2017年6月15日配信「森友学園・加計学園・山口敬之――“疑惑の忖度3連弾”で明確になった官邸の“罪”」<事件>

 
忖度の館(☚wikipedia)


 今年に入って、森友学園、加計学園、山口敬之氏と、安倍晋三首相周辺が、いずれも「官邸の力を利用した」として、騒動を引き起こしている。

 いっそ安倍首相が、官僚の忖度を引き起こすのではなく、明確な指示を発して、“お友達”の利益になることの対価として献金などを受け取っていたのなら、問題が明確化してスッキリする。

 だが、今回は「忖度」で物事が進み、指示したかどうかは曖昧で、直接の対価が発生していないように思われるところが弱い。

 そんな安倍政権を擁護、牽強付会の論陣を張る読売新聞、産経新聞、夕刊フジなどの一部マスコミは論外だが、内閣支持率が落ちないのも、「安倍首相が、悪いことをやったわけじゃない」という国民感情が底流にあるのかもしれない。

ただ、個別に眺めれば、たいしたことではないかもしれないが、さすがに「3件」も続くと官邸の組織的な罪が見えてくる。

 それは、官僚人事を官邸が握ったことによる「霞ヶ関の支配力」の強化であり、官邸中枢を身内で固めてしまうことによる「権力の拡大」である。

 さらに危惧すべきことは、権力の監視機構として「霞ヶ関」と「永田町」に睨みを効かせるはずの「検察と警察」が、官邸に取り込まれていることだ。

 ここが最も問題で、彼らは「3つの疑惑」の事件処理に関わっている。

 森友学園疑惑の本質は、安倍昭恵夫人が名誉校長であることを忖度して、財務省が国有地を8億円も安く払い下げたことだった。

 従って追及すべきは、国有地を管理する財務省の誰が、埋まってもいないゴミがあるとして安く払い下げる決定をしたのか、それはどんな命令系統で行われたのか?である。

 だが、官邸は当初から「ワルは籠池(泰典前理事長)」という構図を描き、大阪地検特捜部に受理させて捜査を早め、国会閉幕後の早い時期、遅くとも6月末までに強制調査に入る方針を固めている。

 加計学園騒動の本質は、獣医学部新設は必要ないとしていた文部科学省の方針を覆し、国家戦略特区を使って官邸が、強引に安倍首相の「腹心の友」である加計孝太郎氏が理事長を務める加計学園に決めたことである。

 だが、官邸はその圧力を暴露し始めた前川喜平・前文科事務次官の“謀反”を憂慮、「出会い系バー通い」を読売新聞に書かせ、証言の信頼性を失わせようとした。

 しかし、これは「あまりにもあざとい印象操作」だとして逆効果だったうえに、文科省官僚の組織的抵抗に会い、「官邸圧力文書の再調査」を命じるなど、後退を余儀なくされた印象である。

 しかし、政権を揺るがすことはない。

 たとえ加計学園絡みで刑事告発がなされたとしても、検察は捜査するつもりはなさそうである。

 そんな官邸の検察、警察への支配力を見せつけたのが、山口敬之氏が起こしたとされる準強姦事件だった。

 「安倍首相に最も近いジャーナリスト」と言われてきた山口氏は、TBSワシントン支局長時代の15年4月、就職希望の詩織さんを宿泊先のホテルに連れ込んでレイプしたとして刑事告訴され、6月には逮捕寸前だった。

 だが、中村格・警視庁刑事部長(当時)の判断により逮捕は延期され、結局、書類送検の後、16年7月、嫌疑不十分で不起訴処分となった。

 この処分に納得しない詩織さんは、今年5月29日、顔出し告発し、検察審査会に審査を申し入れた。

 「起訴相当」となって再捜査される可能性が高いが、ここで問題となっているのは「事件つぶし」の疑いがあることだ。

 中村刑事部長が捜査を止めただけでなく、事件は高輪署から警視庁捜査一課に移送され、担当捜査員は他の署に異動、検事も変わってしまった。

 所轄署長の権限で処理される準強姦事件としては極めて異例で、何らかの政治力か、強力な忖度が働いたに違いない。

 中村氏は、刑事部長の前に官房長官秘書官を5年も経験、また「出会い系バー通い」を前川前次官に突きつけた杉田和博・副官房長官は、警察で警備公安畑を歩み、内閣情報調査室長を歴任、副官房長官は在職5年。また、今夏、杉田氏の後任となる予定で、山口氏の相談を受けていたとされる北村滋・内閣情報官は、やはり警備公安畑出身で情報官歴は6年。さらに、官邸人事で法務省事務次官に就いた黒川弘務氏は、5年の官房長の間に「政権に最も近い検事」となった。

 こうした検察、警察人脈が働いて、準強姦事件という「国家にとっては何の影響もないハズの事件」が潰されたとしたら、これぞまさしく「強過ぎる官邸の力」の証明であり、今こそ、この歪みを徹底的に暴き、追及する必要があるのは無論の事である。【丑】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2017年5月25日配信<0510archives>「"売り"は安倍首相との近さ!――急浮上した加計学園・加計幸太郎理事長の強みと弱み」<事件>

 加計幸太郎理事長
  (☚加計学園HP)

 
 「政商」は、時の政権との近さを“売り”に幅広くビジネスを展開、あまりいいイメージで語られることはない。

 在任5年を超えた安倍晋三政権に、強いコネクションを利用して大きくなった企業があってもいいが、実は、そうした企業は意外に少ない。

 「ゴリゴリと強引に突っ込んでくるような人間は嫌い。成蹊大出身の二世らしく上品を好む。だからといって知的エリートも苦手。だから昔からの『気のおけない友達』と付き合う」(官邸詰め記者)

 そうした友人のひとりが、「加計学園」の加計孝太郎理事長だろう。

 やはり二世で、創業者は父の勉氏。同氏が、広島県に1955年に設置した「広島英数学館」が母体で、現在、「岡山理科大」、「倉敷芸術科学大」、「千葉科学大学」など3大学に専門学校、付属高校・中学そして幼稚園などを持つ一大学校法人グループである。

 安倍首相と加計氏との関係は、両氏が20代の頃、ともに米国に留学していた時からだというから40年近く前にさかのぼる。

 この歴史と、今も多い時は年に5回も食事をともにし、時に夫人同伴になるという親密さ、そしてアベノミクスの成長戦略を加計学園が取り込んでいるという実態が、「政商」としての加計氏を裏付ける。

 「加計学園」は、「森友学園」とは比べ物にならない安倍首相との親密さを誇る。

 そもそも「森友学園」の“正体”が割れ、そのことで、籠池泰典前理事長の資金力のなさと無計画性が判明した。

 校舎を買う資金がないから国有地を借り、運営資金がないから「安倍晋三記念小学校」の名で寄付を集めようとした。

 しかも、安倍首相を誘い込めないので「私の名前を使っていい」と、公言する昭恵夫人を引っ張り込んだ。

 大阪地検特捜部は、森友学園の捜査に着手しているが、「官僚による忖度」という事件の"本質"には触れない。

 それは、安倍政権を守るためだけに行う「国策捜査」だからで、マスコミは捜査の是非は問わない。

 そこには「所詮、籠池は詐欺師的言動で、教育界を渡り歩いてきた男」という蔑視がある。

 ならば、アベノミクスの国家戦略特区利用で大きく事業展開してきた「加計学園疑惑」をマスコミは追及するのか。

 これも、あまり期待はできない。

 民放は、「安倍批判は、基本的にタブー」であり、ネット系は「ネトウヨ」を中心に政権を支える論調で、新聞も「親安倍」と見られるところが少なくない。

 だが、それでいいのだろうか。

 安倍首相が、千葉科学大学創業10周年というどうでもいい式典に、岸田文雄外相を引き連れて参加したり、学園傘下の「御影インターナショナル」に昭恵夫人が就任したりと、加計氏の"安倍利用"は、籠池氏以上だ。

 役人の忖度にしても、過去52年も新設がなかった獣医学部が、突如、安倍首相が諮問会議議長の国家戦略特区で認められ、愛媛県今治市の特区に立候補したのが「岡山理科大」だけだった。

 「役所と地方自治体が一強安倍内閣に配慮した結果」(民進党関係者)と、取られるのも無理からぬところだ。

 この獣医学部の認可には、"もうひとつの配慮"があった。

 最初、優勢だったのは「京都産業大」だったが、突如、条件が変更になり、「獣医学部の空白地域に限って認める」となったところで、関西圏の「京都産業大」はダメになり、四国の「岡山理科大」が浮上した。

 前述のように安倍首相は諮問会議議長である。

 何の接点もない籠池氏と比べ、加計氏の首相パイプはあまりに太い。

 加計学園が「第二の森友」と呼ばれる以上、マスコミは今こそ、調査報道によって、「加計学園と首相との関係」に切り込むべきである。【巳】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2017年5月20日配信「5月末の改正個人情報保護法などどこ吹く風で貪欲に稼ぎまくるアドテク業者たち」<事件>


盛況の第1回Web&デジタルマーケティングEXPO


 

 「マイクロターゲティング」「ONE TO ONE」とは、広告業界の言葉で、年齢、性別、趣味嗜好に合わせた広告を打つことを意味する。

 テレビ、新聞、雑誌などの従来型広告が、幅広い視聴者・読者に向けたイメージ広告であるのに対し、ネット広告は、誰が、どの機器を使って、どんなサイトを見ているかが、ある程度、把握できるために、個人へ向けたターゲティング広告を打つことができる。

 このネット広告の環境が、パソコンからスマホへの情報・通信ツールの進歩と、ビックデータといわれる莫大な量の情報の蓄積、それを整理して必要なものを取り出せる人工知能の進化、広告主と媒体を取り結ぶアドテクノロジー(アドテク)の超速の進歩によって、ネット利用者の欲望や関心を早取りして効果的な広告を打てるようになった。

 温泉へ行きたいと思えば、望む地方のお手頃価格の広告が現れ、ミュージカルや演劇を休日に楽しもうと思えば、希望に沿ったチケット情報が表示され、お腹が空けば宅配のピザや寿司、休日の午後にポッカリとした時間があれば自宅近辺で行われているイベントを紹介してくれる。

 うざいと感じたり、プライバシーを覗かれているようで不快感を持つ層もあるが、属性特定によって、それもやがては取り除けるようなネット広告環境になると言われており、急成長しているネット広告が、現在トップのテレビCMを追い抜くのは時間の問題だ。

 そんなネット広告の「今」を伝える「第11回Web&デジタルマーケティングEXPO」(5月10日〜12日)イベントが、東京ビッグサイトで開かれた。

 同時にビッグデータ活用展、クラウドコンピューティングEXPO、通販ソリューション展、IoT/M2M展、情報セキュリティEXPOなども開かれているから、ITが人と企業を今後、どのように変えていくかを指し示す祭典だった。

 昨日の技術が今日は陳腐化、今日のデータ蓄積量が明日は10倍になるIT分野の進化は、個人を驚く程の細かさで特定。それが前述のようなターゲティング広告につながるのだが、怖いのは個人情報が本人の同意なしにやり取りされることだ。

 否、「同意なし」というのは正確ではなく、そんな形で使われるとは思わなくて「同意」したものが、いいように加工され、使用されることになる。

 ネット利用で欠かせないのがログイン情報で、グーグル、ヤフーなどの検索エンジン、アマゾンのような通販、フェイスブック、ツイッター、ラインのようなSNSを利用しようと思えば、必ず住所、氏名、年齢などの個人情報を書き込むわけで、その情報を、業者が利用することに「同意」を求められた時、サービスに進むためにクリックする。

 この情報が、次々に積み重ねられ、人物像が友人、知人の存在とともに明らかになっていく。

例えばフェイスブックなら、訪問履歴や友人知人への「いいね!」クリックによって、肌の色、思想信条、支持政党までが推定されるようになり、それはビッグデータに保管される。

 瞬時に個人を層として捉えるアドテクは、例えば「田園調布駅半径300メートル以内のピザ好きな20代男性」に向けて、ボリュームある新製品のネット広告を配信することができる。

 怖いのは、個人情報保護法が改正を重ねられて厳しくなり、5月末施行の抜本改正で、個人情報法の漏洩はほぼ許されなくなっているのに、ネット広告業者は「同意」を得ていることと住所と氏名の特定は行わず、「層」として分類していることを隠れ蓑にしてこの問題をクリア、個人を“丸裸”にして広告を打ち続けていることだ。

 それも含めて「ITの祭典」に溢れる怖さは、グーグルやフェイスブックなどのプラットフォームを持つ業者が、その利用なしに人が暮らせないことをいいことに、情報をかき集め、広告に使うという行為が、他の人工知能、クラウドコンピューティング、ビッグデータなどの利用と重なることで、政治、金融、教育、などにも利用される危険性があることだ。

 既に、トランプ大統領誕生の陰に、フェイスブック情報を利用した「ケンブリッジ・アナリティカ」という選挙対策チームがいたことはよく知られている。

 マイクロターゲティングにより「最後のプッシュでトランプに投票する有権者」を把握、そこに集中して攻勢をかけることで、逆転勝利に導いた。

 個人の属性をそこまで把握すれば、どんな金融商品を誰に販売すれば、どんな親にどんな進学先を勧めれば、といった情報操作を行えるようになり、それを悪用すればどんな犯罪も可能になる。

 しかし、「祭典参加者」にそんな危機感は微塵もなく、出展者たちは個人情報利用のアピールに余念がなかったが、その状況を野放しにしていいかどうかの本格的な論議が、早急に必要であろう。【戌】

 

 

 

 

 

 

 

 


2017年5月16日配信「織田絆誠という“花形スター“が仕掛けた神戸山口組分裂の深層」<事件>

(☚wikipedia)

 

 

 

 神戸山口組が分裂、4月30日、任侠団体山口組が組織され、日本最大の広域暴力団山口組は、2年足らずの間に六代目山口組、神戸山口組、そして任侠団体山口組と三つに分かれた。

 仕掛けたのは、神戸山口組若頭代行で井上邦雄組長の信頼が最も厚いといわれていた織田絆誠氏である。

 50歳という若さを誇り、スリーピースにノーネクタイで頭頂部を少し盛り上げた短髪というスタイルを保ち、全国の神戸山口組を回って、六代目山口組に対する示威活動を指揮する武闘派というイメージを確立、暴力団が久々に生んだ“スター”だった。

 昨年6月には、六代目山口組との“統合”に向けた話し合いに組を代表して出席。話し合いは決裂したが、その際、「(全面降伏の)ポツダム宣言なら呑む。ただし、絶縁したものは切るのが条件」という六代目山口組の要求を呑まず、「織田は退散した」という情報が六代目山口組サイドから流され、織田氏は激怒して西岡研介氏のインタビューに応じ、結果は『山口組分裂「六神抗争」365日の全内幕』(宝島社)に掲載された。

 その時、頭の回転の早さと説得力の高さをいかんなく発揮。「六代目が引退して総裁に付き、井上組長が七代目」となるか、「六代目体制はそのままで井上組長を若頭」とするかの二者択一を迫った、という“裏話”を外連味なく語って、リーダーとしての素養を見せつけた。

 六代目側と神戸側の主張は大きく異なるが、六代目側が匿名情報として流されたのに対し、神戸側は織田氏が実名で登場、こちらの説得力の方があった。

 初代倉本組で20代の時から若頭補佐を務めるなど、早くから関西の暴力団社会では名を売っており、波谷組との抗争で長期服役も経験。02年、井上組長が会長に就いていた山口組山健組健竜会に所属。ここでも順調に出世、井上組長が山健組を四代目として継承すると若頭補佐を務めた。

 そういう意味では、関西の山口組のなかでは名の売れた存在だったが、全国区となったのは、前述のように、分裂以降、若頭代行として組織の引き締めと交渉事を一手に引き受けるようになってからである。

 任侠団体山口組を結成した4月30日、同組は異例の記者会見を開き、ゞ眩の吸い上げ、井上組長の出身団体のひいき、0羮總板垢進言諫言を聞かないこと、の三つを離脱理由としてあげた。

 「カネとポスト」が喧嘩の原因となるのは暴力団社会の常だが、それを正直に語ったことになる。

 この会見を仕切ったのは四代目真鍋組の池田幸治組長で織田氏は出席をしなかったが、任侠団体山口組の代表が織田氏で本部長が池田氏という組織構成も合わせて公表された。

 神戸山口組からの主な離脱は2名で、残りは山健組から引き抜いた組長たち。だが、30数組織でスタートしたものの、早くも離脱者が続出。任侠団体山口組は、想像以上に小規模での出発となった。

 この離反劇で明らかになったのは、壊れ始めていた暴力団秩序が、もはや修復不能の状態に達していることだ。

 一度、盃を交わして親と子の誓いを立てたら、それをどこまでも守る。――これまで明らかになっている織田氏の言動は、「掟と行動原則に忠実な暴力団幹部」というものだった。

 ところが今回は、奇妙にねじれている。

 暴力団社会の盃がもたらす約束事を最初に捨て、「逆盃」を厭わなかったのは神戸山口組である。

 その一員で右代表といっていい存在の織田氏が、今度は自ら親子の縁を切って、親を批判した。

 「逆盃」の「逆盃」――「任侠団体山口組」という呼称は、原点に帰るという意思表示なのだが、そうなると六代目山口組への帰還を意味するのか。

 今、神戸山口組から流れてくるのは、「織田は弘道会から何億円もらった。池田は借金をチャラにしてもらうのが、神戸山口組を出る条件だった」といったカネ絡みで今回の離反を説明するものばかりだが、これは中心メンバーの2人を貶めて切り崩しを図ろうとする作戦だろう。

 一方、織田氏は、9月8日発売の『週刊現代』で溝口敦氏のインタビューに応じ、「神戸山口組離脱の理由」を語っている。

 今回も、西岡氏のインタビューの時と同様、たっぷりと語り、話は「新しい暴力団組織の在り方」にまで及んで、織田氏の頭の回転の早さを改めて印象づけた。

 ただ、盃の重さに最も忠実だったハズの織田氏が、新たな盃事はせず、代表にとどまって、月10万円の会費を徴収、横で連帯するという任侠団体山口組の姿が、どうしてもイメージできない。

 織田氏がいう「自由人であるチンピラ」を、つなぎ止める鎖が盃であり、その上下関係が理不尽な行動を可能にし、それが表社会を畏怖させ、彼らのシノギにつながったのではなかったか。

 それだけに、神戸山口組が流布させている「織田らはカネで転んだ」という説に、説得力が生まれ、合わせて一部に観測されている「六代目山口組に合流するための一時的な体制」という任侠団体山口組の「在り方」も説得力を持つ。

 「逆盃」の「逆盃」は、元の鞘に納まるという理屈である。

 それも含め、ここ数年、暴力団社会のキーマンとして動いてきた織田氏の動向からは、今後も目が離せない。【卯】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2017年5月1日配信「森友学園経営破綻で籠池泰典前理事長の"標的"は維新の会」<事件>

 
   塚本幼稚園(☚wikipedia)

 

疑惑発覚から2ヶ月強で"ギブアップ"、「森友学園」が経営破綻し、民事再生法に駆け込んだ。

負債総額は約17億円。既に、「瑞穂の國記念小學院」の設置は断念、系列保育園の存続も危ぶまれるなか、「森友学園」は籠池泰典前理事長「保守本流の幼稚園」と自賛していた「塚本幼稚園」単体での再建を目指す。

ただ、籠池前理事長夫妻は経営に口を挟まず、長女の町浪理事長のもと、「天皇国日本」を希求していた“籠池色”は影を潜め、“普通”の幼稚園に近くなる。

念願の小学校設置が目前だった籠池氏にとっては断腸の思いだろう。

そのうえ既に補助金適正化法違反で出されている告発を大阪地検特捜部が受理しており、捜査は始まった。

狙いは「籠池逮捕」を前提とする国策捜査にあるのは明白で、籠池氏が、やり場のない怒りを抱えていても不思議ではない。

その怒りの矛先はどこか。

籠池包囲網は、安倍晋三・昭恵夫人、大阪府、財務省、国土交通省、顧問弁護士など、全員が掌を返したことによって狭まった。

もともと園児に教育勅語をそらんじさせる「塚本幼稚園」の教育方針に批判はあったにせよ、安倍夫妻を始め平沼赳夫、稲田朋美など保守派の政治家には評価されている幼稚園で、橋下徹前大阪府知事による「私立小学校の設置基準緩和」によって念願の小学校設置の道が開けた。

その後、大阪府と財務省の役人の忖度によって本決まりになり、神風が吹いてほとんど自己資金なしに建設工事が9分9厘まで進んで、後は設置認可を待つだけだった。

ところが、2月9日、地元豊中市議の告発受け、『朝日新聞』が「国有地安値払い下げ」を記事化したことで、順風はその何倍もの逆風となって籠池夫妻を襲った。

そこから、マスメディア批判が始まり、恐れをなした安倍夫妻、大阪府、財務省が「反籠池」に回り、もともと脆弱な経営基盤だっただけに、白旗を上げざるを得なかった。

3月23日の証人喚問後、マスコミに対して沈黙を守っている籠池氏だが、怒りを燃やし続けているのが「松井一郎大阪府知事と日本維新の会」だという。

「維新が圧倒的に強い土地柄とはいえ、『森友学園』の小学校建設に関わったのは、ほとんど維新で利権化もしていた。なのに、設置認可を出さずに学園を追い詰め、保育士不足を理由に保育園を存続不能にし、さらに補助金、助成金の不正受給で刑事告発するという。籠池さんが怒る理由もわかる」(籠池氏擁護の保守人脈)

「瑞穂の國記念小學院」の施工業者である「藤原工業」は、維新の会に政治献金する後援企業であり、籠池氏に同社を紹介したのは、維新の会の元府議だった。

また、下請け業者のなかに「三栄建設」が含まれており、同社は維新の会が入居するビルのオーナー企業であり、社長は「経済人・大阪維新の会」の副会長である。

また、森友学園が経営破綻する原因は、顧問弁護士の酒井康生氏が、籠池氏に小学校設置認可の取り下げを進言、それを真に受けた籠池氏が、3月10日、申請を取り下げたことだった。

「その段階で、国有地の国への返却が決まり、校舎が完成すれば、建物を担保に融資するはずの金融機関が手を引きました。すべてが逆回転、なぜ弁護士がそんな進言をしたのか、いまも謎です」(全国紙社会部記者)

酒井弁護士は維新の会の足立康史代議士と昵懇だという。

しかも、校舎施工の前に、掘削などを請け負った「中道組」は、「藤原工業」同様、維新の会を支援、その「中道組」の関係者が酒井弁護士を籠池氏に紹介した。

酒井弁護士は、3月15日、籠池氏が「10日間、身を隠していろ、という財務省幹部の伝言を酒井弁護士から聞いた」と、漏らした途端、それを否定するFAXをマスコミなどに送って、顧問を辞任した。

大阪府の役人は、私学審議会の「森友の資金力で小学校の運営は大丈夫なのか」という懸念を解消、議論をリードする形で「認可相当」に持っていった。

いま、近畿財務局と大阪府で「忖度」を押し付け合っているが、どちらも籠池氏の政治力と安倍夫妻の影を感じて、忖度していたのである。

4月の開校は泡沫の夢どころか、刻々迫るXデー!――「天国と地獄」を見た籠池氏は自分を地獄に突き落とした維新の会に一泡吹かせようと、準備をしているのだという。【戌】


2017年4月18日配信「学園は破産の危機で籠池前理事長には詐欺疑惑?――瑞穂の國記念小學院のまさかの結末!?」<事件>

 
 うたかたの夢?(☚wikipedia)

 

 わずか二ヶ月で天国から地獄を味わったのが、「森友学園」の籠池泰典前理事長である。

 『朝日新聞』が、2月9日、学校用地となった国有地の払い下げ価格が8億円も安くなった点を疑惑として報じて以降、安倍昭恵首相夫人が「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長であったこともあり、政局につながりかねない騒動に発展した。

 沈静化を狙った官邸は、「籠池斬り」に入り、その意を受けた大阪府と財務省は「認可取り下げ」の方向に流れを作って籠池前理事長に断念させ、検察は資金繰りに苦しんで不正受給の多かった「森友学園」と籠池前理事長を立件する方針を固めた。

 それまでの籠池氏は、宿願の小学校認可と4月の開校を控えて得意の絶頂にあった。

 森友学園傘下の塚本幼稚園は、躾に厳しく教育勅語をそらんじさせる「保守の幼稚園」として知られていたが、しょせんは園児であり躾ではあっても教育ではない。

 「瑞穂の國小學院」では、右派集団「日本会議」で創設時から活躍した籠池氏が、64歳にして自分の理想とする教育を行えるハズだった。

 だが、成功は直前に潰えた。

 もちろん、夢を奪ったのは安倍晋三政権である。

 籠池氏は、「安倍晋三記念小学校」という校名にしようとするほど安倍首相に心酔していた。

 国会喚問で籠池氏は、15年9月5日の昭恵夫人の名誉校長就任以来、トントン拍子で開校へ向けて突き進んで行った様子を「神風が吹いた」と、表現した。

 そうさせたのは大阪府、財務省など設立認可とその前提となる小学校用地の払い下げに関わった官僚たちである。

 彼らは、鴻池祥肇、稲田朋美、平沼赳夫議員など中央政界の大物や大阪府議、大阪市議に人脈のある籠池氏の政治力を恐れた。

 そしてなにより、昭恵夫人が名誉校長に就いてからは、小学校の運営に支障が出ないように配慮した。

 それが事件の本質ともいえる「忖度」の中身だった。

 その象徴が、籠池氏の15年10月の手紙だろう。

 要求は三つである。

 第一に定期借地契約を10年から50年にすること、第二に賃料の250万円を半額にすること、第三に産廃除去費用の立替分を早期に支払って欲しいこと――。ムシのいい話ばかりで、夫人付きの谷査恵子氏が、「ご希望には沿えない」という返信をFAXで送るのは当然である。

 だが、ここから役人の忖度が始まる。

 その際たるものが16年3月になって建設用地から廃棄物がさらに出てきた問題である。

 これを機に、籠池氏は土地鑑定価格が安くなることを期待し、交渉に入る。

 すると国交省と財務省の役人が「昭恵夫人が名誉校長の学校の開校に支障があってはならない」と、忖度して8億円を値引きした。

 これによって、第一と第二の要望は叶えられ、第三の要望も16年4月に実行された。

 「ゼロ回答ではなく満額回答」と、野党議員が国会で追求するのは無理もない。

 だが、「神風」が、疑惑発覚以降はとんでもない「逆風」となる。

 忖度は罪ではなく役人の性だが、野党にとっては格好の攻撃材料である。

 まして安倍首相が「一強」のおごりからか、「私か妻が森友学園に関わっていたら議員辞職する」と、タンカを切ったので、国会は森友学園一色となり、籠池氏は証人喚問を受けた。

 こうなると権力の逃げ足は早い。

 官邸は政権維持のため、役所は忖度して認可や価格を捻じ曲げた行状を隠すために、籠池氏と距離を置き、やがて告発の側に回った。

 大阪府は、認可申請の書類に虚偽があったとして偽計業務妨害で訴えると脅し、大阪府と市は補助金、助成金の申請書類にもごまかしが多いとして告発の方針を固めている。

 国交省もまた補助金の不正受給を問題視、返還を求め、森友学園はこれに応じた。

 官邸の意向を受け、告発を受理した大阪地検特捜部の捜査が始まろうとしている。

 資金繰りに苦しんだ籠池氏は、補助金や助成金をできるだけ多く得ようとごまかしを重ねており、特捜部が本気になればどんな立件も可能だ。

 産廃処理費用の中から2000万円を業者にキックバックさせながら、国交省からは満額を受け取っていた問題は、詐欺事件に発展しそうだ。

 施工業者の「藤原工業」からは15億円が未払いだとして訴訟を起こされており、森友学園の存続も危ぶまれている。

 状況は一変した。――破産に逮捕! ――年初、得意の絶頂にあった籠池氏は、奈落の底に突き落とされることになりそうである。【亥】

 

 

 

 


2017年4月7日配信「森友学園騒動に隠された巨大利権官庁化した文部科学省の罪」<事件>

巨大化した利権官庁
(wikipedia)


 森友学園騒動が、ニュース番組はもちろんワイドショーやネットのブログまで席捲していた頃、密かに文部科学省で続けられていたのが違法天下り事件の調査である。

 文科省は、3月末、最終報告書を公表。それによると違法事案は62件に及び、歴代3事務次官を停職相当とし、元人事課長を停職とするなど37名を追加処分とした。それまでの処分者と合わせ43名に達しており、過去最悪の不祥事となった。

 森友学園騒動は、国有地という意味では財務省、国土交通省。幼稚園や保育園、そして小学校の設立認可という意味では大阪府と市が監督官庁で文科省の名が出ることはない。

 だが、認可と補助金が絡むという意味では教育利権を巡る問題であり、問われているのは教育行政であり、教育を利権化する「文科省の罪」ということができる。

 だから「第二の森友」といわれる「加計学園」や「第三の森友」といわれる「国際医療福祉大学」では、国家戦略特区を利用した学校法人による政権(官邸)籠絡の手口が問われている。

 「昭和」の時代には、交通網などのインフラや公共施設等の環境を整備することに力点が置かれたため、予算を消化する旧運輸省や旧建設省が利権官庁として幅をきかせたため、旧文部省は利権にも天下りにも縁のない"三流官庁"と言われ、族議員にしても「文部族」に大物はいなかった。

 が、現在は様変わりである。

 ラグビーワールドカップ、東京オリンピックという世界イベントの日本招致という事情はあるものの、小渕恵三氏の急死を受けて、突如、首相に就任した「三流政治家」で「文部族」の森喜朗氏は、今や、引退しても政界を始め各界に睨みを効かせる大物である。

 ただ、文科省の地位向上が日本の教育環境の向上に伴うものなら、官僚が“おこぼれ”に与ろうとするのもわからないではない。

 しかし現実は、少子化に伴う環境劣化のなか、文科省官僚が利権を手放さずに教育環境を歪めているという最悪のパターンにハマっている。

 今、日本の大学は「2018年問題」を抱えて呻吟している。

 これは、ここ数年、横ばいだった18歳人口が、18年からは減少に転じ、31年には100万人を割って、99万人に落ち込むと予想されている問題だ。

 当然、大学を抱える学校法人は、「18年問題」に向けて縮小均衡に備えるべきだが、事態は逆で、これまで大学数は増え続けている。

 1991年に大学設置基準が緩和され大学数は急増、90年の507校が15年には779校になった。

 当然、需給バランスは崩れ、現在、大学と短大を合わせた収容力は94%で高望みしなければ全入である。

 もちろん、そうはいかないから定員割れ続出で、充足率(学生数を収容人員で割った数字)20%、30%といった大学さえある。

 本来、策を講じるべき文科省が「18年問題」を放置してきたのは、大学数の多さが天下り先の確保と年間3000億円に達する私学助成金を利用した「学校法人支配の継続」につながるからだろう。

 実際、違法天下り先の多くが学校法人で、早慶のような著名校から名もなき大学にまで及んでおり、その豊富さと多彩なバリエーションによって、他省庁のOBに天下り先を“割り振る”ことまでやっていた。

 学校法人としては、新設や増設の認可、私学助成金など補助金・助成金の増減まで文科省官僚の“さじ加減”によって決まるのだから、喜んで受け入れざるを得ない。

 こうして文科省は利権官庁と化し、「第二の森友」=「加計学園」は獣医学部の新設で、「第三の森友」=「国際医療福祉大学」は医学部の新設で、岩盤規制を特区で跳ね飛ばして進出した。

 教育を錦の御旗に文科省は突っ走り、教育利権屋はそこに目をつけて安倍晋三首相に近づく。

 森友学園騒動では、籠池泰典前理事長の強烈な個性と過度の愛国教育で「文科省の罪」は見過ごされがちだが、その背景には「膨張する利権集団となった文科省がある」という視点を忘れてはならない。【辰】

 

 

 

 

 

 

 


2017年3月30日配信<0510archives>「『東芝解体』の戦犯は経団連会長輩出企業の呪縛から逃れられずに粉飾を繰り返した歴代社長と原発を死守した経産官僚」<事件>

いずれは…?(☚wikipedia)


 6兆円企業「東芝」の解体が進んでいる。

 既に、白物家電は中国に、医療機器は「キャノン」に売却し、半導体と原発の二つを主力に生き残りを図っていたが、米原子力事業で最大7000億円の損失が発覚、3月末の債務超過は免れないとして、半導体事業の分社化を検討、残る原子力もリスクは大きく、単独では生き残れない。

 「東芝」は、戦後、石坂泰三、土光敏夫という2人の経団連会長を輩出、日本を代表する製造業の雄であった。

 その名門が消え去る原因として、「東芝」が強みを持つ事業分野の市場環境の変化や、今回の巨額損失の引き金となった福島原発事故後の安全基準の引き上げなどが挙げられているが、つまるところは歴代経営陣の「経営の失敗」である。

 まず、失速の原因となった粉飾決算はなぜ表面化したか。

 この原点に立ち返ると、東芝解体の主犯が浮かび上がってくる。

 証券取引等監視員会の告発要請にも関わらず、「東芝を事件化で追い込みたくない」という官邸の意向を受けた検察は、「捜査着手しない方針」を固めているため、粉飾を指示した西田厚聰、佐々木則夫、田中久雄の歴代3社長の罪の具体的中身は判明していない。

 ただ、四半期末ごとにパソコン事業で利益を調整、決算を“化粧”していたのは、「経団連会長の座を狙う企業にふさわしい業績を」という歴代経営陣の思惑だった。

 その思いが最も強かったのが西田厚聡で、2013年の人事で、自らは会長にとどまって社長の佐々木則夫を副会長職に就け、院政を敷きやすい田中久雄を社長にした。

 異例の3トップ体制になったのは、「社長・会長であることが経団連会長の条件」であるため、14年に控えた経団連会長人事を意識した西田が、会長に居座った。

 当時、佐々木は経団連副会長。地位も名誉も奪われた佐々木の西田への恨みはつのり、両派の確執が証券監視委への告発合戦となり、長年の“膿”が噴出。それが、証券監視委が問題視したパソコン事業など各種粉飾の表面化であり、その最大のものが、「米・ウエスチングハウス(WH)の業績は好調」というごまかしによる粉飾だった。

 06年に「WH」を約6000億円の高値で購入したのは当時の西田社長であり、その後の経営陣も「WHの業績は好調」と言い続け、約4000億円の「のれん代」を正当化してきた。

 ようやく巨額の減損処理を行うのは16年3月期であり、こうした弥縫策も「東芝」の屋台骨を蝕んだのだが、そんな「東芝」の原発シフトを裏で推進、国策企業への道を歩ませたのは経済産業省の官僚である。

 名門重電メーカーだった「WH」は、電力自由化で業績を低迷させ、英国の国営企業の原子力部門が再建を引き受けたものの、欧米での原発事業の低迷もあって再建を断念。売り先を探し、そこに手を挙げたのが「東芝」で、挙げさせたのは経産官僚だった。

 「原発推進の旗を振る経産官僚にとって、WH買収は日本が原子力の平和利用である原発の“盟主”となることを意味した。そこに経済界に大きな足跡を残したいという野心家の西田の思惑も重なった」(元経産官僚)

 だが、この積極策が裏目に出る。

 11年の福島原発事故は、その時点で「のれん代」の減損による赤字転落と原発建設費用の高騰による業績の悪化など、今日の事態を想定させるものだったが、粉飾体質は身に染み付いており、そのうえこの期に及んでも猟官活動を続けていた西田とその子飼いの役員は、原発事業の失敗を表に出せなかった。
 
 東芝経営陣には、「経産省がなんとかしてくれる」という思いもあった。

 実際、「WH」を「東芝」に押し付けた経産省は、その代役を「日立製作所」「三菱重工業」に求めたが、さすがに「東芝」の轍を踏むことになるのを恐れた両社は首を縦に振らなかった。

 今や「脱原発」は、世界の重電メーカーの趨勢となっている。

 だが、原発推進の旗を下ろせない経産省は、最後は「東芝」の原子力部門を「日立製作所」と「三菱重工」の原子力部門と合体、「日の丸原発」を目論んでいる。

 「保身と名誉欲」に駆られて粉飾を継続してきた歴代東芝経営陣と、それを容認しつつ「東芝」を国策の“駒”として使い切った経産官僚。――そんな"戦犯"たちによって、「東芝」19万人の従業員とその家族の"流浪"が始まろうとしている。【未】

 

 

 

 

 

 


2017年3月22日配信「贈賄申し込み罪に続いて背任罪!?―刑事告発が続く森友学園事件を立件できないのなら検察特捜は張子の虎!?」<事件>

渦中の籠池泰典氏
(☚森友学園HP)


 

 小学校の設置認可を取り下げ、理事長退任を表明!――自民党筋からの“入れ知恵”で一歩後退を演出、てっきり騒動を沈静化させようとするためのポーズと思い聞きや、突如として作家で『日本会議の研究』の著者・菅野完氏の独占インタビューに応じたのを機に、これまでの態度を一変。籠池泰典・森友学園前理事長が、「佐川宣寿・近畿財務局長から弁護士宛に10日ほど身を隠して欲しいとの連絡があった」、「安部首相から100万円の寄付金を貰った」ことを暴露したことで、事態はさらに混迷の度合いを深めつつある。

 

 まさに「窮鼠猫を噛む」――籠池理事長の"爆弾発言"に驚愕、「私人」を理由に国会への「参考人招致」を拒否していた自民党までが、「総理に対する侮辱だから籠池氏に質さなければいけない」と整合性の取れない理由で急遽、籠池理事長を「証人」として喚問することに同意。事態は新たな局面を迎えている。

 

 それはともかく、これまで瑞穂の國小學院の設立のために奔走してきた籠池氏にまつわる疑惑は別モノ。触法行為については、刑事告発のうえで検察に受理させ、捜査によって解明するしかない。

 既に、政治経済紙(Web版も有り)『日本タイムス』川上道大発行人は、鴻池祥肇元防災担当相が記者会見で「カネなのか、コンニャクなのかは知らんが、『これでお願いします』と、おばはんが泣いて紙袋を差し出した」と、述べたのを受けて、3月3日、大阪地検特捜部に贈賄申し込み容疑で刑事告発した。

 贈賄は、申し込んだ時点で罪になる。


 籠池サイドの代理人・S弁護士(辞任)は「商品券」と弁解したが、金銭に相当するのは事実であり、金額が幾らだったかも含めて、特捜部は受理して捜査していい案件だろう。

 一般には無名でも、『日本タイムス』は情報の早さと深さで知られており、東京地検特捜部が捜査着手した東北復興利権狙いの「豊田建設事件」は、同紙のスクープ記事が発火点になっている。

 続いて、この問題の真相究明活動を続けている豊中市の木村 真市議や弁護士などが、今月22日をメドに、土地の買収交渉にあたった財務省幹部職員などを氏名不詳ながら背任容疑で刑事告発する準備を進めている。

 国有地が、なぜ8億円も安く払い下げられたのか。

 地下に廃棄物が発見され、撤去作業を行う必要があった為、という説明だったが、それほど大量の廃棄物は確認されておらず、そもそも除去費用も含めた正確な価格算定がなされた様子はない。

 木村市議は、「払い下げ価格を公表しないのはなぜか」と、財務省に訴え続けて、今回の騒動を巻き起こした人物だけに、資料も証言も揃っており、財務省は最も“厄介な人”に告発されることになる。

 まず、背任が疑われ、その後で役人にそう仕向けた「政治家の罪」が問われる。

 保守系団体の「日本会議」に所属、政治家の使い方を心得ていた籠池氏は、小学校の設立認可や国有地払い下げにおいて鴻池氏だけでなく、政治家への陳情を繰り返していた。

 その際、「無礼者!」と、投げ返した鴻池氏と異なり、受け取った政治家や秘書がいれば、あっせん収賄あっせん利得処罰法違反の疑いが生じる。

 あまりにズサンな申請書類の数々に、驚きを通り越して呆れるほかはないが、補助金が絡み、既に、支給されたものもあるだけに、補助金不正受給や公文書偽造も捜査対象にすべきだろう。

 学園傘下の幼稚園の園長を「専任」ではないのにそう届け出て、2年間で1000万円を不正に受給していた籠池氏の妻・諄子女史は、「知らなかった。返します!」と、直撃インタビューに答えていたが、返せば済むという問題ではない。

 小学校建設費用についての金額の異なる3枚の契約書もそうだ。

 大阪府(7億5600万円)、関西エアポート(15億5000万円)、国土交通省(23億8400万円)と、契約書を使い分けたのは、大阪府には財務状況をよく見せかけ、国土交通省などからは補助金額を多く掠め取るためだろう。

 「詐欺的手法」と述べたのは、松井一郎・大阪府知事だが、既に補助金は給付されており、「詐欺的」ではなく「詐欺」と断じてもいい。

 これだけ"犯罪"の痕跡が数々、残され、いつもこうした際、刑事告発する共産党系市民団体なども準備を進めている。

 2010年の証拠改竄事件以降、政界案件については「死んだふり」を続けている特捜部だが、これを放置したのでは国民はとても納得できず、「特捜不要論」がさらに大きくなるに違いない。【寅】

 

 

 

 


2017年2月28日配信「府立医大事件が証明する京都暴力団社会の没落!」<事件>

 
京都府立医大附属病院(wikipedia)


 山口組系淡海一家・高山義友希総長に虚偽診断書を作成、収監を逃れさせていた「京都府立医大附属病院事件」は、担当医師、腎臓移植を行った吉村了勇院長、そして高山受刑者との度重なる会食が報じられた吉川敏一学長などの刑事責任を問う捜査に発展、京都の医療界と暴力団社会との癒着の深さを見せつけている。

 検察当局の事件化の狙いは、「診断者が虚偽で懲役8年の実刑判決の確定から1年半もシャバに居続けた高山総長を収監するだけでなく、別ルートの偽診断書作成先の康生会・武田病院を起点に、暴力団と深く結びつく京都の医療界にメスを入れること」(検察幹部)にあった。

 そういう意味で、病院長から学長、そして武田病院へと捜査を広げているのは、捜査着手の時点で決まっていたことである。

 その対象が高山総長なのは、「京都の特殊性」を示している。

 京都裏社会の支配者は150年の歴史を持つ広域暴力団・会津小鉄会で、高山受刑者は同会の高山登久太郎・同会三代目の長男である。

 登久太郎三代目は、構成員数は少なくとも、押し出しの良さと幅広い人脈で、暴力団社会で独自の存在感を示し、京都の独立性を保った。

 それは古都・京都に誇りを持ち、「政・官・業」が"インナーサークル"を形成、「白足袋」と呼ばれる僧侶、茶人、公家などが影響力を行使する京都に、居場所を持っていることを意味した。

 そして、義友希総長の妹が京都の医大出身の医者と結婚したのを機に、登久太郎三代目は医療界との関係を深め、なかでも親密になったのが武田病院だった。

 ただ、登久太郎三代目は長男の義友希総長には稼業の道を歩ませなかった。

 そこで、東京の大学を出て京都に戻った義友希受刑者は、金融・不動産・レジャー開発などの会社を経営する。

 が、経営者としての手腕はなく、逆に巨額の負債を抱え、それが97年の登久太郎三代目の引退につながった。

 03年に登久太郎三代目は死去するが、「重し」がなくなったことで義友希総長への風当たりは強くなったことで、"避難"するように山口組を頼り、弘道会会長で高山清司・6代目山口組若頭の舎弟となって、滋賀県に淡海一家を立ち上げた。

 これを機に山口組の京都進出が本格化、淡海一家はその橋頭堡となった。

 それが、「京都建設業界のドン」と呼ばれるU氏を恐喝した事件につながった。

 「両高山」は、10年4月に逮捕され、高山清司若頭は一足早く14年12月に服役した。

 淡海一家を拠点に京都に強引に進出する弘道会のやり方は、「弘道会方式」と呼ばれ、恐れられる高山若頭の統治手法だった。

 その腕力の前に縮こまっていた山口組は、同若頭の服役で枷が取れて分裂。15年8月、神戸山口組が立ち上がり、六代目山口組と覇権争いを繰り返している。

 「山口組分裂」は、暴対法や暴排条例で食えなくなった暴力団の更なる衰退を示すものであり、最大勢力の山口組がそうなら会津小鉄会はもっと悲惨である。

 脱落者が続出、もはや単独では成り立っていかない状況で、2月に入って馬場美次六代目の引退騒動を経て、馬場派が金子利典会長を継承者に七代目会津小鉄会になり、原田昇若頭が「6代目の引退」を理由に七代目会津小鉄会を名乗っている。

 金子会長のバックには神戸山口組がつき、原田会長は六代目山口組が支えている。

 京都で独自の存在感を持っていた会津小鉄会は実質的に消滅、その引き金を引いたのが義友希総長だった。

 バブル期に暴力団は頂点を迎えるが、その反動で国が暴対法を施行させようとした時、各界を糾合、先頭に立って反対運動を巻き起こしたのは高山登久太郎三代目だった。

 その「先見の明」を示すように暴力団は弱体化した。

 会津小鉄会が終焉を迎えようとしている時、義友希総長の蒔いた種でわずかに残った"インナーサークル"の存在が暴露され、その関係も消滅。それが「京都府立医大事件」の持つもうひとつの側面だろう。【申】

 

 

 

 

 

 



profile

calendar

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< November 2017 >>

selected entries

categories

archives

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

還暦川柳
還暦川柳 (JUGEMレビュー »)
公益社団法人 全国老人福祉施設協議会

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

テレビはなぜおかしくなったのか
テレビはなぜおかしくなったのか (JUGEMレビュー »)
金平 茂紀,永田 浩三,水島 宏明,五十嵐 仁

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

recommend

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM