電話番号03-5577-5808) にお問合せをお願い申し上げます。

 

会員の皆様をはじめ、これまで永きにわたり当社にご支援とご協力をいただきました関係者の皆様に、破産手続開始によって多大なるご迷惑をお掛けする事態となりましたことを深くお詫び申し上げます。

 

以上

 

2018年9月3日


株式会社ケフィア事業振興会
代表取締役 鏑木秀彌

 


2018年9月4日配信「『検察の正義』を揺るがす<谷口浩二の妻のブログ>の衝撃度と事件の行方」<事件>

 

 

谷口浩司を信じる妻の疑問

文科省汚職:私立大学研究ブランディング事業と裏口入学、JAXA
谷口浩司の妻です。
乳癌を患って治療中なので皆様に直接対応が出来ないことを最初にお詫び申し上げます。
病気を患うまでは仕事をしていましたが、今は自宅から出たり出られなかったり体調次第の生活です。療養のため主人は職場に近くに部屋を借り、二人の時間を多く取ることを優先してくれていました。
主人は、出来る仕事は自宅でするようにしていたため、私も仕事関係のことを直接見聞きする機会が多くありました。そのため今回の逮捕・起訴には大変驚いています。
事件の真相が知りたい、というのが私の率直な気持ちです。

 

 

 「俺の正義の剣を奪うことが、それほど大事か――」。

 8月24日封切りの『検察側の罪人』で、木村拓哉が演じる東京地検の最上毅検事が、二宮和也が扮する後輩の沖野啓一郎検事に、こう迫るシーンがある。

 最上が大学生の頃、妹のように可愛がっていた女子高校生を殺した犯人が、23年後、別の殺人事件の容疑者として浮上。それを罰することが「正義」だとして、法を犯しながら強引に捜査する最上と、「『自分のシナリオ通りに事件を作る検事になるな』と教えたのはあなたじゃないか!」と、激しく反発する沖野。芸達者な2人の対決は見応えあるが、現実の特捜案件にもそんな対立がある。

 現在、東京地検特捜部が捜査を続けている文部科学省贈収賄事件。――東京医科大の裏口入学を巡る事件では佐野太元局長を受託収賄罪で、「霞が関ブローカー」の谷口浩司被告を収賄ほう助で起訴し、「JAXA」「を巡る事業等で便宜を図った見返りに、高級クラブなどで接待を受けていたとして川端和明元統括官を収賄罪で起訴した。

 贈賄側は、佐野被告については東京医科大の臼井正彦理事長らで、川端被告が谷口被告である。

 8月15日の起訴で事件はひと段落。遅い夏休みを経て、9月から捜査は再開される見通しだが、久々に「霞が関」の高級官僚を連続逮捕した特捜部の「検察の正義」に、「事件を都合良く切り分けただけじゃないか!」と、激しく批判しているのが「谷口浩司の妻」を名乗る人物のブログである。

 マスメディアは、事件報道とブログで提供される「疑惑の証拠」を連関させない。

 ブログは誰が発信人かわからず、そこで公開されている写真、音声データ、領収書などは、衝撃的なものばかりだが、裏の取りようがなく報道はしにくい。

 だが、そこで語られている「谷口の妻」の指摘は鋭い。

 例えば、東京医科大裏口入学事件である。

 昨年、5月、都内の飲食店で、臼井は、佐野に私大ブランディング事業の対象校になるための方策を教えてもらい、その見返りに佐野の合格を了承。佐野は、臼井に『よろしくお願いします』と、頭を下げたという。

 「谷口の妻」は、同じ医者で東京医科大の臼井とも親しく、佐野を交えて飲食をくりかえしてきた吉田統彦衆院議員の存在をあげ、「なぜ吉田先生のことは取り上げず、5月のたった一回の宴席での会話を問題にするのか」と、反発する。

 確かに、谷口の腰の軽さとマメさは驚嘆に値する。

 文科省だけでなく、厚労省、国交省、財務省などの役人と幅広く付き合い、その全てを写真、音声データ、領収書の形で残していた。

 官僚をつなぎ止めるための証拠であるとともに、スポンサー企業に自分の活動を知らしめるためでもあった。

 谷口が、「霞が関ブローカー」として残した足跡は実に華やかで、なぜ官僚側で逮捕・起訴したのが、佐野、川端の2人だけなのかが、確かに分からない。

 両名より深くつきあった官僚がいるし、政界ルートの吉田代議士や政策顧問だった羽田雄一郎参院議員に触れた様子もないのが不思議だ。

 結局、特捜部が文科省のキャリア2人を摘発したのは、事件化させることで、谷口のようなブローカーに、易々と食い込まれる官僚の世界に一罰百戒を与えるためのもので、それが特捜部の考える「正義」だった。

 「谷口の妻」は、その正義を認めず、「コンサルタントとしての業務の一環」を主張、そのために驚嘆する汚染の実態をブログに次々にアップしていった。

 それは、摘発しやすい箇所だけを切り分け、検察のシナリオに沿って立件するという従来と変わらぬ特捜捜査も手法を浮き彫りにした。

 「谷口の妻」はご都合主義捜査を批判、「正義はない」という。

 良い悪いの問題ではなく、立場によって尺度の違う正義を、捜査着手する際の基準とする以上、この種の争いは、録音録画の可視化や司法取引の時代になっても変わることなく発生する。

 ネット社会では、被疑者、容疑者、被告もまた、SNSやブログを使って情報発信、異議を唱える。

 衆人監視のなか劇場型捜査となったわけだが、谷口が証拠の「宝の山」を残した以上、9月以降も捜査は継続。「次はどこをどう切り分けるのか」という監視の目を浴びながら、特捜部は他の省庁ルートや政界ルートを目指すことになる。【戌】

 

 

 

 

 

 



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