「25%削減」という鳩山首相の国際公約を無意味にする「環境のドン」の蓄財と偽データ!

 鳩山由紀夫首相は、昨年9月の国連演説で「2020年までに、温暖化ガスを1990年比で25%削減する」と国際公約、その姿勢を、昨年末、デンマークのコペンハーゲンで行われたCOP15(国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議)でも貫き、国内外の温暖化防止推進派から賞賛された。

 右顧左眄する弱さを批判されることの多い鳩山首相だが、「友愛」につながる「共生社会の樹立」は、政治家を志した時からの信念であり、それだけに温暖化防止で世界のリーダーシップを取ろうとする気持ちに揺らぎはない。
 ただ、皮肉なことに温暖化ガス削減の理論的支柱のIPCC気候変動に関する政府間パネル)が揺れている。

 IPCCは気候変動についての国際的最高峰として君臨。その報告は、世界2500人の専門家が一致した意見であり、完全無欠として取り扱われてきた。
 そのIPCCがこれまでに出した結論が、「20世紀後半の気温上昇や異常気象は、二酸化炭素を中心とする温暖化ガスの増加が原因」というものであり、そのためにCOPでは具体的な削減目標が討議されてきた。

 ところが完全無欠のはずのIPCCが、米国のアル・ゴア元副大統領とともにノーベル平和賞を受賞したラジェンドラ・パチャウリ議長の蓄財が批判的に報じられ、さらにはクライメートゲート(気候疑惑)グラッシャーゲート(氷河疑惑)によって、意図的なデータ利用、誤った引用があると指摘され、信用が大きく棄損している。

 IPCC議長以外にも、ニューデリーに本拠を置くエネルギー資源研究所の所長を務めるパチャウリ議長は、世界各国から寄付を集めているほか、気候変動絡みの各種ファンドの顧問、アドバイザーなどを務め、環境支援のための会社の役員や、共生社会を目指すファンドの会長にも就任している。

 そのため収入は莫大で、ニューデリーの自宅は四方を塀で囲まれ24時間警備のついた800万ドルの豪邸。車を5台所有、運転手を雇って乗り回し、高級レストランの上客で、1000ドルのスーツを身にまとっており、“エコの銭ゲバ”という報道もあった。

 また、IPCCの研究者らの電子メールが大量に漏洩、そこには気温の低下傾向を示すデータがあればそれを改ざん、「トリック(ごまかし)を終えた」という表記もあった。これがクライメートゲートである。

 今年になって明らかになったのが、IPCC報告に盛り込まれていた「2035年にヒマラヤ氷河が消失する」という表記である。
 気候学者のインタビューを取り違えた記者の記事がそのまま報じられ、地球温暖化を証明する「いい記事」だとして定説化、それをIPCCが利用した。これがグレッシャーゲートである。

 IPCCの計算高さと信頼性のなさが表面化したことで、温暖化防止がますます遠のくなか、「25%削減」を公約してしまった鳩山首相はどうするのか。

過ちは改むるに如かず」…鳩山首相の環境問題にかける熱意は分かるが、本気で取り組んで日本経済を悪化させる愚だけは止めてもらいたいもの。早々に修正すべきであろう。【潤】

2010年4月5日配信「“主犯”を逃して“ダミー”を起訴した『トランスデジタル事件』は警視庁の大失態!?」<事件>

 

 経営破たんしたシステム開発会社のトランスデジタル経営陣が、民事再生手続き前に特定業者に担保提供したという民事再生法違反や、増資をめぐって虚偽の事実を公表したという金融商品取引法違反で警視庁が摘発した事件は、関与した「増資マフィア」の罪を完全に問えなかったという意味で、評価が難しい。

 ただ、民事再生法違反を手がけた組織犯罪対策総務課が、後藤幸英社長、鈴木康平元副社長ら経営陣のほかに、実質的に経営権を握っていた黒木正博被告、野呂周介被告、その手足となっていた峯岸一被告らの罪を問うたことは、それなりの意義があるのに対し、その後で金商法違反で摘発した捜査二課が、実質的経営者の黒木被告、鬼頭和孝被告らが処分保留となり、実行行為者の鈴木元副社長と峯岸被告の2名だけが起訴されたのは、事件の本質を伝えない後味の悪いものとなった。

 業績不振の上場企業を利用しようとする金融ブローカーらが、資金調達を条件に会社を乗っ取り、経営陣を送り込んで増資を仕掛け、株価操縦、インサイダー取引などあらゆる手を使って儲けようとするのが、「増資マフィア事件」、「資本のハイエナ事件」とでも命名すべきこの種の事件の特徴である。

 固定された100名足らずのメンバーが、投資家を誘い、カネ主を見つけ、舞台(企業)を替えつつマネーゲームを繰り返す。…その実態を把握した証券取引等監視委員会は、東京地検特捜部、大阪地検特捜部、警視庁、大阪府警といった捜査当局の手を借りながら摘発を繰り返し、“マフィア”や“ハイエナ”を徹底的に追い込んだ。

 とはいえ難しいのは、調達に直接関与せず、カネ主として登場、金融ブローカーらを操る金融業者の摘発だった。
 暴力団と近くてブローカーやダミー経営陣を威嚇することもできる彼らは、これまで摘発を免れることが多く、その最右翼が野呂周介、永本壹桂の2人だった。
 警視庁がトランスデジタルに目をつけたのは、カネ主として登場する二人が、倒産のドサクサに資金を引き出したことを証明、逮捕できるという目算があったからだ。

 組対総務課は、乗っ取りから増資までのスキームを組み立てた黒木被告と、カネを提供、自分への返済をまず優先させた野呂被告が起訴されたことで面目を保った。

 しかし、組対総務課より早く捜査に着手しながら、摘発が後になった挙句、“代表取締役経理課長”と捜査員がバカにした“ダミー”の鈴木被告と、“パシリ”の峯岸被告だけが起訴された捜査二課には、それでは「捜査した意味がない」というしかない。

 秘書しか逮捕できない東京地検特捜部とダミーしか起訴されない警視庁捜査二課!…日本が誇る捜査陣の弱体化は、目を覆うばかりである。【悌】

仮釈放でマスコミを避けて逃走した水谷建設元会長が次に仕掛ける爆弾!



 脱税犯として津市の三重刑務所に服役していた水谷功・水谷建設元会長は、“ウソつき報道”に苛立っていた。

「小沢一郎民主党幹事長の秘書らが関与した政治資金規正法違反事件で、水谷元会長は特捜部の調べに『1億円を渡した』と、証言した。ところが秘書は授受を否定、マスコミは前の福島県知事事件の例もあるから『水谷証言は信用ならない』と書き立て、本人は塀のなかで、『俺はウソつきなんかじゃない』と、不満を漏らしていた」(水谷氏の知人)

 水谷氏は、3月24日、刑期満了を前に仮釈放されたが、そんな同氏の“気持ち”が伝わっていたせいもあって、刑務所の前には報道陣が詰めかけていた。何かひと言あるのではいかと思ってのことである。

 だが、「仮釈放会見」は実現しなかった。娘の運転する車が、助手席に弁護士を乗せてやってきたのは午前8時30分頃。車は刑務官に誘導されて車両専用出口につけられ、水谷氏を乗せると、マスコミを振り切るように急発進。これで水谷氏が口を開く機会は失われ、7月の刑期満了までマスコミに接触することはなさそうだ。

 それにしても、水谷氏は、騒動になるのを承知で何故「1億円を渡した」と、証言したのか。
 他にも水谷氏には、佐藤栄佐久・前福島県知事への裏ガネ提供証言(公判では否認)や、石原慎太郎都知事の三男である宏高前代議士への500万円提供疑惑(カネを用意したとだけ証言)があり、口の軽さを疑われていた。確かに“よくしゃべる政商”である。

 ただ、その疑問を解くカギとなるのが、仮釈放後に水谷氏が取った行動である。ゼネコン関係者がいう。
「親しい取引先や友人知人に『出所しました。ご心配をおかけしました』と、電話を入れている。同時に、仕事の相談も。あんたのことはしゃべっていないというサインでもある」

 兄弟で経営してきた水谷建設だが、水谷氏は、現在、社長を務める兄と折り合いが悪く、また、あまりに“悪名”がとどろいたこともあって会社への復帰はない。
 水谷氏が影響力を発揮するのは、愛知県愛西市に本社を置く日起建設。水谷氏は同社のオーナーだが、公共工事中心の年商100億円前後の同社が生き残るには、同氏の政治力が欠かせない。

「政商」として政治家や業界各社の恥部を握る水谷氏が口を開いた時の破壊力は、「福島事件」や「小沢事件」を通して証明された。
 その水谷氏に、頼みごとをされたら断れない不気味さを誰もが感じ、それが今後の水谷氏の“生きる縁”となっている。【伯】

異例の10ヶ月を費やして銀行検査が終わった日本振興銀行の行方!



 金融界の注目を集めていた日本振興銀行に対する銀行検査が、ようやく終了した。着手が昨年5月で終わったのが3月15日だから、金融庁は総資産4400億円(検査前の09年3月期)の銀行に10ヶ月を費やしたことになる。
 メガバンクだって半年もかからない銀行検査が、ここまで異例の長期となったのはなぜか。金融庁関係者が明かす。

「ひとつはSFCGから買い取った債権の二重譲渡問題を抱えていること。もうひとつは資金が中小企業振興ネットワークのなかで循環するという特異な銀行形態であること。共に問題だが、預金者もいることだし金融庁としても安易な結論は出せなかった」

 日本振興銀行は、今年2月23日の第9回中間報告で、約1000億円のSFCG買い取り債権のうち信託銀行との二重譲渡が、件数ベースで約59%に及ぶことを明らかにしたが、このうち同行の登記が先日付のものは約4%に過ぎない。
「信託銀の登記には瑕疵がある」と、日本振興銀行は主張するが、「優先権を争えば先に登記した方が強い」というのが金融界の一般的な見方だ。

 中小企業振興ネットワークの資金循環が問題なのは、融資と増資がセットになっている危険性があるからだ。
 08年7月に発足した中小企業振興ネットワークは、加盟すれば日本振興銀行の融資を低利で受けられし、ネットワーク企業群との“連帯”で、新たなビジネスも展開できるとあって急速に拡大、今や上場企業13社を含む130社が加盟する一大企業グループとなった。

 ただ、低利とはいえメガバンクに比べれば高利の日本振興銀行資金を使うだけに、業績不振企業が多いのも事実。それだけ銀行の支配力は強くなり、事業に細かく口を出すのはもちろん、資金使途にも目を光らせている。そうした関係の深さが、「融資と増資のセット」につながっており、自己資本規制が厳しくなる一方の金融界において、「正味の自己資本」とは見なされない可能性が高い。

 日本振興銀行を率いるのは、竹中平蔵元金融相のもとで金融庁顧問として改革に当たった木村剛会長だ。資金繰りに苦しむ中小企業を救済、共に発展して「金融維新を起こす」という志は高かったが、現実のカベは厚く、
 それが債権二重譲渡に引っ掛かったり、企業グループを形成しての循環という危うい業態を選択したことにつながっている。

 日本経済が疲弊している時にコトを荒立てたくない亀井静香金融相のもとで、結論を先延ばしにしてきた金融庁はどんな示達を出すのだろうか。【潤】

富士通の内紛に巻き込まれて「反社会的勢力」とされたサンドリンガムファンドの虚実!

 ファンドとは「欲望の塊」である。投資家がファンドマネージャーに期待するのは投資収益のみ。「社会貢献」や「事業戦略」といった“お題目”はどうでもいい。要は、稼がせてくれるかどうかだけが問題である。

 “大企業病”にかかった富士通の“老害経営者”たちが内紛を起こし、それを切った秋草直之取締役相談役が、切られた野副州旦前社長につきつけた解任理由が、「反社会的勢力がついているファンドと付き合いがある」というものだった。

 二重の意味でお笑い草である。
 ここでいう「反社」とは、暴力団、企業舎弟、総会屋、事件屋、共生者といった犯罪を厭わない集団のことをいうわけだが、会社経営者がそうした連中となんらかの関わりなしに生きていけるわけがない。そして、そうした勢力をいなせるぐらいの力のない純粋培養に、会社を託すことなどできない。

 また、「欲望の塊」であるファンドにモラルを求めても仕方がない。前述のように、ファンドマネージャーはカネのためなら何でもやる。富士通もそのシビアさを利用、資産運用に使うこともあれば、M&Aなど投資銀行機能を利用することもある。

 これが馘首の理由になるのなら、秋草氏も含め間塚道義会長、山本卓眞元名誉会長ら当日、出席した会社経営陣の首はいつでも取れるのではないか。

 さて、秋草氏らに「反社会的」といわれたのは、房広治氏が代表を務めるサンドリンガムキャピタルパートナーズである。UBS信託銀行会長、クレディスイスファーストボストン投資銀行本部長を経て、2004年に同社を設立した。武富士の武井保雄元会長の信頼を得て資産運用に関与、長男への1600億円節税スキームに関わったこともある。

 その縁で房氏のパートナーとなったのが川島亮太郎氏である。住友銀行から外資会計事務所などを経て武富士財務部に勤務。一度は離れてクレディスイスファーストボストンで房氏の同僚となってM&A本部長に就任。
 その後、武富士に戻って財務担当役員を務めた後、サンドリンガムが買収した旧ジャレコ・ホールディングス(現EMCOMホールディングス)で社長を務めた。

 要は2人とも“外資渡り鳥”である。サンドリンガムが「増資マフィア」が用いるMSCB(修正条項付き転換社債)などで、YOZAN、サイバーファーム、シルバー精工など“ゾンビ企業”の増資を手がけたこともあり、その関連でも「好ましからざるファンド」といわれるのだが、これも彼らの感覚からいえば、「合法なのにどこが悪い」というものだろう。

 また、グループの一員には倉田暁之旧ジャレコ・ホールディングス元社長がいて、倉田氏が旧グッドウィル・グループのM&Aに絡んで100億円の利益をあげ「謎の投資家」といわれる緋田将士氏と親しく、これも問題銘柄の東邦グローバルアソシエイツで監査役を務めるなど、怪しい“筋”が浮かび上がってくる。
 とはいえ、そうした“ハイエナの嗅覚”もファンドの金融マンには必要で、「反社」という富士通役員らの認定そのものが“噴飯もの”なのである。【伯】

宇都宮日弁連会長の誕生で悲喜こもごもの消費者金融業界とハイエナ弁護士!



 日本弁護士連合会の会長に決まった宇都宮健児弁護士の「善意」を疑う人はいない。
 ヤミ金サラ金などの「被害者救済活動」を長く続け、貧困問題にも取り組んできた熱血弁護士で、著書でもインタビューでも、「弱者救済」の熱い意欲がほとばしる。そして、今度はその情熱を司法改革にともなって課題が山積している弁護士業界のために捧げる。

 まず取り組むのは、法曹人口の抑制である。
 政府は「司法を身近に」という観点から司法試験合格者の増加に取り組んできた。「2010年までに年間3000人」が政府目標である。
 これに対して、宇都宮弁護士の「選挙公約」は「合格者数を1500人まで削減する」というもので、これまで最高裁や法務省と共同歩調で司法制度改革を進めてきた日弁連が、対立路線に転じることになる。

 宇都宮弁護士が当選した背景には、弁護士の困窮がある。
 15年前に15000人だった弁護士の数は、今や倍近い2万8700人で、年間2000人以上の新人弁護士が続々と誕生するが肝腎の仕事がない。
 居候弁護士(イソ弁)として修業することもできず、弁護士事務所の軒下だけを借りるという意味でのノキ弁、自宅を事務所にするタク弁が増え、資格はあっても技術が磨かれないから仕事がない“弁護士難民”が急増している。

 そうした難民たちに、格差是正、弱者救済の宇都宮弁護士の活動が、「新たな職」を提供することになる。
 どういうことか。

「宇都宮先生たちが長年、多重債務者問題に取り組んだおかげで、業界の歪みが周知徹底され、貸金業法は改正され、最高裁の違法金利の返還判決によって多くの弁護士が過払い金返還請求訴訟の受任で潤うことができました。調子に乗って、大々的に宣伝、パラリーガルという補助者を雇って大儲けする弁護士も多くなり、依頼者とトラブルになったり、脱税に走るといった“ハイエナ弁護士”の存在が指摘されていますが、それは宇都宮先生の意図するところではない」(多重債務者問題に詳しい弁護士)

「善意の人」である宇都宮弁護士が頑張れば頑張るほど、現実には“ハイエナ弁護士”が儲かるという皮肉な構図になっている。
 本誌は2月15日号で、過払い金返還訴訟の次に、ビジネスマインドを持った弁護士たちが、残業代、家賃の更新料・敷金といった「返還ビジネス」に取り組んでいると指摘したが、「弱者救済」「カネもうけ主義反対」を色濃くする宇都宮日弁連の活動が、こうした弁護士ビジネスを隆盛にする可能性は十分にある。

 一方で、債務者、被害者、弱者の側に立つ宇都宮弁護士が、「弁護士報酬の制限など自主規制を強化するのではないか」(消費金融業界幹部)といった期待もある。
 それは宇都宮弁護士が“ハイエナ弁護士”に対する批判を口にすることもあるからで、その規制が過払い返還の過当競争を鎮めるのではないかと消費者金融業界関係者は期待する。

 いずれにせよ、前例のない無派閥の著名日弁連会長の誕生は、各界にさまざまな波紋を投げかけている。【隼】

オリックスの迷走を伝える「ゴルフ場ビジネス」からの撤退!

 「かんぽの宿」の譲渡問題を機に盛り上がったオリックスの「宮内(義彦会長)商法」への批判は、民主党政権が竹中(平蔵元総務相)路線を完全に覆し、郵政民営化が後退、規制緩和が見直されて、「大きな政府」に舵を切る過程で、忘れられつつある。

 政府の審議会に長く関与、その地位を利用、ビジネス化することでオリックスを大きく伸ばし、“規制緩和の政商”と言われたころの面影は今の宮内会長にはない。
 それどころか昨年のオリックスは、金融が収縮するなか資金繰りに苦しみ、オリックス・クレジットを売却、“解体説”が流れたほどだった。

 しかし今年に入って、株価も安定、2000ベーシックポイントを超えて危機説の根拠となった企業の信用度を示すCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)指数300前後にまで持ち直している。
 かつて100億円のオリックス向け債権を保有していたら20億円以上の保証料を要求されたのに、今は3億円内外というのだから大きな改善である。

 2010年3月期第3四半期決算の数字も不動産関連資産を圧縮、377億円の純利益を確保するなど悪くはないのだが、ノンバンク担当アナリストは、「数字に表れない資産の劣化を疑っている」という。

「2000年以降のオリックスは、パチンコ、ホテル、サラ金といった有力顧客の落ち込みを不動産部門が補ってきた。有利子負債は5兆円を超えるが、過半は不動産がらみ。当然、大きく棄損しているはずだが、減損処理を行っている様子がない」

 含み損を抱えたままで、決算に反映させていないのではないかという指摘である。
 それを象徴するように、不動産事業からの撤退を急いで貸し剥がし、融資先とトラブルになることが少なくない。
 また、38コースを所有、国内最大手となったゴルフ場部門でも、会員権購入ローンを中止、退会制度を創設するなど後ろ向きの姿勢が目立っている。

「オリックス・クレジットと提携しておりました会員権購入ローンが、諸般の事情により取り扱いができなくなりました」
 昨年末、オリックスのゴルフ運営会社は、こんな文書を送付した。
 オリックスグループのゴルフ場の会員権を取得するのに、金融会社のオリックスがローンの取り扱いをしないというのだから驚きである。

 また、今年に入って、富士OGMゴルフクラブ市原コースの会員に運営会社のオリックス・ゴルフ・マネジメントは、「退会制度のご案内」を配布、会員の顰蹙を買った。
 会員権相場の立っているゴルフ場なのに、価値を下げるような「退会制度」を設けるのは不可解で、「ゴルフ事業撤退説」も流れている。

 いずれにせよオリックスが踏み出しているのは縮小均衡路線。宮内商法批判は薄らいでも、それに代わる成長戦略を描けず、過去を清算しないまま縮小戦略に取りかかっているのだとしたら、オリックスの将来は危うい。【伯】

1兆円官製ファンド「産業革新機構」の役割は大型プロジェクトへの政府補填!?



「産業革新機構」という名の官民投資ファンドがある。
 改正産業再生法に基づき、昨年7月に設立された株式会社。政府が820億円、民間企業19社が100億円を出資、金融機関から資金調達をする場合、8000億円の政府保証をつけられるというから1兆円近い官製ファンドである。

 これだけの巨艦ファンドながら一般にほとんど知られていないのは、設立されて8ヵ月が経過しても、投資実績がないからである。

 立ち上げたのは経済産業省。一昨年9月のリーマンショックで金融市場が凍りつき、大企業も資金繰りに苦しむなかで、財務省は日本政策投資銀行を軸に危機対応、「官庁のなかの官庁」としての威信を、久々に見せつけた。

 対抗するように企業支援に乗り出したのが経産省で、産業再生法を改正、地方の企業を再生させるという思惑で企業再生支援機構を、先端技術を持つ研究機関やベンチャー向け、あるいは大企業の事業再編のために産業革新機構を立ち上げた。

 地方の企業向けのはずが、日本航空やウィルコムを“国策”で担わされることになった企業再生支援機構のことは、ここでは問わない。
 ただ、世界をリードする先端技術開発のために、あるいは新技術をもとに大きく事業展開するために、リスクマネーを投じるハズの産業革新機構が、当面、巨大プロジェクトに資金補てんする役割を担っていることは指摘すべきだろう。

 産業革新機構の名が、初めて登場したのは仏原子力大手アレバの送配電・配電機器部門の売却をめぐる入札に、東芝などと共に入札したことだった。
 応札額は約45億ユーロ(約6000億円)と最高額だったが、アレバは仏国内企業を優先、東芝・産業革新機構などの連合は敗れた。

 東芝は、産業革新機構の株主ではなかったが、応札の直前に出資、「出資する大企業に(価格の)下駄を履かせるだけの組織か」と、その役割に疑問を呈する声があがった。

 それも束の間、2月27日、『日本経済新聞』は、「原発受注へ官民新会社」と、一面で大きく報じた。
 政府は、民間企業と共同で海外の原発受注のための新会社を設立、東電、関電、東芝、日立製作所、三菱重工などが出資、政府分は産業革新機構からの出資を検討しているという。

 結局、大企業の国際競争力を高めるために政府のカネを使うというだけの話で、それならば政府の融資制度を勘案すればいい。
 つまるところ株式会社化した官製ファンドは、官僚が編み出した新手の補助金に過ぎない。

 そこには、産業を革新する先端的技術、新産業を生み出す大胆な取り組み、失敗を恐れぬベンチャースピリッツはなく、株式会社を装って、政府資金が大型プロジェクトに向けて流れ出すだけだ。
 また、そこに本質的な問題があるのだが、同社には年収2000万円前後の高給取りがごろごろいて、天下りの受け皿にもなっている。どこにも存在意義はない組織。これこそ「事業仕分け」をすべきだろう。【潤】

大鶴基成・東京地検次席の誕生で決まった小沢一郎民主党代表への捜査継続!?


 3月1日付けで東京地検次席検事に就任した大鶴基成検事は、東大法学部卒のエリートながら、泥臭い捜査を繰り返す現場派として知られている。

 どこでもいつでも家宅捜索を入れるので有名。これまでに数々の“大鶴乱射事件”を引き起こしてきた。
 通常、家宅捜索は、事件に密接な関わりを持っているのに捜査に非協力的で、証拠隠滅や被疑者との「口裏合わせ」を行う可能性があるなど、一定の条件がなければ行わなかった。
 資料はもちろん、名刺や手帳類に至るまで持ち出すのだから日常の業務に支障をきたすのは自明。そこで地検特捜部は、事件との関係が濃いと認定するまで家宅捜索を控えてきた。
 だが、前々特捜部長だった「大鶴時代」からその概念は変わった。手当たりしだいにガサをかけるのである。

 今年になって再開された小沢一郎民主党幹事長に絡む政治資金規正法違反事件がそうだった。
 元秘書の石川知裕代議士の逮捕(1月15日)に合わせ鹿島本社を家宅捜索。それまで1年以上を捜査に費やし、鹿島首脳や東北談合に関係する幹部社員を読んで、何度も聴取を重ねてきたのに、「敗色濃厚となってからのガサに何の意味があるのか」という声が、普段は“応援団”となるマスコミの司法担当記者の間からもあがった。

 その疑問を解くカギが、大鶴次席の次の言葉に表れている。
「そもそも不当に利益を貪ろうという人たちは、摘発されないように巧妙な仕組みを作っているのですから、多少の困難を前にして捜査を諦めたのでは彼らの思うつぼです」
 今回の事件について述べたものではなく、検事志望の司法修習生に向けた言葉ではあるが、大鶴次席の捜査姿勢を示す。「巨悪」の化けの皮を剥がすためには、何でもやるという覚悟でもある。

 地検次席というポジションは、特捜部長のような現場指揮官ではないが、捜査現場の長い大鶴次席の指示は、特捜捜査に影響を及ぼすのは間違いない。
 となると、「私にやらせて欲しい」と、地検次席への就任を望んだ大鶴検事に、その意向通りのポストを与えた「法務・検察の意図」は明白である。

「小沢捜査」の続行――。
 もちろん石川事件の「小沢不起訴」が証明するように、証拠がなければ摘発はできない。
 しかし、端緒があれば捜査はできる。
 大鶴次席にとって、政治資金でマンションを買い、政党交付金を“横取り”した小沢幹事長は、「不当に利益を貪ろうとした人」である。捜査を諦めてはならないし、その大鶴次席を誕生させた検察首脳には、「小沢の逆襲」を許してはならないという思いがある。両者の思惑が噛み合って大鶴次席は誕生した。
 
 検事総長、高検検事長、地検検事正、特捜部長、副部長といった「小沢捜査」の縦ラインは、今夏までにすべて異動する。
 それだけに大鶴地検次席の誕生は、小沢捜査再開への新たな“布石”と読むこともできそうである。【伯】

仕手本尊のワシントンG・河野博晶容疑者を証券監視委が徹底追及する理由!

 ゴルフ場運営を中心に、「A・Cホールディングス」、「テークスグループ」といった上場企業を傘下に抱えるワシントングループ社主の河野博晶容疑者が、「テークスグループ」の増資に絡んでインサイダー取引を行ったとして、さる2月25日、大阪地検刑事部に逮捕された。

 河野容疑者の逮捕はこれで3度目。最初は通帳詐欺という別件逮捕で、次に“本線”のユニオンホールディングスの株価操縦事件での逮捕となった。
 ここまでの捜査は大阪府警が担って、今回、捜査は地検に受け継がれたわけだが、3件の背後には、河野容疑者を野放しにはできないという証券取引等監視委員会(証取委)の強い意欲があった。

 証取委幹部が率直に述べる。
「今回、たくさんの人間を逮捕しましたが、狙いは河野ひとりです。証券市場を腐敗させる業績不振企業を舞台にしたマネーゲーム。その最大のカネ主が河野だったのです」

 経済成長期の仕手戦は、善くも悪しくも華やかだった。
 加藤繊中江滋樹、小谷光浩といった大物仕手が、仕手株好きの投資家を巻き込んで、数百億、場合によっては1000億円を超える規模のカネをぶち込んで既存秩序に戦いを挑んだ。
 裏切りと愛憎に政治家や暴力団が絡むドラマの末に仕手戦は終結したが、“欲望の発露”が証券市場だとすれば、資本主義の必要悪ということもできた。

 だが、現在の仕手戦は、悲しいほどにしみったれている
 “ボロ株”にとりついて経営陣を抱き込み、好業績を装う材料を出させ、わずかな株価の移動で儲けようとする。数十億円を注ぎ込んで数億円を手にするみみっちい世界である。
 ただ、これだと捜査当局やマスコミの糾弾を避けられるということで、“ハイエナ”や“ハゲタカ”に例えられる金融ブローカーが、死に体の企業を求めて市場を徘徊していた。

 しかし捜査当局が放置している間に、この分野に暴力団系の企業や「共生者」と呼ばれる暴力団周辺者がはびこるようになり、手をこまぬいていられない証取委は、数年前から問題企業の問題人物を検察や警察と連動して連続摘発、「増資マフィア」、「資本のハイエナ」は壊滅状態である。

 だが、“みみっちい仕手戦”は終わらない。それはマフィアやハイエナの背後に隠れて資金を提供、勝負をさせるカネ主がいるからで、その筆頭にして“駆け込み寺的存在”が河野容疑者だった。そこで証取委は、「カネ主を断つ作戦」に切り替え、河野容疑者を追った。

 株担保融資を行っているだけだと主張する河野容疑者を突き崩すには、大株主の立場を利用したインサイダー取引を、河野容疑者の指示に従って、河野容疑者が実質支配する証券口座から行われていることを証明しなければならない。
 その面倒な作業を、総力をあげて実行。3度の逮捕は、現在、67歳の河野容疑者に復活不能なダメージを与えた。

 一世を風靡した株式市場を舞台にしたマネーゲームは、こうして演者もスポンサーも不在のまま、最期を迎えようとしている。【悌】


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