2019年7月19日配信「最後の総会屋・竹之内昌虎被告が関与した3つの恐喝事件の複雑すぎる背景」<事件>

 
警視庁(☚wikipedia)


 警視庁組織犯罪対策3課が、「3つの恐喝事件」を立て続けに手掛けている。
 
 最初は、「最後の総会屋」の異名を取る竹之内昌虎被告を、6月18日、暴力行為等違反行為で逮捕した。
 
 対立勢力の業者が、ネット情報誌『アクセス・ジャーナル』に情報提供、一方的な悪口を書かせているとして、「たいがいにせんとさらうぞ」「殺してしまうぞ」と、自分の親しい組幹部の名前を出して脅したというもので、7月9日に起訴された。
 
 次が、同じ『アクセス・ジャーナル』に掲載された水着キャンペーンガールの法廷証言を巡るもの。キャンペーンガールが、事務所社長に売春を斡旋され、ホテルのカラオケルームで30万円を積まれ、不動産会社社長に猥褻な行為をされそうになった一件(未遂)を詳しく証言、同誌はその尋問調書をもとに、昨年10月10日配信で報じた。
 
 報じられて困ったのは、投資用マンションを始め、手広く不動産事業を手掛けているA社の社長である。
 
 東京ドームに大きく広告を掲載、社名は知られているし、社会的地位も金融機関との取引もある。
 
 そこで「何とかなりませんか」と、頼ったのが、映画制作などを手掛ける「オールイン・エンターテインメント」(本社・港区六本木)の山田浩貴代表だった。
 
 山田代表は、各界に顔が広い同社幹部の松浦正親氏に対処を依頼。同氏が相談したのが竹之内被告だった。
 
 竹之内被告は、メディア関係者の紹介で『アクセス・ジャーナル』発行人の山岡俊介氏と会い、「未遂だし、下半身の話じゃないか」と、説得、実名をイニシャルにし、写真を外すことができた。
 
 この措置に反発したのが、そもそもこのスキャンダルを山岡氏に持ち込んだキャンペーンガール所属事務所の小林秀雄社長である。
 
「反社(反社会的勢力)を使ってネット記事をもみ消そうとしただろう。それを金融機関などにバラすぞ!」
 
 小林氏は、仲間の堀川嘉照氏とともに、昨年10月末、都内の飲食店に不動産会社社長を呼び出してこう恐喝、500万円を脅し取り、さらに2000万円を恐喝するつもりだったという。
 
 この順番でいくと、山田・松浦両氏は、依頼を受けてもみ消しに入り、成功した立場であり、それを逆手にとって、恐喝したのが小林、堀川の両氏である。
 
 ところが、組対3課は、7月12日までに山田・松浦、小林・・堀川の双方を同じ恐喝(未遂も含む)で逮捕した。
 
 小林・堀川の両容疑者が先(9日)で、山田、松浦容疑者が後(12日)になったのは、身柄確保に手間取っただけの差で、双方、不動産会社社長を脅したことに相違はない。
 
 被害社長が、組対3課に告訴状(あるいは被害届)を出しているからそうなったが、松浦容疑者は逮捕前、「頼まれてやった。1000万円は確かに受け取ったが、それは謝礼。証拠のメールもある」と、親しいメディア関係者に話し、ラインでの「謝礼メール」も公開していた。
 
 時系列で言えばこうなる。
 
『アクセス・ジャーナル』が実名報道(10月10日)→竹之内被告が山岡氏に接触してイニシャル化(10月25日まで)→不動産会社社長から松浦被告への感謝メール(10月26日)→不動産会社社長による松浦被告への慰労会(10月29日)→小林・堀川両容疑者による不動産会社社長への恐喝(10月30日、31日両日)
 
 目まぐるしく慌ただしいが、要は小林容疑者が美人局を仕掛け、それをネタにネット情報誌で揺さぶられ、「もみ消してやる」と持ちかけてきた方に1000万円、「反社を使ったな!」と、凄んだ方に500万円を脅し取られたという構図だ。
 
 1000万円が謝礼だったかどうか、など今後の捜査の進展、あるいは起訴された後の公判で明らかにされる部分は多い。
 
 単にネットの名前を消す、消さない、というだけでなく、芸能プロダクション特有のタレント引き抜き合戦や、さらには双方が絡む某株の仕手戦に対する思惑も絡んでいるという。
 
 確かに先鞭をつけたのは竹之内被告だが、「侠気を出して動いただけで、本人は深い背景も知らなかったし、1000万円の謝礼の中からカネが渡ったわけでもない」(竹之内被告の知人)という指摘もある。
 
 ある意味、組対3課は竹之内被告の「最後の総会屋」という“身分”をリード部分に使うことで事件化したともいえるわけで、関与の濃淡を無視して“主役”扱い⁉――総会屋はつくづく「損な仕事」になってしまったものである。【戌】

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2019年7月5日配信<0510archives>「『人間が作るモノで偽造できないモノはない!』――“ニンベン界の巨匠”が語る近時、偽造ワールド事情!!<事件>

 


   

                      定価250000円也

                  (☚wikipedia)

 

※「偽造」=「本物を真似て類似の物を作ること。特に、悪用する目的で、通貨、文書、印章などの偽物を作ること」(「日本語 新辞典」・小学館)

 

 

 

 今回、ゲストにお迎えしたクボタ氏(仮名)は、実名を出せば裏世界の住人からは、「ああ、ニンベン博士の〜」とオウム返しに言葉が返って来る超有名人である。
 言うまでもなく“紛れもない悪党”である。しかし、チンケな「悪党」ではない。“重要無形文化財”と呼ぶべき「悪のレジェンド」である。
 「偽造」にかけては右に出る者なし。「形あるもので偽造できないものはない」と豪語する“ニンベンの匠”を直撃した。

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――ご久しぶりです。今日はお忙しいところ、わざわざ足をお運び戴きありがとうございます。

クボタ氏「かれこれ4年ぶりになるかな。『週刊0510』はいつも無料で拝読させて貰ってるし(笑)、他ならぬ桂馬編集長の頼みとあらば無碍に断るわけにはいかんでしょう」

――お元気そうで何よりです。

クボタ氏「お迎えを待っているんだが、なかなか来なくてね(笑)。老醜を晒していますよ」

――早速ですが、今なお“現役”ですか?

クボタ氏「『老兵は消え去るのみ』――早く隠居したいのだが、依頼が多くてね。まだ生き恥を晒しているよ」

――業界の景気は如何ですか?

クボタ「依頼人が小粒且つ姑息になってるから儲からないし、何より醍醐味がなくなったのが寂しいな」

――やはり不動産取引に必要な文書が多いのでしょうか?

クボタ「そうだな。定番の運転免許証、パスポート、保険証など身分証明書類。他にはクレジットカードに未公開会社の株券。少なくなったが手形、小切手。それに印鑑、印鑑登録証。権利証は電子登録制になってめっきり減ったな」

――格言通り、形があるもので偽造できないモノはない!――ところで最近、作成した会心の作は?

クボタ「まだ表面化していないし、詳しく言うと支障が出るので、あまり言いたくないのだが、遺言状かな。7〜8通作ったよ」

――相続人からの依頼ですか?

クボタ「弁護士の依頼だった。作成料の400万円に釣られて、念には念を入れて作ったよ(笑)。あれはA級の鑑定人にも見破れないと思うな」

――エッ、依頼人は弁護士ですか?

クボタ「悪党のワシが言うのもおかしいが、頭数が増えて喰い詰めているのか、最近は事件屋顔負けの悪い弁護士が増えているな」

――嫌な時代ですね。

クボタ「事件を起こした悪人の“弁解係”を買うのは仕事だからいいけど、悪人と一緒になって犯罪を起こしてはイカンわな」

――最近は弁護士だけでなく、税理士、公認会計士、司法書士、行政書士など、いわゆる「士業」の人間が関与している事件も目につきます。

クボタ「国家資格を持った人間による犯罪には、法定刑を5割増にするべきだな(笑)」

――名案です!(笑)

クボタ「そういえば、癖のある依頼人だったので受けなかったが、つい最近、公正証書の依頼もあったな」

――偽造の公正証書なんて何に使うんでしょう?

クボタ「追い込みの小道具にでも使うのだろう」

――判決文だって偽造するご時世なんだから、公正証書だってアリでしょうね(笑)

(ここで電話あり。パスポート作成の依頼。1件25万円で商談成立)

――商売繁盛ですね。

クボタ「右を向いても、左を見ても詐欺師ばかり。――1億総詐欺師列島!――ホント、嫌になるねえ(笑)。まあ、政治家だって詐欺師みたいなもんだからなあ…(笑)」

――バレなきゃいい、たとえバレても「知らなかった」と開き直る。まったく嫌な風潮ですね。

クボタ「そうそう、一昨日に依頼があったんだが、人気俳優のMから『お願いしたい物がある』って電話があったよ」

――P中の噂もあるMからの依頼品って何ですかね?

クボタ「断ったから分からん」

――ところで、以前、「手掛けたことがないのは紙幣だけ」と言ってましたが、クボタさんでも紙幣の偽造は難しいですか?

クボタ「やってやれないことはないと思うが、コストが掛かり過ぎるし、流通するのが国内だとリスクがありすぎるわな」

――海外だとOK?

クボタ「ドル紙幣みたいに、地球規模で流通している紙幣ならリスクはあっても、リターンが大きいからやるかもしれんが、円紙幣はダメだな。――そもそも紙幣っていうのは、『紙』そのものには価値はないが、“決済のための小道具”だろ。だから、ある一定の地域だけでグルグル流通している限りは、本物だろうと、贋物だろうと、“紙幣としての役目”が果たせれば、それで十分なんだ。昔は、貝殻や石だってカネとして扱われていたんだから、それを贋物だ、どうだって騒いだって意味がないだろう。贋物だって、本物としての役目を果たせば本物になるんとちゃうか(笑)」 (了)

 

 

 

 

 

 

 

 





 


2019年7月2日配信「『スルガ銀行』の大荒れ株主総会で改めて指摘された筆頭株主・岡野ファミリー企業の居直りに喝、喝、喝!」<事件>

 
城主は遁走(☚wikipedia)

 

 女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」の運営会社が経営破たんしたことで発覚した「スルガ銀行問題」は、「西武信用金庫」、「レオパレス」、「TATERU」など、他に同様のサブリース案件を抱える業者やそこに融資する金融機関の問題が噴出、「元祖」という認識はあるものの、世間の関心が薄れた印象は否めない。
 
 ところが、発覚から1年半が経過、第三者委員会によって事件の背景が明確となり、銀行の体質改善が急務とされ、業務停止命令の“懲罰”を終え、再建へ向けて踏み出しているハズの「スルガ銀行」が、前と変わらぬ問題先送りを繰り返していることが判明した。
 
 その糾弾の場となったのが、6月末のスルガ銀行株主総会だった。
 
 沼津市の駅前会議室で開かれた総会には前年を上回る500名超の株主が出席、動議の連発で有国三知男議長(社長)をたじろがせた。
 
 質疑応答では、「しかるべく」「早急に」「努力を重ね」と、“逃げ”に終始する有国氏に、昭和の総会屋健在時代を彷彿とさせるようなヤジと怒号が浴びせられた。
 
 質問に立った株主の大半は、シェアハウスのオーナーで被害者で、平均で1億3000万円の借金を背負い、今売れば、4500万円にしかならない物件を抱えているのだから必死。「早急な解決策」を求め、そもそもそのような体質にした創業家の責任追及を求めて総会は紛糾した。
 
 それにしても驚かされたのは、創業家の岡野ファミリー企業が、1年半を経過しても何の責任も取らされず、担保権も行使されず、今も筆頭株主の地位にいることだ。
 
 「有国氏は、ファミリー企業の株をいくら担保に取っているのか、500億円近い融資残をどう回収するのか」、といった具体的な質問に一切、答えぬまま。それどころか、『守秘義務がありまして』、『個別企業のことなので』と、創業家に対する配慮が露骨。未だに呪縛から逃れていない印象でした」(出席した個人株主)
 
 「スルガ銀行」の創業者は岡野喜太郎翁で、以来、120年、岡野家が「スルガ銀行」を支配。今も、「エスジーインベストメント」、「エスジーアセット」といったファミリー企業が13%の株式を握り、現段階で455億円の融資を銀行から受けている。
 
 上意下達で与えられたノルマは、どんなことがあっても達成しなければならないパワハラ体質は、岡野家に覚えめでたい者が出世する、という銀行風土のなかで醸成された。
 
 しかも岡野家は、本店が置かれた静岡県中部の沼津市周辺では“お殿様”である。
 
 岡野本家の近くの沼津市青野の岡野公園には岡野喜太翁の銅像が立ち、かつての「青野公園」は「岡野公園」と改称された。
 
 また沼津市北部の長泉町スルガ平には、大邸宅が建ち並ぶ高級住宅地があり、ファミリー企業の「エスジーアセット」が開発した、別名、「静岡のビバリーヒルズ」だ。
 
 その中心部には、喜太翁の孫の3代目頭取・喜一郎氏が贔屓にしたフランス人画家ベルナール・ビュフェの美術館があり、他に庭園美術館、文学館なども備えられた芸術スペースの「クレマチスの丘」である。
 
 その最深部には、雅子皇后が静養したこともある迎賓館があり、プール付スペイン風の本館、日本館、ゲストハウスなどが完備されている。
 
 「スルガ銀行」の破たんも視野に入る銀行体質を築いたのは喜一郎氏の長男で、前会長の光喜氏。次男に右腕となって光喜氏を支えた喜之助前副社長がいて、三男にファミリー企業をまとめる喜平太氏がいる。
 
 第三者委員会の報告書で、刑事責任については言及されなかったが、それはファミリー企業への情実融資の大半が、喜之助氏の決済で行なわれたことになっているものの、喜之助氏が16年に急逝、「真相は藪の中」に封じ込まれているからだ。
 
 だが、私物化ははなはだしい。
 
 11年には老朽化した迎賓館を銀行に売却。また、ファミリー企業の借金を少なくするために、銀行が「地域貢献活動」を名目にビュフェ美術館(館長は光喜氏)に大金を寄付、美術館はその資金でファミリー企業の抱える不動産や美術品を購入、返済に回していた。
 
 創業家の背任は避けられないが、「死人に口なし」で責任は喜之助氏が負い、光喜氏は「私は知らない」と、逃げた。
 
 逃がした第三者委員会も、創業家の支配権を認める有国氏ら経営陣も問題だが、なにより批判されるべきは逃げに終始、株を売らず、借金も返さない創業家の光喜氏だろう。
 
 本来なら「沼津の城主」として栄華を極めた以上、“落城”の時には腹を切って責任を取るべきものだ。
 
「死ね」などというつもりはないが、かつて時の大蔵相の失言で破綻した「東京渡辺銀行」の渡辺家に倣って全財産を吐き出すのは当然のこと。――それなくして「スルガ銀行」の再生はないだろう。【午】

 

 

 

 

 

 

 


2018年6月22日配信<0510archives>「世界で始まるFBなど個人情報で巨利を得る巨大プラットフォーマーへの“追及”が激化⁉」<事件>

 
(☚wikipedia)

 

 米フェイスブック(FB)から5000万人分の個人データが不正に流出、FBの株価は急落。ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が、4月10日、米議会の公聴会に呼び出される事態となっている。

 流出した個人データは、分析会社の英ケンブリッジ・アナリティカ(CA)にわたり、トランプ陣営に就いたCAは、個人情報を駆使して大統領選を有利に戦えるように戦術提案し、トランプ当選に寄与した。

 このニュースは日本では、「対岸の火事」のように受け取られているが、FBの利用者がタダでサービスの提供を受ける見返りに、個人情報をFBに渡し、その蓄積された膨大な個人情報を使ってCAのような分析会社が,統計心理学などを駆使、投票活動に影響を与える行為は、今後、各国で発生。民主主義を冒涜する行為ともいえ、FBやグーグル(Google)など巨大プラットフォーマーの在り方が、世界的に問われている。

 現在、新聞・テレビ・雑誌などのメディアが、危機的状況に陥り、社員はもちろん、そこにコンテンツを提供する下請け業者や記者が、苦境に喘いでいる。

 やがて、この事態は高給で知られるメディアの社員に及ぶのは必至だが、こうした状況を作り出したのは、プラットフォーマーの育成を国家戦略とした米国であり、そのために著作的侵害や名誉毀損などからプラットフォーマーの責任を免除。それをコンテンツ提供者の責任にする「包括免責」を設けた。

 情報収集の自由度を与えられたFBなどは、利用者にニュースや情報をタダで提供。その見返りに年齢、性別、住所などはもちろん、閲覧履歴、通信記録、位置情報などを通じて、その人間の趣味嗜好・性格判断・行動範囲などを把握。さらに「いいね」や「共通の友人」を通じて、人間関係にまで踏み込むことができるようになった。

 その個人情報を、FBなどは「第三者使用の禁止」などの条件を付けて売却するほか、ターゲティング広告に利用している。

 FBは収入の大半をインターネット広告で賄っており、17年12月期の406億ドル(4兆3000億円)の売上高の大半は広告料収入であり、3年、5年と利用客から吸い上げ、蓄積した情報でわかる最適な広告を利用者のスマホやパソコンに送り込み、高い成約率を誇っている。

 タダでサービスを提供してタダで情報を集め、それを広告に生かして収益にし、元手の要らない錬金術で高収益を確保。その資本力で新興のベンチャーやプラットフォームを抱え込み、さらに肥大化してきた。

 それは「法的にも論理的にも正しい」とされ、中国などの独裁国家を除き、世界各国は情報の利用を認めてきたが、個人情報の取り扱いに厳しいEUなどが、納税と個人情報保護の観点からFBなどのビジネスモデルに警鐘を鳴らすようになっており、今年5月、新しい個人データ保護法「GDPR」の適用が開始される。

 そうした最中に発覚した個人情報の不正流出と、民主主義の根幹を揺るがす不正利用だった。

 問われているのは、FBなど巨大プラットフォーマーのビジネスモデルであり、社会的責任を負う企業としての在り方である。

 タダの情報収集は、利用者のプライバシーを侵すにとどまらず、コンテンツ提供者を苦しめ、危機に陥らせる。


 こうした状況に対して、メディア王のルパート・マードック氏を初め多くのメディア関係者が、「FBは対価を支払え!」と声を上げるようになった。

 自分たちの存続のためだけでなく、第三者の目を通した正確なニュースは、フェイクニュースの氾濫やヘイトスピーチ、ネトウヨ的な発言がネットを蹂躙している現在、必要なことだと誰もが感じている。

 EUのようなGDPRを持たない日本だが、公正取引委員会の杉本和行委員長は、3月31日、『日経新聞』のインタビューに、「(FBやGoogleの)データ収集の在り方が本当に公正なのか。プライバシーの犠牲のうえに、オンライン市場での強い立場が築かれていないか。デジタル経済における競争確保は、優先課題だ」と、述べ、今後、「独禁法での対処」が考えられるという。

 FBのデータ寡占と安易な提供は、トランプ政権を生んだ。

 その反省が、これからFBなどを追い詰めるが、日本においてもデータ寡占の弊害が、メディアの苦境、フェイクニュースの氾濫という形で表れている。

 ネット社会だから仕方がないとして放置されてきたが、今、我々は「便利さの裏にある毒」を排除する時期を迎えていることを認識すべきであろう。【卯】

 

 

 

 

 

 

 


2019年6月20日配信<0510archives>「『御代替わり』を奉祝する主体となるべき神社本庁で田中恆清総長が開き直りの4選を画策中!」<事件>

(☚神社本庁HP)

 

 天皇陛下の譲位に伴う「御代替わり」を目前に控えた今、各種儀式を奉祝する主体となるべき神社本庁の“揺らぎ”が続いている。
 
 3期9年、総長を続けてきた京都・石清水八旛宮宮司の田中恆清氏が、今年6月の改選にも手を挙げ、異例の4期目に突入すべく画策しているというのだ。
 
 全国2万人の神職、8万ヶ所の神社を統括する神社本庁は、長期化する安倍晋三政権の憲法改正を支持する一大勢力で、政治団体の神道政治連盟(神政連)がその役割を担ってきた。
 
 保守改憲勢力の草の根組織に日本会議があるが、田中総長は日本会議の副会長で、右腕の打田文博・神政連会長は、日本会議系「美しい日本の憲法をつくる国民の会」で事務総長を務めている。
 
 神社本庁は、長く「田中−打田体制」の支配下にあったわけだが、強権が腐敗を生むのは組織の形態や洋の東西を問わない。
 

  「田中―打田体制」も特定勢力を抱え込むうち、基本財産に手を出した疑いが浮上、一昨年来、揉めに揉め、田中排斥の動きが活発化、マスメディアもその動きに乗って、批判の度を強めている。
 
 昨年9月、役員会の場で田中氏は、いったんは「総長を辞める」と、宣言。退任は既定の路線となったが、10月に入ると前言を翻して続投を宣言した。
 
 これに怒ったのが鷹司尚武統理である。
 
 宗教法人上のトップは総長だが、神社本庁には象徴としての権威を持つ統理がいて、組織をまとめる。
 
 以降、田中氏は変節を批判した鷹司氏に距離を置くようになり、ギクシャクした状態が続いている。
 
 もともと田中−打田体制に反発する勢力が反田中派を形成していただけに、神社本庁は今、統理を巻き込む内紛状態にある。 
 
 こうなったきっかけは、バブル期に7億5000万円で購入した百合丘宿舎(川崎市)を、15年、1億8400万円で、「ディンプル・インターナショナル」という不動産会社に随意契約で売却したことだった。
 
 本来、宿舎は神社本庁の基本財産で売却してはならない。
 
 仮に売却の必要性が出てきた場合は、評議員会の議決を経たうえで、競争入札にかけねばならない。
 
 ところが百合丘宿舎は、随意契約のうえ即日転売され、半年後、さらに転売された価格が3億円を超えており、安値売却を疑うことができた。
 
 また、「ディンプル社」に対しては、その前、青山宿舎、中野宿舎も随意契約で売却していることが判明したうえ、同社系列の「日本メディアミックス」が、季刊誌『皇室』の販売元として“中抜き”の利益を得ており、同社の歴代代表が、打田氏と関係が深いことから癒着が疑われた。
 
 疑惑がさらに深まったのは、ディンプル問題を取り上げ、批判した幹部職員2名を懲戒処分にかけ、ひとりを解雇したことである。
 
 これで反田中派が結束、マスメディアの「田中−打田体制批判」が始まった。
 
 3期でも長いだけに、4期目はないと目されていた田中総長だが、昨秋の退任騒動とその後の統理との確執を経て、打田氏共々、自分たちの正当性を誇示するためにも、4選を画策しているという。
 
 そのためには15人の理事の過半数を田中派で固めなければならない。その理事は、評議員会で選任されるため目下、評議員会を固める作業に入っているという。
 
 同時に、今年5月は統理の改選期にもあたり、田中派としては鷹司統理の退任を狙いたい。
 
 その後任には、仏司法当局から東京五輪疑惑で起訴されるのが確実で、「日本オリンピック委員会の会長退任を余儀なくされるのではと目されている」(=全国紙記者)、旧皇族で一時、「日本メディアミックス」役員に就いていたこともある竹田恒和氏の名前も挙がっている。
 
 神社本庁で、今、起きているのは、御代替わりの奉祝どころではない田中、打田両氏の必死の生き残り工作である。【戌】

 

 

 

 

 

 

 

 


2019年6月4日配信「コンプラ不全で元気度曲線は右肩上がり⁉――反社勢力御用達の『西武信金』ワンマン理事長が退任!」<事件>

 
西武信金本店(Wikipedia)

 

 

 東京都下の立川駅から歩いて数分の歓楽街に、問題の「融資現場」はあった。
 
 見かけは何の変哲もないない雑居ビル。ラーメン店、風俗案内所、スナックなどが入居しているが、入り口横の見落としそうな場所に、広域暴力団の組名が書かれたインターフォンが設置してある。
 
 ただ、○×組ではなく企業名のようなので、一般には判別がつかない。
 
 だが、反社会的勢力への融資に、ことさら気を遣わねばならない金融機関にとっては、ウィキペディアにも登場するその組名は、注意してしかるべきだろう。
 
 金融機関が、暴力団が入居するビル内の店や、ビル内に事務所を置く法人にチェックを入れるのは当然のことだが、都内中野区に本店を置く「西武信用金庫」はそれを怠たり、ビル内に会社を持ち、パブを経営する夫妻の自宅を担保に融資していた。
 
 男性は、逮捕歴もある在日中国人系半グレグループのリーダーで、逮捕時には、「中国人マフィア」と報じられた。
 
 金融庁は、5月24日、「西武信金」に業務改善命令を出し、改善計画を6月末までに出すように求めた。
 
 それを受けて「西武信金」は、24日付けで落合郢瞥事長が引責辞任、高橋一朗常務理事が理事長に昇格する人事を発表した。
 
 落合氏は、1973年3月、亜細亜大学を卒業して、「協立信用金庫」と「武陽信用金庫」が合併して3年目の「西武信金」に入社。生え抜きとして順調に出世、10年、理事長に就任する。
 
 そこから、郊外路線とともに都心部にも進出、投資用アパート・マンション融資を核に、急速に業績を上げた。
 
 17年度の貸出金残高は1兆7000億円、預金残高は1兆9000億円と信金ではトップクラス。特筆すべきはその伸びで、落合氏のもとでほぼ倍増させた。
 
 その自信をもとに、年収はメガバンクトップ並みの約8000万円を誇り、2年前には『西武信用金庫はお客さまを絶対的に支援する』(あさ出版)という自画自賛本を上梓している。
 
 その業態と急成長は、「スルガ銀行」に酷似している。
 
 実際、投資用アパート・マンション向けで急成長したのも、森信親前金融庁長官が、「スルガ銀行」同様のビジネスモデルと前のめり経営を讃えたのも同じである。
 
 だが、そこに無理があった。
 
 金融庁は、西武信金に対し次の「三つの処分理由」をあげている。
 
‥蟷駘冑堝飴困砲ける形式的な審査と不適切な信用リスク管理
反社会的勢力等との取引排除に向けた管理体制の不十分
6い発言力を有する理事長に対し、内部統制が機能していない。
 
 その三つのうち、△亮体磴箸覆蠅修Δ覆里、冒頭に挙げた「立川の現場」である。
 
 もちろん金融庁は、個別事例を公表しているわけではないが、コンプライアンス不全であることを示す融資であるのは疑いない。
 
 「西武信金」の問題融資発覚をきっかけに、金融庁は全国の金融機関に対し、「反社会的勢力との取引に関する全国調査」を行なうことを決め、5月に入って、着手している。
 
 反社融資の規制は、日本のみならず世界の課題であり、今秋からマネーロンダリングやテロ・犯罪資金の対策を担う国際組織「金融活動作業部会(FATF)」が、対日検査を行なう予定である。
 
 暴対法、暴排条例を経ても、「スルガ銀行」、「西武信金」のように“前のめり融資”を行なえば、審査が緩くなり反社との関係が生まれる。
 
 それを前長官は、「金融機関のあるべき姿」と褒め、現長官は厳しく取り締まる。――まさしく朝令暮改!――方針を豹変させるだけで恥じることのない金融庁は、さながら“無責任勘定奉行”と揶揄されても仕方あるまい。【午】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2019年5月30日配信「6月1日に完全施行!――国民を丸裸にする改正通信傍受法の危険度」<事件>

警察庁(wikipedia)


 6月1日の改正通信傍受法の施行で、都道府県警が活用する専用パソコンは、外見は普通のパソコンとなんら変わらない。

 

 しかし、犯罪捜査においては傍受した暗号データをまとめて保存、後で解凍して再生できるということで、会話内容はもちろん、公私にわたる人間関係も行動パターンも手掛けている事業やビジネスの中身も、すべて警察が把握できるという“優れもの”だ。

 

 2010年、大阪地検特捜部で発覚した証拠デッチ上げ事件によって、「調書至上主義による自白の強要」がこのような事件を引き起こしたとして、刑事司法の改革が急がれるようになり、16年6月、改正刑事訴訟法が施行された。

 

 柱はふたつ。――ひとつは取り調べの可視化(録音録画)を導入することで難しくなる捜査を補強するために認められた司法取引。その破壊力は、実質的な第1号事案となったカルロス・ゴーン事件によって実証済みだ。

 

 もうひとつが、改正通信傍受法によって通信傍受の事件範囲が拡大されるとともに、それまで通信業者で行なっていた傍受を警察で出来るようにした。

 

 被告の罪を減じることによって、捜査や公判に協力させる司法取引が注目されがちな改正刑事訴訟法だが、国民一般には改正通信傍受法の影響の方が大きい。

 

 6月1日以降、国民は捜査当局によって丸裸にされる!――こう覚悟していた方がいい。

 

 ネットが、あらゆるものをつなげ、スマホ1台で個人が全世界と交流できる環境は、あらゆる情報を瞬時に取り出す簡便さをもたらす一方で、通信業者やプラットフォーマーに、個人情報を売り渡す結果となった。

 

 そうした環境下に置かれたうえで始まった改正通信傍受法は、薬物、銃器、集団密輸、組織的犯罪の4種類に絞られていた傍受を、殺人、傷害、詐欺、窃盗など9類型を追加したことにより、ほぼ全ての犯罪への適応が可能になった。

 

 この対象犯罪の拡大によって、警察は裁判官の発行する令状か、捜査機関が求める必要な事項照会によって、Google、LINE、Facebookなどのプラットフォーマーから情報を取り出すことができるようになった。

 

 強制(令状)であれ、任意(捜査関係事項照会書)であれ、警察から求められ、それを拒否する選択肢はプラットフォーマー側にはなく、その対象となるのは、被疑者とつながっている人すべてである。

 

 ある日、突然、Aという容疑者と親しく交わしていたLINEメールが原因で、メールを捜査員から突きつけられ、「お前も共犯だろう!」と、任意の事情聴取で攻撃された人がいる。――斯様に容疑はいつでも降りかかってくる。

 

 それに加えて、6月1日から始まる警察での通信傍受。18年、改正通信傍受法で通話が傍受されたのは12事件逮捕者は82名だった。

 

 少ない印象だが、東京の大手通信業者に出向き、業者立ち会いの下で通信傍受を行なうのはいかにも使い勝手が悪く、少ない数字は、その“証明”だった。

 

 警察庁は、「専用パソコンは管区警察局において貸し出し、傍受指導官を置いてチェックする」とし、乱用に歯止めをかけるという。

 

 だが、いずれも「身内」であり、第三者機関のチェックが入るわけではない。

 

 必要とあれば、広範に網をかけた事件捜査を名目に、どんな個人の携帯電話も盗聴できよう。

 

 ネット環境の便利さと引き換えに、我々は通信業者やプラットフォーマーに個人情報を無防備にさらけ出した。――それを警察が利用して摘発に利用するという危険性を、国民は自覚すべきだろう。【卯】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2019年5月28日配信<0510archives>「個人を司法取引と通信傍受で丸裸⁉――警察国家への道、着々‼」<事件>

 
すべて丸裸?(☚wikipedia)

 

 警視庁が、日本大学アメリカンフットボール部選手の「殺人タックル事件」捜査に着手した。

 警視庁調布署が、タックルを受けた選手・家族の傷害罪での被害届と告訴を受けて、5月28日、東京・市ヶ谷の日本大学本部を訪れ、関係者の事情聴取を行なった。

 腰が重く、被害届や告訴告発を受けても、なかなか着手しない警視庁だが、国民注視の事件だけに、今回は動きが速かった。

 警視庁捜査一課と調布署が、総力を挙げ、実行犯の宮川泰介選手、直接、指示をした井上奨コーチ、指揮官である内田正人監督を調べることになる。

 着手は一斉に報じられたが、5月31日発売の『週刊文春』は、警視庁関係者の話としてこう書いた。

 「警察当局はすでに宮川選手と井上前コーチの携帯の通話記録を取り寄せ、井上前コーチが宮川選手に送信した“口止め”ともとれるメールも入手している」

 何気なく読めば、捜査は着実に進んでいるということだが、事件発覚から1ヵ月も経っておらず、被害届を受けて2週間に満たない時点で、当然、当事者の宮川選手や井上コーチの事情聴取に踏み切る前の段階で、なぜ通話記録を入手しているのか。

 考えられるのは、刑事訴訟法改正に伴う通信傍受法の改正で、通話記録やメールのやりとりを任意提出させたのではないか?ということである。

 刑事訴訟法の改正で、今年6月1日から司法取引が導入された。

 マスメディアは「司法取引とは何か」を、識者の解説や海外の事例をもとに説明しているが、実際のところ、司法取引第1号案件が現出しなければ、どんなものかを理解するのは難しい。

 指摘される「罪を逃れるための偽証」による冤罪の発生を含め、やってみないとわからないのは、検察、警察の捜査当局も同じだろう。

 だが、確実にいえるのは、被疑者となった国民は、国家(捜査当局)によって丸裸にされることである。

 被疑者や被告が捜査協力者となって検察と協議を重ね、組織トップや主犯格の犯罪摘発に協力。見返りに刑事処分の免責を得る「協議・合意制度」と呼ばれる司法取引は、対象犯罪数を一気に増やし、かなりの犯罪の通信傍受を認めた改正通信傍受法とセットになっている。

 証拠を改竄してまで厚労省女性局長を罪に陥れようとした「大阪地検特捜部事件」への反省から、取り調べの可視化(録音録画)が求められるようになった。

 が、そうなると贈収賄、脱税、談合、粉飾決算など国家秩序を揺るがす犯罪の摘発が難しくなるとして、法務・検察は新しい武器を求め、それが司法取引であり、通信傍受の拡大だった。

 二つ合わせて、捜査当局が手にしたのは、「供述頼りの捜査」からの脱却である。

 有罪判決を取るために、検事や刑事は密室の取調室で被疑者を徹底的に追い詰め、家族友人への事件の波及を臭わせるなどして落とし、それは供述調書にまとめられ、公判では絶対の証拠となった。

 刑事訴訟法の改正は、その無理を排する代わりに、被疑者を丸裸にして追い込むものである。

 スマートフォンの普及で、我々は、SNSやラインなどで通話歴、メール、位置情報などを残す。

 そうした情報を持つ通信大手や「フェイスブック」「ライン」などのプラットフォーマーは、裁判所の発する令状か、捜査機関が報告を求める捜査関係事項照会書によって、そうした記録を入手できる。

 そのうえ司法取引は、職場の上司、同僚部下が、刑事免責を求め、証拠を提出、証言を重ねるだけに、供述はもちろん、PCに入った資料、メール交換歴、備忘録などを提出。その結果、事件を含む被疑者の組織内での過去はすべて明らかになる。

 私的にも公的にも、捜査当局に狙われると、被疑者にプライバシーはなく、丸裸にされ、そのうえで追い込まれるのだから、「割り屋」と呼ばれるベテランの検事や刑事でなくとも自供させるのは容易だろう。

 そのうえに段階的に施行が続く刑事訴訟法の改正は、19年6月、暗号技術を利用した特定装置の導入で、最後の仕上げとなる。

 所轄の警察署にこの装置を配備すれば、被疑者の携帯、固定全ての通話が、圧縮され、すべて録音される。

 既に、国中に張り巡らされた監視カメラやNシステムと呼ばれるナンバー自動読み取り装置によって、国民は国家の監視対象とされているが、いったん捜査当局に狙われると、身内や同僚までが敵に回り、すべての会話やメールが筒抜けになり、証拠となって罰せられる可能性がある。

 それが、現在進行中の司法取引を含む刑事訴訟法の改正である。

 共謀罪は、司法取引や通信傍受法改正の対象には含まれていないというものの、捜査過程で得たメールや会話の記録が、共謀罪に援用される可能性は十分にある。

 つまり国民が、なんの気なしに使っている電話での会話やメール、パソコンの閲覧、スマホに残した移動記録などすべてが、捜査当局の捜査対象になるということだ。

 司法取引を含む刑事訴訟法の改正は、そんな警察国家への第一歩であり、国民はそれを自覚した対応を求められる時代となった。

 それは「日大事件」の何気ない報道にも表れている。【午】

 

 

 

 

 

 

 


2019年5月18日<0510archives>「詐欺、脱税、マネロンの巣窟――監督官庁・捜査当局の規制強化で仮想通貨バブルは崩壊寸前!」<事件>

(☚wikipedia)

 

 

 2017年は仮想通貨バブルに湧き、「億り人」と呼ばれる億万長者が続出した。

 ブームに乗り遅れまいと、仮想通貨取引所に口座を開く人が増え、「ビットフライヤー」など取引所も活況を呈しており、著名俳優を利用したテレビCMを頻繁に流している。

 そのブームは18年も続くのか。

 結論をいえば、明らかなバブル状態をこのまま放置することはない。

 「仮想通貨が法定通貨を超えて、決済や送金手段の中核となることはない。国家が通貨発行権限を保持するのは当然のこと。投機対象の仮想通貨が、実体経済を侵食すれば、当然、規制に入る」(金融庁関係者)

 しかも仮想通貨は、現在、詐欺や脱税やマネーロンダリングに使われているという現実があり、監督官庁だけでなく検察、警察、国税といった捜査当局も、やがて摘発に入らざるを得ない。

 金融当局の規制捜査当局の摘発が、同時に進行するのが今年であり、流通量の最も大きなビットコインでがわずか1年で20倍に高騰した昨年のバブルは、どこかの時点で崩壊する。

 実際、凄まじい狂騒である。

 例えば海外からの投資である。

 ビットコインで得た利益は、当然、課税されるのだが、証券などと違い、「雑所得」と認定される。

 つまり、申告が必要なわけで、総合課税されると、かなりの部分を税金で持っていかれることになる。

 また、取得価格を申告する必要があり、資金の出所を聞かれて困る人は少なくない。

 そんな投資家に、海外からの投資を持ちかける業者がいる。

 日本は仮想通貨の取引所が登録制とされており、口座開設時に本人確認を求められるのでごまかしがきかない。

 ところが海外では、規制されておらず、本人確認もなければ取引履歴を探られることもなく、1000万、2000万円と業者に預け、海外で運用している投資家は少なくない。

 持ち運びも便利だ。

 スマートフォンのなかに蓄財しているわけで、現金や証券を持ち出す時のような面倒臭さがない。

 そんな便利さはあるものの、投資家の弱みにつけこむ悪徳業者が多いのも事実で、早晩トラブルが続出すると見られている。

 しかも、そんな投資は脱税やマネーロンダリングにも直結するわけで、国税当局は国内での課税処分に力を入れる一方、仮想通貨投資を目的にした海外送金にも目を光らせ、そうした業者の把握に務めている。

 詐欺的仮想通貨商法も多くなっている。

 昨年10月、大阪の仮想通貨取引業者「リップルトレードジャパン」の代表が、顧客から現金を受け取りながら、通貨取引に必要な「IOU」と呼ばれる債権を渡さなかったとして逮捕された。

 これなど単純な詐欺だが、仮想通貨の世界では、金融商品取引違反の行為が日常化している。

 顧客の売買を自社内で、相対で行って利益を消し込んでしまう「ノミ行為」や、勝手に取引を行って顧客に不利なレートで取引が成立したと報告する「叩き」「握り」などもあり、かつての悪徳証券会社や不良商品先物業者を彷彿とさせる。

 仮想通貨技術を使ったICO(イニシャル・コイン・オファリング)と呼ばれる資金調達はもっと露骨で、海のものとも山のものともわからない技術に将来性があるとして通貨を発行する詐欺集団が後を絶たない。

 “子供銀行の偽紙幣”のようなものだが、仮想通貨バブルが、「早いうちに買っておいて売り抜ければ儲かる」という幻想を投資家に与えるのか、引っ掛かる人が続出している。

 そうした悪質業者の決まり文句は「投資は自己責任」だが、犯罪を前提とした投資に誘い込む行為が許されるはずもなく、今年は捜査当局もノウハウを蓄積して悪質業者を取り締まることになる。

 人類の歴史を振り返っても、16世紀オランダのチューリップバブル以降、バブルに華咲く経済はない。

 仮想通貨バブルの崩壊も、「自然の理」というべきだろう。【寅】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2019年4月25日配信「組織ぐるみか、単独犯か?――秋元司環境副大臣の口利き疑惑まで飛び出した東レ架空取引事件の深層」<事件>

   
秋元司環境副大臣
(wikipedia)


 榊原定征・経団連前会長の出身母体で、売上高2兆円を誇り、「産業界の雄」といっていい存在の「東レ」が、架空取引を主導、連帯保証まで行なっていたという証拠書類が、今年2月頃から情報通の間で出回っていた。

 連帯保証は、日覺昭廣社長が登録した印鑑証明書付き。「登録された印鑑は厳重に管理。印鑑証明書も簡単に取れるものじゃない。本物か、偽造のどちらか」(書類を入手した社会部記者)と、判断するのが一般的。判断が付かないだけに記事にするのが難しく、幾つかのニュースサイトが取り上げ、『週刊ポスト』が後追いするのにとどまっていた。

 そこに「文春砲」が炸裂。『週刊文春』は、4月18日発売号で『ヤミ金借金1・2億円を取り立てた副大臣』と、報じた。

 副大臣とは参議院1回、衆議院3回生の秋元司・環境副大臣のことなのだが、秋元事務所は、発売後、日覺社長に電話したことは認めつつ「東レに債務の連帯保証の有無を確認。『そんな事実はない』という回答を得ただけ」と、コメントを発表した。

 確かに、最終的には「言った、言わない」の話である。

 ヤミ金といっても金銭消費貸借契約書に「月利10%」を謳っているわけではなく、「口利き」といっても業者から陳情を受ければその確認を行なうのはごく一般的な政治家の仕事。それを「弁護士法違反」と、サブタイトルで攻撃するのは「走り過ぎ」の印象で、「文春砲」にしては小ぶりだった。

 それよりも、まず問うべきは「東レの水処理装置を3億円で購入すれば、3カ月後に3億5000万円で買い戻す」という不可解な取引を、水処理システム事業部F元営業部長(昨年11月に解雇)が「単独」で行なったのか、事業部長など上層部も関与した「組織ぐるみ」なのか、という点だろう。

 本サイトが入手した一連の契約書が示すのは、あまりに不可解な契約であることだ。

 「東レ」が組んだ代理店のO社が、18年7月24日、S社宛てに金額3億円の「御見積書」を提出。それを保証するように、7月31日、水処理システム事業部が「製品保証書」を提出。それを受けて、8月3日、買戻し特約(総額3億5000万円)付きの「物品売買契約書」が、O社とS社の間で結ばれ、O社の連帯保証人となったのが「東レ」で、日覺社長はF元部長に「委任状」を渡し、それに印鑑証明書が添えられていた。

 ここまで手順をキチンとしていれば「騙されるな」という方が無理だろう。

 「天下の東レ」の保証付き。一方で、なぜ「東レ」が、O社のような街金レベルしか相手にしないような信用のない会社とつきあっているのか、なぜ3億が3億5000万円なのか、という疑問が残る。

 そこはO社とF元部長の特殊な関係が背後にあると考えるのが自然だ。

 「東レ」は、2月12日、F元部長を書類偽造容疑で警視庁中央署に刑事告訴している。

 とはいえ、これがバングラデシュ向けという海外プラント案件で、16年7月に発生した日本人を含む22名が死亡した「ダッカ事件」の余波で、15億円分の水処理装置が宙に浮き、それを売り上げ計上したために起きた事件だと聞けば話は別である。

 実は、先ほどのO社とS社が交わした契約書類は、ほかにも複数あり、「東レ」が代理店としたのはO社だけではなく、他にも幾つもの商流があるようなのだ。

 ハッキリした商流は、資料が流出しO社のものだけで、これが5億4000万円。他にも15億円分の商流もあるようだし、「粉飾額は50億円以上」という説もある。

 それだけの粉飾をF部長が個人プレーで捌くのはさすがに難しく、現に、同じ水処理システム事業部のH部長やその上司の役員の関与も指摘されている。

 そうした疑惑が膨らむのは、日覺社長の登録印を含め、これだけ大量の資料が流出するのは珍しいのに、「東レ」が「刑事告訴中」を理由に一切の説明を避けているせいでもある。

 いったい何があったのか?――「東レ」には真摯な説明責任があると言えよう。【辰】

 

 

 

 

 

 

 

 



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